俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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矢月 凛樹様、ゆうせい111111様
 高評価ありがとうございます。
 お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
 それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。


『第7幕:偽サトシのベトベトン』


偽サトシのベトベトン…多くのベトベター達を引き当てたオヤブン個体のポケモンである。

 生まれ育ったのが発電所で栄えてた事もあって『でんき』に耐性があり、且つヘドロの体を活かして《とける》で防御を上げつつ器用に動き回り、相手に絡み付いて拘束する事が出来る(もしかすると、電気に強く溶けたヘドロを活かした戦いが出来ることから『じめんタイプ』の素質を持ってるのかもしれない)。

 見た目からして人間に蔑まれて生きてきたが、偽サトシと出会って本来の人懐っこい性格になり、仲間達に恵まれた環境で育ち、特にエレキブルとコノヨザルと仲が良く…幸福な生活を送れて、偽サトシには感謝しきれず、彼と共に『ポケモンマスター』を目指す。




#126:『我々は幸せ者だな』

 

 

 

『第72話:少年と子ルギアの別れ』

 

 

 

「サトシ………お願い、無事でいて。」

 

 

 地上では、既にセレナ達はポケモンハンターと密猟者達を制圧していた。

 その際、タケシがみんなのフォローをしながら戦ってた事もあり、ゴルバットはクロバットへ、カブトとオムナイトはカブトプスとオムスターに進化を果たした。

 

 

「…確かに、いくらサトシといえど心配だな。

よしっ、ここは俺がカブトプスとオムスターの力を借りて様子を見てくる。」

 

「無茶よ! 水圧があるのよ!?」

 

「…そうだな。せめて潜水艦か何か有れば何とかして見るんだが…。」

 

「タケシって、潜水艦の操縦出来るの…!?」

 

「いや、流石に経験が無いが…何とかしてみせる。」

 

 

…一応、タケシは車の免許やその他の免許を持っているが、流石に無理だろうとカスミが指摘する。

 

 そうしてる間にもセレナが不安な気持ちが増していると───海の底から聞き覚えのある音色が鳴り響く。

 

 

「…何だ、何の音だ?」

 

「…! カスミ! これって…!」

 

「ええ、間違い無いわ!

これは…アーシア島の───」

 

 

 凄まじい水柱が立ち…そこからアーシア島のルギア、そして───

 

 

「おーい!」

 

「うー!」

 

 

 偽サトシとティアが背中に乗って手を振っていた。

 スイクン、親子ルギアもひょっこりと出て来て、オサムは「シルバー!」と嬉し涙を流す。

 

 

「サトシ!!」

 

「全く…アンタってば、心配かけすぎなのよ!」

 

「何はともあれ、無事で何よりだ。」

 

 

 セレナ、カスミ、タケシが安堵し…ヒロシは3匹目のルギアに驚き、言葉を失っていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 捕まえたポケモンハンターと密猟者をガチガチに拘束し、ジュンサーに引き渡した後…。

 

 

「…オサム、心の準備は出来た?」

 

「………うん。もう会えないのは寂しいけど、シルバーの為を思うなら、仕方の無いことなんだよね。」

 

「ああ。」

 

 

 今回は俺達がおったから何とかなったが、下手をすればロケット団によって酷い目に遭っていたかもしれない。

 伝説のポケモンは凄いが、同時にそれが理由で周りに影響を及ぼす。

 互いの為を思うのなら、ここで別れるのが…正解なのだ。

 

 

「…寂しいだろう。

でも、これがシルバー達を守る為でもある。」

 

「…」

 

「けど、シルバーとお前はずっと友達であり続ける。

離れ離れで、時が流れても、共に過ごした大切な時間は消えはしない。」

 

「…っ! うんっ!」

 

 

 オサムとシルバーは互いに抱きしめ合い…互いの温もりを覚える。

 

 

「さよなら、シルバー。」

 

『クゥ…!』

 

 

 母親ルギアの元へと子ルギアは駆け寄る。

 

 

『この2人が人の手が届かない場所へ行ける様に見届けるよう。』

 

「ああ、悪いけど頼むよ。」

 

『………すまないが、サトシ。

それを共に見届けて欲しい。

お前に、話しておきたい事がある。』

 

