俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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ハクエモン様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。




第21節:『豪華客船から脱出せよ!』

 

 

 

『第48話:豪華客船・サントアンヌ号』

 

 

 

やぁ、サトシさんだよ。

今はタマムシシティに向けて特訓しながら移動…では無く、実は少し寄り道して豪華客船に乗ってるんだぜ。

 

何でも、クチバを出る前にタマムシ行きの豪華客船のパーティーのチラシがあって、カスミが「乗りたい!」とゴネ始めたからである。

タケシもカスミがバニーとかいると唆すので、ノリノリになって行く事になった。

 

豪華客船前に来て、チケットとか無しで参加できると聞いて胡散臭いと感じて止めようと促しても、2人は豪華客船のパーティーに参加できる事に舞い上がっていたが、俺はもう嫌な予感しかしないので、全然乗り気では無かった。

 

………で、豪華客船に乗り、パーティーが始まった。

開かれている内容は普通に豪華なディナーだった。

飯は普通に美味いし、何だったらポケモンバトルのイベントが開催されていて、優勝者には豪華景品が出ると聞き、俺はもしかすると『エレキブースター』が手に入るんじゃないかと思い、優勝景品を知らずに参加した。

 

そして…結果は俺が優勝した。

ルールは1体1のバトルで、ゼニガメ、アシマリ、そしてニャビーで勝利した。

 

ニャビーは次のジム対策としてエレブーと、それからモクローとフシギダネとで交代し、エレブーとフシギダネを博士の元へと預けておいたのだ。

エレブーとフシギダネはマチスとの戦いで活躍したし、互いに了承も得て博士に送り、博士も漸く送ってきたかと満足気な反応を示していた。

 

アシマリとゼニガメに関してだが、ゼニガメはまだ大きなバトルで成果をあげていないのもあって残し、アシマリは女の子な事もあって、同性の子がいないのと、俺から離れたくない一心で離れないでいた。

 

…しかし、手持ちがみずタイプが3匹なのは別に構わないが、相棒枠のゲコガシラは実質固定なのだが、そろそろアシマリは一旦家で待機を覚えるための練習を…いや、相棒だからって贔屓せずにゲコガシラもすべきか…。

 

無論、2人共俺の事を思ってくれるから大変嬉しいのだが、これに関してはニャビーやモクロー達も同じなので、いつまでも贔屓するのも考えものだと思うのだ。

まぁ、今は深く考えなくても良いか…?

 

それよりも、優勝景品は『エレキブースター』といった激レアモノではなく、進化の石である『ほのおのいし』、『みずのいし』、『かみなりのいし』の3点セットだった。

無論、これらの石もこの世界ではレアモノではあるのだが…『エレキブースター』などと比べると価値は下がるので、少し残念であった。

 

まぁ、この進化の石もいずれ使う機会がくるだろうと思い、嬉々として受け取ったが、その後に俺のポケモンを交換してくれラッシュが続き、毎回「お断り!」や「俺は交換しない主義!」と言いくくめるのが怠かったのである。

 

暫くして、カスミとタケシが「お腹膨れたなぁ〜」と満足気にして一緒に駄弁っていると───

 

 

「お前達のポケモンを全て頂く!」

 

 

…この豪華客船はロケット団が主催したパーティーらしく、会場内は沢山のロケット団に包囲される。

そこには当然、ムコニャの3人もいて、『げっ!? ジャリボーイ!?』と、俺の顔を見るや否や顔を真っ青にして怯えていた。

 

おいおい、何で俺が悪人みたいな扱いされてなきゃいけねぇんだよ…。

 

ムコニャの反応を見て、金髪の女ロケット団が「情けないわね〜」と、緑髪の男ロケット団が「フッ、俺達が優秀である事を証明してやろう」と、ムコニャの2Pカラーが前に出て来る。

 

あ、確かコイツ等は………なんかムコニャを妙にライバル視していた奴等だったな。

名前は………覚えてねぇや。

覚える気もねぇけど。

 

2Pカラーの2人が、ムコニャと同じく名乗りを言い始めたが───

 

 

「何だお前等、その3人のパチモンか?」

 

「「誰がパチモンだぁ(よぉ)!?」」

 

 

と、急にキレ始めて勝負を仕掛けて来た。

 

急にキレるなんて怖いわー…と言いながら、女の方はスリープ、男の方はオコリザルを繰り出す。

 

