raincoat0710様、灯ない様
夏の日様、武蔵国の住人様、ミニエッグ様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。
「出てきてくれ、ゴローニャ、サイドン!」
タケシはニビシティの家から本気の時のポケモンを転送して貰い、そのポケモンである2匹を出した。
「おお! 2匹ともかなりの強さを持ってるなぁ!
流石だな、タケシ!」
「まぁな。俺はあまり本気のバトルをしてこなかったが、いざって時は頼りになる奴等だ。
元気にしていたか?」
ゴローニャとサイドンは久しぶりに会うタケシに嬉しそうにしていた。
更に聞くと、タケシの本気ポケモンはこの2匹にイワークの3匹らしい。
まぁ、確かにタケシのイワークは特訓の時、レベル制限無しのバトルでは一回も勝ったことないからなぁ。
「凄い! ニビジムのジムリーダーがいるなら心強いわ!」
俺達の事を後に聞いていたジュンサーさんはタケシのいる事で安堵の笑みを浮かべ、タケシはそれを良い事に「自分がポケモンハンターを捕まえてみせます!」とカッコつけていた。
「それは頼もしい!
……けど、油断は禁物よ。
相手は他の地方でもその悪名を轟かせるポケモンハンターのブラザーズWよ。
どちらも油断ならない相手だわ。」
ハンターブラザーズのWね…アニポケでそんなのが出ていたかは知らないが、DPでポケモンハンターJというヤバい奴がいる以上油断は確かに禁物だな。
俺達は気を引き締めてジュンサーさんに着いて行く。
今回の標的であるポケモンハンターはシオンタウンにあるポケモンタワーに身を潜めているらしい。
ポケモンタワーはポケモン達の昔の墓があり、しかもゴースやゴーストが生息しており、あまり人が寄り付かない場所だった。
そりゃ、そこに隠れるわな。
だが、逆に言えば分かりやすいといえる。
……とは言え、皆が決意を持ってポケモンタワーに入っていくかと思えば、多くはポケモンタワーの不気味さに逃げられない様に外で待機するとかぬかすトレーナーばかりだった。
つ、使えねー。
と、ポケモンタワーに入ったのは俺達とリーフにシゲル、ジュンサーの6人と言う……大半の10人以上が外ってどういう事やねんと心の中で愚痴っていた。
「……さ、サトシくん、お、お願いだから離れないでね?」
「そ、そ、そうよ! アンタはこういう時頼りになるんだから、私達を守ってよね。」
リーフとカスミはホラー適性が無くて俺の腕にくっついていた。
いやー、悪く無いですよー。
「……さ、サトシ、い、いざって時は俺も…。」
「オメェー、さっきまでジュンサーさんに、自分に任せてくださいアピールしまくってたのに、俺に頼るのかよ!」
「だ、だって、ここまで本格的な場所とは思わなくてなぁ…。」
「気持ちは分からなくもねーけどさ…。
…って、シゲルとジュンサーさんは大丈夫です?」
「わ、わ、私はだ、ダイジョウブ、ヨ。」
大丈夫じゃねぇじゃん。
「ぼ、僕も問題ないさ。
逆にお化けが出て来てくれた方が研究の為になるさ!
……出て来ないでくれ…。」
「最後本音漏れてんじゃーん。」
おいおい、俺以外全員ビビってるとか…俺達がこの街通らなかったらどうしてたんだよ…。
「でも、サトシくんが頼りになって良かったわ。
ホラー適性があるのね。」
「いやー、別にある訳では無いですけどねー。
メンタルなら幼少期とかに色々とあって鍛えられたからなー。」
「「…」」
俺がそう言うと、リーフとシゲルは何とも言えない顔をしていた。
それを見たカスミとタケシは疑問を抱いた…が、階段が現れたので登り始める。
すると───
「アレは…ポケモンか?」
「…ああ、アレはカラカラだ。」
野生のカラカラが座り込んでいた。
よく見れば…泣いているのが分かる。
俺達はカラカラに駆け寄ると、カラカラは助けを求める様に…シゲルの足にへと抱きついた。
「どうしたのかな?