 

ん? 何だろうか。

 

 

「ああ、分かった。

ちょっくら、行ってくるわ。」

 

「気をつけてね。大丈夫だろうけど。」

 

「おう。」

 

 

 と、言うわけで、『ぎんいろのはね』とルギアの力が共鳴し、銀色のオーラに包まれた『海の恩恵』を受けた状態で、ルギアの背に乗り…共に深海に向かった。

 

 日が落ちて来たという事で、オサムは家へ帰り…それを見届けたタケシ達。

 

 

「…それにしても、今日は濃い1日だった。

まさか、謎のポケモンの正体がルギア。

そして…そこにいるスイクンに、新たなルギア。

一生にあるかっていう出会いをしたよ。」

 

「やっぱり、普通はこういう事って無いわよね。

サトシと会ってから色んな事があって麻痺してるわ。」

 

 

 ヒロシとカスミがやや疲れた顔で言う中、セレナとタケシは苦笑し、ティアはよく分からず首を傾げていたが、一先ず偽サトシが凄いと思い、「うー!」とドヤっていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 アーシア島のルギアの背に乗り、深海にてルギア親子を見送る。

 

 俺達がいる深海は具体的な深度不明だが、現在の科学でも到達不可能な領域(ルギア談)で、そこに【うずまき列島】固有の強力な海流もあって、ルギア親子はここから出なければ安全は保証されているらしい。

 因みに、俺がこうして平気でいられるのは『ぎんいろのはね』とこの羽の持ち主の(アーシア島の)ルギアが一緒にいるから可能だと。

 

 ルギア親子見送った後…俺はルギアの背に乗って、真っ暗な深海を進む。

 

 

「なぁ、ルギア…話ってのは何だ?」

 

『…サトシ。私は一つ、お前に謝らなければならない。

羽を通して、お前と別れた後の事を知った。

危機がいくつもあった様だ…。

特に…【アルトマーレ】という場所で、力になれなくて申し訳ない。』

 

「…お前が謝る事じゃねぇよ。」

 

 

 そうだ。ルギアは何一つ悪くない。

 悪いのは、悪事を働いたあの怪盗姉妹と…助けられなかった、俺だ。

 

 

『そうは言うが、助けになると告げておきながら…私はそれに気がつかなかった。』

 

「…そりゃあ、気が付かなくてもしょうがないんじゃ無いか?

俺、この羽を無くさない様に鞄にしまってたし…。

そもそも、どうやって今回駆けつけてくれたのかも分かってないんだぜ?」

 

『それは恐らく、今回…あの2人が私と同じ『ルギア』というポケモンの事から、強く共鳴したからだろう。』

 

「…何だよ。その言い方じゃあ、まるでお前はルギアじゃない様な言い方をしているが。」

 

『………そうだ。私は厳密にはルギア…いや、それ以前にポケモンであって、れっきとしたポケモンでは無いのだ。』

 

「え………あー…それって、『世界の調停者』と関係があるのか?」

 

『そうだ。お前には………サトシには、私の誕生と調停者について、私の知るべき事を教えよう。』

 

 

 ルギアは『ぎんいろのはね』を通して…偽サトシにビジョンを見せる。

 

 

 

 

 

『第73話:追憶・アーシアとルギア』

 

 

 

 私はこの星が出来…世界の生態系が生まれたと同時に命を得た。

…ただし、姿形を持たない海…自然の一部として。

 かつてそれを人は幻、或いは精霊と呼んでいたとか。

 

 私は海の一部、その小さな意志を持った命として、世界を見てきた。

 人の争い、ポケモン…当時の魔獣達の争い、人と魔獣の争い。

 大昔は争いが当たり前だった。

 

 当時の自然の一部だった私は、それを悲しんでいた。

 しかし、ただ『観る』事しか出来ない私に…何も出来る訳が無かった。

 

 そんな時に………私は1人の少女を見た。

 何処にでもいるただの女の子、海岸にて貝殻を集めていたにすぎなかった。

 

 そんな時に…赤・青・黄の魔獣が人間に虐められ、それを同情して阻止したのがキッカケだった。

 当たり前だが、当時は魔獣は人と共存が出来ていなかった時代…彼女の行った行為はあり得ないことだった。

 

