俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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いやぁ…ジム戦になると、どうしても長くなるなぁ。


『第21幕:ピカニートと偽サトシ(終)』


…いででで、中々サトシくんのピカチュウとは仲良く出来ないなぁ(泣)。


「───だけど。俺は諦めないぜ、ピカチュウ。」


サトシくんとピカチュウと仲良くしてる2人を俺は連想する。

楽しそうに笑い合ってる2人の様には…なれないかもしれない。

けど、俺の手に応じてくれるくらいには仲良くなってみせる。




#120:『VS ジムリーダー〝アカネ〟』

 

 

 

『第61話:ノーマルタイプのジムリーダー〝アカネ〟』

 

 

 

昨日、アカネと約束して午前中にジム戦をしてもらう事になった偽サトシ。

 

 

「おはようさん、サトシくん!

キミとのバトル…楽しみにしてて危うく夜寝れなくなりそうだったで!」

 

「嬉しいっすね。

俺も…楽しみで武者震いが止まんないっすよ!」

 

 

偽サトシとアカネがフィールドのトレーナーリングに立つ。

 

応援席では旅仲間のタケシ、カスミ、セレナ、ティアに今回はリーフとブルーも試合を応援しに来た。

 

 

「それにしても驚いたわ。

まさかリーフちゃんとは幼馴染とはなぁ。」

 

「まぁ、知らなかったら驚くっちゃぁ驚きますよね。」

 

「…でも。悪いけど、ジム戦とはいえ。

そう簡単には勝たせてあげへんよ!」

 

「望む所だぜ…!!」

 

「ええやん。益々可愛げあるなぁ。」

 

 

…ちょっと、戦意を奪う発言は控えてほしいなぁ。

悪い気は全くしないが…応援席からセレナ、カスミ、リーフの圧にティアが不機嫌になってるんですよ(震え声)。

 

 

「それじゃあ…始めるで!」

 

「それでは、両者同時にポケモンを!」

 

 

偽サトシとアカネはボールを構えて…繰り出す!

 

 

「ゲンガー、キミに決めた!」

「出番やでぇ、グランブル!」

 

 

偽サトシはゲンガー、アカネはグランブルを出した。

グランブルが出た途端、特性『いかく』が発動して、攻撃が1段階下がる。

 

 

「…特性『いかく』のグランブルか。

特殊攻撃に優れてるゲンガーだからあまり痛手にならないが、油断ならねぇな。」

 

「ゲンガーやなぁ。

タイプ的に相性は悪いけど…ウチのグランブルを甘く見たらあかんで!」

 

 

2人は不適な笑みを浮かべ…。

 

 

「それでは…試合開始!」

 

「ゲンガー、《どくどく》!」

 

「グランブル! 《シャドーボール》や!」

 

 

アカネは『もうどく』を回避すべく、ゲンガーに弱点も付けるシャドボで《どくどく》を無効化する。

 

 

「今度はこっちから行くで!

グランブル! 《かみくだく》や!」

 

 

接近していたグランブルが《かみくだく》で仕掛けて来る。

対してゲンガーは偽サトシが冷静に近づいて来た所で《あやしいひかり》で目眩しと共に『こんらん』状態にさせる。

 

その後、偽サトシはパチンと指を鳴らし、アカネは「グランブル! 頭や!」と指示して頭を打つ事で無理矢理『こんらん』状態を解いた。

 

 

「…流石にジムリーダークラスなら、あまり有効打にならねぇか。」

 

「とはいえ、結構大変なんやで?

この技術を会得するのが色々と大変やの、分かるやろ?」

 

「ええ、俺のポケモン達も頑張って会得させていますから、高等技術なのは身に染みてますよ。

ただそれより、ゲンガーを見失っていませんか?」

 

「あっ! 何処に行ったんや!?」

 

 

アカネとグランブルはゲンガーを探すが、見当たらない。

 

 

「…本当に何処や?」

 

「今だゲンガー! 《どくづき》!」

 

 

油断しきってる隙を突いて、グランブルの足元から飛び出して不意打ちの《どくづき》を炸裂させる。

『いかく』で攻撃が下がっているが、物理攻撃してこないという考えを逆手に取っての《どくづき》だ。

 

 

「じ、地面に!? しかも物理攻撃やて!?」

 

「畳み掛けるぞ!

