俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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ぐっぴー様
ベネット大尉様、なな ラシ059様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。




第46節:『カントーリーグ予選・1回戦』

 

 

 

『第105話:予選第1試合 VS〝コウム〟』

 

 

 

翌日、俺達は朝ご飯を済ませて試合時間を改めて確認する。

俺達3人の中ではリーフが最初で、相手は知らないモブトレーナーで、シゲルも知らないモブトレーナー。

 

まぁ、リーフは共に特訓と修行をした仲であり、ゲーム主人公だから大丈夫だろうし、シゲルもアニポケ寄りではあるものの、それでも明確にトレーナーとしての実力はありそうなので大丈夫だろう。

 

…おっと、2人の事ばかり考えてはいけないな。

 

俺の対戦相手は…コウムという奴で、フィールドは『水』。

選出すべきは……みず、ひこうタイプのポケモンだろうか。

アニポケでは何を選出して来たっけ…?

もう全然覚えがねぇや。

 

それなら、俺の選出するポケモンは…。

 

 

『コウガッ!』

 

 

ゲッコウガがボールから出てきて自分が出ると強く主張する。

 

そうだな…お前は俺の相棒。

初のリーグ、初陣はお前にしか任せられないよな!

 

俺はゲッコウガの要望に応え、拳を合わせる。

後は…『くさ・ひこう』のフクスローと、『でんき』のエレブーで行くとしよう。

 

と、俺はオーキド博士に連絡を取り、手持ちを調整して試合までを待つ。

その間、リーフは無事に勝利した。

 

 

「お疲れさん。」

 

「うん! ありがとう!」

 

 

俺達がリーフの勝利を祝っていると、俺に駆け寄る影。

その正体は…俺の対戦相手のジャグラーのコウムだった。

 

 

「キミがマサラタウンのサトシくんか。」

 

「ええ。」

 

「………フッ、結果は既に見えたな。

僕の勝利は揺るがない。

せいぜい、観客が残念がる様な試合にはさせないでくれよ。」

 

 

と、嫌な感じを出してさっさと退散して行った。

 

 

「何よあれ! サトシ、絶対に負けるんじゃ無いわよ!」

 

「そうだね。負けないでね、サトシくん!」

 

「おうよ。」

 

 

俺はカスミとリーフのエールを受けて応じる。

 

 

「ああ言うトレーナーっているのよねぇ。」

 

「そうですね。色んなトレーナーが集いますから。」

 

「実は大した実力が無いのに、態度とプライドだけは一級品の…ね。」

 

「…」

 

 

ブルーの容赦ない言葉に流石のタケシは言葉を失うが、ブルーは言うだけあって最初のカントーリーグで優勝する実力派なのだ。

 

 

「まぁ、ブルーのいつもの事だから、気にしないでね。

それより、そろそろシゲルの試合が終わる頃ね。

そしたら、次はいよいよサトシくんの試合ね!」

 

「あら、そう言えばナナミは弟の試合を観なくても良いの?

オーキド博士はリーフちゃん達のポケモンの事などを踏まえてアナタを送った様だけど。」

 

「観に行こうとしたら、止められちゃったの…。

弟の反抗期…。」

 

 

珍しくナナミさんは本気でしょげていた。

 

 

「大丈夫っすよ、ナナミさん。

シゲルンの反抗期は多分今だけっすから。」

 

「…! サトシくん…!」

 

「ま、そんな訳なんで、俺の応援おなしゃす!

俺、1人でも応援が欠けたらダメになると思うんで!」

 

 

と、カッコつけたかったが、これでも緊張しているのか、あまり強気には出れなかった。

 

しかし、ナナミさんは俺を後ろから抱きしめて撫で撫でしてくれるので、元気溌剌だった。

 

 

「…むぅぅぅ。」

 

「あらまぁ…リーフちゃんはサトシくんにご執心だったのねぇ。

……そちらのカスミちゃんも。

サトシくんって実は女垂らしの気質あり?」

 

 

ブルーはこの時になって知った。

愛しの妹のリーフが偽サトシに気がある事を。

(※リムジン内ではナナミと談話で見てなかった。)

 

 

「くぅっ…! 羨ましいぞ、サトシ!」

 

