俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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えー…タイトル通り『劇場編…?』です。
どういう事?
…って思うかもしれませんが、一先ずこの話が終わるまでお待ち下さい。
 ただこれだけは先に告知を…偽サトシくんとユキナリくんと出会いません。


ディセプティコン様
sarufa様
 高評価ありがとうございます。
 お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
 それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。


『第17幕:ピカニートと偽サトシ③』


月日が流れ…ニューアイランドの一件を終え、セレナと合流してオレンジ諸島の冒険を終え、ジョウト地方へ行く前に俺は…久々にサトシくんのピカチュウに出会った。

んー、前に会った時よりも更にモッチリとした気がするが…気のせいか?
(でも、デブチュウが好みなのでOKです!)

ミュウツー、ルギアの劇場編を終えて…少し、サトシくんとピカチュウの事を思い出し、窓際でぐーたらしながらご飯を食べてるピカチュウの元まで駆け寄って目線を合わせる。


「…俺さ、ただキミと友達になりたいんだ。」




#108:『劇場編…?〝ウバメの森と神秘〟』

 

 

 

『第35話:ウバメの森の騒動』

 

 

 

偽サトシがジム戦を挑んでいる間…ムコニャは祭りの片付けをしていた。

 

 

「ちょっと、ニャース…何やってんのよ。

片付けを手伝いなさいよ!」

 

「そうだぞ、一緒に『まぼろしモモン』を食べた仲だろう?

ムサシにゲンコツされたからって不貞腐れるなって…いつもの事だろう?」

 

 

コジロウとニャースは昨日『まぼろしモモン』を食べられなかったムサシにゲンコツされて未だにタンコブが消えないでいたのだ。

 

 

「ニャー、こっちは昨日の夜中の内に、ジャリボーイ達がランス達を撃退したって聞いたから、井戸の中であいつ等が使ってた道具がないか探してたのニャ。」

 

「え? ムサシに拳骨された後で探してたのか?」

 

「ニャーはお前達と違うのニャ。

…少しでも節約しないと、ニャー達の胃袋が限界なのニャ。

あの『まぼろしモモン』を食べたらもう前までの生活には戻れないのニャ!」

 

「おお! 確かに! 流石はニャースだ!」

 

 

と、コジロウはムサシに「今度は『まぼろしモモン』が食べられる機会が出来るかもしれないからさぁ!」…などと適当に言い訳してムサシに片付けを任せ、ニャースと共に回収したロケット団の装置の残骸を上手く加工し…遂に無線機を完成させたのだ。

 

 

「出来たぁああ!! これで前よりもビクビクと怯えなくて済むぞ!」

 

「出来た? こっちも片付いたからさっさとバイト代貰って撤収するわよ。」

 

「まぁ待つのニャ。

先ずはこの装置が上手く起動するのか確認するのニャ。」

 

 

ニャースが起動すると…ザーザーとノイズが激しいが、次第に調整されて、ロケット団の連絡機関から情報を取り入れる。

 

 

『こ、こちら…第2部隊………第1、第3と同じく……ビシャス……止められず……失敗……研究成果…奪取……されました…。』

 

「研究成果? 何か作ってたの?」

 

「ニャー達がいた頃から色々作ってたから知らないニャ。」

 

「いや、待て…今確か、『ビシャス』って言わなかった?」

 

 

『ビシャス』というワードに…ムコニャ3人は顔を青ざめる。

 

 

「あ、あのビシャス!?

アポロの次ぐ最高幹部だったあのマッドサイエンティスト!?」

 

「あんな恐ろしい奴がボス、サカキ様…もうそれはいいのニャ!

兎も角! ニャー達と一緒でロケット団の元から離れて暗躍してるのニャ!?」

 

「ヤバいぞ…他のロケット団員なら何とか逃げられても、あいつだと…!」

 

『……ビシャス、ジョウト地方南付近へ……あの…方角…ヒワダタウン。』

 

「…ヒワダタウン、って…ここじゃないか!!」

 

 

ムコニャは顔を更に青ざめて荷物を慌ててまとめだす。

 

 

「さっさとバイト代回収して逃げるわよ!!」

 

「あんな奴と遭遇してたまるかぁ!!」

 

「ニャー達は平和に生きるのニャア!!」

 

 