《あやしいひかり》からの《どくどく》!」

 

 

ゲンガーは再び《あやしいひかり》で『こんらん』状態にして、更に《どくどく》で『もうどく』状態にする事に成功する。

 

 

「あちゃあ! やられてもうた!」

 

「ここまで決まれば、こっちのもんだ!

ゲンガー! 《どくづき》の連打!!」

 

 

こうなれば《どくづき》の連打と『もうどく』によって一つ技の空きの余裕を持って攻撃出来る算段だ。

…とはいえ、『いかく』で攻撃1段階下がってるのは痛いな。

 

 

「…こうなったら。ごめんなぁ、グランブル!

《どくづき》を敢えて受けてからの!

一矢報いて《かみくだく》や!」

 

 

何発かゲンガーの《どくづき》を敢えて受け、正面を捉えて攻撃を受けた瞬間に技を使った腕に《かみくだく》を炸裂させた。

 

油断し切った効果抜群の攻撃に、ゲンガーの攻撃と動きが止まる。

 

 

「ゲンガー! 《ベノムショック》だ!!」

 

「グランブル! 最後に《ほえる》や!」

 

 

ここは迷わず『もうどく』状態で2倍の火力になる《ベノムショック》でグランブルの体力を一気に削り…戦闘不能になる前に《ほえる》を放ってゲンガーをボールに戻し、グランブルは戦闘不能になる。

 

グランブルは倒れた。

 

 

「グランブル、戦闘不能! ゲンガーの勝ち!」

 

「…ゲンガーをボールに戻した?

そうか、ジムリーダーは交代が出来ないから《あやしいひかり》と《どくどく》戦法を避ける為に…。

しかも、《ほえる》で戻されたら自動的に違うポケモンを出される…!?」

 

 

ゲンガーの次に出て来たのはジュナイパーだった。

 

 

「お疲れさん、グランブル。よう頑張ったな。

………二番手はジュナイパーか。

にしても、サトシくん。

中々厄介な手も使うんやな。」

 

「そりゃ、搦手も出来るようにならないといけませんからね。

力こそパワー理論な俺だが…苦手な搦手を理解するのには、それを身を持って使えるのが一番だもんでね。

二番手はお前だ、ジュナイパー。

頼んだぜ…!」

 

 

偽サトシの掛け声にジュナイパーは気合を入れる。

 

 

「成程な。まだトレーナーになって半年やねんのに、考えと実力は一流のエリートやな。

ほな、ここからが本番やでぇ!

出番やで、ハピナス!」

 

 

アカネは二番手にハピナスを繰り出した。

 

 

「っ、ハピナスか…。」

 

「ふふん。搦手な戦いが出来るなら、ウチのハピナス相手にどう戦うのか、見せてもらうで!」

 

 

オーマイガー…まさかの体力お化けのハピナスですかい。

詳しくない俺でも分かる。

ハピナスはさっき言った通り体力が桁外れで、耐久にも優れ…オマケに『ノーマルタイプ』の豊富な技範囲のポケモンだ。

 

 

「…だが、急所に突きやすく連続攻撃に空中からの奇襲も出来るジュナイパーだったら…!

ジュナイパー、《リーフブレード》で突っ込め!」

 

 

急所ダメージが入りやすい、リフブレで攻めるが…ハピナスは《サイコキネシス》でこちらの動きを止めようとする。

 

だが、巧みに攻撃を交わして至近距離からのリフブレの刃を振るうが…サイキネの防御手段を巧みに扱ってこちらの攻撃を全て無効化してくる。

 

 

「…っ、当たり前の様に《サイコキネシス》を極めてやがるな。

しかも、こっちの攻撃を全て防ぐなんて…俺のエレキブル並みにエスパーの素質高いんじゃねぇの?」

 

「ふふん。この子はウチが幼い頃から共にしてるんやで?

どうや? 動きが鈍り始めたやで?」

 

「…《あやしいひかり》!」

 

「おっと、その子も使えるんやね。

でも…《しんぴのまもり》や!」

 

 

くっそ! 《しんぴのまもり》か!

これでゲンガーに交代しても、状態異常の戦法が通じねぇ!