何か怖い事があったのかい?」
「………それは恐らく、そこにいる俺達が目的としているポケモンハンターが絡んでそうだな。」
『!?』
俺が『波導』を通して隠れているポケモンハンターの場所に指を差してそう告げると、俺以外の全員が驚愕する。
そして…ポケモンハンターはバレた事により、姿を現した。
「おいおい、どうやって俺達が隠れていると知ったんだ?」
「生憎と悪党の臭え臭いには敏感なもんでね。」
「悪党とは失礼だな。
俺達は依頼された事を忠実にこなしているってのになぁ、兄弟?」
「そうだな、兄弟。
俺達は欲しがっている者達の為に泣く泣くポケモンを捕らえて売り捌いているのにすぎないのになぁ。」
ポケモンハンターの2人はヘラヘラと笑う。
「ポケモンハンターブラザーズW!
アナタ達はここで拘束します。
大人しくなさい!」
「ははっ! 聞いたか、兄弟。
この警察の姉ちゃんは俺達が素直に降伏すると思ってやがるぜ?」
「へへっ! 聞いたぜ、兄弟。
全く馬鹿な女だぜ。
そいつらも、俺達の実力も知らずにわざわざ俺達にポケモンを渡す為にやって来たんだぜ?」
「お前等みたいなクソ野郎共に俺達が負けるかよ!」
「生意気な…だったら力強くで奪うまでだ!
いけ、ラフレシア!」
「そうだな、コイツ等のポケモンも奪って大儲けだ!
いけ、ラッタ!」
ブラザーズWはラフレシアと…なんと、アローラのラッタを繰り出した。
そして、シゲルはユンゲラー、リーフはプクリン、タケシはサイドン、カスミはスターミーを繰り出した。
「気をつけろ、皆んな。
あのラッタはアローラ地方で生息するラッタで、カントーで見るラッタと違ってあくタイプを持っている。
シゲルはラフレシアの方を相手して、リーフはラッタを相手取るんだ!」
「「!?」」
ブラザーズWはまさか俺がアローララッタの事を知っていた事に驚愕している。
「そうか! サトシは前にアローラに行った事があって、それで知っていたんだな!」
「まぁな! そして、俺達はラッタを倒すぞ!
オコリザル、キミに決めた!」
俺はオコリザルを繰り出し、俺達のポケモン達の力量を見て、ブラザーズWはこのままだとマズイと判断した事で、カイリキー、スピアーも繰り出した。
そこからは乱闘だった。
オコリザルとプクリンでラッタを、ユンゲラーはラフレシア、スターミーはカイリキー、サイドンはスピアーを相手にする。
オコリザルでラッタの攻撃を《ビルドアップ》で受け耐え、カウンターに《からてチョップ》を喰らわせてプクリンの方へ飛ばし、プクリンが《チャームボイス》でダメージを与えつつ弱らせて《じゃれつく》で戦闘不能にする。
ユンゲラーは《ねんりき》と《サイケこうせん》で攻め、ラフレシアが《しびれごな》をして来たのを《しんぴのまもり》で防いで、《サイコカッター》で戦闘不能にする。
スターミーの方は相性では有利だが、レベルで負けており、《サイコキネシス》や《みずのはどう》で攻めるが、カイリキーは受け耐え、《はたきおとす》を仕掛けられて苦戦していた。
サイドンの方はスピアーの《ドリルライナー》を高い防御で耐え、《うちおとす》で戦闘不能にし、苦戦しているスターミーのヘルプに入り、カイリキーの《はたきおとす》を受け、その隙にスターミーの《サイコキネシス》、サイドンの《10まんばりき》を受けてカイリキーは戦闘不能になった。
「う、嘘だろ!?」
「つ、強すぎる! 特にあのサイドン!」
そりゃ、こちらにおられるのは1人で頑張っていた元ジムリーダーのタケシさんやぞ。
テメェ等とは格が違うんだよ。
ブラザーズWは倒れたポケモンを放ったらかしにして奥の方へと逃げて行く。
俺達はそれを追いかける。
そして、ブラザーズWを追い詰めた。
「観念しろ、お前達はここで終わりだ。」
「クソォ…ど、どうする兄弟?」
「…その前に聞かせてもらう。
このカラカラが泣いているのはどういう事だ!
お前達はこの子に何をした!」
「ああ、カラカラ…?