3人は直様バイト代を回収すると、急いで小さな車に乗って逃げるのだった。

 

ムコニャは偽サトシと出会ってからは失敗が続いて無能のレッテルを貼られていたが…無線機を作る、変装技術といった様々な技術を有しており、偽サトシと会わなければエリートであったが…そのエリートの頃でも、『ビシャス』とは関わりたくない様子だった。

 

何故なら…その『ビシャス』という人物は冷酷非道でマッドサイエンスト。

その危険な思考からロケット団にスカウトされ、組織の技術を盗み…とんでもない代物を作り出していたのだった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

ジム戦を終えた偽サトシはポケモンの手当てをしてる最中…ツクシにヘラクロスと改めてストライクを見せていた。

 

ツクシ曰く、ヘラクロスは攻防に高いポテンシャルを持っており、ストライクも負けないポテンシャルを秘めているが…ストライクのままでは活かし辛いと言われた。

 

 

「悪いとは言ってないよ。

ただ、キミの才能を活かすのならハッサムに進化した方が発揮できるという話さ。

無論、進化したくないというなら別だけどね。」

 

 

ツクシはそうストライクに問うと、ストライクもツクシのハッサムとの戦いで進化に興味を示していたらしい。

偽サトシとしても進化したい気持ちになった様で笑みを浮かべる。

 

 

「僕が『メタルコート』を持っていたら喜んで差し上げたんだけどなぁ。

あれ、中々手に入りにくいからねぇ。」

 

 

この世界では進化アイテムは非常に手に入り辛いからなぁ。

 

 

「あ、そうだ…サトシ、キミの今の手持ち、見せてくれる?」

 

「ん? ああ、良いけど。」

 

 

そう言って、偽サトシは今出ているベトベトンとトゲさんに加え、ゲッコウガ、エレキブルを出してティアも並ぶ。

ティアまで並んだ事に少し首を傾げるツクシだったが、直ぐゲッコウガとエレキブルを見て…口を開く。

 

 

「…やっぱり、レベルが高い。

いや…()()()()

元のポテンシャルの高さもあるだろうけど、トレーナーになって半年でここまで育てられてるのはそうはいないよ。」

 

 

ツクシは信じられないという顔を浮かべてる。

 

そ、そうなのかな?

ツクシの言い分が分かるタケシが捕捉する。

 

 

「本来…というか、一般的には1年で1匹のポケモンをレベル50に届かせるのでも稀に見る優秀なトレーナーレベルなんだよ。

けど、サトシのカントーで捕まえ、育てたポケモン達はもう既に50前後まで育ってる。

幼い頃からいるゲッコウガは既に60手前の57もあるし、アシレーヌ、ガオガエン、ジュナイパーは53もある。

長いこと一緒にいて特に思わなかったが、改めて思うとサトシはポケモンを育てる素質が高いんだよ。」

 

「…そう言ってくれるのは嬉しいけど、それはタケシ達が相手してくれるのと、俺のポケモン達が凄いからだと思うんだけどなぁ。」

 

 

俺が特に何かしたって感じは一切しないんだよなぁ。

 

そんな事を考えている偽サトシが振り向くと、ゲッコウガとベトベトンが『どうだサトシは凄いだろう?』的なキリ顔をし、ティアは『サトシの凄さを私は知ってる』的なむふー顔をしていた。

 

ほのぼのとしてる雰囲気に───

 

 

「た、大変やぁあ!!」

 

 

血相変えてガンテツがやって来た。

 

 

「う、ウバメの森が何故か荒れているんや!

森のポケモン達も怯えながら逃げて行ってる!

ツクシ! ジムリーダーのお前さんの力を貸してくれい!」

 

「森のポケモンが逃げてる?

一体何が起きてるんだ?」

 

「おお、サトシくん達。

お前さん達もおったんやな。

…すまんが、お前さん達の力も貸してくれんか?」

 

「勿論っす。みんな、行こう!」

 

 

全員は頷いてウバメの森へ向かうのだった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

ウバメの森から凄い勢いでポケモン達が逃げている。

まるで巨大な脅威から逃げている様子だ。

 

俺達が疑問を思いながら走っていると…次第に近くで爆撃が発生する。

 

 

「あれは…ポケモンの技か何かか?」

 

「………あれ程の爆発は《はかいこうせん》の様な技じゃなければ起きない。

でも、《はかいこうせん》なら…。」

 

 

爆撃は一度ではなく、何度も発生してる。

 

 

「…複数のポケモンだけじゃない。

これは、《はかいこうせん》の様な攻撃が出来る兵器によるものだ!」

 

 

そうか…だったら早く向かわないとな…!!

