待ちぼうけの騎士〜天童アリスの護衛従者〜   作:弥次郎兵衛

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人は誰しもトラウマを持つ、そう例えbうひゃぁ!!

「きゃ!冷たいです!」

「はい、気持ちいいですよ〜♡」

 

みんながプールの掃除をしている

うんうん、まさに青春ってやつだね

 

“あ〜目の保養〜”

[きっしょ]

 

シャラップ!お黙り!うら若き女子高校生を見て何が悪い!

私達はハナコの提案に賛成して大掃除を開始し、最後に残ったプールを今は綺麗にしている

 

ハナコの水着に男性であるヨジロウがほんの少し心配だったけど

感想が

 

[腕と足を露出すんならどっかに引っ掛けない様に注意しろよ?]

 

だった

 

すごかった

漫画みたいに『スン…』とかじゃ無いけど…嫌悪?

なんか、こう水着自体が目に入ってないような、だから何?みたいな目だった

…長い間生きてたせいでそこら辺枯れちゃったのかな?

 

“混ざらないの?”

[い、いや、別にオレはいい、楽しんでくれ]

 

隣にいる当の本人、ヨジロウに話しかけるが…なんか歯切れが悪い?

三つ編みを指で弄りながらモニョモニョ言ってる

 

「先生やヨジロウさんも一緒に水遊びしませんか?」

 

さっきからプールサイドをブラシで擦ってる私達を気遣ってか

そう言ってハナコはヒフミ達に向けていたホースを冗談半分に、最初からかけるつもりなどない様な動作で私達の方へ向けた

 

 

“わ!危な[ヒィッ!!!」…え?]”

 

「あら?」

「む?」

「え?」

 

今のって…

 

「コーチ?」

 

[き、貴様!危ねぇだろハナコ!かかったらどうするのよ!!]

「す、すみません?」

 

え?そんなに?

 

「と言うか何よその口調、ぐちゃぐちゃじゃない」

 

そういえばケイがパジャマパーティーの時に口調がおかしくなるとか何とか

この事を言っていたのか

 

…それよりも

 

「あの、コーチって水が苦手なんですか?」

[……いや、コップとかの飲み水は平気なんだが、びしょ濡れになる程の水はちょっとな…]

 

…ふーん

 

[…おい、お前ら、何だその顔は]

 

いや〜?別に?

だけど……ふ〜〜〜〜ん?

 

おや?アズサ、どうしたんだいその水鉄砲は

なに?倉庫にあった?へー何で倉庫にあったんだろうね?

え?丁度4人数分あったって?

 

[…おい]

 

じゃあ折角だしみんなに配ろうか

あ、ハナコはいらない?ホース?

分かった!じゃあ残りは私が使うね!

 

[おいユミちゃ“ヨジロウ”……何だ]

 

水は満タン

いやはや、水鉄砲って久しぶりだな〜!

 

“全力で、逃げてね?”

[ちくしょう!だから知られたくなかったんだよ!!]

 

さあ!騎士狩りの始まりだ!!

 

“ヒフミ!ヨジロウが逃げないように出口を守って!”

「はい!」

“コハルとアズサはその調子で交互に追い詰めて援護!”

「任せてくれ」

「わ、分かったわ!」

“ハナコは隙を見つけ次第ホースをヨジロウに!”

「分かりました〜♡」

 

そして私はアズサ達の援護!

 

[こんな所で指揮してんじゃねぇーーーーーっ!!!]

 

くっ、5人がかりなのにすばしっこい!

プールサイドを縦横無尽に逃げ回る標的(ヨジロウ)を見て思う

最終目的はそのまま足首が沈む程度の水があるプールに落とすこと!

 

“プールサイドで走っちゃいけませんよーー!!”

[じゃあその銃口を向けるのやめてくれない???…あっ]

「ここは行き止まりだ」

 

ナイス!アズサ!

そしてコハルの援護と私のヘタクソ故に予測不能の攻撃により

 

「隙アリです♡」

 

このままハナコのホースの餌食に[どうりゃぁ!!]なっ!?

 

ウソ!避けられた!?

 

[ハッハー!どうだ見たか!このオレを濡らそうなんて五光年はや「ドンッ!」……へ?]

 

「すみません!コーチ!」

 

何とここで出口を守っていたヒフミのラストアターークッ!!

体当たりされたヨジロウは重力に逆らえずプールに……

 

 

 

[ギャァァァァッッ!!!]

 

 

 バシャーーーンッ!!!

 

 

“落ちた!!”

「や、やりました!」

「流石だヒフミ」

「ふ、ふん!初めて会った時のアイアンクローのお返しよ!」

「あらあら、濡れちゃいましたね♡」

 

みんなで勝利を分かち合う

いいねいいね!こういう青春っぽいの大好き!

 

それにしても見事なチームプレイだった

アズサとコハルが作った隙にホースの水で仕留めようとした時までは良かった

でもまさかあれを避けられるとは…

 

だけどそこに出口を守って意識の外にいたヒフミが最後の最後で出てくるなんて

 

 

“いや〜予測できなかったな〜”

[…ああ、全くだ]

 

ね〜〜!

 

 

ね〜〜

 

 

ね〜…

 

 

………

 

 

“アズサ!水!!”

「あ、ああ!」

 

よし!顔面に水鉄砲を食らった!これ…な……ら?

…あれ?び、微動だにしない

 

[もう濡れてるし、吹っ切れた、あと三つ編みに当てたらぶった斬る]

 

あーなるほど

水が嫌いなのでは無く、水に『濡れる』事が嫌いなのね

だから今アズサの水鉄砲を喰らっても意味ないわけね

 

 

“………あの、ヨジロウさn[ユミちゃん、お前ら]ひゃい!”

 

 

アズサの水鉄砲でよりびしょ濡れになり、髪を滴らせるヨジロウは笑顔で言う

 

 

 

[全力で逃げろよ?]

 

 

 

額に青筋を浮かべながら

 

ーーー

ーーー

ーーー

 

そこからはまさに地獄絵図だった

濡れた影響で髪が前に垂れた金髪の男が追ってくるという、なかなか見れない光景を目にすることになった

 

生徒達を追う姿はさながら復讐に燃える鬼の様

とてもじゃないが騎士とは程遠い恐ろしさで獲物を狩に行く男

次々とプールサイドで響き、鳴り止む生徒の声

 

そんな事が4()回ぐらい起こっ…た

……4回?

 

あれ?生徒の人数って…

 

あ、まってこっち向いてる

ヤバいヤバい一応義手じゃない左手をこっちに向けて来てる!

 

ちょっごめ、あ゜ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!




昔ヨジロウはメンテナンス中の義手を装備しながら水に落ちたことがあり
その時ショートを起こして感電したため、水に落ちる、又は水が全身にかかることに軽いトラウマを持っています。なお、そのせいで泳げません、言わばカナヅチってやつです

Q.ならポッドに入った時とか風呂はどうしたんですか?
A.腹を括れば何とかなりますが濡れる決心がつかず、部屋中を2時間グルグル歩き回ってましたし、風呂は基本的に濡れたタオルか爆速シャワーです

……何やってんだコイツ
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