待ちぼうけの騎士〜天童アリスの護衛従者〜   作:弥次郎兵衛

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はじめまして

オレ達はG.Bibleがある廃墟にやってきたのだが

 

「どわあああああ!!」

「何やってるのお姉ちゃん!」

“二人とも走って!“

 

やりやがった!

マジかよあのピンクッ

やりやがった!!

 

【ふざけんなモモイー!】

「ごめんなさーい!」

 

折角オレがあれこれして誘導しようとかなり必死に考えた作戦を滅茶苦茶にしやがった!

廃墟に来てすぐに息を潜めろと忠告したのにたった十分ちょっとで大声出して徘徊していたロボ共に見つかりやがった!

 

クソッ軌道修正だ

このまま目的地まで直行する

あそこならロボ達もプログラム上入って来れないだろ

 

【あそこに工場がある!隠れるぞ!】

 

⬜︎

 

”ゼーゼーゼーッ“

【水飲むか?ユミちゃん】

 

急いで工場に入った私たちはロボットが来ていない事を確認して息を整えた

 

”なんとか撒けたみたいだね“

「もう、お姉ちゃん!」

「ホントすみませんでした」

 

他に危険がないか周りを見てみると騎士が入ってきた場所に立っていた

 

【ユミちゃん達はここの工場を散策してきてくれ、オレはここでロボが来ないか監視しておく】

「で、でも工場にも他のロボットがいるかもしれないし」

【安心しろミドリ、騎士レーダーが他にいる外敵は居ないと言っている】

 

騎士レーダーってなに?

 

【それよりほら、あいつらが入って来ないうちにさっさと探しに行け】

「うん、わかった!ほら行くよミドリ!先生!」

 

モモイに急かされ工場の奥へと進んでいく

 

それにしてもこういう冒険みたいなのは騎士が好きそうだと思ったんだけどな

普段の行いで思っちゃうけど意外にもちゃんと私達を守ってくれるらしい

 

よし、私も生徒の為にも頑張らなくちゃ

 

◼️

 

……

………

…………そろそろだな

 

 

「きゃああああああああ!」

「わあああああああああ!」

”どわぁあああああああ!“

 

 

おし、落ちた

 

工場の奥からこだまする三人の叫び声を聞いて一先ず安心する

やっぱりユミちゃんなら承認されると思ってたぜ

オレも奥へと進んでいくと見覚えのある機械があった

 

『接近を感知、対象の身元を確認【しなくていい】…了解』

 

機械の前には下まで通じる落とし穴がある

この機械に資格がある奴が近づくと勝手に下部の扉が開いて落とすって寸法だ

 

これは元々あった物を連邦生徒会長サマが色々弄ってたが

本来の機能も同じような物なのであまり意味はない

 

変えた内容はユミちゃんしか反応できないようにしたこと

 

まあ、それ目的で護衛の依頼を受けたんだがな

 

落とし穴を覗くと喋り声が聞こえる

普通なら聞こえないだろうがオレには騎士イアーがあるからバッチリだぜ☆

 

…時折冗談を言わないと平静を保っていられなさそうだ

ああ、緊張する

 

【おーい!ユミちゃーん!大丈夫かー?】

 

偶然(と言いつつもバリバリ落とす気満々だったので)持ってきたロープを穴に垂らしながら聞くと返事が返ってきた

 

”大丈夫ー!ロープありがとー!“

「騎士ー!引っ張ってー!」

 

ロープを引っ張ればモモイとミドリにユミちゃん……に抱えられた長髪の少女が姿を現した

 

 

…

 

……

 

ああ

 

懐かしい

 

本当に、懐かしい

 

その長く綺麗な黒髪

 

何度も、何度もこの日を夢見た

 

何度も会いたいと願った

 

オレの

 

オレ達の

 

 

 

 

 

 

名も無き神々の王女

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