俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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陽色様
@新規ユーザー様
 高評価ありがとうございます。
 お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
 それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。


『第6幕:偽サトシのコノヨザル』


偽サトシのコノヨザル…未知の進化を果たしたポケモンである。

 進化前のオコリザルでは分かりやすい物理に強い『かくとう』単タイプだったが、進化して『かくとう・ゴーストタイプ』になり、戦い方の手段の拡大と弱点が増えたものの、選択肢が増えた事でこれからに期待度が高い。

 進化した事で、普段荒っぽさのある怒りから静かにキレるタイプになって、不安になる偽サトシのポケモン達がいたが、ベトベトンとエレブー(現在のエレキブル)のお陰でいつも通りに振舞い、且つ仲良く実力を磨き上げている。




#125:『VS ロケット団最高幹部〝アポロ〟』

 

 

 

『第71話:ロケット団最高幹部〝アポロ〟』

 

 

 

「………さっきの話に伝説のポケモンまで絡んでたって…。

もうサトシ達の凄さのスケールが高すぎて、大抵の事では驚かなくなりそうだよ。」

 

 

 ヒロシくんは話をしていた俺達以上に疲れた様子を示した。

同時に話を聞いていたオサムは「スゲー」程度の反応しかしないのとエラい違いだ。

 

 そして、子供ルギア…シルバーは母親ルギアの目の届く範囲でティアとオサムとで遊んでいた。

…で、さっき助けてくれたスイクンは母親ルギアと何かを話し合っていた。

 ちょくちょくこっち…もとい、俺を見ていたのはなんだろうか。

 

 

「サトシはアレだね。

伝説のポケモンと強い縁を持ってるんだね。

ファイヤー、サンダー、フリーザー、ルギア。

ラティアス、ラティオス、スイクン、セレビィ。

世界中で名を馳せてるベテラントレーナーでも、会った事が無いと思うよ。」

 

 

 でしょうね。じゃなきゃ伝説じゃないからな。

 普通は会えるもんじゃないんだよなぁ。

 

 

「まぁ、サトシが伝説と縁があるのはそうでしょうけど。

スイクンはきっと私と縁があるのよ〜!」

 

 

 カスミは水ポケモンを愛する余り、今だにスイクンと会えるのが多いのを自分と縁があると勘違いしている。

 

 セレナとタケシは心の中で(偽)サトシの方なんだけどなぁ…と、呟いていると───

 

 

「───呆気ないものですね。

ラムダ、ランス、アテナ…ロケット団の3人の幹部を苦戦させるだけの実力は有している様ですが、所詮は子供。

隙だらけでしたよ。」

 

 

 と、薄緑髪の男が現れ───親子ルギア、スイクン、そしてティアが謎の装置で拘束され、閉じ込められた。

 

 

「誰だ!! ティア達を離しやがれ!!」

 

「大人しく離す訳が無いでしょう。

さぁ、お前達! 今の内に連行するのです!」

 

 

 ティア達を閉じ込めた装置を大勢のロケット団員が乗り物に乗って海の中へ潜って行く。

 

 …って、よく見れば、殆どのがさっき俺がボコった奴等じゃねぇか…!

 

 それを偽サトシが逃がすまいと飛び出そうとすると───

 

 

「後はあなた達に任せます。

彼等を捕らえれば、追加報酬も出しましょう。」

 

 

 それだけ告げると、薄緑髪の男は小さな潜水艦らしい物で海へと潜って行ってしまい、偽サトシ達を大勢のポケモンハンターと密猟者が包囲していた。

 

 

「…クソがっ!

テメェ等に構ってる場合じゃねぇんだよ!!」

 

 

 偽サトシが『蒼』で即殲滅を図る。

…しかし、謎の装置を武装しており、障壁で自分の身を守り…吹き飛ばされただけで済んでしまった。

 

 

「何っ…!?」

 

「いててて………おい、見ろ!

ロケット団(あいつ等)の作った最新設備が今ので壊れた…!」

 

「とんでもねぇガキだ!

