そして☆9に清き一票を
脱!緑色!
監視室を爆破したり、カリンがヤバイ目をしながら警備員をくすぐったり
てんやわんやありつつも、私達は情報を元にコユキがいると思われるプレイルームに来た
「さっきから言ってるけどよぉ、アスナはいいとして……ヨジロウの奴はどこ行ったんだ?」
“もしかしたらアスナについて行ったのかもね”
それにしてもこのプレイルームってところ、実に賑やかな場所だ
私とネルはこの中にコユキがいないか、目を凝らして探し始める……ちょっと仕事の眼精疲労で遠くのものが見えないけど
「……ん?見っけtあははははははははははははははははは!」
“え?!ちょっ、どうしたのネル?”
「いや違っ、あの…くははっ…アレ見……だはははははははははははっ!!」
何故か爆笑するネルが指差すその先、そこにはポーカーをする二人のお客さんの姿
他のお客さんの様子を見るに中々面白いことが起こっている様だ
「勝った、勝ったぞ!どうだ騎士とやら!私はストレートフラッシュ!貴様はクイーンのフォーカード!ふざけた格好をしおって!最後に笑うのはこの私だ!」
一人はいかにもダンディズムな服を着たオートマタ
もう一人は……うわっバニー服を着た
“………あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜”(察し)(諦め)
近づけば勝負は終局らしく、会話が聞こえてくる
バニーを着た変態が口を開く
[───時に]
「……は?」
[時に、思うことがあるんだ]
[その昔、オレは知り合いのヤンキーメイドとかじゃ比にならないくらい野蛮な奴だった]
[どれもこれも嫌悪を感じてな、手当たり次第にモノや情報を破壊、もしくは改竄して社会を……スープの底を焦がさない為にじっくりと混ぜる様に、グ〜ルグルとかき乱すのが好きだったんだ]
「な、何が言いたいのだ」
[別に?ただの人によっては『昔話』になり得るオレの『思い出話』だよ]
[まあ、そんな野蛮で卑小なオレはとうとう
「だから!何が言いたいのだ!!」
[他人はおろか、大嫌いだった『生徒』の為に頑張るなんてまさに正真正銘の悪夢だ]
[故にきっと、昔のオレならこう言うと思うんだ]
[今のお前の姿はまるで───]
[
「ジョ、ジョジョ……っ!ジョーカーだとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!?!そ、そんな……クイーンのフォーカードにジョーカーで……まさかっ!」
[
「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
な〜にやってんの、このポンコツ騎士
ーーー
ーーー
“ねぇ、ヨジロウ………“
何やら神妙な顔のユミちゃん
ポーカーも無事オレの勝利で終わり実に清々しい気持ちのところで声をかけてきた
いやまぁ転送使ってイカサマしたけど、あっちも同じ様なことしてたしイーブンイーブン
”何で着てるの???”
[この船じゃ
「あははははははははははは!!!!女の子だ!ヨッちゃんだ!ヨッちゃん!!」
「リーダーが見たことない程笑ってる…」
ふふふ、これで誰もオレを騎士とは思うまい
王女風に言うのであれば……騎士はバニー騎士にジョブチェンジした!…ってところか
ネルはプレイルームに来た時から笑い転げているし、合流したカリンとアカネ、それにユミちゃんには不審者を見る様な目で見られている、失敬な奴らだ
“そもそも一体どこで
[これ私物]
“そうなんだ!分かったよヨジロウ!もしもしヴァルキューレ?!”
