アキト5001様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。
数日を経て、俺達はクチバシティにへと辿り着いた。
ようやく目的地にへと辿り着いた喜びと同時にポケモンセンターに行ってここまで頑張って貰ったポケモン達を回復して……貰おうとしたが、次から次へとジョーイさんに治療を求めるトレーナーがやって来る。
話を聞く限り、この街のジムリーダーマチスに負けたのが原因らしい。
「ふむ………ここのジムリーダーは挑戦者に手加減無しに次々と倒してってるみたいだな。」
「みたいだな。さて、俺のポケモン達は大怪我はしてないし、タケシがポケモンの健康チェックをしてくれた事もあってジョーイさんも検査するまでも無いって言ってくれたから、ジム戦……は明日で良いか。
焦る必要も無いし、今日は明日に向けて調整するか。」
「そうだな。焦ってもしょうがないしな。」
「けど、ポケモンリーグって
カスミは少し心配する様にそう答える。
そう……アニポケと違ってここは現実、歳を取る。
その影響なのか……ポケモンリーグの仕組みもアニポケとは違う。
ポケモンリーグは年に2回あり、夏の部と冬の部と分かれていて、中でも冬の部は一番多く出場する傾向がある。
その主な理由がリーグに出場するブリーダーやエリートトレーナーは1年じっくり育成し、締めくくりの冬の部で活躍したいというトレーナーが多いそうだ。
まぁ、これに関してはそういう傾向が多いだけの話だが。
「分かってるさ。
けど、急いだ所で上手くいかない。
何事も冷静に落ち着いた行動を取るのが一番だ。
それに、別に遅れてる訳でも無いしな。」
「そうだな。このペースでも、2ヶ月もあればサトシ達ならバッジ8つをゲット出来るさ。」
サトシに同意する様にタケシがフォローに入った───が…。
「ぶへへへへっ、生意気サトシがバッジ8つぅ?
んなもん無理に決まってんだろ!
お前はここのジムリーダーに勝てず、そしてここでこの俺様にズタボロにされ、おめおめとマサラタウンに帰って、ビクビクと部屋の隅っこで怯える生活を送るんだからなぁ!」
話の最中にサトシ達に近づいて来る図体のデカい者が現れる。
「アンタ誰よ!」
「…キミは…。」
「タケシ、知っているの? アイツの事。」
「知ってるも何も、サトシがジム戦を挑む前にマサラタウンからの挑戦者が3人いたんだ。
2人はカスミも知ってるリーフ、シゲル。
そして…最後の1人が彼、ゴンタ。」
そう。タケシはジムリーダーとして彼と戦った事があるのだ。
「あぁ? どっかで見た事のある奴かと思ったらテメェか、ニビジムのジムリーダーさんよぉ?」
「……随分と偉そうな奴ね。」
「あん? なんだオメェは?」
「…アタシはカスミ。世界の美少女よ!」
「ぶっ、ブハハハハ! オメェみてぇのが世界の美少女とか笑わせるぜ!
世界一生意気な娘がお似合いだぜ!」
「なぁんでぇすっってぇぇえええ!!」
誰がどう見ても低レベルの会話。
ゴンタとカスミが睨み合い、ポケモンセンターにいる者達が引き気味な顔をしたり、困った顔をしていた。
それを見て不味いと思ったタケシは先程からダンマリのサトシに声をかける。
「さ、サトシ! アイツとは知り合いだろ?
何とか2人を止めてくれ!」
「ん? ああ、何かあったの?」
「何かあったのって……お前は何をしていたんだ?」
「我が女神、ナナミさんとお話しをしていた。」
「何ぃ!? 何故俺を誘ってくれない!!
…って、いやいやそれよりも、あの2人を止めてくれ!」
「あの2人? んー? カスミと…。」
サトシはカスミ達の元へと駆け寄る。
「へっ! なんだいたのかよ、生意気サトシ。
俺様にビビって部屋の隅っこで怯えてるモンだと───」
「キミ、誰だっけぇ?」
「むっきぃぃぃぃいいいい!!!」
「ぷーくすくすー!」
サトシにまたもや「誰だっけえ?」と言われて顔を真っ赤にして怒るゴンタに面白くバカにするカスミ。
「今日という今日は絶対に許さん!!