「あらあら、もうサトシってば。」

 

 

いつも通り、タケシは嫉妬してハナコは笑顔で困った様な困ってなさそうな反応をしていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

俺は今………試合会場に向かう通路にいる。

真っ白に光る先には試合会場と大勢の人がいる。

 

シゲルは無事に勝利しており、リーフ、ナナミ、おふくろと一緒に俺の試合を観戦……はせずに『シゲルズガール』達と共に部屋に戻っていた。

 

ナナミさんはそんなシゲルに声をかけようとするが───

 

 

「サトシなら負けないだろ?」

 

 

と、何も疑いもなく俺の勝利を確信してくれていた。

それもあって、ナナミさんは止めるのをやめたのだ。

 

 

「すぅ…………負けられないな。」

 

 

……そして、今の俺は色んな思いから心臓の高鳴りが止まらないでいる。

 

 

「大丈夫よ、アンタは負けない。」

 

「ああ、俺達がそれを保証する。

だから、自分とお前のポケモン達…ヒーローを信じろ。」

 

「………うん。」

 

 

俺は緊張する中、深呼吸して答える。

 

そして、タケシとカスミは互いに頷き合って……俺の背中を力強くはたく。

 

 

「うお!?」

 

「アタシ達から気合いを入れてあげたわ!」

 

「…」

 

 

俺は改めて思う……この2人と出会えて良かったと。

 

 

『コウガッ!』

 

 

ゲッコウガがボールから出て来て、『共に会場に行くぞ』と目で語る。

俺はそれに頷き───

 

 

「行くぞ。」

 

 

俺とゲッコウガは光の先へと歩み出す。

 

光の先は当然、スタジアム内。

格闘グランプリとは比べ物にならない程の多くの人に囲まれていた。

 

 

「サトシ選手、フィールドリングへ。」

 

 

審判の指示を受けたので、頷いてフィールドリングへ俺とゲッコウガは立ち、カスミとタケシは後ろのベンチにへと座る。

 

 

『さぁ、水のスタジアム第3試合!

コウム選手 VS サトシ選手!

勝利の女神が微笑むのはどっちだぁ!?』

 

 

あ、じゃあ勝つのは俺だな。

俺の勝利の女神…ナナミ様がいるからなぁ!!

 

 

「フッ、来た様だな。

観客達よ! 僕の活躍にご照覧あれ!」

 

 

目立つのが好きな奴、多いよなこの世界。

 

 

「では、両選手はこれが初試合ですので、ルール説明を。

使用ポケモンは3体。

ポケモンの交代は基本自由ですが、どちらかが戦闘不能になるまでの連続の交代は5回まで。

尚、《だいばくはつ》《じばく》《みちづれ》《ほろびのうた》《いのちがけ》《ミストバースト》は一試合一度のみの使用可能。

本会場ではダイマックスの使用は禁止。

メガシンカ及び、Z技の使用は許可されています。

使用技は4つまで。

5つ目の技を使用した場合、その時点で反則負けとします。

尚、試合最中の新たに会得した技の場合、モンスターボールに自動更新されますので、そちらで確認をお願いします。

……以上、両選手準備の用意は?」

 

 

長いルール説明ご苦労様です。

そっか、アニポケ界であっても、サトシくんを基準に進んでいないので、細かなルールがあるのね。

ダイマックスに関してはまだスタジアムの工事が終わってないので、今回は禁止だが、いずれは各地の地方によってバラバラだが、使用できる場所が増えるそうだ。

 

…さて、気を取り直して審判の言葉に頷くと同時に、リーグなのでマジモードでグローブを嵌める。

 

 

「では、両選手…同時にポケモンを!」

 

「サトシくん! 勝利をありがとう!」

 

 

まだ勝負は始まってすらねーだろうが。

 

 

「行け、ナッシー!」

「ゲッコウガ、キミに決めた!」

 

 

コウムは無駄にカッコつけてながらボールを投げてナッシーを繰り出し、俺は側にいたゲッコウガの名を呼んでフィールドへ指を差し、ゲッコウガは勢い良くフィールドへと飛び立った。

 

 

『コウム選手はナッシー、対してサトシ選手はカントーでは珍しいみず系ポケモンのゲッコウガを繰り出したぁああ!!』

 

 

実況の力強い解説に、会場の盛り上がりは凄まじくなる。

 

 

「フッ、見た事のないポケモンであろうと、僕の勝利は揺るがない。」

 

 

揺るがない…ねぇ。

さぁ、何処までその自信が貫けるかな?

