俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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青い眼をしてる黒い龍様、七味大福様
Daiki3023様、ノノキア様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。


※タイトル変更しました。




第20節:『VS ジムリーダー〝マチス〟』

 

 

 

『第46話:VS 廃墟屋敷のゲンガー』

 

 

 

ゲンガーとバトルが始まる。

始まったは良いが、正直な話…勝てるか分からない。

まだトレーナーとしてまだまだ未熟だが、このゲンガー…冒険の旅初日で死闘をしたオニドリルよりも高い。

 

 

「ゲコガシラ、このゲンガーはかなりレベルが高い。

進化しても緊張感を持って相手をするぞ…!」

 

『ゲコッ!』

 

 

ゲンガーの力量を見た範囲でだが、ゲンガーの実力を見切ったサトシの言葉を信じ、より気合を入れるゲコガシラ。

 

 

「という訳で…ゲコガシラ、《ちょうはつ》だ!」

 

 

ゲコガシラは一瞬、嫌そうな顔をするが、サトシが真剣な顔つきな為、考えがあると考慮して手にあくタイプのオーラを纏って渋々挑発する。

 

 

「え!? どうして怒らせる様な事をするのよぉ!?」

 

 

カスミは悲鳴に近い声を上げ、案の定ゲンガーは怒り、《シャドーボール》を放ち、レベルが高いだけあって威力とスピードが速いが、サトシの的確なタイミングの指示で攻撃を躱しながら接近する。

 

それにニヤリと笑い、ゲンガーは《あやしいひかり》を放とうとするが…技は発動しなかった。

その事で『ゲンガァ!?』と驚いた声を上げ、その隙に接近して新たに特訓して新たに覚えた技である《れいとうパンチ》を放ち、その後に《マッドショット》を追撃で当て、ゲンガーは攻撃をモロに喰らって床に倒れ込む。

 

 

「え、ええ? どういう事?

さっきゲンガーは《あやしいひかり》をしようとしてたわよね?

どうして技が発動しなかったの?」

 

「それが《ちょうはつ》という技の効果さ。

一定時間、変化技を使用できなくし、攻撃技しか使えなくなる状態にするという技なんだ。

ゲンガーは特殊攻撃が高い技を使うが、同時にゴーストタイプが得意とする厄介な技を使う傾向が高い。

サトシはそれを読んで、《ちょうはつ》を使わせたんだ。」

 

 

タケシの解説にカスミは「ほへー。」と感心し、ゲコガシラも「そういう意図があったのか」と言った顔をし、それを見たサトシは口角を上げて返した。

 

 

「ちゃんと意味があってそう指示したんだよ。

無論、お前がこういった技を使いたくないのは長い付き合いで分かってるから、あんまり使わせない様にしていたけど、こういう事もあるから覚えて貰ったんだぜ?」

 

 

サトシとゲコガシラは互いの事を理解し合ってる。

だからこそ、嫌々ながらも《ちょうはつ》を使用したし、サトシも普段はゲコガシラの好むバトルスタイルでバトルをさせている。

だが、いざっていう時は渋々ながらも使う。

互いに信頼あってこそ成せるのだ。

 

…ゲンガーは痛みに耐えながらも立ち上がる。

レベルが高いだけあって、この程度では戦闘不能にはならない様だ。

 

反撃に出てくるか…と思いきや、ゲンガーは床に吸い込まれる様に消える。

 

 

「…逃げた、の?」

 

「いや、アイツの気配は消えていない。

…どうやら、物体をすり抜ける固有能力を持っているみたいだな。」

 

「何だって!?」

 

 

ポケモンの中には本来の特性や技とは異なった力があると、博士やナナミさんから聞いた事があるし、なんならアニポケでゲンガーの活躍を見ていたからな。

 

すり抜ける能力はゴーストタイプのポケモンなら、誰しもが扱えると思うが、あのゲンガーはその能力に長けているから一時的に攻撃や物体をすり抜け、更には気配を感じ取らせないレベルで扱えるんだ。

 

…ある意味、サトシくんを世界チャンピオンにまで駆け上げさせた新無印のポケモンの中で素で一番厄介なのはこのゲンガーじゃないだろうか。

 

 

「サトシ、どうする?