 助けられた3匹の魔獣はその人間の温かみに違和感を抱きながらも、空へと飛び去った。

 

 その後、彼女は親を含めた村の者達から辛い仕打ちを受けた。

…しかし、彼女はその仕打ちを受けても尚、魔獣達を守った事を後悔せずにその後も守り続けた。

 

 彼女は人によって使役され、争いの道具として扱われる魔獣達に心を痛め、助けられる魔獣達を助けていった。

 彼女に助けられた魔獣達は次第に彼女を慕う様になり、彼女の奏でる笛の音に安らぎを得ていた。

 

 姿形を持たない幻にすぎなかった私も…彼女の鳴らす音色に安らぎを得ていた。

 そうして、彼女の穢れの無い聖なる心に影響を受け、精霊(幻)だった私に形(命)を与え…『ルギア』になった。

 

 そして…私は彼女の元へと顕現し、共に世界を慈しみ、争いを無くす事を願うと、彼女はそれを受け入れ、私と契約しの証として彼女に『ぎんいろのはね』を授けた。

 

 後に彼女は私の真名が〝銀嵐(ぎんのあらし)〟と言うのを知った。

 

 この時から、私と彼女は共に平和を求め、この星を真に救うべく、星の代行者…『世界の調停者』として行動をするのだった。

 

 私と彼女は他所から来た資源を奪いに来た人間を撃退し、戦いを収めた。

 強力な力を持つ私と、彼女に焦がれて付き従う魔獣達に恐れ、敬い…そんな我等に近しい彼女は直ぐに村の長へと就任し、数多くの侵略者達を撃退し、魔獣達を敬う心を問い続けた。

 

 その後も、幾度もなく私と彼女は平和の為に戦い続けた。

…ただ、分かってはいたが、あの時代は争いが尽きなかった。

 彼女自身は争いは好まない為に言葉で語りかけていたが、あの時代は言葉よりも争いを求めていた為に、結局は戦わざるを得なかった。

 

 彼女は自分よりも人の為に心を痛め、涙を流す者だった。

 元々ただの村娘でしか無かった彼女が世間を知り、争いが無くならないと悟る度に悲しみの涙と音色を鳴らす事が多くなる。

 ───しかし、そんな彼女と心を同じくし、通わせた者と駆け落ち…子をもうけて人並みの幸せと小さな平和な日々が彼女を潤し、喜びの涙と音色が奏でた。

 

 月日は流れ、彼女が全てのオレンジ諸島を束ねる長として君臨し、争いは無くなった。

 魔獣達も平穏な日々を送る事が出来る様になった。

 そして………彼女は老い、伴侶も先に立たれて彼女自身も死を待つのみとなった頃。

 

 彼女の力…我々との境界線が断たれる事を恐れた者達が、彼女に長を降りる示しとして、彼女に我々を従える手段を迫った。

…しかし、彼女は私の契約の証を授ける事を頑なに拒んだ。

 知っていたのだ…彼等は彼女の意思を継ぐ気は無いのだと。

 

 彼等が真に敬っていたのは『力』だけだった。

 

 

「…ルギア。こうしてお話しするのは、これで最後になってしまうのでしょう。」

 

『………それはどうしてだ。』

 

「あなたも、この羽を通して見ていたでしょう?」

 

『…』

 

「彼等はあなたという力に敬っていたにすぎない。

………本当は、分かっていた筈なのに…どうして今になって、私は傷ついてるんだろうね…。」

 

『それはお前が、今も昔も変わらず…人の為を思っているからだ。』

 

 

 ルギアの言葉を聞いて、彼女は嬉しそうに微笑む。

 その後、二人は最後の会話を過ごし………。

 月日は流れ、彼女は眠りについた。

 

 その後…結局、彼女の跡を継いだ者は虚しくも、意思を引き継ごうとせず、彼女を慕った魔獣達を利用して、新たな争いを起こそうとした。

 当然、魔獣達はそれを好まなかった。

 中でも、最初に彼女に救われた赤・青・黄の魔獣…後の『火の神』、『氷の神』、『雷の神』は人間に失望して、激しく暴れた。

 