 

俺はゲッコウガに対しての絶対的な信頼から、絶対に負けない自信しか湧かなかった。

 

 

「試合開始!」

 

「ナッシー! 《タネばくだん》だ!」

 

 

試合開始の合図と共にコウムは《タネばくだん》を指示し、ナッシーは《タネばくだん》をゲッコウガへと投げ飛ばす。

 

《タネばくだん》はくさタイプのそこそこ威力の高い技だ。

攻撃を受けて仕舞えば、如何にゲッコウガとはいえ、大ダメージだろう。

 

───当たればの話だが。

 

 

「ゲッコウガ、《つじぎり》!」

 

 

細かな指示を送らなくても、ゲッコウガは俺の考えを読んで、《タネばくだん》がギリギリまで迫るまで動かず…。

 

当たると油断させ、直前にゲッコウガは素早い動きでナッシーの元へと飛び迫り、《つじぎり》の刃をナッシーに一刀両断の如く、刃の一閃を放ち、ナッシーはその一撃で戦闘不能にへとなる。

 

ナッシーは倒れた。

 

 

「ナッシー、戦闘不能! ゲッコウガの勝ち!」

 

 

早々にナッシーが倒れ、ゲッコウガの強さに観客が盛り上がる。

 

 

『おっとぉお!! まさかのナッシー、一撃でノックアウトだぁああ!!

これは凄いトレーナーが現れたぞぉぉおおお!!』

 

「……………」

 

 

一瞬の出来事にコウムは呆然としていたが、審判に声をかけられた事で我に帰り、ナッシーを戻した。

 

 

「…フッ、まぐれ、というやつですか。」

 

「何カッコつけてんだか…。」

 

「だが、コイツの前に…まぐれが通るかな?

行け、シードラ!」

 

 

コウムは次にシードラを繰り出した。

 

 

『コウム選手は次に同じみず系ポケモンのシードラを繰り出したぞぉ!

コウム選手の考えは如何に!?』

 

「同じみずタイプならば、恐るるに足らん!

シードラ、《こうそくいどう》しながら近づけ!」

 

 

シードラは《こうそくいどう》で動き回りながら、ゲッコウガの立つ足場の周りを移動している。

 

 

『それに対し、サトシ選手は再び指示が止まったぞ!

これは相手の出方を探っているのか!?』

 

「フッ、探るまでも無く倒してやる!

シードラ、《りゅうのいぶき》だ!」

 

 

シードラが動き回るの止め、背後から奇襲を掛けようとするが───

 

 

「今だ、ゲッコウガ!

振り返って《じんつうりき》!」

 

 

ゲッコウガは即振り返ると同時にシードラが《りゅうのいぶき》を放つ前に動きを止め、《じんつうりき》でダメージを与えながら、エスパー技である為に宙にへと浮かす。

 

 

「くっ! 振り解け! シードラ!」

 

「ゲッコウガ! そのまま《つじぎり》の刃を思いっきり投げ飛ばせ!」

 

 

そう指示して、ゲッコウガは《つじぎり》の刃をクナイの様に投げ飛ばし、シードラに被弾させる。

この行動を取ったのは、シードラの特性の一つに『どくのトゲ』があるからだ。

…昔、ゲームでシードラ相手に『どく』状態にされた事を何故か鮮明に覚えていたからである。

 

それはさて置き…シードラは二つの技を受け、耐えきれずに戦闘不能になる。

 

シードラは倒れた。

 

 

「シードラ、戦闘不能! ゲッコウガの勝ち!」

 

『何という強さだぁあ!!

一番手の苦手なくさタイプであるナッシーを一撃で倒し、二番手の同じタイプであるシードラを苦戦する事なく倒してしまったぞ!』

 

 

実況の解説に再度観客は盛り上がる。

 

 

「良いぞぉ、ゲッコウガ!

