のんびり閉鎖空間 〜ランダムで出現するキャラ達と日常は過ごせるのか?〜   作:賭博馬鹿2号

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番外編4 勝負の結末は

「では、まず始めにこちらがゲームをしている事を知っていた2名を発表しよう。

これは完全ランダムで決められた2名だ」

 

ゲームの事を知っている者。

それ即ち、他2名と異なり、聖杯獲得の可能性がある者達。

この2人に関しては先程までのリアクションが演技だった可能性がある。

ゲームにおいて、非常に重要なポイントだ。

 

「その2名とは……」

 

全員が真剣な目で次の言葉を待つ。

 

「ラフェエル、そして佐々木小次郎だ」

「ラフェエルか。

まぁ花園さんの言ってたリアクションは演技だろうとは思ってたが」

 

イーフェは思わず、そう言った。

小次郎は恐らく聖杯に興味がないので、出てくる時の態度は演技無しの状態だろう。

だが、ラフェエルに関してはそんな事があるわけがない。なので、ゆりねの言っていた悔しそうな表情というのは演技の可能性が高い。

となると。

 

「仮に悔しそうな表情が演技とすると、リッカ以外は勝ち予想にしたからその点は当たっている事になるね」

 

ロキは冷静にそう言った。

 

「え? 私外れてるんですか?」

「ロキのおっさんが勝手に言ってるだけだぜ。

それに仮に負けだった場合、リッカの1人勝ちだ」

 

スピードワゴンは、フォローするようにそう言った。

 

「2人とも勝ち予想と負け予想があるから、もうこの時点で2人とも聖杯はなしだな。

さて、じゃあトウナ。

ポイントの発表をしてくれ!」

「いいぞ、まず清姫だな……」

「溜めんで良いって、どうせ0ポイントなんだろ?」

 

イーフェが笑いながら言う。

しかし……。

 

「いや清姫は50000ポイントだ」

「え、え!?」

 

これにはほぼ全員が混乱した。

 

「ほぅ思ったよりあるね」

 

唯一さほど驚いていないのは、唯一27000と書いたロキだけである。

 

「おい待てや。

俺は嘘を言ってるようには思えなかったぜ?」

「その通りだよスピードワゴン。

彼女は嘘がとても嫌いな性格でね。

嘘をつく事はない。

こちらが監視カメラで見ている事を知っていれば、もっと分かりやすい言い方にしてくれたかもしれないな」

「なに? どう言う事だぁ!?」

「簡単だ。

さっきの彼女の発言を思い出してみろ。

まさか全てのポイントを使ってしまうなんて、と言っていたな。

しかし、0ポイントになったなどとは一言も言っていない」

 

そこで、イーフェは気づく。

トウナの言いたい事に。

 

「まさか、”増えた分のポイント”を全て使ったって意味か!?」

「その通りだイーフェ。

途中まで爆勝ちしていたのだが、その……少しあってな。

結局、元手にまで戻ってしまったようだ。

知っての通り、交換は51000ポイントから。

50000では使う側にとって実質0と同じ。

だから、あのリアクションだったという訳だろう。

という訳で今回は最も近いロキが1ポイントだ!」

「ククク、悪いねぇ」

 

少し元の世界の時のような悪人じみた笑いを浮かべつつ、そう言うのであった。

 

「ち、畜生!

スピードワゴンを信じたのが馬鹿だったぜ!」

「いや、俺のせいにすんじゃあねぇ!」

「ふーん、面白くなってきたじゃない。

トウナ、次の衛宮士郎のポイントを教えてくれないかしら」

 

ゆりねは少し不満げな雰囲気を出しつつ、トウナに次の回答発表を要求する。

 

「良いぞ。

衛宮士郎のポイントは……499999!

スピードワゴンピタリ的中の2ポイント!」

「よっしゃあ!」

 

スピードワゴンは大きな喜びの声をあげた。

 

「おおおお! さすがスピードワゴンだ!