表にでやがれぇ!!」
「カスミ…不審者が現れたら防犯ブザーを鳴らしなさいって言ったでしょお?」
「てへっ♡」
「きぃぃぃいいい!!!」
今度はカスミと一緒にゴンタを馬鹿にした事で、ゴンタの怒りのボルテージが鰻登りとなり、殴りかかって来る。
それをサトシは一瞬でゴンタの背後を取り、手刀で気絶させる。
「周りの人に迷惑をかけるなよ。」
と言い、サトシはゴンタを雑に引き摺りながらポケモンセンターから出るのだった。
「ったく、相変わらず人に迷惑かけるんじゃあねぇよ。
エセジャイアンもどき。」
「………ぐっ、い、いつの間に俺様が…。
て、テメェ! 俺様の事覚えてるじゃねぇか!」
「ん? あれぇ? おかしいぞぉ?」
「こんのぉぉぉ!!
今日という今日は絶対に許さん!!
ギッタギタのボッコボコにしてやる!!」
「オメェもポケモントレーナーなら、ポケモンバトルの勝負をふっかけろよ…。」
サトシは溜め息を吐きながら、殴りかかって来るゴンタの頭を片手で押さえ込んで持ち上げ、離れた所へ雑に投げる。
「ぐっ、く、クソがぁ…!
こうなったら、俺様のポケモンで痛い目に遭わせてやる!
行きやがれ! ニドキング!」
ゴンタはニドキングを繰り出した。
「嘘ぉ!? アイツもニドキングを持っているのぉ!?」
「…あのニドリーノを進化させていたのか。」
カスミ程では無いが、正直驚きである。
タケシの言った事から察するに、ニビジムの頃には少なくてもニドリーノで挑んでいたのか。
てっきりコイツの事なら人からぶん取った感じかと正直思ったけどな…。
『つきのいし』だってそう簡単に手に入らない代物だしな…。
………ん?
「……一つ聞く。
『つきのいし』はどうやって手に入れたんだ?」
「ああ? んなもん、貰ったんだよ。」
「………いつ頃だ?」
「いつだって良いだろうが。
それよりさっさと、ポケモン出せよ。
それとも何か?
ニドキングを前にしてビビっちまったか?
今だったら土下座すりゃ、ニドキングの《メガホーン》一発で許してやるよ!」
おうおう、恐ろしいねぇ。
…にしても、《メガホーン》を覚えているのか。
コイツが馬鹿のお陰で手の内の一つを把握できた。
「土下座も《メガホーン》も受けねぇよ。
なんせ……コイツは強いからな!
頼むぞ…ケロマツ、キミに決めた!」
後になってしまったが、俺はケロマツを繰り出した。
「はっ! 見たことのねぇポケモンだが、見たまんま弱っちそうだな。
ニドキング! 見せてやれ!
俺様のポケモンである事の凄さをな!
やれ、《メガホーン》!」
「ケロマツ、《メガホーン》は強力な技だが、それは当たればの話だ。
お前なら避けながら攻撃が出来る!
《でんこうせっか》で躱しながら、隙を見て《みずのはどう》!」
ケロマツはニドキングの《メガホーン》を《でんこうせっか》で避けながら、隙を見て《みずのはどう》で先制ダメージを与える。
その後も《メガホーン》で仕掛けてくるが…ケロマツはそれを容易に躱しながら、《みずのはどう》を与えて転倒させた。
「何している! さっさと起きて倒せ!
さっきから攻撃を受けているのはお前だけだぞ!」
「やれやれ、思ってた通りだ。
ケロマツ、その調子で《みずのはどう》で攻めるんだ!」
今度の《メガホーン》はニドキングがやけ気味になって一直線だったが、早かった。
しかし、ケロマツはそれを上空に避けて《みずのはどう》を放ち、ヒットさせる。
ニドキングは強力なポケモンだが、《みずのはどう》を3発も受けている。
次の攻撃を受ければ間違いなく倒せる。
「チィ…! なら、こいつを喰らいやがれ!
《だいちのちから》だ!」
…《だいちのちから》を覚えていたか!
そりゃ、でんきタイプのジムに勝ってるんだ。
その位の技は使えるか。
ケロマツは地面に着地したと同時に、足場が妙なオーラの覆われており、そこから《だいちのちから》が放たれた。
「ブハハハ! ザマァねぇな!
