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『コードネーム『AL-1S』起動完了』
『プロトコルATORAHASISを開始します』
そういうとアリスはレールガンを発射させた
何が起きたのか分からない
突然アリスが攻撃しだした
なんで?分からない
ゲームでいう混乱状態ってこんな感じなんだ
と、のんきなことを考えている自分がいるが
「あ」
レールガンの衝撃で天井に亀裂が入りそのまま瓦礫になって私に襲い掛かる
妙にそのことが遅く感じる
これがうわさの走馬灯ってやつかな
後でミドリに自慢しよう
「ッ!」
私は我慢できず目を瞑ってしまう
そしてそのまま迫っている瓦礫が私に降り注ぐ
【…よう、大丈夫かモモイ】
事はなかった
「騎士!」
◼️
「騎士!アリスがどうしちゃったの!」
チッ遅かったか
案の定、もはや瓦礫と化した部室の床には『無名の守護者』が転がってた
やっぱ見逃してんじゃねーか、とんだガバガバ探知だ
アイツが暴れている間にオレが他の奴らの救助に向かう
そして今も暴れている王女、いやキィの持つレールガンが次に狙いを定める
光る銃口の先にいるのは
【…ま、そうだよな】
オレだった
『……』
一応剣の腹で防御をしようとするも
あぁ分かってたよ、騎士は王女に、守るべき人に剣は向けられない
それが防御目的でも、そうなっているから
相変わらず効率主義だな
そりゃお前の目的の一番の障害となるのはオレだろうからな
あの威力なら一時的に鎧が休眠状態に移るだろう
全く相棒よ、次会う時は説教だ
オレを攻撃するのはこの際別にいい
…いやよくねぇけど
だけどな、心優しい王女の体でそれをすることに関してはイラついてるんだぜ?
だから説教してやる
喜べ、オマケで拳骨付きだ
だから
そんな顔をすんな
レールガンの光を前に、最後に見た光景はほんの少しだけ眉を顰めたアイツの顔だった
ーーー
ーーー
ーーー
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あの後はネルたちC&Cが来てくれてアリスはどうにか止めることが出来た
“騎士は起きそう?”
「ハッキリ言うといつ起きるのかは分からない、これでもエンジニア部の部長を勤めているが彼の鎧は何でできているのかさっぱりなんだ。分解しようとしてもネジ一本見つからない、まるで先ほどまで調べていたあの奇妙なロボットと同じ様にね。唯一分かる事と言ったらはあの鎧は自ら治る機能があるみたいでね、このまま順調に治っていけばじきに目を覚ますかもしれない」
それを聞いてひとまず安心することが出来た
「ただ、損傷がかなり酷い。聞けばあのレールガンをモロに食らったそうじゃないか」
そこだ
私は騎士とネルの戦いを見ている
これでも生徒の指揮をしているからか相手の実力はある程度分かるのだが
あそこまで渡り合った騎士が呆気なくやられた事に違和感を感じる
「ねえ先生、頼まれたあの時の映像見れそうだよ」
ヴェリタスのマキに言われ、他の部員も興味があるのか一緒に映像を見る
……うん
“やっぱりおかしい”
「そうかな?」
一見するとレールガンに間に合わず騎士が撃たれる様に見えるが
“ほらここ”
「?、映像がカクついてるだけじゃないの?」
ほんの一瞬、本当に一瞬だが騎士はあの攻撃を防ごうと剣を振るおうしている
が、なぜか騎士はまるで一時停止の様に動かなくなった
映像だと早すぎてカクついてる様にしか見えないがあの時の違和感の正体がわかった
「そうだとしても何で動かなくなったんだろう」
分からない
今回の件はわからないことが多すぎる
謎のロボット
突然のアリスの暴走
騎士の行動
頭の中にそれぞれの問題が渦巻くも
ピロン
メールの着信音に遮られる
内容を見るやいなや私はみんなに感謝と別れの言葉を言い、部室の出口に向かう
『先生すぐ来て、アリスが目を覚ました』
主人に剣を向ける騎士などいない
たとえ、それが己の命のためだろうとも