A. 結構色々あるんだけど一番は恋愛ヘタクソそうだったから
[ささっこっち座れ]
「え?あの……え?」
どうしたそんな目をグルグルさせて
とりあえず肩を掴んで買ってきた物全部並べたテーブルに座らさせてっと
[改めて、久しぶりだなサクラコ]
「あ、あの…本当に…ヨ、ヨジロウ様なのですか?」
[おうよ!]
それにしても嬉しい
こうしてサクラコと机を挟めるとはな
小さな夢が叶った
[そういえばよく分かったな、今のオレは生身だし初めて見るだろ]
「その…声が同じで、仕草も面影があったので。こう、自然と口から」
なるほど、確かに機械の時の音声は生身のオレの声を再現してるからな
仕草は…そんな分かりやすかったのか?
[じゃあ早速買ってきたお菓子と紅茶でも「あの」ん?どうした?]
「ヨジロウ様って……人間だったのですか?」
ああ、そのこと
[そうだぞ。訳あって本体は別のところにあってな、遠隔で鎧を操作してたんだ……言ってなかったけ?]
「言ってませんよぉ!!」
腕を縦にブンブン振るサクラコ
じゃあそれも含めて色々話すか
[説明するからお茶しよう、沢山買ってきたんだ。マカロンとかクッキーとか、あとカップと茶葉も。おかげで財布が貰った時の重みに戻ったがな]
「は、はい……」
とりあえずクッキーとマカロン持ってきて…どっち食べる?あ、マカロン?はい、どうぞ
昔トモダチに散々淹れさせられた紅茶の淹れ方を実践する
もう淹れることはないと思ってたが…少し感慨深いものだな
紅茶を一口、一息ついて……
レッツ説明ターイム!
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説明してくれた話を要約すると
待っていた主人を起こすことができ
その主人に関する問題も解決でき
色々(ちゃんと説明してくれた)あって本体に戻ることができた……と
まさかヨジロウ様が人間だったなんて…
驚きのあまり何処かにいってしまっていた実感がようやく湧いてきました
[それでな、この服はさっき話したネルが買ってくれて、この三つ編みは王女が、ミサンガはキィがくれたんだ]
ヨジロウは先程からずっと三つ編みを揺らしながらニコニコして喋りかけてくれます
その笑顔がちょっと可愛らしいと思ったりして…
はっ!いけません!
私はこの気持ちを隠すと決めたのです!
ヨジロウ様は機械ですし、件の王女様を待っていて……待って……待……って?
…あれ?
私は話しの王女様を待つのに迷惑がかかると思ってましたが
その王女様は話によると起きてますね……
ヨジロウ様は機械だからダメだと思っていましたが
今もニコニコしながら人の姿で喋っていらっしゃいますね……
……あれ?あれれ?
[貰ったと言えばサクラコ]
「ひゃ、ひゃい!」
驚いて声が上擦ってしまいました
は、恥ずかしい……
ヨジロウ様を見れば、義手からいきなり物が出現しました
あれが例の転送と言う物でしょうか?
手に持っているのは
「しおり?」
私が贈ったいつかのスズランのしおりでした
[このしおりな、お前に貰った時すごく嬉しかったんだ]
[誰かがオレに贈り物をしてくれるだけで嬉しいのに、わざわざ綺麗な物を探してきてくれた]
そういえば、綺麗なスズランを贈りたくて一生懸命探したのを覚えていますね、懐かしいです
確か花言葉は…純粋、謙遜それと
[花言葉も教えてくれたよな、意味は純粋、謙遜]
「[幸福の再来]」
[…本当にその通りになったよ]
そう言いながらヨジロウ様は席から立ち上がり
こちらへと歩み始めました
[オレはお前と会えた事を王女が目覚めたのと同じくらい嬉しく思ってる]
そして座っている私の前に膝をつき
私の手を優しく掴んで……手、手!?
[本当に、ありがとう。サクラコ]
ヨジロウ様は今日見た中で、一番の笑顔でそう言われました
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◼️
ピピッ
ん?ユミちゃんから?
窓を見れば少し暗くなっている
いかんな、思ったより話し込んでしまったみたいだ
サクラコとお茶ができて舞い上がったんだな……自制しないと
[長々と喋って悪かったな、しばらくトリニティにいるからまた来てもいい?]
「…はい」
やったぜ
[日持ちするお菓子も用意したから良かったら他の奴らと食べてくれ、じゃあな、健康に気をつけろよ?]
「…はい」
よし!今日は楽しかった!
そう心の中で思い、オレはユミちゃんがいる場所に向かうため教会を出た
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「失礼します、シャーレのお客様は無事にお帰りになられました」
「ありがとうございますマリー……このお菓子、食べましゅか?」
「あ、はい。いただきま……サクラコ様?お顔が真っ赤ですよ!?だ、大丈夫ですか!?」
「シュゥゥ〜……///」
…関係ないけど腹減ったな