のんびり閉鎖空間 〜ランダムで出現するキャラ達と日常は過ごせるのか?〜   作:賭博馬鹿2号

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第9話 初賭博(前編)

「さて、俺は買い目を決めたが、2人はどうだ?」

「俺も決まったぜ」

「私も決めました!」

 

よし、良い感じだ。

 

「ちなみに俺は

3連複 1番、7番、9番

そして、3連複 1番、7番、5番

これを5ポイントずつで行く」

 

そう言って、俺は塗ったマークシートを見せた。

 

「あっ! 複数選ぶ事も出来るんですね!」

「そうだよリッカさん。

でも初心者は簡単なのを1つくらいで良いと思う。

まだ変えられるから、変えても大丈夫」

「うーん。分かりました」

「ちなみに、俺がなぜこの買い目にしたかというと。

ここはSS班が先行する四国中国連携ラインが強力なので、1-7は間違えなく来る。

そして4は穴目だが縦足があり、1発ある選手で……」

「なぁ、イーフェいいか?

んなこと言われても、俺もリッカもまだそんな事はわかんねーよ!」

 

……ごもっとも過ぎる。

そういえば俺も初心者の頃、競輪は何がなんだか分からなかった。

今少し説明した位じゃ分かる訳もないか。

 

「それもそうだな。

でも、じゃあスピードワゴンはどうやって決めたんだ?」

「ここにいる奴らは、全員訓練した連中だって事は映像で分かった。

そうなりゃ後の違いはなんだ? 駆け引きの上手さか?

だがそれはちょっとの情報じゃわかんねぇ。だから俺はガタイの良さで決めたぜぇ!

4の選手は東洋人としては中々の体格! こいつはまず入れる! 入らなきゃいけねぇ!

だが後はさっぱりわかんねぇ。

なので、ひとまず戦績の良いSSとやらを入れる!

4と7のワイド! そこに15ポイント!

それが俺の答えだぜぇ!」

 

なるほど……アリだな。さすがスピードワゴン。

 

「にしても、手持ちの半分をいきなり突っ込む辺り凄いな」

「目標は1000なんだぜぇ?

これでもまだ足りねえだろうがよぉ」

 

それはそうなんだが、負けた時が怖いからな。

 

「リッカ、あんたは決まったかぁ?」

「はい! 3-4の2しゃふく? にしますよ!

ポイントは1ポイントだけで」

「結構穴目じゃないか。

またどうして?」

 

3なんて考えもしなかったぞ。

 

「情報は見てもよく分からなかったから、色で決めたんです!

まず3番 赤を選んだ理由は、私の聖騎士の時の技で炎を纏って、速く移動出来るものがあるんですけど」

「あぁ、ブレイズチャージ?」

「それも知ってるんですね!?」

 

そりゃ、ゲームで使ってたからな。

序盤でリッカが覚える魔法剣の1つ ブレイズチャージ。

全身に魔法の火炎(ブレイズ)を纏ったリッカが高速で敵に突撃(チャージ)する技なので、ブレイズチャージである。

技の発生が滅茶苦茶に速く、その上、突撃中は無敵時間となる技。発動に必要なクールタイムも短い。

ゲーム的には、序盤からプレイヤーの強い味方となってくれる技だ。

 

「もしかして、あれが速いから赤?」

「その通りです!

速いものはひとまず赤を選ぼうかなって」

 

お、おぉ……まぁ、意外と当たるかもしれん。

俺は3番入れてないけど。

 

「青の4番は?」

「昔から水色が好きなので」

 

そうなのか。

ゲーム上でその設定があったかは知らんが、確かに作中では変身前のリッカが水色の髪留めを使っていた。

というか、実物が今、目の前でそうしている。

それに聖騎士の姿もカスタムしない状態だと水色が基調だし、作中で言及がないだけで、マジで好きっぽいなこれ。

って、そんな事より!