こりゃ、捕らえたら倍以上の報酬を貰わねぇと…なぁ!!」

 

 

 ポケモンハンターと密猟者達が一斉にポケモンを繰り出す。

 

 

「クソったれ! 俺の邪魔をするなぁ!!」

 

「サトシ!」

 

「何だ!? タケシ!!」

 

「お前、海の中にいるだろう連中を追いかけられるか…?」

 

「…多分。いや、何であろうと行く。」

 

「ここは私達に任せて!

サトシはティア達を追いかけて!」

 

 

 タケシ、セレナ…!

 

 2人はカブト、オムナイト、ゴルバットとヤンチャム、アローラロコンを繰り出して応戦する。

 

 

「あんたじゃなきゃ、ティア達を救えられないわ!」

 

「よく分からないけど、ここは任せてよサトシ!

頼むぞ、レオン! それにジッポ! クルーズ!」

 

 

 カスミ、ヒロシくん…!

 

 ヒロシはピカチュウ(レオン)だけで無く、進化したリザード(ジッポ)と新顔のサナギラス(クルーズ)を出して応戦する。

 

 ここは皆に任せて、俺は海を…『波導』でロケット団がいるだろう場所を感知する。

 

 

「何をするのかしらねぇが、とっとと大人しくしやがれ!

やれ! ゴリーキー!」

 

「サトシ! 危ない!」

 

「………さっきの『蒼』で無力化出来なかったのは、無意識に俺が力をセーブしていたからだ。

もし…手加減なんてしなかったら、そもそも連れてかれる何てヘマもしなかった筈だ。」

 

 

 俺はどうしてここまで甘い考えをしているんだと、後悔する。

 拳を振りかざして来るゴーリキーを片手の衝撃波で吹き飛ばし…怒りと殺気を…人差し指の爪先にエネルギーに変え、収束の『蒼』の逆の力…発散の『赫』を開花させる。

 それを指鉄砲の形で打ち出し───海に穴が生まれた。

 

 

「…は? ゴーリキーを見向きもせずに吹き飛ばしたのも意味わかんねぇのに、今…海に穴を開けやがった…?」

 

 

 呆然としてるポケモンハンターを衝撃波で壁に叩き埋め、偽サトシは海の上を駆けて海の底にあるロケット団アジトへと向かって行く。

 

 …その際、偽サトシの鞄の中に大事に保管さていた『ぎんいろのはね』が輝きを強くし、鞄の中から消える。

 

 

「…多分、一々突っ込んだらダメなんだよね。」

 

「後で盛大に愚痴れば良いのよ。」

 

「…いや、サトシが凄いのは何となく分かってたから、良いや。」

 

「ヒロシは分かってるわね!」

 

「セレナは少し疑問に持って欲しいわ…。」

 

「3人共! 今はこいつ等を鎮圧させるのが先だ!

さっさと片づけてサトシの後を追う事を考えないといけないんだからな!」

 

「っ! そうね!」

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「…余計な小娘が付いて来てしまいましたか。」

 

 

 海底にあるロケット団秘密アジトにて、アポロは映像越しからルギア親子とスイクン、それからティアを見てそう呟く。

 

 

「…妙ですね。」

 

「どうしましたか?」

 

「いえ、モニターには人間の娘が映ってかと思いますが…。

室内にいるレーダーでは、ポケモンしかいない表示になってるんです。」

 

「何? ポケモンしかいない?」

 

 

 部下の言葉にアポロは疑問を抱くが…直ぐにティアが人の姿を取っている特殊なポケモンであると見抜いた。

 

 

「ふふ、そういう事ですか。

構いません。あの娘諸共、直ぐに───」

 

 

 次の瞬間、『ドゴンッ!』と爆発が発し、アジト内が揺れる。

 

 

「何事ですっ!?」

 

「あ、アポロ様…し、信じられないかと思いますが、侵入者です!」

 

「…馬鹿な。ポケモンハンターと密猟者が此処へ来る手段は持っていない筈!

だと言うのに…!