 三体の神の怒りは長引いた。

 神々の怒りはオレンジ諸島全体へと影響し、次第にその怒りは世界中へ影響を及ぼした。

 

 私はそれをただ、見ていた。

 助けなければ…その気持ちもあったが、彼等の怒りに理解があったが故に、私は自らの使命を忘れ、世界の危機に目を晒してしまった。

 ───そんな時に、彼女の笛の音が聞こえたのだ。

 

 もう聞けることが無い筈だった。

 しかし、その音は間違い無く彼女によるものだった。

 一度死を迎えた者が、この世に再び戻る事はない。

 それは『世界の調停者』だからこそ、誰よりも理解していたから。

 

 それでも私は彼女の音色に導かれ、再び表の世界に飛び出した。

 

 その時に知った。

 彼女の意思を引き継ぐ者は少なかれど存在していたのだ。

 彼女の子孫の1人が、彼女の意思を…音色として引き継いだいたのだ。

 

 私は彼女が音色として生き続けているのだと、知り…『世界の調停者』として、彼女の───アーシアの友として、三体の神々の怒りを鎮めた。

 

 そして…三体の神々に、アーシアの意思は生き続けている事を告げると、渋々怒りを抑えてそれぞれの島へと眠りについた。

 

 最後に…私は、彼女の意思を引き継いだ者に告げる。

 

 

『…アーシアの意思を継いだ者よ。

この言葉を、後世に残し続け。

そして、彼女の意思を…決して忘れるな。』

 

 

 これがせめて私がお前達に出来る精一杯の助言だ。

 

 

 火の神、雷の神、氷の神に触れるべからず。

 されば、天地怒り世界は破滅に向かう。

 

 

 私はそれだけ告げると、アーシアの笛の音を…彼女との永遠の誓いを守る決意を胸に、海へと立ち去った。

 

 アーシアの子孫はルギアの助言を胸に抱き、後世に永遠に語り継がせる事を誓うのだった。

 もう二度と、この様な事態を招かない為に。

 彼と彼女の心を繋げる笛の音と共に、彼女の意思を残す為にその子孫達が住む島に『アーシア島』と名付けた。

 

 そして…人とルギアとの誓いは、魔獣達にも受け継がれていた。

 全てを見ていた、彼女の救われた魔獣の一人…ヤドキング。

 彼は命終えるアーシアより、『ぎんいろのはね』を託され…それを永遠に無くさぬように肌身離さずに抱き続けた結果、長い命に人と魔獣…ポケモン達との境界線を繋ぐ存在になったのだ。

 

 そして、アーシア島の伝承に更に続きを記す。

 

 

 海の神、破滅を救わんと現れん。

 

 

 そう、ヤドキングが追加で書き記した伝承がここまで。

 だがそこに、『ある人物』が関与して改善される。

 

 

 されど、世界の破滅を防ぐことならず。

 優れたる操り人現れ、神々の怒り静めん限り…。

 

 

 人とポケモン、共に世界を生きる為に…『ある者』は天命を受けて人々にこれらの伝承を残す。

 ルギアも、ヤドキングに宿す『ぎんいろのはね』を通し、そ(・)れ(・)を(・)何(・)も(・)疑(・)問(・)を(・)持(・)つ(・)事(・)な(・)く(・)自(・)身(・)が(・)語(・)っ(・)た(・)様(・)に知るのであった。

 

 これが、アーシア…フルーラに似た少女と『海の神』と呼ばれる事になるルギア、そして…『火の神』『雷の神』『氷の神』達の物語である。

 

 

 

 

 

『第74話:この世界に生まれて良かった』

 

 

 

「………これが、ルギアとアーシアの物語。」

 

 

 ルギアの話に色々と思う事があったが、先ず思ったのは少し前に似た様なのを見た事だ。

 

 そう…桃色セレビィとウバメの話だ。

 あの2人の話も、ルギア達と似た様なものだった。

 

 それを踏まえて整理すると…『世界の調停者』は存在こそポケモンであるものの、元が自然、幻…現象だったから、純粋なポケモンでは無いという事だろうか?