 

オマケにこっちの攻撃も最低限の動きで受け止めている…このままではスタミナ切れを起こして、その隙に一気に追い詰められる!

 

 

「ジュナイパー! 《エアスラッシュ》を地面に放て!」

 

 

空気の刃を地面に放って、煙を発生させて…その隙に背後を取って《リーフブレード》と《エアスラッシュ》を合わせ、風を纏った威力の上がったリフブレとなって、急所と怯みを狙った作戦にでる。

 

その攻撃が見事炸裂し、急所に入った様で体力を奪ったが…ハピナスはさっきの俺のゲンガー戦の様に敢えて攻撃を受けた事で、相手の位置を把握してサイキネで動きを止めると共にダメージを入れる。

 

 

「よく耐えて捕らえたで! ハピナス!

今の内に《タマゴうみ》や!」

 

 

隙を突いてハピナスがジュナイパーから受けた攻撃を無かったかの様に回復する。

 

ああ、うざってぇ!

ゲームでもリアルでも、ハピナスというポケモンがこうも厄介とは…!

 

………落ち着け。

相手のペースに呑まれんな。

やり返すんだ。

 

それも…一気に相手の体力を持っていくんだ。

幸いにも、ハピナスの特徴は分かった。

ハピナスは…物理防御が低い。

サイキネでリフブレを完全防御し、今の一撃を受けた時のダメージがその証拠だ。

 

そして…先ずは攻撃を入れる為にも今は!

 

 

「ジュナイパー! 《あやしいひかり》だ!」

 

「無駄やで! まだ《しんぴのまもり》は継続してるで!」

 

「知ってる! だが、目眩しにはなる!」

 

 

《あやしいひかり》で目眩しをして拘束を解き、「刃を解除!」と指示をし…更に「両手で《エアスラッシュ》の球体でぶつけて距離を取れ!」と、《エアスラッシュ》を高めた高等技術で螺旋弾丸を作り、それをぶつける事で衝撃が走り、それを利用して距離を取った。

 

 

「やるなぁサトシくん。

確かに、《しんぴのまもり》は状態異常にならなくなる技やけど、《ちょうはつ》の様に使えなくする技やない。

それを利用して光で視界を奪う事で、条件反射で《サイコキネシス》から逃れたっちゅう訳やな。」

 

「そういう事です。

…しかし、思ってた以上にハピナスは厄介極まりないな。

───ここは一気に決めるしかねぇなぁア!

ジュナイパー、《リーフブレード》に《エアスラッシュ》を纏え!

そしてさっきのを活かして…風を噴射させて攻めろ!」

 

 

ジュナイパーは即座に風を纏った葉刃にして…風を噴射の様に扱い、推進力でハピナスへと急接近を果たす。

 

 

「何やて…!?」

 

 

そこから直ぐに風を纏った葉刃の一撃を入れる。

 

そのまま二撃目の攻撃をかまそうとした時、サイキネで動きを止めようとするが、エアスラの追加効果の『ひるみ』で技が発動しない。

 

 

「このタイミングで…!?」

 

 

流れは完全にこっちだ…!

二撃目も炸裂し、ハピナスの体力を大幅に削る事に成功する。

 

手応えあり…! ハピナスの体力も半分以上削れた!

 

 

「…っ、アカン! 三度目は流石に耐えられへん!

ハピナス! 《マジカルシャイン》や!」

 

 

アカネは4つ目の技で《マジカルシャイン》の全体技且つ、強力な光でジュナイパーを襲う。

 

 

「こっちも、行くぞ!

ジュナイパー! そのまま《ブレイブバード》!

喰らいな───『絶剣・緑燕特攻』!!」

 

 

強力な風を纏った緑色の燕がフィールドを抉り巻き上げながら突っ込む。

その強力な攻撃が、ハピナスの強力な光の攻撃を貫きながら進み…ハピナスへと炸裂させる。

 

大爆発が生じ煙が舞う。

風の緑燕の姿が飛び出し…元のジュナイパーへと戻った。

対して煙から晴れたハピナスは戦闘不能になっていた。

 

ハピナスは倒れた。

 

 

「ハピナス、戦闘不能! ジュナイパーの勝ち!」

 

 

勝利した事で、ジュナイパーは反動ダメージから膝を突いて息を上げる。

まだ戦えるが、一旦休まないとダメだな。

という事で、労いの言葉をかけてアカネさんと共にボールに戻した。

 

 

「凄いなぁ! 今の絶剣何ちゃらとか、いつから出来てたんや?」

 

「………いえ、土壇場の馬鹿力ってやつっすよ。

技名は…思わずそれらしいのを付けただけっす…。」

 

 

ぶっちゃっけ、俺の中の厨二心が反応してつい命名してしまったが…ポケモン世界だから、多少は多めに見てくれても良いよな!