いえ、それよりも襲撃を受けた所をシェルターで補強して海水を入れさせるな!

…それから、団員達は速やかに侵入者を捕らえに行きなさい!

外の状況を見せなさい。」

 

 

 アポロの的確な指示に団員達は侵入者の捕縛に、そして…アポロはカメラに映しだされた映像をモニターで見ると───

 

 

「は? 何ですか、アレは…?」

 

「…えっと、どうやら海に穴の道が出来ていたみたいで…。」

 

「それは見れば分かります。

…どうしてこんなのが?」

 

「…わ、分かりません…。」

 

 

 非常識な出来事に言葉を失うアポロ達。

 そうしてる間にも爆撃が再び発生してアジトが揺れる。

 カメラを見ると、侵入者を捕らえに行った団員達がコテンパンにされていた。

 

 

「…ここはお前達に任せます。」

 

「アポロ様、どちらへ?」

 

「…無論、侵入者の元へ。

このアポロが、直々に下してやるのですよ。」

 

 

 そうして、アポロは侵入者…偽サトシの元へと向かう。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 海底にあるアジトに侵入した偽サトシは向かって来るロケット団員達を手持ちのゲッコウガ、トゲさん、カメール、ウーラオス、ヨルノズク、ヘラクロスでバッタバッタと薙ぎ払って行く。

 

 ティアの気配を『波導』を辿り…大広間に入ると、出入り口が封鎖される。

 

 

「…誰だ?」

 

「誰かと、思えば…キミでしたか。」

 

 

 偽サトシの前に薄緑髪のロケット団…アポロが立ちはだかる。

 

 

「そう言えば、自己紹介をしていませんでしたね。

…どの様にして、海にあの穴道を作ったかは知りませんが、ここまで来てくれた礼に、教えて差し上げます。

───私は、アポロ。

ロケット団最高幹部にして、この世界を物にする…偉大なサカキ様の右腕ですよ。」

 

 

 やはり、こいつか。

 

 

「そうかい。最高幹部…壮大な立場だろうが、要はビシャスの野郎と同じって事か。」

 

「…やはり。あの男を倒したのはあなたでしたか。

裏切り者の処罰をせずに済んで手間が省けましたが…。

研究成果を回収出来なかったのは悔やまれますね。

まぁ、あなたには関係がありませんが。」

 

「ああそうだな。あんたは此処で───」

 

「おっと、お忘れですか?

こちらには…人質がいるのですよ?」

 

 

 アポロは大部屋にあった大きなモニターに捕らえられ、不気味な電磁波を浴びて苦しんでいるティア達を目の当たりにしてしまう。

 

 

「ティア!! 皆!!」

 

「おっと。人では無くポケモン、でしたね。

フフフ…。」

 

「さっさと片付ける…!」

 

「そう簡単にはやられる様では、サカキ様の右腕になどなれませんよ。

見せてあげましょう、私の力を!

出てきなさい、ヘルガー! キュウコン!」

 

 

 アポロはヘルガーと…不気味なオーラを纏う色違いのキュウコンを出した。

 

 

「その色違いのキュウコン…シャドウポケモンか。」

 

「ご名答。さて、手短く倒すとしましょう。

ヘルガー、キュウコン、《ソーラービーム》。」

 

 

 不気味な色違いキュウコンだが、特性は『ひでり』で出た瞬間に『晴』状態となり、チャージ無しの《ソーラービーム》をゲッコウガ、カメールへと放たれる。

 

 それをヘラクロスとヨルノズクが前に出て《つばめがえし》と《つばさでうつ》の『ひこうタイプ』の技を使って防御する…強引な手段だったが、それで防ぎつつ、トゲさんの《いのちのしずく》で回復させて耐え抜く。

 

 その間、ゲッコウガとカメールがフィールドが『晴』状態なので素早く『じめん』技の《マッドショット》でヘルガー達に放つ。

 

 

「多少は出来るようですが…アテナ、ランス、ラムダと違い、この程度でやられるとは思わない事だ!

