忘却の騎士
【あっはっは!めっちゃ振り向くの早かったな、こう首がグリンってなって】
“いつまで笑っているのかな〜?”
さっきの振り向きRTAを見て笑う騎士をとりあえずソファに座らせ、向かい合わせになった私は当たり前だけど話をする事にした
改めてみると2mはあるであろう身長でやや細身、何処か機械的な鎧であり新品のように見えて確かな『年季』を感じる。傍らには両刃の剣…1m以上はありそうだ
あらかじめアビドスの皆んなに聞いていたからかあまり警戒心というものは無かった。
というよりもこの騎士がフランクすぎる
いかに堅物そうな鎧を着込んでいるのにさっき後ろから驚かしたり、それを見て思い切り笑ったり。私の持っている騎士のイメージが壊れそうだ
【まあそんな怒らないでくれよ、背後取りは俺の好きな遊びなんだ】
“悪趣味では?”
【そんなことより、俺の入部理由だったけ?】
そうなのだ一番聞きたいのはそこだ。
連邦生徒会長より依頼された護衛とは何なのか、なぜ今になってやって来たのか、あと騎士っぽいからって何?
【簡単に言うと随分前に自分が消えて外の人間が来るからそいつを守ってほしいって連邦生徒会長サンに頼まれてな。護衛、つまり守護だろ?重役を守護する騎士ってかっこいいじゃん。最高の騎士を目指すにはそのくらいできて当然だと思ってな】
だから引き受けたと
なんだろう…すごくアルちゃんと近い何かを感じる
それはそうと何故今になってきたのか聞いてみると
“忘れてたぁ?”
兜でわからないけど顔があったら恐らく渋い顔をしている騎士が語る
【あれは依頼を受けたすぐのことだったんだが…】
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【いやー連邦生徒会長サン直直のご依頼だがその護衛対象が来るのは随分先だっていうし、なにしようか】
暇つぶしにいつも通り遊び道具を探すのもオーパーツを掘り当てるのもいいが悩んでいると、騎士に電流走る
【そうだ、砂漠行こう】
疲れ知らずのこの体にを有効に使いアビドス砂漠を一周してこよう
一周すれば時間も多少潰れるだろう
運が良ければオーパーツも何処かに埋まっているかもしれない
何より夜の砂漠は月が綺麗だ
一石二鳥、いや一石三鳥だな!
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“いや、そうならないでしょ”
あの広大な砂漠をピクニック感覚で行く場所ではないのは確実だ
【なっとるやろがい】
【それで思いの外オーパーツも見つかって星も綺麗だったし、蛇と一悶着あったりしてのんびり歩いて帰ったんだ】
【んでその後】
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【ん?銃声?】
【あれは…アビドスのやつらか。ホシノはどうした?後ろで指揮取ってるのはどちら様?】
困惑してるとノノミがこちらに気付いたようで小走りでこっちにやって来た
「騎士さん!お久しぶりです!騎士さんもホシノ先輩を助けにきてくれたんですか?」
【ホシノ?】
「カイザーに連れ去られた先輩を助けようとしてるのですが、敵が多くて。先生の指揮があっても厳しいんです」
【……スゥーーッ】
騎士、全てを察する
まずい、めっちゃまずい
おっかしいなぁ、かくはずのない冷や汗を感じるぞ
囚われのお姫様みたいな状況でめちゃくちゃ興味があるがそれどころじゃない
護衛対象来てるじゃん、やべぇじゃん
シロコ達の懐き具合からしてそこそこ前から来てたな
おのれ蛇め
悪いことしたし、今出ていくのはさすがにちょっとな…
【ノノミ、俺があそこに居る小隊を秘密裏に受け持つからその隙に突破しろ。ホシノを、あの無鉄砲チビを任せたぞ】
「はい!ありがとうございます!」
…よしっ!
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“で、折を見て会いに来たと”
【そゆこと】
頭が痛くなるがとりあえず
“私の護衛でいいんだよね”
【おうよ】
“ところで名前は”
【騎士】
“いや名前”
【騎士】
うん、だめだこりゃ
【それで、護衛主の名前は?いつまでも護衛対象とか呼ぶのはあれだろ?】
“えっと谷崎ユミです。よろしくね”
【ユミちゃんだな】
…リンちゃんの気持ちが少しわかった気がした
ダークソウルってゲーム知ってます?
ぶっちゃけると機械チックでちゃんと顔を隠しているダクソのアルトリウス