正直、どちらも侮れない相手だと気持ちを切り替えてコチラはゲコガシラとゼニガメで対処する。

スリープの方はゲコガシラが素早く行動を取って、《ちょうはつ》を使って厄介な《さいみんじゅつ》を使わせず、次に《みずのはどう》を繰り出し、スリープが《ねんりき》で受け止めた瞬間に《いあいぎり》の連続斬りで戦闘不能に。

 

オコリザルの方は正直厄介だと思っていたが、ゼニガメが「良いとこ見せたるわ!」的な精神で《こうそくスピン》でヒットアンドウェイ戦法でオコリザルを圧倒していた。

 

やるやんけ!

 

と、流石にこのままだと《あばれる》か《リベンジ》で痛い目に遭いそうなので、俺は《こうそくスピン》のまま《アクアテール》を合わせる様に指示すると、一気にオコリザルをなす術なし状態にまで追いやってそのまま戦闘不能にした。

 

俺のゲコガシラとゼニガメが見事、パチモンムコニャを下すと、2人は「何よ…あの強さ…!」「俺等が負けただと…!?」と、後退りしていた。

 

それに対し、ムコニャがドヤ顔で「アンタ達じゃ無理よ」「俺達ですら無理だからな!」と謎に誇っていたが、君達が弱い事に変わりはないからね?

 

そんな事を思っていたら、ポケモンバトルでは勝てないとの事で、機械を頼った手段をとり始めてきたのだ。

前にニャースが使用した嫌な音を発する機械で俺のポケモン達や他のポケモン達が弱って大ピンチ状態に。

そして、いつの間にか前に出始めた偉そうなリーダー格が「改めて降伏し、ポケモンを差し出せ!」と拳銃らしき物を取り出した。

俺は不味いと判断し、速攻でそのリーダー格の男にアッパーカットをかまし、腹に渾身の剛拳を放って偉そうなリーダー男をKOにしてやった。

 

危ねぇ……『波導』の力があるとは言え、一瞬でも足を止めてたら…。

いや、変な事を考えるのは止めよう。

 

衝撃的な出来事に周りが『!?』的な状態となっており、他のロケット団が遅れて「怯むな! 子供1人即座に捕えろ!」と襲って来たので、オレ式喧嘩殺法で「オラッ! オラオラオラオラオラ!!」と次々にロケット団達を逆に制圧して行く。

 

数分を経て、全員をボコった。

ムコニャとそのパチモンは最後に残り、パチモンは互いに引っ付いてビクビクと怯えていたのに対し、ムコニャは正座して『降伏します』とそれはそれは見事な土下座だった。

 

俺が「終わった終わったぁ〜」とタケシ達の方を見ると、「全員捕える様のロープを持ってきたぞ」ともう俺の行動に慣れた反応と行動を取っていた。

 

 

「お、ナイスー。」

 

「たくっ、アンタは無茶ばかりして…。

大丈夫? 怪我はしてない?」

 

「俺は何とも無いから大丈夫大丈夫。

それよりカスミやタケシは大丈夫か?

俺は昔から頑丈だから大丈夫だけど、2人は普通だしな。

特にカスミは女の子なんだから、怪我とか気をつけろよ?」

 

 

と、当たり前の言葉を投げかけると、カスミは顔を赤くして「な、何とも無いわよ!」と突然のツンデレをし、タケシは「成程。そういった感じなんですね、サトシ先生!」と、何故か俺が先生になっていた。

 

何でやねん…。

 

と、俺達だけの会話をしていると、品と常識のある人が「キミのお陰で助かったよ、ありがとう」と駆け寄って来て、「別に大丈夫っす。アナタ方は大丈夫ですか?」と会話をしていると───

 

船が大きく揺れ始めた。

 

 

「何だ!?」

 

 

俺がそう反応すると…。

 

 

「大変だ! この船、突然発生した嵐で沈没し始めてる!」

 

 

と、突如として生死が掛かった事態に追いやられた。

 

 

 

 

 

『第49話:絶体絶命のピンチ!?』

 

 

 

船内が大パニックになっていた。

 

そりゃそうだ。

絶賛、俺達も命がけで脱出しようと頑張ってるからな。

 