キュウコン、お前の力を解放しなさい。

《あやしいひかり》。」

 

 

 キュウコンが《あやしいひかり》でヘルガーとアポロ共々怪しい光で発した霧に包まれると、姿を消してしまう。

 

 

「何っ!?」

 

「驚くにはまだ早い。

キュウコン、《のろい》!」

 

 

 《のろい》? あれって確か、『ゴーストタイプ』とそれ以外では効果が違う複雑な技だった筈───そう思った瞬間、俺のポケモン達が苦しみ始めた。

 まるで『のろい』状態にされたかの様に。

 

 

「フフフ。これであなたのポケモン達は我が〝呪炎狐〟キュウコンの力によって、『のろい』にかかった!」

 

「…『のろい』、だって…?」

 

「それにしても、この程度の実力で我がロケット団の誇る幹部達を倒したとはとても信じ難い。

いえ、人質がいるので手短に済ませる為に手持ち全員を出すのは分からなくはありませんが、私にとって好都合すぎるではありませんか!」

 

 

 腹立つ野郎だなぁっ…!

 

 

「さて、後は更に追い詰めるのみ!

ヘルガー、キュウコン! 全員に《おにび》!」

 

「…っ! トゲさん! 《しんぴのまもり》!」

 

 

 辛うじて《おにび》によって『やけど』にされる前に《しんぴのまもり》で状態異常にならずに済む。

 しかし…。

 

 

「ほう。まだ抗う気ですか。

…しかし、あなた達は既に風前の灯火である事に変わりない。」

 

「…何だと?」

 

「お忘れですか? ここは我々のアジト。

もしもの為の侵入者対策も万全ですよ。

ほら。ポケモン達も、あなた自身も妙な感覚になりつつありませんか?」

 

 

 アポロに言われて…今の違和感に気づく偽サトシ。

 

 この感覚は………オレンジ諸島で、ラムダの奴が島中に充満させていた変な電磁波!!

 

 

「ラムダからこの特殊電磁波が効くのは知っています。

あなたとバトルをし始めた段階で、既に放出させていたのですよ。

最も、効果が出るのが遅いとは思いましたが…まぁ、良いでしょう。」

 

 

 偽サトシのポケモン達…カメール、トゲさん、ウーラオス、ヨルノズク、ヘラクロスは既に特殊電磁波によって戦意を奪われていた。

 ただし、ゲッコウガと偽サトシは体の異変に膝を付いていた。

 

 

「さて、フィナーレと参りましょう。

ヘルガー、キュウコン、《ほのおのうず》!」

 

 

 偽サトシ達は『晴』による炎の恩恵によって威力が上がった《ほのおのうず》に呑まれ、ポケモン達は炎の渦に身を包まれる。

 

 

「フフフ。さぁ、大人しくして貰いましょうか。

…いえ、目が逆らうと告げていますね。

───ああ、もしかすると、この声を聞けばもっと効きますか?」

 

 

 アポロが指を鳴らすと…モニターに映るティアが苦しそうに『うぅ…うぅっ…!』と悲痛な声を漏らしていた。

 そして…ティアが『うぅぅ…(サトシ…)!』と己の名を呼び、助けを求めてるのに気づく。

 

 

「滑稽ですね。

助けを求めても無駄だと言うのに───」

 

「お"いっ…!」

 

「…はい?」

 

 

 偽サトシはゆらゆらと立ち上がり、ゲッコウガも立ち上がる。

 

 

「…最後の忠告だ。

ティア達にしている事を止めて解放しろ。

そうすれば…命の保証だけはしてやる。」

 

「命の保証だけはしてやる…?

…クッ…フフフハハハ!

子供の癖に私を愚弄するのも大概にしなさい!

幹部を倒した程度で───」

 

 

 ティアを助ける、そしてこの愚者を絶対に許さない───その覚悟に偽サトシとゲッコウガの力を解放するトリガーとなった。

 

 偽サトシとゲッコウガの力と意識が強く、重なり合う。

 

 凄まじい水の柱が立ち、それがゲッコウガをヴェールの様に包み、全身に力が入る。

 更に強い覚悟によって水のヴェールが膨張し、凄まじい水のエネルギーが溢れると、それがキズナゲッコウガの体へと吸収され…全身に更なる力が漲る。

 

 開幕から『キズナゲッコウガ』では無く、『サトシゲッコウガ』へと覚醒する…!