これからもよろしく頼むぜ!」

「手のひら返し早すぎんぞイーフェ!」

 

思わず突っ込みを入れる中、リッカが気になった様子でトウナにこう聞く。

 

「トウナさん。

スピードワゴンさんの答えが正解って事は、士郎さんは大事な景品を交換するのに必要なポイントがギリギリ足りなかったって事ですか?」

「まずトウナでいい。

そして、その考えはあっている。

スピードワゴンの予想通り、衛宮士郎は自身の肉体正常化を桜に頼まれて、その為に挑んだ。

だが、ギリギリで失敗したという流れだ」

「えっ!? ちょっと待てよ!」

 

そこで突っ込んだのはイーフェである。

 

「あの肉体の士郎がなんでそんな事を!?」

「簡潔に言おう。

向こうの屋敷にいる士郎は、聖杯の力で蘇った肉体なので本編のような縛りはない」

「聖杯の力で?」

「向こうの屋敷に特定の条件で出現する聖杯があるんだよ。

無論、効果はうちの駄女神製の物には劣るがな。

流れとしてはこうだ。

屋敷に召喚されたノーマルエンド直後の桜。

彼女がその聖杯で士郎を生き返らせた。

士郎の肉体は見た目こそあの状態だが、中身はかなり安定している。

投影も制限なく使えるし、聖骸布を巻く必要も本来はない。

だがそうは言っても、いつ元の世界の状態に戻るか分からないと桜は心配しているのだ。

だから今も士郎は念の為、腕に聖骸布を巻いているし、桜の不安を払拭する為、ポイントで肉体の正常化を望んだ訳だ。

失敗したがな」

 

なるほど、と事情を知ったイーフェはある程度納得の表情を浮かべた。

 

「その……本来の士郎さんはどんな状態だったんですか?」

 

リッカが恐る恐る聞く。

それに対して、イーフェが答えた。

 

「あの腕の布の力で抑えてないと、体の内側から、大量の剣が生えてきてしまうような状態だったな」

「う、内側から!?」

「うん。

ちなみに、物語の最後の方だとあの布の力でも体から生える剣が抑えきれなくなっててさ。

最終決戦では、体がハリネズミみたいになりながら、言峰……最後の敵と殴り合ってた。

だから、心配してたんだよ。

でも聖杯で得た肉体だって事なら、見た目程心配はなさそうだな。

なんで聖杯があの肉体で蘇生させたのかは、疑問だが」

「本当に心配ないんでしょうか」

 

リッカは士郎の事を心配するようにそう言った。

それに対し、トウナはこう声をかける。

 

「どうしても不安なら、このゲームを勝った景品で代わりに治してやれば良いじゃないか」

「そんなことも出来るんですか!?」

「あぁ。という訳で続き行くぞ。

さぁ、次はラフィエルだ。

ラフェエルのポイントは……」

 

真剣な瞳でトウナが言い放ったポイントは。

 

「50000ポイントだ」

 

清姫と同じく増減なしのポイントであった。

 

「という訳でリッカ1ポイント!」

「わぁい! ありがとうございます!」

「おぉ、リッカさんおめでとう……ってあれ?」

「どうしたイーフェ?」

「いやちょっと気になってな。

トウナ、ラフェエルは俺らがゲームをしている事を知っている。

つまり聖杯獲得チャンスの対象だよな?」

「あぁ、そうだな」

「で、50000ポイントってのはさ。

勝ちと負け……どっちに判定されるんだ?」

 

そうラフィエル側としては、賭けに勝っていたら、イーフェ達全員に負けていたと予想をさせれば聖杯が手に入る。

しかしだ。

50000ポイントというポイントは勝っても負けてもいない。

 

「よく気付いたな。

50000ポイント、勝ちも負けもしてない。

これも立派な選択肢の1つ。つまり第3の選択肢だ。

そして、この場の全員は勝ちか負けしか予想していない。

なので、この時点を持ってラフィエルは聖杯獲得だ!」

「うわぁ、してやられたぁ!」

 

イーフェは思わず叫ぶ。

悔しそうな表情で瞬間移動で立ち去る様子を知り、リッカ以外の全員は悔しそうな表情の裏をかく、勝ち予想をした。

しかし、ラフィエルはそのさらに裏をかく一手を放っていたのだ!

 

「やられたわ、まさかその手があったなんて」

「僕とした事が見落としていたか」

 

ロキやゆりねも同様に悔しがる。

 

「くっ! 俺が姿を見えてりゃあ見破れたのによぉ!