小せえ体をしてる割に、偶々避けて攻撃が当たったからって調子こいていやがるからだ!」
「フッ、調子こいているのはお前だ、エセもどき野郎。
よく見ろ…ケロマツは
《だいちのちから》によって土煙が発生していたが、煙が晴れると全くダメージの受けていないケロマツが現れた。
「はぁ!? どういう事だ!?」
「攻撃を受ける前に《まもる》をしていたのさ!」
そう。ケロマツはエレブーから教わった《まもる》を習得し、それを使用して攻撃を防いだのだ。
それを見たタケシとカスミは歓喜していた。
「ケロマツ、《みずのはどう》だ!」
残り僅かな体力にスタミナを大幅に削って放った《だいちのちから》によって鈍くなっていたニドキングにトドメの《みずのはどう》を放ち…戦闘不能にした。
ニドキングは倒れた。
「よし! 良くやったぞケロマツ!」
ケロマツが『ケロウッ!』といつもの様にガッツポーズをすると…ケロマツが青白い光に包まれ───ゲコガシラに進化した。
「おお! 遂にケロマツが進化をしたぞ!」
俺は喜び、力が増した事でケロマツ…ゲコガシラもガッツポーズを取った。
ゲコガシラを初めて見たタケシとカスミも大喜びだった。
「クソッ! 倒された挙句に進化させやがって!」
「ニドキングは何も悪い事はしていない。
お前がもっとマトモな指示を送っていれば流れは違っていた。」
「はんっ! うるせぇ!
折角ぶん取った『つきのいし』で進化させてやったって言うのに、ジムリーダーは倒せたのに、コイツを倒せなねぇなんてなぁ…!」
はぁ…やっぱりな。
コイツの事だ…そんな事だろうと思ったよ。
そして、タケシは奪ったと分かって怒りを露わにする。
「…キミは人の物を無理矢理奪ったのか!?」
「うっせぇ! 奪ったんじゃねぇよ!
賭けのバトルで俺様が勝ったからぶん取ったまでだ!」
どーだかな。少なくても無理矢理賭けバトルを持ちかけて奪い取ったんだろ?
「んな事よりもだ…次はお前だ!
そんなカエル野郎なんざ、お前のクチバシで貫け!」
エセもどきはニドキングを戻して次にオニドリルを繰り出した。
ふむ……ならばコチラは───
「次はお前だ! エレブー、キミに決めた!」
普通に相性を見て後出しだが、弱点をつけるエレブーを出した。
「ちっ、でんきタイプを持っていやがったか。
……いや、問題はねぇか。」
ジャイアンもどきは最初、面倒そうな顔をしていたが、次第にゲスな笑みを浮かべる。
俺はそれを見て大体を察した。
「オニドリル! 空を飛べ!
飛んで《スピードスター》だ!」
オニドリルは上空に飛び、スピードスターを放った。
俺はそれに対し、エレブーに《じゅうでん》しながら防御の構えを指示する。
「…その技はでんき技の威力を高める技だったな。
だったら、使わせる前にぶっ潰す!
オニドリル、《ドリルライナー》だ!」
やはりその技か。まぁ、読めてた。
タケシが「不味い、じめんタイプの技を持っていたのか!」と反応し、カスミは「サトシ!」と悲痛の声を上げていた。
「落ち着けよ、カスミ。
見ろよ、エレブーは落ち着いてるぜ?」
俺は攻撃が来るのを技が発動するギリギリまで指示をしない。
エレブーも俺を信じて待っていた。
そして、勝利を確信させ…油断させているタイミングで《まもる》を指示させて攻撃を防ぐ。
相手は「またそれか! 汚ねぇ!」と言っていたが、これも立派な作戦。
そして、エレブーには防ぎ切ったタイミングで、オニドリルの首元に飛びかかり、身動き取りづらくさせる様に指示を送り、エレブーはそれを聞く。
オニドリルがそれによって身動き取れないのを確認し…そのまま《でんげきは》を指示する。
本来広範囲の技だが、《でんきショック》よりも威力が高いのでこの技にする。
《でんきショック》は『まひ』を狙える技だが、身動き取れなくしてるからこのまま戦闘不能にまで追いやる。
案の定、オニドリルは何も出来ずに戦闘不能になった。
オニドリルは倒れた。
「クッソ! 小賢しい手段を使いやがって!」
「それもまた実力の内ってな。」
「何をもう勝った気になってやがる!
次はオメェだ! リザードッ!」
ゴンタの奴は3体目にリザードを繰り出した。
おおう…博士から貰ったヒトカゲを進化させていたか。
…ちょっと屈辱だ。
「…なら、こっちはお前だ!
フシギダネ、キミに決めた!」
こちらは対してフシギダネを繰り出した。
「はっ! ほのおタイプにくさタイプを出すなんざ、馬鹿かお前!」
「安心しろ。お前よりかは冴えてる。」
「!! ぶっ潰せぇえ!! リザードォオ!
《かえんほうしゃ》だぁあ!!」
挑発に挑発で返したら火山が噴火したがごとく、エセジャイアンはリザードに《かえんほうしゃ》を仕掛ける。
このまま受けてしまえば、効果抜群の上、高火力の為にフシギダネでは下手すれば一撃でやられかねん。
なので…《ずつき》で突撃すると同時に《いとをはく》で全身をコーティングして《かえんほうしゃ》を耐え抜き、《ずつき》をヒットさせる。
「何だとぉ!?」
「フシギダネ! そのまま《やどりぎのタネ》!