 

 

「な、何だ、これは…!?

いや、ラムダから不思議な力を使うゲッコウガが『シャドウポケモン』を上回る力を発揮したと報告を受けていた…!

だ、だが、その報告では、水に覆われていたと…!」

 

「一々口にしなくて結構だ。

テメェは俺達に、徹底的にボコボコにされるんだからなぁ!!」

 

 

 偽サトシの強い『波導』が大部屋に衝撃を与え、その影響で特殊電磁波と炎の渦を無力化させ、カメール達は調子を取り戻して立ち上がる。

 

 

「覚悟しやがれ…! このクソ野郎…!!」

 

 

 偽サトシ達の反撃が開始される。

…それと同時に、偽サトシの胸元が銀色の輝きを放っていた。

 まるで何かを呼んでいる様に。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「覚悟しろ…? クソ野郎…?

子供の分際で調子に乗るな!

キュウコン、《あやしいひかり》!」

 

 

 再びキュウコンとヘルガー、そしてアポロが怪しい光の霧に包まれて姿を眩ます。

 最初は何なのか分からずに掌に脅されたが、要は『シャドウポケモン』としての特殊能力で『ゴーストタイプ』顔負けの力と『ひでり』による『晴』を同時に活かした…幻覚だ。

 

 『キズナ現象』をしてる事と『波導みずしゅりけん』は追尾効果のある必中技を使えば容易だが、ここは───

 

 

「ゲッコウガ! 《あまごい》!」

 

 

 フィールドを『晴』から『雨』にし、熱気を下げる。

 

 

「ヨルノズク! 《きりばらい》!」

 

 

 続いてヨルノズクの《きりばらい》でこの大広間の空間に変化技に強い風が怪しい霧を無力化していく。

 

 

「ちいっ…! ならば、さっさとそいつとトゲチックを片付けるのみ!

ヘルガー、キュウコン! 《やきつくす》!」

 

「カメール! 《こうそくスピン》!

トゲさん! 《エアカッター》!」

 

 

 相手の範囲の広い炎の攻撃を『雨』で威力を下げ、カメールが《こうそくスピン》で受けきり、トゲさんの放った鋭い風を攻撃してきてる方へと放つ。

 

 ボヤけている所が《エアカッター》で完全に剥がれ、キュウコンとヘルガーはダメージを受ける。

 

 

「くっ…! 『雨』のせいもあって…!

ならば! 『晴』に戻すのみ!

ヘルガー! 《にほんばれ》!

キュウコン! 《あやしいひかり》!」

 

「させるか! ウーラオス!

《アクアジェット》からの《すいりゅうれんだ》の『特式・水流八卦掌回天』をキュウコンに!

ヘラクロス! ヘルガーに《フェイント》からの《かわらわり》!」

 

 

 ウーラオスとヘラクロスの先制技を活かした攻撃でヘルガーとキュウコンにダメージを入れ、壁へと叩きつける。

 

 

「お、おのれぇっ…!」

 

「まだこっちのバトルフェイズは終了してないぜ…!!」

 

 

 こうしてる間にも、《のろい》と《ほのおのうず》によるデバフダメージで体力が奪われている。

 一気に倒してやる…!