 まぁ、そもそもポケモンがどの様にして存在し始めたのかすらそもそも分かっていないから何とも言えないな。

 博士辺りに相談してみるのもありかもしれないが…事は大きな事だし、ルギア達もあまり踏み込んで欲しくなさげだろうし…。

 

 うんまぁ…総じて思ったのは───

 

 

「お前の大切な人…アーシアは凄い人だったな。

大昔は物騒な時代だったのに、その厳しい中で戦い続けた。

例え、結末は望む事じゃ無かったとしても、彼女の様な人達がいたからこそ、今があるんだから。」

 

『ああ、その通りだ。

だがサトシ、私から見ればお前も…アーシアと同じ、自分に課せられた運命に抗いながらも、正しい事の為に動いている。

…だからこそ、あの時…アーシアを初めて見た時の様な感覚を信じ、お前の力になれた事を、誇りに思う。』

 

 

 ルギアは偽サトシ達を助けた時と出会った時を思い出していた。

 

 

「…ただ、やはり俺は駄目な奴だって思うよ。

実は…ここジョウトに来てからの俺は───」

 

『サトシ、お前は胸を張れ。』

 

「え?」

 

『お前に託した羽を通して…お前のこれまでを見た。

恥じる事無い。

お前は自分に出来る事を全力でしているだけだ。

ラティオスという者も、お前を誇りに思っている。』

 

「…」

 

『それと、シロナという者が言っていた事を忘れるな。

お前は救ったのだと。』

 

「…」

 

『………と言っても、アーシアに似るお前はそれでも快く思わないのだろう。

ならばこそ、私が付けたそう。

全ての生き物は間違いを犯してしまう生き物だ。

かつての私も、アーシアを失った事で本来の使命を放棄してしまいそうになっていた。

…だが、重要なのはその過ちを次にどう活かすのかが大事なのだ。

お前なら大丈夫。必ず、正しい道を行ける。

何せお前には───』

 

 

 ルギアの言葉に呼応する様にボールからゲッコウガが出て来た。

 

 

『お前を慕い、友に歩む者達がいるではないか。』

 

 

 ゲッコウガ達…偽サトシのポケモン(ヒーロー)達。

 セレナ達…共に旅をする仲間達。

 

 

『忘れるな。お前は1人では無い。

人とポケモンは共に歩み、支え合って行く…その思いは友達も同じだ。

私も、その一人だ。』

 

『コウガッ!』

 

 

 …俺は、改めて思った。

 ポケモンとは不思議で、凄い生き物だ。

 そんなポケモン達のいるこの世界にこれて、良かったと。

 

 

『我々は幸せものだな。

こうして、互いに信頼できる者同士で力を合わせられる。

この世界に生まれて良かった、そう思う。』

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 ルギアとの話を終えた俺達は地上のセレナ達の元へと戻る。

 戻ると、既に陽は落ちて夜になっており、オサムは家に帰ったらしい。

 ルギアJr.と別れもあった訳だし…心を整理する時間必要だろうし、それで良かったのだろう。

 

 そして、ルギアも再び…幻に戻ると、海へと向ける。

 

 

『最後にサトシの友達よ、サトシを頼む。

サトシは…1人で抱えすぎてしまう事が多いからな。』

 

「大丈夫! 私達がいるから!」

 

 

 …おいおい、ルギアさんよ。

 ちょっとはオブラートに…って、セレナさん知ってたんですかい?

 

 

「うん。当たり前じゃない。

(だって、ずっとサトシを見てるんだもの(うっとり)。)」

 

「逆に何で分からないと思ってたのよ…。」

 

「そうそう。」

 

「うー!」

 

 

 うっ、は、恥ずかしい…。

 

 

『名残惜しくなる前に戻ろう。

では、さらばだ。』

 

 

 ルギアは今度こそ海へと戻って行った。

 …ただその前にスイクンの方を見ていたが…何だろう?