[はーい、流れる様に通報しなーい]
オレはユミちゃんからケータイをひったくる、どっちにしろ通報してんじゃねぇか
そもそもバニー服も今日初めて着たし、普段からソッチ系には興味ねぇわ
“前々から思ってたけど、ヨジロウってキャラが濃いよね”
[キャラの一括りでオレの人生を表そうってのが無理なんだよ]
知ってるかい?オレの知り合いにメイド、ヤンキー、2丁拳銃、アホ毛、チビ、スカジャン、ミレニアム最強とか言うキャラの闇鍋みたいな奴がいるんだぜ?すげーよな
それにしても、このバニー服を着ることになるなんて……あの頃を思い出すぜ
(変装して潜入……さっきも思ったが、実に懐かしい)
ユスティナでも潜入捜査ではよくその場に合わせた服装をしていた
丁度今のような状況になった時『普通に考えて違法カジノにシスターがいたら場違いと言うか世間違いだよね?』と、意見が一致して変装をしたのだ
この服はその時の副産物、当時バニー服が世に出始めた時代だったか
任務終了後、あらぬ噂が立ち始めることを危惧した奴らに押し付けられたままって訳よ
だが任務を無事に終えた後、何故か分からないが……本当に!訳が!分からないのだが!各学園を巻き込んだ超大規模ファッションショーが開催された……いや何でやねーん
最初は身内でやってたのにゲヘナが首突っ込んだせいで、段々と他の学園まで巻き込み始めただ。
それこそ好きな服を見せ合うだけだったのに、ワイルドハントが奇抜な服を着始めたせいでファッションショーがいつの間にか奇抜大会になった。そこで我らトリニティも負けられないとなり、他学園に勝負を挑むのだが───
『服は誰が作るのか』
そんな問題に白羽の矢にヘッドショット食らったのがオレだった
全員が裁縫の練習をしているオレに『ギョロッ!』って向いてきたのは……口に出さなかっだが結構怖かった
あの時にも言った気がするが……なぜ裁縫始めて三日のオレに頼むんだよ
あの頃のオレ、針に糸を通すのに四苦八苦するレベルだったんだぞ?いつか目覚める王女に着てもらう服を作りたくて学び始めて三日だぞ?
ついでにあの針穴に糸を引っ張って通す変なオジさんの裁縫道具は騎士ブレインに電流走りました
まあ王女の為、あいつらを実験台にしての衣装作りは非常にオレの糧になったのは確かだ
だがしかぁし!!
何だ『フワフワ』で『カチカチ』なワンピースって!
何だ『ツルツル』で『ザラザラ』なスカートって!
文句言ったら『奇抜ならこれくらいは……ね?』じゃねーーよ!!
王女の事を話に持ち出されたからオレも引くに引けなくなり、材料を作るところから始めたのは……今でもバカなんじゃないかと思っている
もちろんだが、オレは参加していない
当時機械だったのでファッションも何も無く、それぞれの審査や服作りに勤しんでた、あの出来事のせいでオレの裁縫レベルはバカみたいに上がった
そう言えば……ファッションショーで優勝したあの服、流石に捨てられたよな?
あれは前から存在していたものの、後世に残しちゃいけないってユスティナ内でも決まっていたのだが、一部のシスター(製作者)が封印された
…………捨てられてるといいなぁ(願望)(切望)(渇望)
[なぁ、現代の女性視点から見ても攻め過ぎたハイグレ?ってヤバいよな]
“限度と言うか角度によると思うけど…………何でそんな遠い眼してるの???”
[ちょっと過去の汚点がとっくにクリーニングされてたらいいなぁ、と思って]
とまぁ、長くなったがそんな過去の考えの下、今回の行動をしたのだが
「あはっあはははははは!くくっ、だはははははは!!」
「あの、すみませんヨジロウさん、リーダーが酸欠になるので何か別の服を……」
アカネが声を窄ませながら囁いてくる
見れば未だ腹を抱えて笑い転げているネル
ユミちゃんも気味悪がってたのにジワジワ来たのか、ちょっとニヤけている
なるほどね?なら少し喉を整えて───
[………ちょっとだっけよ〜ん♡(裏声)]
「だはははははははははははははははは!!!!!!!」
"んっぶふぅ!!"
はい2キル
あっ、カリンも肩震わせてるから3キルか
アカネは呆れている
アスナは……あかん!真似しようとしてる!
ダメですよ、若い女の子がそんなことやっちゃあ!
ただでさえ愛着の沸く性格してんのに、そんなことしたら何処ぞの輩が変な勘違いしちゃいますからね、お兄さんとのお約束です
"はぁ、はぁ……と、とにかく!任務を始めないと!"
ようやく笑いが収まったネルを立ち上がらせながら
同じく収まってきたユミちゃが口を開く
おうネル、オレの姿見てまた笑いそうになってんじゃねぇよ
「ほ、発端お前じゃねーかよ……」
[……………………………………………………………あっは〜ん♡(棒)]
「wwwwwwwwwww」
"はいそこ2人ぃ!!"
[ところでお前バニー服にスカジャン着てんのか、オレも寒いから真似していい?]
「バニー服を脱ぐって考えには行かないのな」
“ネルもスカジャンを脱ぐって考えはしないんだね”