……ああ、お前、あのガラガラの子か。
折角親に逃がしてもらえたのに、戻って来たのかよ。」
俺は…いや、俺達はその発言で察した。
「そのガラガラは…何処にいる!!」
「さぁな。大分前に売りに出したから知らねぇよ!
ガラガラの骨は高く売れるからな、今頃───」
俺は言いかけてた所で奴の顔面に渾身の剛拳を放った。
ブラザーズWの片方が壁に叩きつけられ…ピクピクとした後、気絶した。
「きょ、兄弟!?」
残った片方は俺を見て「ひぃっ!?」と悲鳴をあげると、懐からスイッチの様なのを取り出した。
俺はそれを見て…不味いと判断し───
「逃げろぉぉぉおおお!!!」
『波導』を駆使して全身を強化し、リーフ達全員を吹き飛ばす。
その後、俺達がいた部屋全体が爆発した。
「い、痛たた………。」
意識を取り戻したリーフは瓦礫を払いながら思い返す。
サトシによって吹き飛ばされ、壁に軽くぶつかって───
「…!! サトシくん? サトシくんは!?」
サトシが血相を変えて自分達を吹き飛ばした行動、そして吹き飛ばされたと同時に爆発が起きた事を思い返し、痛む体を堪えて立ち上がる。
「うっ………カラカラ、無事かい?」
シゲルが瓦礫から立ち上がると、抱えていたカラカラに問いかけ、カラカラは頷いた。
その後、タケシ、カスミ、ジュンサー達も瓦礫を取っ払って立ち上がる。
「一体、何が何だか…。」
「カスミさん! サトシくんが、サトシくんが!!」
「サトシ……そうよ、サトシは!?」
「さっきの爆発……まさか!?」
タケシ達は先程までいた所へと向かうが…。
そこにあったのは爆発が起きた後の場所。
部屋全体は黒焦げ、床はほぼ全壊し、壁も大きな穴が何箇所もあった。
そして何より……サトシがいなかった。
「嘘……サトシくん………いやぁ…!!」
リーフはサトシが死んでしまったのでは───と、思った瞬間、離れた場所から煙が上がっていた。
「うっ……い、いてぇ…なぁ…。」
体が痛むが、奇跡的に大怪我はしなかった為か、直ぐに立ち上がる。
「…焦ったが、間一髪だった。
『波導』で生前に読んだいた漫画の技…八卦掌・回転をやって、なんとか上手くいったのが功を奏した。」
漫画の知恵って馬鹿にならねぇなぁ…と、笑うが、刻は一刻を争う。
直ぐに爆発を起こした張本人を『波導』で探ろうとすると…。
「い、いってぇ……何で急に爆発したんだ?」
「…アタシ達、ただ奪われたポケモンを取り返しに来たのに…。」
すぐ側でムサシとコジロウがボロボロの状態で立ち上がる。
「あ、お前等。」
「え? あ、ああ、ジャリボーイ!?」
「な、何でアンタがここにいんのよぉ!?」
「それはこっちの台詞なんだが……あれ、あの喋るニャースは?」
俺が「時間がねぇから、さっさと吐け。」と追加で問うと、「ニャースは俺達のポケモンと共に奪われちまったんだ!」「アタシ達は取り返そうと、ここに来たのよ!」と正直に教えてもらった。
あ、とうとうアイツも誘拐される立場になりましたか。
まー、普通に考えれば喋るニャースってレアだもんな。
てか、人のポケモンを奪おうとするお前等が奪われるとか…お前等、本格的にロケット団に辞めた方が良いのでは?
ムサシは本気で頑張ればトップコーディネーターになれそうだし、コジロウはブリーダー位はなれそうだし。
「まぁ良い。こっちもあのゴミ野郎を追わなきゃならないんでな。
ついでだ、お前等もついて来い。」
俺はそう言って『波導』を通してハンターWの元へと向かう。
向かって行くと、ハンターWが急速に離れて行くのを感じ取った。
恐らく車で逃走するつもりだろう。
「おい! 車とかねぇのか!?」
「お、おう!」
「なら追え! 誘導してやる!」
俺は圧をかけて2人を動かし、車で移動させてハンターWの元まで近づいた。
よく見れば、ニャースがグルグル巻きにされているのが、直ぐに目に入った。
「ひぃ!? 追ってきた!?」
「ご苦労。この距離なら行ける。」
「へぇ!? ど、どういう事───」
コジロウ達の疑問に答える前に、俺は車を踏み台にしてハンターWの車へと飛びかかり、素敵な笑顔で『波導』の力で…《はどうだん》ぽいのを作り出して、それを思いっきりぶつけた。
俺は車を粉砕し、走って逃げようとするハンターWに顔面パンチを放って気絶させた。
「はぁ………疲れた。」
「「…(※すんごい顔をしている)」」
「お前等!」
「「ひっ…! な、何でしょう!」」
「今日の所は頼りになったから見逃してやる。
ニャースとお前等のポケモンを連れてここから立ち去れ。」
俺が圧をかけてそう言うと、2人は凄い勢いで頷き、グルグル巻きにされてたニャースを解き、自分達のポケモンを取り返して涙を流していた。
やっぱりお前等……悪党向いてないぞ?