最後まで気を抜かずに行くぞ!」

 

『コウガッ!』

 

「………フッ、フフ、ここまで追い詰めるとは。

しかし、コイツには敵わない!

出でよ……ゴルバッッットッ!」

 

 

……お、おう…無駄に凄い感じに出したのが、ゴルバットか。

悪いが、そいつの特徴は既に熟知している。

 

 

『コウム選手が最後のポケモン、ゴルバットを繰り出したぞ!

さぁ…一体、どんな戦いを見せてくれるのかぁ!?』

 

「見せてやれ、お前の力を!

ゴルバット、《ちょうおん───」

 

「ゲッコウガ、《ちょうはつ》。」

 

 

ゲッコウガの《ちょうはつ》が《ちょうおんぱ》を発動する前に無効化にしまう。

 

 

『おおっとぉ! ゴルバットの強力な変化技である《ちょうおんぱ》を使えなくなってしまったぞぉ!!

これにより、コウム選手はしばらくの間、変化技を使えずに攻撃技しか指示し辛くなってしまったぁ!』

 

「………フッ、ならば《メガドレイン》で───」

 

 

コウムが指示を送る前に、ゲッコウガの勢いをつけた超ジャンプでゴルバットにへと迫り、《つじぎり》で地上の足場へ叩き落とした。

 

 

「ちぃ! なら《エアカッター》で一掃して───」

 

 

コウムは気づく……上空からゲッコウガが何やら構えて大きな手裏剣を生み出しているのを。

 

 

「喰らいな。これが、俺のゲッコウガの力!

《みずしゅりけん》を一点に溜めて放つ───

『波導みずしゅりけん』!」

 

 

大きな《みずしゅりけん》が放たれ、凄まじい勢いで地上のゴルバットに迫り、逃げようとする。

 

…しかし、この『波導みずしゅりけん』はただの溜めて力の増しただけの技であらず…()()()()()()()()()()なのだ。

恐らく、この技は《はどうだん》に近い性質だからだろう。

 

そう考察している間にも、『波導みずしゅりけん』がゴルバットに被弾して凄まじい水爆が発し、ゴルバットは水に落ちて…誰がどう見ても戦闘不能状態になっていた。

 

ゴルバットは倒れた。

 

 

「ゴルバット、戦闘不能! ゲッコウガの勝ち!

よって勝者、サトシ選手!」

 

 

か…勝った!

 

 

『見事だったぞぉ!

サトシ選手! 初めてのリーグ出場にして、ゲッコウガ一体で三体抜きを果たしたぞぉ!

これにより、マサラタウン出身の選手が4名、一回戦を通過したぞ!

さぁ、このまま何処まで行けるのかぁ!?』

 

 

……4名、か。リーフ、シゲル、俺…そして、ジャイアンもどきのゴンタ(アイツ)も一回戦を乗り越えたのかぁ…。

 

最後に会ったのは2ヶ月くらい前と考えると、アイツも見ない内にそれなりに実力がついたって事なのか?

それを機に、あの人として最低な部分も改心してくれれば良いが…。

 

───と、考えている間にもゲッコウガが俺の胸にトントンと軽く叩いて正気に戻してくれる。

 

 

「ああ、悪いな。先ずは一回戦、突破だ!」

 

『コウガッ!』

 

 

互いに拳を合わせて、ベンチにいるカスミとタケシの元へと向かう。

 

 

「やったな。先ずは一回戦通過だ!」

 

「おめでとう。この調子で行くわよ!」

 

「ああ。」

 

 

俺が頷くと、カスミとタケシは俺の腕をそれぞれ持って空にへと上げる。

 

それにより、凄まじい喝采が更に強まる。

 

 

「うぅ……僕の、華麗なタクティクスが…負けるなんて…。」

 

 

…華麗な部分なんて、あったか?

 

崩れ落ちているコウムに心の中でツッコミを入れると、勝った事でインタビューが迫って来る。

 

うへぇ…か、勘弁してくれぇ…。

 

 

 






・遂にカントーリーグが始まった。
アニポケ通り、一回戦の相手はコウム。
無事、ゲッコウガで3タテをして且つ、ほぼ何もさせずに倒した。


ゲッコウガ
3タテして偽サトシの相棒感も出して内心ドヤっている。

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