ラフィエルとかいう女の狙いは初めから、聖杯だった訳かッ!

恐らくッ! あの女は賭博場で2時間の間、1度もギャンブルをやっていないッ!

俺達のことを知り、聖杯ミッションに選ばれた時から出る瞬間だけに全てを賭けるつもりでいたに違いねぇ!」

「さすがだなスピードワゴン。

その通り、ラフィエルは1度もギャンブルをしていない。

最も清姫にちょっかいはかけていたが……」

 

トウナはやれやれといった様子でそう言う。

 

「おいトウナ!

さっき清姫が爆勝ちの後負けたって言ってたよなぁ! まさかそれが理由かぁ!?」

「あぁそうだ。

なにやら、ポイントの景品に清姫に取られたくないものがあったらしいな」

「つ、繋がったぜ」

 

スピードワゴンは納得がいったと言ったように、大きくうなづいた。

 

「ラフェエルさん良かったですね」

 

リッカは笑顔でそう言う。

 

「う、うん。

それはそうなんだが……ラフィエルが聖杯か。

屋敷限定の効力とはいえ嫌な予感が」

「そう言うなイーフェ。

勝者の特権だからな。

さて、では最後の発表に移ろう。

小次郎のポイントは……」

 

トウナはゆりねの方を向いてこう言った。

 

「55000ポイント。

花園ゆりね、ピッタリ的中だ」

「フフ、ついに当てたわ」

「ちなみに理由まで完璧に合っていたぞ。

ギャンブルに勝った後の行動は見慣れているという訳か」

「邪神ちゃんは大抵負けるんだけどね。

でも良かった。

これで私とスピードワゴンが2ポイント?」

「そうなるな。

さて、次のゲームで決着をつけよう。

……と、言いたいところだが」

「だが?」

「この小説の作者がやる気を無くしてきたので、次のゲームはダイジェストでお送りする」

「適当かーい」

 

ゆりねが棒読みでツッコミをした。

 

「よく分からんけど、俺達は普通にやるんだよな!?」

 

スピードワゴンは困惑しながら聞く。

 

「まぁそうだな。

読者にはほぼ伝わらないだけだ」

「なるほど完璧に分かったわ」

「ひとまず次のゲームは今のゲームの1ポイント組、2ポイント組に分かれて行う。

それぞれの組みの勝者にそれぞれ景品を与える。

それでゲーム終了だ」

「なるほどね。

時に今更だけど景品とやらはなんだい」

 

ロキが本当に今更ながら、それを聞く。

 

「まぁ聖杯だな」

「やはりそうか、流れ的にそうかとは思ったよ」

「でも、全組聖杯が手に入るなら、当然性能差があるんだよね?」

「無論。

1ポイント組の勝者には小さな願いが叶う聖杯。

まぁその判定は聖杯が行うから、手に入れたらまずは使ってみると良い。

2ポイント組は大きな願いが叶う聖杯だ」

「な、なにぃ!? 大きな願いだと!?

それは元の世界にも有効なのか?」

 

スピードワゴンは電流が走ったような衝撃を受けながら、そう問う。

 

「基本的には屋敷限定の願いだ。

だが……そうだな。

2ポイント組のお前とゆりね用の聖杯に関しては、大きな願い1つの代わりに、外での小さな願い1つにしても良い。ただし願いの範囲は限られるぞ」

「分かったぜ!

何にせよ、元の世界に対しても有効なんだな!

俄然ッ! やる気が出てきたぜ!」

「やる気ね。

そうなる気も分かるけど、スピードワゴンさん。

私もゲームだし、一応出来る限りの力で行かせてもらうわよ」

 

そうしてゲームが始まる……。

 

「いやちょっと待てって!」

「なんだ騒がしいぞイーフェ?」

「1ポイント組とか2ポイント組とか言ってるけど、0ポイントの俺はどうなるんだよ!」

「そんなものここで脱落に決まっているだろう。

とくと去ね」

「ふざけるなふざけるな馬鹿野郎おおおお!

うわあああああ!!!」

「…………賭博部屋に向かっていったな」

「この屋敷でもギャンブルやる気かよ!」

 

(イーフェ以外の)ゲームがこうして始まる……。

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