からの《ねむりごな》だ!」
俺の指示通り、フシギダネは吹き飛ばしたリザードに《やどりぎのタネ》で身動き取れなくしたタイミングで直ぐに《ねむりごな》で『ねむり』状態になって、体力を奪い続ける。
そして、締めに《ずつき》を打ち続け……リザードは戦闘不能になった。
リザードは倒れた。
「ば、バカなぁ…!!」
「うっしゃあ! よく頑張ったぞ、フシギダネ!」
俺はガッツポーズを取ると、フシギダネが抱きついて来たので、抱きしめ返す。
ほんっっとぉによく頑張ったぞぉ!
「くっ、クソッタレがぁ…!!
今日の所はこの辺にしてやる!!
次会った時は覚悟しやがれ…!!」
負け台詞を吐いて、エセジャイアンもどきはこの場から逃げ去って行く。
おい! 待て!
お前がぶん取った『つきのいし』は───逃げやがった。
…あの図体の割に逃げ足だけは早ぇな。
「…逃げられてしまったか。
ポケモンの回復をさせている間に白状させようかと思ったのだが…。」
タケシは悔しそうにしていたが、それでもアイツは大人しく白状しないだろうな。
…とはいえ、ケロマツがゲコガシラに遂に進化した。
これは大変喜ばしい成果である。
「締めはアレだが、俺達はまた一段と強くなれたな!」
『ゲコッ!』
俺はゲコガシラをボールから出して拳を合わせあった。
夜、俺達はジョーイさんに頼まれて…というか、タケシがジョーイさんの頼まれ事を引き受けてしまったからが原因なのだが…。
それだけなら眠いので、俺はポケモン達と一緒に寝るのだが…この無人の屋敷は後のサクラギ研究所となる場所にやって来た。
確かここには───
「いやぁあああ!!
何が起きてるのよぉぉおお!!」
「うわぁぁああ!!」
カスミとタケシは屋敷の中の物が浮かび上がった事にビビっていた。
女の子のカスミなら分かるが、タケシはジョーイさんから引き受けた以上はビシッとしな…?
え? ホラーに適性が無い?
だったら尚更受けるなよ…。
しゃーない。ここは俺が前に出るか。
「おーい、そこのお前。
突然やって来た事は謝るけど、2人が怯えてるからそこまでにしてくれぇー。」
俺が的確に相手を見てそう告げた事で、隠れながら《サイコキネシス》をしてポルターガイスト現象を起こしているのを見破られた事に驚くのは───ゲンガーだ。
間違い無い…このゲンガーはサトシくんのゲンガーだ。
ゲンガーは開き直って姿を現した。
タケシとカスミはゲンガーが起こした事に驚きつつも、ジョーイさんに頼まれた事……最近、この屋敷に近づくと妙な呻き声や変な現象が起きて街の者達は怯えているとの事で、止めるように説得をする。
本来、こういったのはこの街のジムリーダーが応じるべき責務なのだが、このゲンガーは意外にも用心深く、実力のあるトレーナーなどからには身を潜めていたらしい。
しかし…今回、偽サトシが『波導』使いである事から正体がバレてしまったのだ。
…因みに、ゲンガーはそれに応じなかった。
それどころか、敵意を向けて《シャドーボール》を放ち、それをサトシが『波導』の力で対処しようとした所で、ゲコガシラがボールから出て来て《みずのはどう》で軌道をずらしたのだった。
「……やれやれ、やはり訳ありな感じだな。
こうなったら、ゲンガーが落ち着くまで相手をするぞ、ゲコガシラ!」
『ゲコッ!』
サトシとゲコガシラはゲンガーの勝負を受けるのだった。
・エセジャイアンもどき…ゴンタとバトルしたよ。
彼の手持ちポケモンは判明したニドキング、オニドリル、リザード。
トレーナーとしての実力はバトル描写を見てもらった通り、高く無い。
クチバのジムリーダーに勝てたのはハッキリ言ってニドキングのお陰。
サトシと同じ条件でバッジ2つ分の為、使用ポケモンは2体のレベルは25くらいで強力な技は使えないので、《だいちのちから》のゴリ押しで勝ってしまった。
・一足早くサトシくんのゲンガーと出会った。
レベルはゲンガーだけあって高い。
正直、今の偽サトシのポケモン達ではレベル差がある。
しかし、このゲンガーはバトル経験が少ないので、どうなるのか…乞うご期待!