待ちぼうけの騎士〜天童アリスの護衛従者〜   作:弥次郎兵衛

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ドキドキ♡アイドルプロデュース!其の3

3月31日、エイプリルフール前日

 

[ついに練習最終日!諸君等には最後にコレを着て練習してもらう!]

『どうぞ』

 

そう高らかに宣言し、それぞれがキィから受け取った袋からそれを取り出す

袋から出てきたのは

 

「これって」

「まさか…」

 

そう

 

[アイドル衣装だ!]

 

それぞれの髪色とマッチする様に彩られた衣装がそこにはあった

 

[エンジニア部のヒビキに作り方を教わり、キィとあれこれ動きやすい様にデザインして今日の朝12時にようやく完成したんだ!本番じゃそれを着るから調整の為にも練習するぞ!]

「どうしてアイドル衣装を…」

 

ん!どうしてだって?

 

[お前等衣装をレンタルしようとしてたんだろ?折角オレとキィが手伝ったのに、最後の最後で華であるアイドルにそんなチャチなもん着せられるかよ]

 

「わあ!ありがとうございます!キィ!ヨジロウ!」

[はい!どういたしまして!]

『当然の事をしたまでです』

 

おいおい王女は礼を言ってくれたのに他の三人は「「「コーチ!ケイ!」」」無いの……なんて?

 

え?なんて?

ケイは分かる、キィのことだ

コーチ?誰?どちらさん?

 

何でみんなこっち向いて…

え、オレぇ!?

 

「コーチ!私頑張るわ、数日間だったけどアウトローとしてベストを尽くすつもりよ!」

「コーチに褒められて平凡な自分に少し自信を持てました、ありがとうございます!」

「ケイもコーチと一緒に衣装を作ってくれて感謝するわ」

 

お、おう……どちらかと言うとオレ、騎士がいいんだけどなぁ

 

[とりあえず着替えてこい!裾合わせすっから!]

「「「「はい!コーチ!」」」」

 

王女も乗っちゃたよ

 

ーーー

ーーー

ーーー

 

[うん、キィが設計したからみんなピッタリだな!]

『当たり前です』

 

おーおードヤ顔だこと

みんなも衣装が嬉しいのかワイワイしている

 

「アリスちゃん、髪結ってあげるわ」

「ありがとうございます!」

[ユウカ、後生の頼みだ。あとでその結び方教えて下さい]

 

オレも王女の髪を結ってみたい

周りを見れば他の奴も準備が出来たみたいだ

 

[よーし!それじゃあ早速練しゅ…おっと]

「?、どうしたのよ?」

 

ちょっとフラついたオレにアルが心配した様子で聞いてきた

 

[いや、なんか知らんがさっきから頭がボーっとしてな。それに体もダルくて何度も意識が飛びそうなんだ]

「え!?大丈夫なのそれ!?」

 

分からんが何だこれ、何か変なものでも食ったか?

痛みはないから無視していたが…そろそろまずいな

ん?ユウカ、どうした?

 

「…さっきこの衣装作り終わったの今日の12時って言っていたわよね」

[ああ、そうだな!]

「いつから作ってたの?」

[昨日の午後6時くらいだな!]

 

丁寧に作ったから一着4時間と少しだな

そう答えると信じられないものを見る様にユウカが口を開く

 

「…寝た?」

[あ、忘れてた]

 

あーそうかそうか!これ眠気か!良かったー病気とかじゃなくて

 

[へぶぅ!]

「コーチ!?」

 

自覚した途端一気に眠くなって床に突っ伏してしまった

 

[キィ…頼む。オレはもう、ダメだ。コイツ等の、最後のレッスンを見てくれ…]

『分かりましたから、さっさと寝なさい』

 

あーやばい、多分コレ明日まで寝るやつだ

 

[頑張れ…イタズラストレート、存分にユミちゃんを…驚かしてやれ。お前等は立派な…アイドル……だ]

「「コ、コーチ!」」

『さっさと寝なさい』

 

あいるびー…ばっ……く

 

ーーー

ーーー

ーーー

 

⬜︎⬜︎

 

「寝ちゃったわね」

「ぐっすりです」

 

王女が私の膝の上で寝ているヨジロウの頬を突きながら言う

 

「ヨジロウさんは寝る間も惜しんでこの衣装を作ってくれたんですね」

「それこそ睡眠を忘れる程ね」

 

阿慈谷ヒフミと陸八魔アルが何処か感傷的に呟いていますね

 

「いや、多分本当に忘れてただけだと思うわ」

 

ある程度事情を知っている早瀬ユウカが言う

 

「この間は瞬きするのを忘れて悶えてました!」

 

ああ、王女。それは確かヨジロウが内緒にしてほしいと言ってましたが…

まあ別にいいですか

見れば案の定他の三人は何処か引いている

 

『それではこの馬鹿の遺言通りに最後のレッスンを始めます』

 

王女の言葉に引いている三人を呼び、再開を促す

 

『私はヨジロウの様に踊らず、指摘することしかできないので覚悟して下さいね』

「え、ええ!次起きた時には先生諸共驚かしてやるわ!やるわよ!イタズラストレート!」

「「「おーー!」」」

 

ーーー

ーーー

ーーー

◼️

 

おはようございます

 

そして現在4月1日 指定の場所にて

 

「「「「アイドルになりました!」」」」

“ええ〜〜〜〜!!??”

 

案の定、隣でユミちゃんが驚いてる

それにしても壇上の上に立っている王女達を見ると…

 

いかんな、まだ眠いのかあくびで涙が、もしくは雨が…室内だけど

起きる時間も()()()だしさっさと体内時間を戻さないとね

 

おいユミちゃん、そんな不審者を見る様な目で見るな

はっきり言うと感動してるんだ

ほら、なんか言ってるぞ。聞いてやれ

 

[よいしょっと…]

 

そしてアルがユミちゃんに色々話しをしている間にも

 

[カメラ固定できたぞ]

『マイクも正常に反応します』

 

この姿を収めなくちゃな

 

「それでは聞いてください」

 

丁度前振りが終わり

 

「「「「キラメクMiLifeへ!!」」」」

 

ステージ()が始まる

 

ーーー

ーーー

ーーー

 

888888!!

 

やべっ、間違えた

 

パチパチパチパチパチパチ!!

 

“可愛かったよみんなーー!”

[良かったぞお前等ーー!]

『記録完了、完璧ですね』

 

良かった!めちゃくちゃ良かった!

昨日は途中でリタイア(寝落ち)したせいで見れなかった姿がそこにある!

やっぱり作った衣装で踊ってもらうと嬉しいものだな

 

いやー頑張っt…あっファンサ!キャーーー!カーワイーー!!

 

よし…こっちも何か言ってやらないと

 

『踊りもミス無し、音程も外れていませんでした』

[よく頑張ったなお前等!]

「「「「ありがとうございます!コーチ!ケイ!」」」」

 

笑顔もバッチリだ!!

 

 

 

 

“………コーチってなに?”

 

その後はユミちゃんに嘘だと言って大層驚かれたとさ

 

めでたしめでたし




寝不足のせいでヨジロウはテンションがおかしくなってます
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