正直な話、あのゲンガーの強さは今のお前達よりも高い。

さっきまでは上手く事が運んだから行けたが…ここからは厄介だ。

俺の本気のイワークなら、ゲンガーを一時追いやる程度には───」

 

「大丈夫だよ、タケシ。

それに、ここでイワークで何とかなったとしても、この建物は崩壊してしてしまうかもしれない。

それはここを管理しているらしいジョーイさんに迷惑をかけてしまう事になるぞ?」

 

「そ、それはそうだが…。」

 

「それに……俺、あのゲンガーの事、放っておけないんだ。

アイツが()()()()()()()()のかも、分かってるし。」

 

 

俺はそう言って、近くのドアを少し力を込めて開ける。

その先は真っ暗な地下室の階段とお物置部屋。

懐中電灯で部屋を明るくして、ゲンガーのいる先にライトを照らす。

 

 

「みぃーつけた。」

 

『ゲンゲロ!?』

 

 

俺が笑いながら隠れているゲンガーを指差すと、まさかピンポイントで当てられるとは思わなかったんだろう、ゲンガーは咄嗟に正体を見せてしまうが、慌てて姿を消してこの部屋から別の所にへとすり抜けて逃げてしまう。

 

 

「なんだ? 隠れんぼか?

良いぜ、お前が満足するまで付き合ってやるよ。」

 

 

俺はそうして、バトルから隠れんぼへと変わって、ゲコガシラと共にゲンガーを見つけては追いかけるという…呆けてるタケシとカスミを置いて遊んでしまっていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

暫くして、ゲンガーは妙に疲れたのか…何故か降伏した様な形で床に座っていた。

 

ハッキリ言ってしまうと、アニポケのゲンガー回を詳しく覚えていないが、分かっているのはコイツは醜悪なトレーナーに捨てられてしまった野生のポケモン。

自身はその事を理解しておらず、長い時間元トレーナーを待ち続け…帰って来ない事からグレて人間不信になってしまっていた…寂しがりなのだ。

それ故、久々に誰かとまともに遊んで(?)疲れてしまったのだろう。

 

俺は疲れて座っているゲンガーに、食べ物を渡す。

ゲンガーはそれに警戒して距離を置くが、食べ物を見た途端にお腹を空かせた音を立ててしまい、恥ずかしそうにしていた。

 

食べたいけど、俺達がいるせいで食べれないから少し距離を置いて様子を見る。

ゲンガーは俺に少し興味を抱いたのか、ご飯を食べながらジーッと俺を見つけめていた。

 

食べ終えた所で、ゲコガシラに事情を聞いて貰い、体を使ったジェスチャーで内容を把握する。

 

やはり、アニポケ通り、トレーナーを待っているとの事で捨てられたかもと思いつつも前のトレーナーに何かあったせいで時間がかかっているんじゃないかも思っているらしい。

 

真実を知っている身からすれば実に心が痛い話である。

 

俺は…真実を語りたいと思ったが、それを急に言ってもゲンガーに嫌われかねないので、それを心の内に仕舞い込んだ。

しかし、いつかは解決してあげたいと思っている。

 

だって、1人は寂しいからな。

 

取り敢えず、タケシとカスミとで話し合い、ゲンガーの事はここの管理人であるジョーイさんに事情を説明して面倒を見てもらいつつ、そのトレーナーについて調査をお願いした。

 

……正直、これで良いのかと思う所があるが、今の俺が何を言ったって信じられないと思うし、逆に嫌われかねないからこの辺止まりにせざるを得なかった。

 

 

 

 

 

『第47話:でんきのジムリーダー〝マチス〟』

 

 

 

翌日、早速3つ目のジムであるクチバジムにへと足を運ぶ。

 

 

「ねぇ、サトシ。着いといてなんだけど、大丈夫なの?

アンタが強いのは認めるけど、相手のジムはでんきタイプのエキスパートよ?