 

俺は『波導』の力で皆よりも先に向かう。

 

 

「サトシ!」

 

「悪いセレナ! みんなも、俺は先に行く!」

 

 

偽サトシはそう言って爆発元まで向かうのだった。

爆速で走り抜けると、目にした光景は…。

 

 

「…何者です?」

 

 

仮面を付けた人物が弱っているセレビィを掴んでいた。

偽サトシをそれを見た瞬間…アルトマーレでのラティオスを思い出してしまう。

 

───あの悲劇は、もう…絶対に起こさせねぇ!!

 

偽サトシは怒りのあまりに全身から凄まじい『波導』のオーラが漏れ、それを目の当たりにした仮面の人物…ビシャスは、まるで偽サトシの殺気という名の霊圧によって圧し潰されるように倒れる。

 

 

「ぐおっ…!? な、何だ、これは…!!

…っ、お前達! そいつを始末しろ!!」

 

 

ビシャスの近くにいた正気じゃないヘルガーとハッサムが偽サトシに襲い掛かろうとする。

 

 

「ゲッコウガ!」

 

 

偽サトシがゲッコウガを繰り出すと、直ぐに《つばめがえし》で殴り返すと《みずのはどう》を放って吹き飛ばす。

 

吹き飛ばされたハッサムだったが、直ぐにやり返そうと《バレットパンチ》を…するが、偽サトシが被弾する前に腕を掴み、『波導』を込めた拳で殴り返した。

 

 

「馬鹿なっ…!?

この『ダークネスボール』で強化された筈のハッサムをこうも容易く…!

それも、ただの子供が…!?」

 

 

ビシャスが驚愕している隙に偽サトシは一瞬でビシャスの懐に入り、セレビィを掴んでる腕を掴み…そのまま骨を折る。

当然骨を折られて悲鳴を上げるが、偽サトシは容赦無くビシャスを殴り飛ばし、宙に放られたセレビィを助ける。

 

このままこの悪役の痛い仮面を被ったオッサンを二度と悪事が出来ないようにしてやろうと…そう思ったが、セレビィが傷のせいで苦しみ始めたので、一度タケシ達と合流してみんなと一緒にポケモンセンターへ向かう事にする。

 

ただその前に…。

 

 

「その腕の様にもう痛い思いしたくなければ、さっさと悪事から足を洗う事だな。」

 

 

殺気を込めた事で恐怖で二度と悪事が出来ない様に計らった偽サトシはそれだけ伝えるとこの場を後にする。

 

 

「ぐっ………お、おのれぇ…!

こ、この私をここまで侮辱して…ただで済むと思うなよ…!」

 

 

ビシャスはボロボロの状態で立ち上がり…偽サトシに殺意を向けていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

あれから直ぐタケシ達と合流し、セレビィをポケモンセンターに連れて行き、ジョーイさんに頼んだ。

ジョーイさんやみんなも含めてセレビィを初めて見て驚いていた。

 

 

「セレビィ…初めて目にしたよ。」

 

「ワシも長い事生きていたが、『森の神』とされるセレビィを目の当たりにするとはなぁ。」

 

「そんなに凄いポケモンだったのは驚いたけど…一先ず助かりそうだし、サトシも無事で良かったぁ…。」

 

「そうね。んで…サトシ?

あんた、何処へ行こうとしてるの?」

 

「…散歩。」

 

「そんな訳ないだろう。

セレナ、カスミ…サトシの両腕を押さえろ。」

 

 

タケシの意図を即座に読んでセレナとカスミが偽サトシの腕に絡みつく。

 

 

「あ、おい…!」

 

「お前、また1人で何とかしようとしてたな?

