のんびり閉鎖空間 〜ランダムで出現するキャラ達と日常は過ごせるのか?〜 作:賭博馬鹿2号
「さて、俺は買い目を決めたが、2人はどうだ?」
「俺も決まったぜ」
「私も決めました!」
よし、良い感じだ。
「ちなみに俺は
3連複 1番、7番、9番
そして、3連複 1番、7番、5番
これを5ポイントずつで行く」
そう言って、俺は塗ったマークシートを見せた。
「あっ! 複数選ぶ事も出来るんですね!」
「そうだよリッカさん。
でも初心者は簡単なのを1つくらいで良いと思う。
まだ変えられるから、変えても大丈夫」
「うーん。分かりました」
「ちなみに、俺がなぜこの買い目にしたかというと。
ここはSS班が先行する四国中国連携ラインが強力なので、1-7は間違えなく来る。
そして4は穴目だが縦足があり、1発ある選手で……」
「なぁ、イーフェいいか?
んなこと言われても、俺もリッカもまだそんな事はわかんねーよ!」
……ごもっとも過ぎる。
そういえば俺も初心者の頃、競輪は何がなんだか分からなかった。
今少し説明した位じゃ分かる訳もないか。
「それもそうだな。
でも、じゃあスピードワゴンはどうやって決めたんだ?」
「ここにいる奴らは、全員訓練した連中だって事は映像で分かった。
そうなりゃ後の違いはなんだ? 駆け引きの上手さか?
だがそれはちょっとの情報じゃわかんねぇ。だから俺はガタイの良さで決めたぜぇ!
4の選手は東洋人としては中々の体格! こいつはまず入れる! 入らなきゃいけねぇ!
だが後はさっぱりわかんねぇ。
なので、ひとまず戦績の良いSSとやらを入れる!
4と7のワイド! そこに15ポイント!
それが俺の答えだぜぇ!」
なるほど……アリだな。さすがスピードワゴン。
「にしても、手持ちの半分をいきなり突っ込む辺り凄いな」
「目標は1000なんだぜぇ?
これでもまだ足りねえだろうがよぉ」
それはそうなんだが、負けた時が怖いからな。
「リッカ、あんたは決まったかぁ?」
「はい! 3-4の2しゃふく? にしますよ!
ポイントは1ポイントだけで」
「結構穴目じゃないか。
またどうして?」
3なんて考えもしなかったぞ。
「情報は見てもよく分からなかったから、色で決めたんです!
まず3番 赤を選んだ理由は、私の聖騎士の時の技で炎を纏って、速く移動出来るものがあるんですけど」
「あぁ、ブレイズチャージ?」
「それも知ってるんですね!?」
そりゃ、ゲームで使ってたからな。
序盤でリッカが覚える魔法剣の1つ ブレイズチャージ。
全身に魔法の
技の発生が滅茶苦茶に速く、その上、突撃中は無敵時間となる技。発動に必要なクールタイムも短い。
ゲーム的には、序盤からプレイヤーの強い味方となってくれる技だ。
「もしかして、あれが速いから赤?」
「その通りです!
速いものはひとまず赤を選ぼうかなって」
お、おぉ……まぁ、意外と当たるかもしれん。
俺は3番入れてないけど。
「青の4番は?」
「昔から水色が好きなので」
そうなのか。
ゲーム上でその設定があったかは知らんが、確かに作中では変身前のリッカが水色の髪留めを使っていた。
というか、実物が今、目の前でそうしている。
それに聖騎士の姿もカスタムしない状態だと水色が基調だし、作中で言及がないだけで、マジで好きっぽいなこれ。
って、そんな事より!
「好きな色ってだけで決めたの!?」
「駄目でしたか?」
いや、駄目じゃない。
駄目じゃないんだが、俺が競輪について説明したあの時間は一体何だったんだろう。
確かに、さっきからモニターで選手の情報を調べずに買い目を考えてるから、おかしいなとは思ってたけど。
ま、良いか。そういうのが当たる場合もある。
……だが。
「さすがにその買い目で2車複は攻めてると思う。
ワイドにした方が良いと思うな」
「そうですか……うーん。
競輪に詳しいイーフェさんがそう言うなら、そうします!」
よし、変えてくれたか。
初めてのギャンブルはなるべく当ててほしいからな。
なにせ当てて楽しめなきゃ、ギャンブラーの世界に引きづり込めない。
「さぁ、マークシートを全員セットしようか!