サトシの手持ちって有利の『じめん』タイプを持っていないじゃない。」

 

「ふむ、それは確かにそうだ…策はあるのか?」

 

 

カスミとタケシはサトシを案じてそう問う。

 

サトシの今の手持ちはゲコガシラ、アシマリ、フシギダネ、ゼニガメ、ヒトカゲ、エレブー。

この中で有効打があるのは同じ『でんき』タイプのエレブーにでんきに耐性のある『くさ』タイプのフシギダネだ。

2人は一応この2匹がいるので、それで挑むのかと聞くと…。

 

 

「ああ、今回はエレブーとフシギダネで挑むつもりだ。」

 

 

そう答えて、俺はクチバジムの扉を開ける。

 

開けるとその先にはこのジムのジムリーダーである元軍人のマチスにその部下であろう下っ端達がヘラヘラとしながらコチラへと歩み寄る。

 

 

「へい、今回の挑戦者は3人か?」

 

「いや、俺です。」

 

「お? ベイビーが俺の相手か?

一応聞いておくが、バッジは今いくつだ?」

 

「2つ。」

 

「ほう? 既に2つ持っているのカ。

オーケー、なら少しは歯ごたえがあると良いなぁ。」

 

 

どうやらこのマチスはアニポケ通りのエセ外国人ぽい人みたいだ。

だが、そう見えてれっきとした外国人でまた軍人。

俺がそこそこ実力のあるトレーナーだと見抜いた様だ。

 

と、言う訳で、早速バトルフィールドに立ち、互いにボールを構えた。

 

 

「エレブー、キミに決めた!」

「GO! ビリリダマ!」

 

 

「ワオ! 俺を相手にでんきタイプで挑むか…良い度胸だな。」

 

「見せてやりますよ、俺達のチカラを!」

 

 

俺の言葉にエレブーも気合を入れた掛け声を放った。

 

 

「面白い…こいつは挨拶だ、《スピードスター》!」

 

 

マチスのビリリダマが《スピードスター》で責めてくる。

俺はエレブーに《まもる》を指示し、次に《フラッシュ》で視界を奪う。

 

ビリリダマは《フラッシュ》により身動き取れなったタイミングに今度は《いやなおと》で更に防御を下げ、急接近して《からてチョップ》の連打を放ち、ビリリダマは何も出来ずに戦闘不能に追いやった。

 

ビリリダマは倒れた。

 

 

「…アンビリーバボー。まさか広範囲技の《スピードスター》を《まもる》で防御した矢先に《フラッシュ》に《いやなおと》のコンボでビリリダマを弱らせて《からてチョップ》で一気に決められるとはな…。」

 

「どうです? 俺もエレブーも、ベイビーなんて甘いもんじゃないでしょう?」

 

「…ククク、そこらのトレーナーよりかは強いのは認めるが、それだけじゃ俺には勝てないぞ?

GO! ライチュウ!」

 

 

出たな、ライチュウ。

サトシくんの時はピカチュウよりも体が重くなったのを利用して勝った様な気がするが、そもそも俺の元にはサトシくんの相棒のピカ様はいない。

最初は進化したゲコガシラだったら、覚えた《まもる》を活かして戦おうと考えたが、それは逆に相手を軽んじているとすぐ気づき、今回は控えてもらう事にした。

 

なので、ライチュウ相手には『くさ』タイプのフシギダネで行かせてもらうぜ!

 

 

「エレブー、お疲れ様。

けど、まだバトルは終わってないから次の為に体力を温存してくれ。

…頼むぞ。フシギダネ、キミに決めた!」

 

 

俺はエレブーを戻し、フシギダネを繰り出した。

 

 

 

「ほう? フシギダネか。

まだフシギソウに進化していないとはいえ、さっきのバトルがあるんだ。

油断せずに行かせてもらおう…!

ライチュウ、《じゅうでん》!」

 

 

…《じゅうでん》か! 次のでんき技の威力が増し、追加として特防が上がる技…先日、エセジャイアンもどきを相手に使ったからこそ、その技の恐ろしさは理解している!

 

 

「フシギダネ、《やどりぎのタネ》!」

 

 

なので、攻撃させる前に身動き取れなくして一気に攻めてやる…!

 

 

「そのやり方、さっきのエレブーと一緒だな!

ライチュウ! その時点で《でんげきは》を放て!」

 

 

ライチュウの《じゅうでん》で強化された《でんげきは》により、《やどりぎのタネ》は粉砕され、挙句にはそのまま電撃がフシギダネを襲おうとする。

 

 

「フシギダネ! あの技だ!