いくらお前が喧嘩強いからといっても、1人で何とかしようなんて考えるな。

相手は大人だ。

…どの様な卑怯な手段を使ってくるか分からない。

みんなで一緒に解決するんだ。」

 

 

タケシが真剣な顔付きで俺を説教する。

それと同時に俺に抱きつくティアは無茶させないのと1人で行かないでと言いたげだった。

 

 

「………分かった。

1人で行くのは止める。」

 

 

冷静になった偽サトシがそう言うと、みんなは安堵する。

 

 

「事情はよく分からんが…サトシくん。

油断は禁物やで。

聞いた限り、奇跡的に悪い仮面男を撃退したから何とかなったけど、相手は恐らくポケモンハンターかロケット団や。

何をしてくるか分からん。

何せセレビィや森を滅茶苦茶にする手段を持ってるんや。

お前さんとセレビィが何とか無事なだけでも御の字や。」

 

 

そう言うとガンテツは「取り敢えずジュンサーさん達に連絡いれへんとな」とツクシと共に行動を取るのだった。

 

…あの時、無駄だとは思いながらもああ言ったけど。

恐らく、奴はまたセレビィを奪おうとしてやって来るだろう。

その時は…。

 

偽サトシは強い決意を抱いた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

数時間後、セレビィは回復した。

様子を見に行くと…セレビィは俺に助けられた事が分かったのか、笑顔を送ってくれた。

セレビィが目が覚めるまでの間、ジョーイさんからセレビィの情報を聞いた。

時渡りポケモン…セレビィ。

同時に『森の神』とも呼ばれているポケモンで、綺麗な森がある所に現れ傷を癒し草木に力を分け与える事が出来る。

そして…『時渡り』という時間に関する力を持っているポケモンだと。

 

あの仮面の男はセレビィの力を悪用しようと今回の騒動を起こしたのだろう。

 

俺はセレビィの頭を撫でる。

 

 

「…お前が心置きなく帰れる様にしてやる。」

 

 

何をすれば帰るか分からないが、仮面野郎を今度こそコテンパンにし、奴によって傷ついた『ウバメの森』を綺麗にすればセレビィも心置きなく自分の帰る場所に戻るだろう。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

その夜…。

ポケモンセンターで寝ていると…凄まじい音が鳴り響く。

 

 

「今の音は…!?」

 

「んなもん奴しかねぇだろ!!」

 

 

偽サトシとタケシはベットから飛び出し、隣の部屋にいたセレナ、カスミ、ティアと一緒に音のした方へ急いで向かう。

そこはセレビィのいた部屋であり、部屋は崩壊し外へ向かうとジュンサー達はボロボロの状態で倒れていた。

 

 

「ジュンサーさん!! 大丈夫ですか!?」

 

 

タケシがジュンサーを心配すると、ジュンサーは事の詳細を手短に告げる。

 

見た通りセレビィが寝ていた部屋に謎の兵器が襲い掛かり、何とかツクシと共に駆けつけたものの、セレビィを逃すのが精一杯でセレビィを追いかけて行った兵器をツクシも追いかけて行ったようだ。

 

森の方から爆発音がする。

まだ戦っているようだ。

 

 

「急いで行くぞ!」

 

 

俺達が向かおうとすると…スイクンが颯爽とやって来た。

俺以外のみんなは驚いているが、今はそれどころじゃ無い…どうやら今回も味方としてやって来てくれた感じがするから…時は一刻を争うって事で、無茶だが俺はスイクンにタケシ・セレナ・カスミを乗せてくれないかと頼み込んだ。

スイクンは仕方ないという顔をしながらも、3人を乗せるのだった。

ティアには本来のラティアスの姿に戻ってもらった。

 

 

「サトシは!?」

 

「…問題はねぇよ、セレナ。

俺は…俺達はこの足で向かう!

だろう? ゲッコウガ!!」

 

『コウガッ!』

 

 

ボールから出て来たゲッコウガと俺はセレビィを助けたいという強い気持ちに…ゲッコウガと力が重なり合い、ヴェールに包まれた『キズナゲッコウガ』となった。

 

 

「急いで向かうぞ!」

 

 

俺達は急いでセレビィ救出へ向かうのだった。

 

 

 






・一応劇場編には入りました。
 ただ、本来の劇場編とは違う話ではある…とだけ。
 どうなるのは…続きをお待ち下さい。

・そして最後にスイクンが駆けつけた。
 偽サトシ達がヤバい案件に巻き込まれる度に現れると思われる。

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