 

 そう思っていたら、スイクンが俺の方へと駆け寄り…不思議な力で『ぎんいろのはね』と『ときのふえ』を一つの綺麗な水晶へと吸収し、それが首にかかる。

 

 

「…これは?」

 

 

 偽サトシはスイクンに問うが、それを言葉で答える事は出来なかった。

 しかし、首にかかった水晶がそれと無く意味を俺に『波導』として教えてくれた。

 その後、スイクンは颯爽と立ち去って行った。

 

 

「スイクンは一体、何をしたの…?」

 

「…恐らく、スイクンの力でルギアの『ぎんいろのはね』と『ときのふえ』を無くさないようにしてくれたんだよ。」

 

「へぇ………にしても何だかズルいわよ。

アタシもスイクンから何か貰いたーい!」

 

 

 貰いたいって………まぁ、気に入られればいつかくれるんじゃね?

 

 

「ははは…。」

 

「どうしたの? ヒロシ?」

 

「いや…サトシ達と再会して色々と衝撃的だったなぁって。

こんな事、毎回あるのかい?」

 

「何というか…巻き込まれ体質と言いますか…。」

 

「ははは! 大変だね。

…でも、満更でも無さそうだけどね。」

 

「一大事にならないければ、良いんだけどな。

…あっ、そうだヒロシくん。

今回の事なんだけど…。」

 

「大丈夫だよ。今回の事はレポートに残さないつもりだよ。

残すと、後々大変な事に繋がりかねないからね。」

 

 

 ふぅ……ヒロシくんが優等生で助かった。

 

 

「…という事で、ここで別れるのも何だし、僕も明(・)日(・)の『うずまきカップ』を見物させて貰うよ。」

 

「おう……………んっ? 明日?」

 

「あれ、知らなかった?

『うずまきカップ』は明日の午後からやるんだよ。」

 

「「「「え? 明日!?」」」」

 

「うー?」

 

「こうしちゃいられないわ!

晩ご飯の前に港の近くに行かないと!

明日の早朝の船に乗らないと人が沢山来るじゃない!」

 

「あっ、ああそうだね!」

 

 

 と、偽サトシ達は慌てて駆け出す。

 彼等の冒険は賑やかなのだ。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 【うずまき列島】にある小島にて、何とか生き延び脱出したロケット団達がボロボロな状態で倒れていた。

 

 

『アポロか。どうした?

ミュウツーと思わしきポケモン『X』を見つけたと聞いていたが?』

 

「………申し訳ございません、サカキ様。

『X』はミュウツーではありませんでしたが、しかし…正体は異なる伝説のポケモン:ルギアで、それを…マサラタウンのサトシ。

奴の横槍により、失敗しましたっ…!」

 

『…詳しいことを聞こう。』

 

 

 サカキに通信を入れたアポロは全てを報告するのだった。

 

 

『………忌まわしいガキだ。

ラムダ、ランス、アテナ…ロケット団の幹部達を撃退し、しまいにはお前まで退ける、か。』

 

「失礼ながらサカキ様…あの少年を葬りたい気持ちは重々承知しておりおりますが、危険なのは奴のポケモンだけではありませんっ…!

一番の問題点は、常識外れの力を持つ奴自身ですっ…!」

 

『…分かっている。お前を撃ち破る相手だ、油断は禁物だ。

…だが、世界征服に王手目前まで来ている。

その手を崩されるのは許さんっ…!

マサラタウンのサトシっ…!』

 

 

 サカキは偽サトシの名を憎らしげに口にする。

 

 

『貴様は、この新世界の王であるこのサカキがっ…!

手ずから葬ってくれるわ…!』

 

 

 サカキは…今、ロケット団のボスを血眼になって捜索している警察、そしてカントー・ジョウトのチャンピオンにしてポケモンGメンのワタル、そして四天王達よりも、偽サトシを最大の敵だと認識したのだった。

 

 

 






・ルギアJr.編完結。
原作と違い、アポロが絡み大変な目に遭ったが偽サトシのポケモン達の絆の力とスーパーマサラ人のパワーで見事撃退。
 ヒロシとも原作よりも交友を深めて次回…『うずまきカップ』へ───


・『世界の調停者』について。
 現状判明しているのは───

〝黒星〟黒いレックウザ
〝銀嵐〟アーシア島のルギア
〝桃森〟ウバメの森の桃色セレビィ

…偽サトシと出会ってる&判明してるのはこの3匹。

 そして『世界の調停者』の主な使命…
それはポケモン側では無く、人(・)間(・)側(・)として人とポケモンを導く事。

 更に、『調停者』のこの3匹、半分は『ポケモン』であるが、同時に人間の『波導』も体の構成されている為に『半人半ポケモン』としボールに認識され、モ(・)ン(・)ス(・)タ(・)ー(・)ボ(・)ー(・)ル(・)が(・)作(・)用(・)さ(・)れ(・)ま(・)せ(・)ん(・)。
 その代わりとして…