俺はそんな風に思いながらムコニャを見た後、気絶してるハンターWと車に乗っていたモンスターボールの山を持って、シオンタウンへと戻って行く。
シオンタウンに戻ろうとすると、タケシ達がこちらへと向かって来ており、俺の顔を見るやいなや血相変えて怒ったり、泣いたりとしていた。
「悪い、心配かけた。」
「全くだぞ! 生きてたから許すけどな!」
「…やれやれ、キミが常識外れなのは知ってたが…。
いや、それよりも、キミはキミが死んだと思っているリーフ達に顔を見せに行くのが先かな。」
「え? 死んだ事になってんの?
……まぁ、あんな爆発が至近距離で起きればそう解釈しちゃうよな。」
「……サトシ、キミどうやって無事だったんだい?」
「頑丈な体で助かった。」
「それじゃ理由にはならないよ。
普通は爆発が起きたら生死に関わる。」
「生死に関わる様な出来事でも数日後にピンピンしてる奴等がいるから、割といけるよ?」
「…
タケシはムコニャの事だと分かって笑った。
そんな事を駄弁りながらもシオンタウンに戻り、ジュンサーさん達にハンターW(片方)と、いなくなったポケモン達が入れられたボールの山を渡した。
そして、泣いているリーフとそれを慰めながらも泣いているカスミの元へと「うっす。」と告げて近寄ると、リーフは更に号泣し、カスミは泣きながらも「馬鹿!」と俺を怒った。
すまんて。
翌日、今回の事態に関しては軽く纏める。
一つ目は…ポケモンタワーが半壊したので建て直しがされる様だ。
最初はポケモン達を弔う為に作られた神聖な建物だったが、ゴースやゴースト達が住み着くようになってから不気味さ出てしまい、シオンタウンを訪れる者達にとって恐怖の印象だった為、この機に取り壊しして、新たに近くに墓地を作る話になった。
二つ目は…カラカラだ。
ブラザーズWはカラカラの親、ガラガラを既に取引先に渡してしまっていた。
しかも、ガラガラの骨は裏世界では高価で取引されているらしく…これ以上はよそう。
んで、このカラカラはシゲルに懐いたので、シゲルがゲットした。
シゲルは厳選や交換などをしているが…このカラカラは大事に育てるだろう。
「何はともあれ、解決したか。」
俺は一仕事を終えた感じに呟き、タケシとカスミと共にセキチクシティにへと出発しようとする。
その際、リーフがやたら俺に「絶対無茶しちゃダメだからね!」とかキミは第二のおふくろかと…思っていたが、タケシとカスミが「「俺(私)達がしっかり見ているから、安心してくれ(ちょうだい)」」と2人も第三のおふくろ…あれ、一緒にいる事からこっちが第二なのか?
……いや、俺のおふくろは1人だけだし。
兎も角、リーフには「大丈夫さ。」とニィと笑って返しておいた。
これで少しは安心して欲しいものだ。
・ポケモンハンターはクソ、これ真理。
ここで出て来たキャラは完全オリキャラでもう二度と出てこない適当なキャラだが、やった仕打ちはとんでもない。
1人は偽サトシくんの渾身のパンチで顔がとんでも無い事になり、追い討ちの爆発に巻き込まれたが生きてます。
ただし、もう陽の光は浴びれないでしょうねー。
色んな意味で。
・シゲルがカラカラをゲットしたよ。
このカラカラが今後、シゲルくんにとって重要な役割を担うとか?