《いとをはく》で自身に纏え!」

 

「「えぇ!?」」

 

「What!?」

 

 

俺の指示にフシギダネは自身に《いとをはく》で糸で出来た蛹状態になった。

これにより、身動きは取れないが…ライチュウの強化された《でんげきは》を受け切った。

 

 

「凄い、あんな方法で攻撃を防げるの!?」

 

「これは俺も驚いたな…本来、《いとをはく》は相手の素早さを下げる技であって、あんな使い方をするもんじゃない。

全く…サトシには驚かされてばかりだな。」

 

 

へへ、我ながらナイス判断だぜ。

とは言え、まだまだこの技術をモノに出来てない影響か、《いとをはく》の素早さが下がる効果がフシギダネ自身に反映されてしまっている。

こうなれば…!

 

 

「フシギダネ、ライチュウに《いとをはく》!

そして、コチラに引き込め!」

 

 

フシギダネは一気に《じゅうでん》で強化された力を先程の《でんげきは》で使い切った様で、軽いスタミナ切れを起こしていたライチュウを《いとをはく》で拘束し、身動き取れないままコチラへと引き込む。

逆にコチラは《ずつき》を炸裂させ、大ダメージを与える。

しかも《ずつき》が良い所に入った様で、急所に当たり、硬直状態になっていた。

 

よし、ならば更に畳み掛けてやる!

 

 

「フシギダネ、《タネばくだん》でフィニッシュだ!」

 

 

ライチュウの顔の部分に今フシギダネが扱える技の中でタイプ一致の最大技である《タネばくだん》をお見舞いし、ライチュウは戦闘不能になった。

 

ライチュウは倒れた。

 

 

「よぉぉぉしっ! よく頑張ったぞ、フシギダネ!」

 

 

俺は頑張ったフシギダネに駆け寄り、フシギダネは俺に抱き付いた。

 

 

「Good Job! 見事だった、ライチュウ。

それに、お前もなベイビー…いや、チャレンジャー。」

 

「ありがとうございます。

遅くなりましたが、マサラタウンのサトシです。」

 

「そうか。サトシ! 改めておめでとう!

お前は全力の俺達に勝った。

このオレンジバッジを是非受け取ってくれ!」

 

「ありがとうございます!」

 

 

俺はマチスからオレンジバッジを受け取った。

 

 

オレンジバッジ、ゲットだぜ!

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

3つ目のジムバッジを手にした俺達は荷物を纏めていた。

 

 

「さて、次のジムは……タマムシシティにしよう。」

 

「リーフと同じ手順ね。」

 

「ふむ、となると…ここから直接タマムシにまで行くか。

その方が近道だし、新たなポケモンをゲット出来るチャンスがあるかもしれないしな。」

 

 

と、言う訳で、次の目的地はタマムシシティにへと決まった。

行く前に……ゲンガーの様子を見て行く。

廃墟屋敷にへと足を運び、中にいるゲンガーに声をかけた。

 

 

「また遊ぼうな。

その時は……トレーナーが帰ってきてると、良いな。」

 

 

そう告げて、俺は屋敷の中にきのみを置いて、タケシとカスミと共にタマムシに向けてクチバを後にしようとする。

 

その3人の…サトシの後ろ姿を彼の置いたきのみを食べながら、ゲンガーは見送っていた。

 

 

 






・ゲンガーと戯れた。
最初は人間不信で目つきが悪く、サトシ達に敵意増し増しだったが、いつの間にか偽サトシのペースに呑まれて、本来の陽気で素直な人懐っこい部分が出て、本人は気づいていないが、隠れんぼを楽しんでいた。
まだ、ゲンガーはゲット出来てない。
何故なら、ゲンガーは今もトレーナーを思っており、偽サトシもそれに勘付いており、下手に空のボールを当て野生の身であり、捨てられた事を指摘すればゲンガーがより人間不信に成りかねないと判断し、今回は仲良くなったので良しとしている。
しかし、またクチバシティに駆け寄ってゲンガーと戯れて、出来る限り早く仲間にして寂しくさせない様にしようと考えている。


・マチスと戦った。
ぶっちゃけた話、別の作品でマチスを登場させた時、自分の未熟なあまりに多くの悪い評価を得てしまったので、少しビクビクしながらマチス戦をしていました。
アニポケのマチスのキャラはエセ外国人キャラなので、やりやすい方ではありました。

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