 

「好きな色ってだけで決めたの!?」

「駄目でしたか?」

 

いや、駄目じゃない。

駄目じゃないんだが、俺が競輪について説明したあの時間は一体何だったんだろう。

確かに、さっきからモニターで選手の情報を調べずに買い目を考えてるから、おかしいなとは思ってたけど。

ま、良いか。そういうのが当たる場合もある。

……だが。

 

「さすがにその買い目で2車複は攻めてると思う。

ワイドにした方が良いと思うな」

「そうですか……うーん。

競輪に詳しいイーフェさんがそう言うなら、そうします!」

 

よし、変えてくれたか。

初めてのギャンブルはなるべく当ててほしいからな。

なにせ当てて楽しめなきゃ、ギャンブラーの世界に引きづり込めない。

 

「さぁ、マークシートを全員セットしようか!

当たるぞ!」

 

今、異世界で初めてのギャンブルが幕を開ける!

 

 

「やったぁ!

当たりましたよイーフェさんスピードワゴンさん!」

「俺もだぜぇ、リッカ!

イーフェは……」

「は? 何だ今のは?

3? 3なんていたか?」

「いましたよ!?」

 

結果は3-7-4といった所か。

1が完全に7についていけてなかった。

クソ。四国地方と中国地方の2人による即席ラインとなると、さすがに連携が甘いか。

それに1もよく見たら、中々の年齢。

後ろからの捲りだと、7に追走するのは難し

 

「おい! 何ぶつぶつ言ってんだイーフェ!

気味悪いからやめろ!」

「おっと、すまん。声に出てたな。

なぁに、俺はまだたったの3分の1なくなっただけ。

次があるッ!」

 

……なんて思えるかボケエエエエエ!

こっちは爆勝ちするつもりだったのに、初手から負けちまったよぉ!

なんで、初挑戦の2人が勝って俺が負けてんだよ!

おかしいだろ! しかもリッカなんて色で選んだだけだぞ!

はぁ、はぁ……だが、今はそんな事を言ってる場合じゃねぇ。

 

「ふぅ、ところで2人は今のでどれくらい増えたの?」

「そこまではわかんねぇよ。

モニターでオッズが見れただろ。

どうなってる?」

 

どれどれ……スピードワゴンが4-7に15ポイント。

リッカが3-4に1ポイントだったな。

 

「えっと。

3-4 11.7倍に4-7 10.5倍……はぁ!?」

 

ちょっと待て、おいちょっと待てこれって……。

 

「俺が2人に全100ポイント預けてたら、もう決着付いてたって事かよ!」

「賭博にそんな事言うのはなしだぜ、イーフェ!

それに増えたんだから良いじゃねぇか。

ポイントは全員共用なんだしよぉ」

「あ、あぁ」

 

それもそうか。

 

「今のポイントはっと」

 

モニターを切り替えて見てみる。

 

「239.2ポイント……小数点まで出るのかこれ」

「100ポイントが2.4倍悪くねぇな」

 

スピードワゴンはニヤリと笑う。

増えたポイントはほとんどスピードワゴンによるものだ。

普通にすげぇ。

 

「後、760ポイントですか。

うーん、どうすれば届くんでしょう」

「次の準決勝にもう少し賭ければ」

「いや、待ってくれイーフェ!

ここで俺から提案だ!

今度は全員に70ポイントずつ分けるッ!

後は自由に1時間好きな賭博をやるッ!

それで各々好きなように戦うんだッ!」

「好きなようにって事はこの部屋のカジノでもするのか?」

「当たりだぜぇ!」

 

うーん、ディーラーが機械らしいからなぁ。

例えば、機械相手のポーカーとかどうなんだ?

勝てる気がしないけど。

でもまぁ、各々やる事は否定しない。

 

「ひとまず、その方針で行くか。

スピードワゴンはカジノな。

俺は変わらず、競輪で勝負を続けるぜ」

「あの、私はどうすれば?」

「そうだな……まずはこの部屋のカジノ見てみたら?

見た事ないでしょ、興味ない?」

「確かに見た事がない物ばかりなので、少し気になってました。

スピードワゴンさん! 私にも教えて下さい」

「良いぜッ!

つっても、俺も貧乏なんで知識しかねぇが……」

 

これはリッカもスピードワゴンとカジノをする流れかな。

2人共、ポイントをチップに変える機械へと向かっていった。

ふっ、ポイントが無くなっても知らんぞ。

なにせ機械がディーラーなんだから、幾らでも遠隔出来るんだ。

その点、競輪は安心!

2人がポイントを擦って、俺に泣きつく展開になるかもしれんなぁ!

フハハハハハ!!!

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