んで、何よりも腹ただしい事が一つ…この事態に真っ先に気がついた船長は誰よりも先に自分が脱出しようと動いていたらしい。

それを目撃した者達によって捕らえられ、なんやかんやあって救命ボートのある場所を突き止め、全員で脱出する流れになった。

 

……俺達も、それで脱出する予定だったが───

 

 

「うぅ……どうしてこんな目に…。」

 

 

カスミが荷物を落としてしまい、それを取りに行ったが、その瞬間に船が傾いてしまい、俺とタケシはカスミを救うべく行動していき……船の中にへと閉じ込められてしまったのだ。

 

 

「…嘆いてたって、仕方ねぇ。

なっちまったもんは変わらねぇんだ。

ここは一旦落ち着いて───」

 

「落ち着ける訳ないでしょぉ!?

もう船が縦に傾いて、ジワジワと沈んでいってるのよ!?

ほら、窓を見ると……ひぃぃぃ!!」

 

 

カスミはもうパニック状態になってしまっていた。

タケシも、事の事態に冷静を保っている様で、息が若干荒くなっているのが見える。

 

 

「うぅ………私達、もう終わりね…。

ごめん……ごめん……私が荷物を落としちゃったせいで、こんな目に…。

大丈夫……地獄に行くのは私だけ───」

 

 

カスミは上の方から扉の隙間から水が入ってくるのを見て、俺達が溺れ死ぬのを脳裏によぎってしまった様だ……が。

 

 

「安心しろよ。地獄には行かねぇよ。

お前も、俺も、タケシもな。」

 

 

俺は絶望する2人に俺はゲコガシラとアシマリにゼニガメをボールから出した。

 

 

「完全に沈む前に脱出するぞ!

カスミ! お前のポケモン達の力が必要だ!

俺とお前のみずポケモン達の力を借りれば、何とか海の上には出られるだろうさ!」

 

 

俺はニィと笑って見せる。

 

 

「そうか…確かに、それならもしかすると!」

 

「そんなの……無理に決まって───」

 

「無理なもんかよ。ポケモンってスゲェんだぜ?

見ろよ、俺のポケモン達を。

何があっても俺達を助けようと気合いを入れてるぜ?

それに、お前のボールの中からでも感じるぜ、カスミを助けたいって思いがな。

自信を持てよ。

未来のみずポケモンマスターのポケモン達を…!」

 

 

カスミのボールからヒトデマン、スターミー、トサキント、クラブがボールから出て来た。

皆んなが、日頃から可愛がってくれているカスミを助けたいと力強く声を上げていた。

 

 

「ポケモン達が頑張るって言うんだ。

そのポケモンのトレーナーが信じなくてどうするんだよ、バーロウ。」

 

「……そうね。

ごめん、私…罪悪感でどうかしちゃってたみたい。

ありがとね、ヒトデマン、スターミー、トサキント、クラブ。

タケシ…それから、サトシ。ありがとう。」

 

「うん。」

 

「おう。」

 

 

俺達は決意を固めて、沈み行く船から脱出を試みる。

 

この中で、タケシはみずタイプのポケモンを持っていないので、タケシにはカスミのトサキント、クラブ、そして俺のゼニガメを。

カスミはヒトデマンにスターミーで、俺はゲコガシラとアシマリをそれぞれに運良く近くにあった救命用の浮き輪を引っ張り、脱出を試みる。

 

 

「よし……息を吸え!」

 

 

俺の合図にカスミとタケシと俺は息を大きく吸い……俺は窓を『波導』の力を込めて、思いっきり蹴って大きな穴を作り、そこから脱出して行く。

 

どの位の深さまで沈んだのか分からないが、ポケモン達の力があれば何とかなる範囲だった。

 

海面の光が強くなってきた所で、3人は『助かる!』と………思った矢先に、俺は下の方から何やら慌てている様なのを感じ取ると、1匹のコイキングにしがみついているムコニャが今にでも死にそうになっているのを視界に入れてしまった。

 

正直な話……コイツ等にはこれまで散々イライラさせられ、今回もロケット団が関与していたので、コイツ等をこのまま放置してても何だかんだ生きてそうな気がするんだが……必死になっているのを目にしてしまい……俺は浮き輪を放し、ムコニャの下まで潜り、下から力強く押し上げる。

 

その行為にムコニャやカスミ達は驚いていた。

 