黒いレックウザは『もえぎいろの玉』
ルギアは『ぎんいろのはね』
桃セレビィは『ときのふえ』

…と、これらがボールの代わりとなる。

 尚、グラードンやカイオーガ、ディアルガとパルキアの扱いに関しての具体的な詳細はその時に判明します。
 先に言っておくと、『世界の調停者』では無い。

 そして、ルギアも違和感なく追加で伝承に改竄した『ある人物』の秘密に関しては遠い先で知ることになります。
 今は誰も、その真相を知る事は出来ません。










 さて………『世界の調停者』の話はここまでとして───ここからは次回の…次章の『うずまきカップ』の予告へ、どうぞ───!!










 『うずまきカップ』の会場、カクイシティに辿り着いた偽サトシ達。
 優勝者には公式認定の優勝カップと水系ポケモンの加護を持つとされる『しんぴのしずく』、みずポケモンに関するアイテム、そして…今回は『メガストーン』も贈与される。
 そこでは、出場する偽サトシとカスミに立ちはだかる強者達が集っていた!


「まさかこんな所で会うとはね、サートシくん?」


偽サトシ、リーフの幼馴染(親友)にしてライバル:シゲル。


「よぉ! 久しぶりじゃねぇか!
アレから強くなったんじゃねぇか?」


かつて【ニューアイランド】で出会ったトレーナー:ウミオ。


「あら? タケシじゃない!
こんな所で何してるの? ジムは? みんなは?」


何と今まで音信不通だったタケシの母が…!?


そして───










ついに───










セレナの後を追って来たカロス地方の旅仲間が!?










「───セレナ。」


シゲル、リーフに並ぶ偽サトシにとって最大のライバルとなる男───メガシンカに愛され、メガンシンカマスターを目指す〝カロスの貴公子〟カルムが遂に参戦!


「キミにも会いたかったよ、マサラタウンのサトシ。
僕はカルム。
───未来のメガシンカマスター、カルムだ。」


『俺、サトシになってました(笑)』
第3章:ジョウト編───『うずまきカップ』

 多くのトレーナーの中から優勝するのは一体誰だ───!?

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ちょっぴり大人っぽいサトシくんの冒険記録(レポート)(作者:波導の勇者サトシくん)(原作:ポケットモンスター)

▼タイトルまんま。▼前世の知識がインストールされて少しだけ大人っぽくなった転生サトシくんが、ポケモン世界を面白可笑しく冒険するだけの話です。▼タグに"日記形式"を追加しました。▼苦手な方はブラウザバックを推奨します。


総合評価:7344/評価:8.75/連載:22話/更新日時:2026年04月04日(土) 07:00 小説情報

アニポケ転生者物語(作者:投稿者)(原作:ポケットモンスター)

物心ついた時、主人公はこの世界がアニメ『ポケットモンスター』の世界だと気づいた。▼リーグ制覇や最強を目指すつもりはない。ただ、この世界の空気を吸い、ポケモンたちと触れ合う「エンジョイ勢」として生きていきたい。▼そう思っていたはずが、旅立ちの日に母から託されたのは、シルフカンパニー製の試作デバイスと、データ収集用のポケモン「ポリゴン」。▼オーキド博士から貰った…


総合評価:1914/評価:7.32/連載:351話/更新日時:2026年08月10日(月) 18:44 小説情報

転生サトシの旅路(作者:ナノブ)(原作:ポケットモンスター)

これは、アニポケのサトシが一生を終えた記憶と、アニポケを見ていた人の記憶両方を持った転生者サトシが、波導と呼ばれるチートを駆使して行く旅路を記したもの。▼サトシ至上主義が書くポケモン小説です。▼作者はポケモンライト勢であり、にわかです。


総合評価:4141/評価:9.17/連載:36話/更新日時:2026年06月27日(土) 18:00 小説情報


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