当たるぞ!」
今、異世界で初めてのギャンブルが幕を開ける!
◇
「やったぁ!
当たりましたよイーフェさんスピードワゴンさん!」
「俺もだぜぇ、リッカ!
イーフェは……」
「は? 何だ今のは?
3? 3なんていたか?」
「いましたよ!?」
結果は3-7-4といった所か。
1が完全に7についていけてなかった。
クソ。四国地方と中国地方の2人による即席ラインとなると、さすがに連携が甘いか。
それに1もよく見たら、中々の年齢。
後ろからの捲りだと、7に追走するのは難し
「おい! 何ぶつぶつ言ってんだイーフェ!
気味悪いからやめろ!」
「おっと、すまん。声に出てたな。
なぁに、俺はまだたったの3分の1なくなっただけ。
次があるッ!」
……なんて思えるかボケエエエエエ!
こっちは爆勝ちするつもりだったのに、初手から負けちまったよぉ!
なんで、初挑戦の2人が勝って俺が負けてんだよ!
おかしいだろ! しかもリッカなんて色で選んだだけだぞ!
はぁ、はぁ……だが、今はそんな事を言ってる場合じゃねぇ。
「ふぅ、ところで2人は今のでどれくらい増えたの?」
「そこまではわかんねぇよ。
モニターでオッズが見れただろ。
どうなってる?」
どれどれ……スピードワゴンが4-7に15ポイント。
リッカが3-4に1ポイントだったな。
「えっと。
3-4 11.7倍に4-7 10.5倍……はぁ!?」
ちょっと待て、おいちょっと待てこれって……。
「俺が2人に全100ポイント預けてたら、もう決着付いてたって事かよ!」
「賭博にそんな事言うのはなしだぜ、イーフェ!
それに増えたんだから良いじゃねぇか。
ポイントは全員共用なんだしよぉ」
「あ、あぁ」
それもそうか。
「今のポイントはっと」
モニターを切り替えて見てみる。
「239.2ポイント……小数点まで出るのかこれ」
「100ポイントが2.4倍悪くねぇな」
スピードワゴンはニヤリと笑う。
増えたポイントはほとんどスピードワゴンによるものだ。
普通にすげぇ。
「後、760ポイントですか。
うーん、どうすれば届くんでしょう」
「次の準決勝にもう少し賭ければ」
「いや、待ってくれイーフェ!
ここで俺から提案だ!
今度は全員に70ポイントずつ分けるッ!
後は自由に1時間好きな賭博をやるッ!
それで各々好きなように戦うんだッ!」
「好きなようにって事はこの部屋のカジノでもするのか?」
「当たりだぜぇ!」
うーん、ディーラーが機械らしいからなぁ。
例えば、機械相手のポーカーとかどうなんだ?
勝てる気がしないけど。
でもまぁ、各々やる事は否定しない。
「ひとまず、その方針で行くか。
スピードワゴンはカジノな。
俺は変わらず、競輪で勝負を続けるぜ」
「あの、私はどうすれば?」
「そうだな……まずはこの部屋のカジノ見てみたら?
見た事ないでしょ、興味ない?」
「確かに見た事がない物ばかりなので、少し気になってました。
スピードワゴンさん! 私にも教えて下さい」
「良いぜッ!
つっても、俺も貧乏なんで知識しかねぇが……」
これはリッカもスピードワゴンとカジノをする流れかな。
2人共、ポイントをチップに変える機械へと向かっていった。
ふっ、ポイントが無くなっても知らんぞ。
なにせ機械がディーラーなんだから、幾らでも遠隔出来るんだ。
その点、競輪は安心!
2人がポイントを擦って、俺に泣きつく展開になるかもしれんなぁ!
フハハハハハ!!!