正直、俺も驚いているよ。

…けどさ、なんだかんだ、このままじゃ…マズイって……思っちまったんだよな…。

 

俺は力の限り、ムコニャを上に押し上げて行く内に息を切らしてしまい…息が出来ない状態に陥ってしまう。

 

俺は咄嗟に踠き始めると、ゲコガシラとアシマリが急いで駆け付けて来て、俺の手を引っ張って行く。

 

助かった……と、思いきや、このタイミングで水流が激しくなる。

 

何て……タイ……ミング…。

 

意識が途切れ始めて行く中、ゲコガシラとアシマリが俺の危機に気づき、ゲコガシラは俺の服を掴み、最大パワーで足を動かし。

アシマリは…青白い光に包まれ───オシャマリにへと進化を果たして、俺の手を持って海の上へと猛スピードで駆け上がった。

 

 

「……ゴフッ! ぁ………ぁ…ぁ…ハッ!

た………ぁ、助かった…ぁ!

すま…ぁ…ん、ゲコ、カジラ……オシャ、マリ…ッ!」

 

 

俺はやや少し飲んでしまった海水を吐きながら、何とかして息を整える。

2人は苦しむ俺の姿に哀しげな顔をしている。

俺は…出来るか知らないが、やらないとと思い、『波導』を用いて無理矢理にでも体を安定させる。

 

 

「はぁ……はぁ……ぁぁ!

………もう、大丈夫だ…。」

 

 

ゲコガシラとオシャマリを安堵させる俺。

何とか生きてはいたが、嵐故に荒波となっていて、カスミとタケシが無事か不安になっていた。

 

そんな所に───

 

 

「「サトシ!!」」

 

 

聞き覚えのある声…カスミとタケシが皆んなと一緒に俺達の元へとやって来る。

ゼニガメはゲコガシラとオシャマリと同様に俺に抱きつく。

 

 

「たくっ! アンタはねぇ!」

 

「ご、ごめん……咄嗟に体が動いちまった…。

あんな奴等でも…見殺しにしたら、おふくろやナナミさんやセレナに…顔向け出来なくてよぉ…。」

 

「お前の行為は正しいが、お前の身が最優先なのを忘れるなよ!?

それは、分かっているな!?」

 

「う、うん…。」

 

「…なら、良い。

分かったなら、もう説教は終わりだ。

それより、陸地を探そう。

皆んな、どこかに上陸するまで気を抜くなよ!」

 

 

タケシの言葉に全員が頷き、俺達は陸地を探しながら荒れ狂う海を彷徨っていた。

 

 

 






・本格的に手持ちの事について考え始めた。
相棒枠がゲコガシラで、アシマリ(オシャマリ)はサトシくんの所のベイリーフ枠なので、偽サトシからゲコガシラと同様に頑なに離れない。
ニャビーはその辺の理解があり、モクローはマイペースなので一度は手持ちから離れたが、帰ってきた時は物凄く甘えん坊だった。
(※尚、偽サトシくんは大喜び。)
因みにだが、何処かのタイミングでローテーションシステムを導入しようかと考えている。


・豪華客船に乗って酷い目に遭ったよ。
船自体やパーティー内容は普通に豪華だった為に、完全に油断しかけていたが、我らがスーパーマサラ人である偽サトシくんはロケット団を全員KOに、逆に返り討ちにした。
偽サトシは内心…「リアルファイトに持ち込んで来るとか、サトシくんだったら無理やろ…」と思い、もし自分じゃ無かったら…と、この世界の残酷さを少し考えるのであった。


・進化アイテムについて。
分かりやすくランクで分けると───

エレキブースター等>ひかりのいし・やみのいし・こおりのいし>つきのいし・めざめいし>ほのおのいし・みずのいし・かみなりのいし・リーフのいし等

あくまでも個人的な見解ですけどね。
後、メガストーンやキーストーンはそれらよりも断然上。


・なんだかんだ、サトシはムコニャを嫌いになれない。
あんな奴等にも良い所があると……テレビを見ていて思ってしまい、死にかけている中、自分も危うい中でも助けて死にそうになった。
偽サトシは「流石にもう二度とこんな事は出来ねぇな…」と、初めて死を覚悟しそうになったのでそう思った。


・アシマリがオシャマリに進化した。
大好きな偽サトシを助けるべく進化を果たした。
この調子で初期組のニャビーとモクローは進化なるか!!

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