結論から言えば作戦は成功した
メイド部、もといC&Cを出し抜いて“鏡”を差押品保管所から回収するというこの作戦はイレギュラーがありつつもユズのファインプレーで何とか事なきを得た
”あの時はびっくりしたよね“
「ミレニアム最強と名高いネル先輩が差押品保管所に来たと思ったらユズが誘導して引き離してくれたもんねー」
【置物と思われたとしてもこの鎧をカッケェと言ってくれたのは嬉しかったな】
などとG.Bibleの解析を待つ間半分お祝いムードで話すゲーム開発部とユミちゃん
「解析終わったよ」
「待ってました!」
モモイが目をキラキラしながら走っていった
「終わったよと言えば終わったんだけど別のファイルが見つかってね?」
「何コレ……ケイ?」
うっそだろモモイお前
「違うよお姉ちゃん!key!鍵って意味だよ!」
「し、知ってたけどね!?わざと間違えただけだしっ!」
うわー、醜いぞモモイ】
「誰が醜いって!?」
やべっ心の中の真なる本音が
「それよりもG.Bibleだよ!」
お、あからさまに話変えたな
モモイをはじめとしたゲーム開発部がワクワクした顔でデータを開こうとしている
…フッフッフ
さあ!刮目するがいい!このオレが長い年月(3分)をかけて考え出した神ゲーを作るための秘密!
それはっ
「ゲームを愛しなさい?」
だ!!
そう、結局はそこに行き着くのだ
伊達に長い間遊び道具を探し歩いたわけじゃ無い
いろんな奴がいて、いろんな奴に好きな遊びがあった
その人物が歩んできた環境、境遇、状況は一人一人違う
だからゲームを作るのであれば「うああああん!終わった!私達はもう廃部なんだ!」…は?
「なんかこう無いの!?このシステム使えば神ゲーになるとかさ!」
あるわけねぇだろ、そんな夢みたいなもん
「いっそ嘘だって言われたほうがマシだった!」
「ぐす、ごめんねアリスちゃん。私たちじゃいいゲームを作れない」
そんな言うか、流石に傷つくぞ
「…いいえ、アリスは『テイルズ・サガ・クロニクル』をやる度に思います。あのゲームは面白いです。沢山の想いが込められたあの世界で旅をすると胸が高鳴ります。仲間と一緒に新しい世界を旅し、夢を見るというのがどういう事なのか。その感覚をアリスに教えてくれました。だから待望のエンディングに近づくほどに、あんなに苦しんだのに思ってしまうのです。この夢が、覚めなければいいのに……と。アリスは思うのです」
「アリスちゃん…」
…王女が、あんなことを言っている
ああ、いけないな涙が溢れ…無いな、うん。鎧だったわ
くそっ!こんな事なら兜に洗浄機能でも付けとけば良かった!
まあ、昔から悩んでる事を今思ってもな
その後王女に鼓舞されゲーム開発部は地道にゲームを作ることになったらしい
はじめからやれ
ーーー
ーーー
ーーー
【ペース考えろよ、まったく】
ゲーム開発部は勢いに任せ、ハイペースで作業に移行したせいで絶賛爆睡中だ
『案の定、散々な言われようでしたね』
【オレは悪く無い】
『はいはい』
神ゲーが作れるシステム?
そんな物あるはず無いだろ
そんな物に頼ろうとするほうが悪い
【ま、結果として王女は仲間の大切さを学び、一緒に冒険したからこそ最後の言葉を言えたんだ。十分な収穫だ】
『最初からそのつもりだったのですか?』
【さぁ?どうかな】
『そうですか』
やっぱりあの愉快な部活に王女を入れて良かったな
【それより、オレも頑張ってきたんだ。褒めろ】
『はいはい、偉いですね』
【心を込めろやポンコツ】
二人の夜はまだ明けない
以下、作戦当時の音声記録
【くそっこのままじゃジリ貧だ……ん?勇者サマ?何故オレの足を掴んでうぉおおおおああああああああああ!?!?】
「アリスちゃん!?」
「二刀流です!」
ーーー
ーーー
ーーー
「やっぱりここにあった!私のゲーム機!」
【ここが差押品保管所か…ちっ、しけたもんしかねぇな】
「「”盗賊じゃん“」」
ーーー
ーーー
ーーー
【ユミちゃん、ユミちゃん!】
“うんうんそうだね、アスナとネルにかっこいいって言われて良かったね。ミレニアムに来てからいっぱい言われてるね。だから揺らさないで、ちょっと吐きそ…ウプッ”
なお、奪還作戦は残念ながらカットされました
アビドス編「涙拭けよ」