 

 今度はゲッコウガの『風遁・波導みずしゅりけん』、カメールの『アクアスピンテール』で突撃する。

 それをヨルノズクとトゲさんの《おいかぜ》をアシストし、キュウコンとヘルガーにトドメをさした。

 

 そして…ただ1人、残ったアポロに───偽サトシが青黒いスパークが拳から発する、渾身の『オネスティ・インパクト』でアポロへと飛び出す。

 

 

「や、やめろぉぉぉおおお!!!」

 

「ぶっっっとべぇぇええええ!!!」

 

 

 偽サトシの渾身の『オネスティ・インパクト』が炸裂し…壁をアポロ共々吹き飛ばす。

 吹き飛ばされたアポロは先の壁を貫き、いくつもの部屋を壊していき………ティア達のいる部屋をぶち抜き、その先の監視室の壁に叩き込まれた。

 

 

「な、なんだ…!?」

 

「一体………あ、アポロ様!?」

 

「どういう………ひ、ひぃぃいい!!?」

 

 

 監視室にいたロケット団員達が人を殺めかけない程の殺気を纏い、放出している偽サトシが現れ…殺気で次々と気絶していった。

 

 

「…フンッ。」

 

 

 偽サトシは直様自身の『波導』で倒れているティア達に纏わりついている特殊電磁波を取り除いた。

 

 

「………! うー!」

 

 

 偽サトシが助けてくれたとティアは嬉しそうに涙目で抱きつき、偽サトシも優しく抱きしめる。

 

 

「悪いな、遅くなって。」

 

 

 ルギア親子とスイクンもゆっくりと立ち上がるり、スイクンは偽サトシを見て口角を上げる。

 

 

「…うっし、さっさとこんな所を脱出───」

 

 

 偽サトシが言いかけた瞬間に、偽サトシのこれまでの攻撃でアジト内の壁が崩れて海水が入って来る。

 

 

「ゴホッ! こ、こうなれば………せめて、このアジトの痕跡、だけ…でも、ここで…!」

 

 

 壁に叩きつけられたボロボロのアポロがアジトを爆発させる。

 

 

「ふ、ふはは………ゴホッ、ゴホッ!

…こ、この程度で、人外なアナタがやられるとは思ってませんよ。

…いずれ、この屈辱は…返させて、いただきますよ…!

それまで、ビクビクと震えているがいいっ…!!

ゴホッ、ゴホッッ…!」

 

 

…と、アポロは気絶し、残った下っ端団員に自身と気絶してる団員を保護させ、謎の装置を使い自分達は颯爽と逃げ去った。

 

 

「…誰が震えるかよ。

一先ずトゲさん、ヨルノズク、ヘラクロスはボールに戻ってくれ。

ゲッコウガ、カメール、ウーラオス!

頼む、力を貸してくれ!」

 

 

 ゲッコウガ達が頷き、脱出しようとした瞬間───聞き覚えのある音色の声が聞こえ、同時に懐の光が強くなる。

 

 この感じ…アーシア島で出会った───

 

 

『…サトシ、無事だな?』

 

 

 壁を粉砕して大量の海水と共にやって来たのはアーシア島のルギア。

 海水に呑まれたと思った偽サトシは懐の『ぎんいろのはね』の力で銀色のオーラに包まれ、ティアと共々海の中でも平気だった。

 

 

 






・展開を色々と端折ってますがお許しを。
 ぶっちゃけると、さっさとアポロ戦の話を終わらせ、次に行きたかったので色々と強引に進めてます。


・ロケット団最高幹部〝アポロ〟。
 遂に偽サトシと対面し、強者感を出して起きながらも偽サトシをブチギレさせてしまったせいで無事にボコられた最高幹部様(笑)。
 ただ、弱そうに見えるのはあくまでも偽サトシがヤバいすぎるだけで、他の相手だったらメッチャ厄介なんです。
 彼の真の強さは次に出てきた時に分かるかと思います(多分)。

ヘルガー【55】(はやおき)
特殊キュウコン【51】(ひでり)


・〝呪炎狐〟キュウコン
アイデア提供:青年T様
 アポロのシャドウポケモンで、ゴーストタイプの素質が高い『呪いのキュウコン』。
 技の《のろい》がゴーストタイプ仕様で、特性の『ひでり』と《あやしいひかり》を合わせる事で高熱で作り出した幻覚で姿を眩ます事が出来ます。


・次回、アーシア島のルギアとの絡み。
 親子ルギア(子供ルギア)と少年オサムとの別れ、それからアーシア島のルギアの新事実が明らかになる…!

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