 

というか、さっきの複数の技を合わせた合技は土壇場で奇跡的に上手く行ったが…二度目はそうはいかんだろう。

 

 

「さぁ、次がウチの最後のポケモンやで!」

 

「…俺も、3体目で行かせてもらいますよ!」

 

「ウーラオス、キミに決めた!」

「ミルタンク、出番や!」

 

 

来たな…! アカネと言えばのポケモン、ミルタンク!

《メロメロ》《ころがる》《ふみつけ》…ああ、思い出すだけでアカネのミルタンクの恐ろしさのあまり冷や汗が出る…!

 

 

「さぁ、行くでぇ!

ミルタンク、《まるくなる》からの《ころがる》や!」

 

 

出たよ出たよ…いきなり防御上げからの高火力の《ころがる》を使って来た…!

 

だが、対策は考えてある!

 

 

「ウーラオス、《ビルドアップ》からの《アクアジェット》!」

 

 

攻撃と防御を上げ、《アクアジェット》で《ころがる》で迫るミルタンクから一旦距離を作り、そこから先制技の勢いを利用して…真正面から迫ったタイミングで───

 

 

「今だウーラオス! 《すいりゅうれんだ》!

合技───『特式・水流八卦掌回天』!」

 

 

《アクアジェット》と《すいりゅうれんだ》を合わせた戦法の一つ。

回転を交える事で八卦掌回天を再現させたのだ!

 

二つの技がぶつかり合う。

同じ回転する技同士、拮抗するが…徐々にウーラオスが力負けをして吹き飛ばされる。

 

 

「くっ…! ポテンシャルでは優っているが…!

ここでは純粋にレベル差と経験がモノを言ったか…!!」

 

「中々良く育てられるやなぁ!

サトシくんのポケモン皆に言える事や。

…けど、ウチのミルタンクはそれで勝てる程、甘くは無いで!」

 

 

くっ、だが…ミルタンクの動きも弱まった!

 

 

「ウーラオス! もう一度、《ビルドアップ》!」

 

「成程なぁ、《ビルドアップ》で差を埋める算段やなぁ?

だったら! ミルタンク! 上や!」

 

 

ミルタンクが《ころがる》状態から天井高くまで跳び上がる。

そして、高い所からの…《ふみつけ》でウーラオスへと迫る。

 

 

「…ウーラオス、『特式・水流八卦掌回天』!」

 

「それで耐えきれるものやないでぇ!」

 

 

ウーラオスは『特式・水流八卦掌回天』で攻撃を軽減させてミルタンクの《ふみつけ》を受け耐えた。

 

 

「よしっ! 今だ!

受けたダメージを力に変えて放て!

───《カウンター》!」

 

「しまった! ミルタンク! 《ころがる》や!」

 

 

ウーラオスの《カウンター》をミルタンクは直前に《ころがる》で緊急回避を図る。

 

《カウンター》の直撃は躱したものの、ある程度のダメージが入った様子だった。

 

 

「…カウンターは厄介やなぁ。

それに加えて特式何ちゃらも厄介極まりないわぁ。

…そうやねぇ、このままやと持久戦に持ち運ばれて、ウーラオスを倒せたとしても控えてるゲンガーやジュナイパーにやられるんわ目に見えてる。

それじゃあ…ウチの『と(・)っ(・)て(・)お(・)き(・)』見せたる!」

 

 

アカネは着ている上着の裏ポケットから───とある腕輪を取り出した。

 

 

「あ、アレは…!? ま、まさか…!?」

 

「せや。これは『Z(・)リ(・)ン(・)グ(・)』。

アローラ地方で実力を認められた者が手にする事が出来るキーアイテムや。

これは、ダイマックスバンドと同じく、全てのポケモンに使えて、一撃必殺級の技を使える物なんやでぇ!」

 

 

おいおい、まさかまさかのZワザ使いだったのかよアカネちゃん!!

 

偽サトシが驚愕する様に、応援しているタケシ、カスミ、セレナ、ティア、リーフは勿論の事、ブルーも驚いていた。

 

 

「行くでぇ、ミルタンク!

そして…刮目せよ! チャレンジャー:サトシ!

これがウチとミルタンクの全力や!!

───『ウルトラダッシュアタック』!!」

 

 

アカネとミルタンクが『ノーマルZ』のポーズを取り…ミルタンクにZパワーが注がれ、全力の突撃をして来る。

 

 

「くっ、くそぉ!

Zワザは何かしら被弾しないと攻撃が続く…!

《アクアジェット》で逃げても、空中に逃げても、物理法則を無視して攻撃して来る…!

ならば…こっちも全開で受け切るしかねぇ!!

ウーラオス! 《ビルドアップ》からの『特式・水流八卦掌回天』!」

 

 

ウーラオスもヤバいと本能が働き、《ビルドアップ》と共に《アクアジェット》をし、《すいりゅうれんだ》を合わせて『特式・水流八卦掌回天』で防御の構えを取る。

そして…ミルタンクの『ウルトラダッシュアタック』がウーラオスへと突撃し、大爆発が生じる。

凄まじい爆風も生まれ、晴れると…戦闘不能になったウーラオスと、お腹をポンポンと払うミルタンクの姿があった。

 

ウーラオスは倒れた。

 

 

「ウーラオス、戦闘不能! ミルタンクの勝ち!」

 

「お疲れ、ウーラオス。ゆっくり休んでくれ。

………やはり、侮れない相手だぜ。

ジムリーダー:アカネ。

まさか、Zワザを使ってくるとは…!」

 

「それはどうも。

けど、サトシくん達も流石やな。

ウチにZワザを使わせるなんてな。

初めてやで、ジム戦でZワザを使わされたんは!」

 

「そいつは光栄だな。

…さて、ウーラオスのお陰で隠し札のZワザは使わせた。

後は何とかして削り切る!

ゲンガー、キミに決めた!」

 

「ゲンガー…《どくどく》も《あやしいひかり》も、この技なら!

《まるくなる》からの《ころがる》や!」

 

 

アカネは二つの合わせ技により、状態異常を物理的に無効化する算段に出た。

実際、彼女の考えは間違っておらず、ゲンガーの《どくどく》を『いわタイプ』のオーラで無効化して突撃し、躱した後に《あやしいひかり》を放っても丸まってる状態から光の影響を無理矢理無効にしてきた。

 

 

「どうする? このままやと、避けるので精一杯やで?

あっ、因みに…気づいてるかもしれへんけど、ウチのミルタンクはこの技を完璧にマスターしてる事もあって、この技以上の攻撃技で迎え撃たない限り、技の解除は無理やでぇ?」

 

 

やはりね。だったら…こうするまでだ。

 

ゲンガーに回避を止める指示を送る。

その意図を読んだゲンガーは頷き…好機と見たアカネはより一層力を増させる指示をする。

 

おいおい、まだ威力が上がるのかよ…(震え声)。

 

だがしかし…ゲンガーの得意とする『すり抜け』によって、倒せると油断しきったミルタンクは壁に激突し、手応えの無さに動揺が見られた。

 

 

「嘘ぉん!? 攻撃がすり抜けたん!?

どないしてや!?」

 

「攻撃が止まった今が最初で最後のチャンスだ!

《どくどく》!」

 

「くっ…! こうなったら、《メロメロ》や!」

 

 

丸くなってる間に《どくどく》を浴びると判断したアカネは4つ目の技に《メロメロ》を使った。

当然ゲンガーは♂なので、技を使用したタイミングで回避出来ずに『メロメロ』状態になり、ミルタンクは『もうどく』状態になった。

 

 

「こうなったら、一気に攻めるで!」

 

「ゲンガー、戻れ!」

 

「…はっ! そうや!

サトシくんはまだ空中で戦えるジュナイパーがおったんや!」

 

 

熱くなって忘れてたな?

 

と、不意にドヤ顔をしていた偽サトシはジュナイパーを繰り出す。

 

 

「ジュナイパー、相手は既に『もうどく』状態だ。

時間を稼げば勝てるが…勝つんだったら気持ちよく勝ちたいよなぁア?」

 

 

偽サトシの問いにジュナイパーは頷く。

 

 

「ジュナイパー! 《エアスラッシュ》!」

 

「ミルタンク! 《まるくなる》からの《ころがる》や!」

 

 

ジュナイパーは空気の刃を飛ばし、対してミルタンクは十八番技で攻め上がる。

『もうどく』状態だが、ミルタンクはさっきまでと変わらない速度で迫りながらエアスラを無力化して来るが…。

 

エアスラとリフブレの合わせた風を纏った葉刃でミルタンクを真正面から受け止める。

二つの力は拮抗している…が、ミルタンクの意地により、若干ミルタンクの方が勝り、徐々にジュナイパーにダメージが入っていく。

偽サトシは敢えてその状態のままにし、アカネは「これで時間を稼ぐ気やな!?」と声を上げる。

 

…残念だったな、アカネ。

俺達は力ずくで勝つ気だよ。

ハピナス戦でのダメージもって…そろそろ体力が1/3になって来ただろう。

 

ジュナイパーの体から『くさタイプ』のオーラが強く発する。

 

 

「しまった! 特性の『しんりょく』やな!?」

 

「今だジュナイパー!

最大出力の『旋風リーフブレード』ぉっ!!」

 

 

特性『しんりょく』によってパワーアップした風を纏った葉刃『旋風リーフブレード』がミルタンクを一刀両断にし…戦闘不能にした。

 

ミルタンクは倒れた。

 

 

「ミルタンク、戦闘不能! ジュナイパーの勝ち!

よって勝者、サトシ選手!」

 

「よっっっしゃぁああ!! オラァァアア!!」

 

 

偽サトシは勝ったジュナイパーと共に勝利の雄叫びを上げた。

 

ああ、実に気持ちの良い勝利だ。

 

 

「お疲れさん、ミルタンク。よう頑張ったなぁ。

………負けたで、サトシくん

ウチ達に勝った証、レギュラーバッジ。

受け取ってや。」

 

 

偽サトシはアカネからバッジを受け取る。

 

 

レギュラーバッジ、ゲットだぜ!

 

 

「かぁぁぁ! 楽しかったわぁ!

にしてもサトシくん…中々にワイルドな一面あるんやね?」

 

「あっ……すいません。

バトルになっちゃうと、敬語を忘れちゃうんですよね。」

 

「ええって、ええって。

寧ろカッコいい一面に可愛い一面もあって、ウチは寄り一層キミを気に入ったわぁ。

これからも頑張りぃやぁ。」

 

 

アカネによしよしされる偽サトシ。

タケシ程では無いが、美人なお姉さんによしよしされて悪くない気分に浸ってる偽サトシ。

 

───そんな偽サトシに、4人の不機嫌オーラが迫っていた。

 

 

「あ、オワタ…(笑)。」

 

 

偽サトシは死を悟り、乾いた笑みを浮かべるのであった。

 

 

 






・アカネの手持ちレベルを公開。
グランブル【54】
ハピナス【55】
ミルタンク【57】

 ウーラオスとレベル差が10以上あるものの、偽サトシはテクニックとタイプ相性で乗り越えようと考えたが…予想外のノーマルZ技『ウルトラダッシュアタック』で敗れてしまう。

・アカネはやはり強い。
 グランブル戦は偽サトシペースだったが、二番手のハピナスには大苦戦。
土壇場でジュナイパーが強力な合わせ技『絶剣・緑燕特攻』…ジュナイパー風の時雨蒼燕流十の型『燕特攻』でハピナスを攻略した。

 続いてミルタンク戦…案の定強すぎる。
《まるくなる》からの《ころがる》は恐ろしく、アカネはそこに持続力を極めており、相手からの強力な攻撃がとんでも無い限り、長時間に渡る《まるくなる》からの《ころがる》を編み出していた。
 しかもそこに《メロメロ》による状態異常攻撃に、《ふみつけ》の怯みやそれを起点にしたZワザもあってハピナスと同等かそれ以上に苦戦した。
 何だったら、ミルタンクで3タテされる可能性があった。

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