俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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とうとう50話まで来た。
…50話なら、オレンジ諸島辺りだろうと思っていたが、思ってた以上に時間が掛かるようです。
とは言え、下準備といえる無印編でこの辺りならオレンジ、ジョウトなどは今よりかはグイグイ行けるかな?


sola様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。




第50節:『カントーリーグ本戦・5回戦』

 

 

 

『第108話:本戦第5試合 VS〝ヒロシ〟』

 

 

 

「お疲れ様、サトシくん。

…本当に、お疲れ様。」

 

 

カメラマン達やインタビューから解放された俺は、くたくたとなっており、そんな俺に飲み物と労いの言葉をかけてくれるリーフ。

 

 

「ありがと。取り敢えず、アイツはもう終わった。

これで少しはマシになるだろうさ。

…マサラタウンの印象は悪くなるけどな。」

 

「それは仕方のない事さ。

ただし、僕等が活躍すればイーブンくらいにはなると思うけどね。」

 

「…シゲル。」

 

 

シゲルと…ヒロシくんもやって来た。

 

 

「キミの事だ、マサラタウンというより、僕等にも悪印象がついた事に多少の罪悪感を抱いてそうだから、先に言っておくよ。

───キミは何も間違った事をしていない。」

 

 

シゲルの言葉にリーフも頷いた。

 

 

「…そうか。」

 

「そうよ、サトシくん。

サトシくんは立派に戦い、振る舞ったわ。」

 

 

ナナミさん達も、観客席からやって来て俺を慰めてくれる。

…別に、俺は平気なんだけどなぁ。

 

大変なのは、アイツの親父さんとお袋さんだ。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

翌日、1日の休みの日となった。

この日は夕方まではポケモン達のリフレッシュとケアを兼ねてブラッシングをして休ませる。

夕方には明日の午前からの本戦試合の対戦相手が告知される。

それまでに少しでもガス抜きをしておかなければ。

 

 

「ポケモンのリフレッシュも当然大事だが、お前自身もな。」

 

 

タケシが俺の頭をわしゃわしゃと撫で回してて気持ちを少しでも楽にしてくれる。

やはり、兄貴分がいるのは助かるな。

 

俺はリフレッシュでベットで一度横たわりながら、ポケナビでセレナへの連絡をしておく。

…そうしていると、トゲピーが何やら俺に訴えかけてくる。

 

 

「どしたん? トゲさん。」

 

『チョキチョキ!』

 

「…へ? 試合に出たいって?」

 

 

俺はフィーリングでトゲさんの言葉を読み取る。

あくまでもフィーリングなので、実際の言葉で何を言っているかは分からないが、長い付き合いの俺のポケモン達なら分かるのだ。

 

…それより、トゲさんを選出か……流石にそれは厳しいのが本音だ。

旅の中でもちょくちょく面倒を見たり、マサラタウンでも自主練をしているのを見ていたが、レベルやトゲピーの種族値にもまだまだ出場させるのは厳しいのが現実だ。

 

カスミやタケシも、流石にトゲピーを試合に出すのはダメだろうとトゲピーに何とか説得するのに協力してくれた。

トゲさんは凄く不機嫌そうにしていたが、ここは耐えて欲しい。

 

兎に角、本戦は予選の時とは違い、フルバトルとなるので、トゲさんにはおふくろやナナミさんに面倒を見てもらう事にしてもらった。

2人は俺以外でトゲさんの扱いや言う事を聞いてくれる方なので、これで良いだろう。

 

………時は経って、夕方。

多くのトレーナーは早めに夕御飯を終えており、俺達も終えて本戦である決勝トーナメントの対戦表の開示を待った。

 

そして───対戦相手が告知された。

対戦人数は16名のAブロックとBブロックの二つのブロックで分けられる。

 

俺は…Aブロック第1試合で、対戦相手は───ヒロシくんだった。

 

 

「…どうやら、いきなり僕等で戦う事になるとはね。」

 

 

ヒロシくんはまさかと言った顔をしていた。

しかし、俺は分かっていた…何故ならアニメでそうだったからだ。

彼は『サトシキラー』と呼ばれる、サトシくんをリーグ敗退させる最初の1人で、サトシくんをベスト16で終わらせた。

 

 

「…ヒロシくん、当たってしまった以上はどちらかが勝っても負けても恨みっこ無しだ。

お互いに悔いのないバトルをしよう。」

 

「勿論だよ。」

 

 

俺達は互いに向かい合うと───

 

 

「ハッ、雑魚は雑魚同士で宜しくやってろよ。」

 

 

…ゴンタに続く俺達が嫌う人物であるクロス(クソ野郎)が現れる。

 

 

「…お前、本戦まで勝ち上がれたのか。」

 

「当たり前だろ。寧ろこんなリーグ、簡単に制覇できると分かって拍子抜けした所だ。

どちらかが勝っても俺様に勝てねぇんだ、せいぜい宜しくやってろよ。」

 

 

ゴンタと違い、ある程度の実力があるから厄介だ。

それもコイツも俺と同じAブロック、しかもヒロシくんに勝てたら2回戦で戦うかもしれない選手だった。

 

だが、負ける気は一切無い。

…てか───

 

 

「キミの相手は僕だ。」

 

 

お前の相手はシゲルだ。

シゲルはアニポケでは本戦に上がる前に退場してしまったが、ここでは実力があるからこそ、ここまで勝ち上がったのだ。

だから俺は、シゲルならコイツを倒してカブトを取り返し、次の試合で戦うのを期待している。

まぁ、先ずは『サトシキラー』のヒロシくんを倒さないといけない。

その事を踏まえていないとな。

 

…クソ野郎は「俺の方が強いという事を身をもって教えてやる」と告げてこの場を後にする。

 

 

「負けんなよ、シゲル。」

 

「勝ってね、シゲルくん。」

 

「勿論さ、それよりもキミ達は自分達の事を考えなよ。」

 

 

シゲルもそう告げて、明日に向けてこの場を後にする。

 

 

「じゃあ、僕もここで。次は…。」

 

「ああ。明日、フィールドで会おう。」

 

 

こうして、俺達も別れる事にした。

……が、リーフはBブロックだったから、手持ちの調整や試合相手や他に当たるだろう選手のデータを確認する為に話し合っていた。

その中に…俺のAブロックにはジョーイさんがいた。

しかも、情報によると元ジョーイさんで、今は監査局兼調査団を兼ねているエリートだった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

翌日。

俺は昨日の内に決めたポケモンのエントリーをし、試合前の控え室にいた。

因みに、今回エントリーしたのは───

先発にストライク、控えにガオガエン、オコリザル、フシギダネ、エレブー、ゲッコウガだ。

 

 

『サトシ選手、お時間です。』

 

 

控え室にアナウンスの指示が流れた。

 

 

「…いよいよだな。頑張れよ、サトシ!」

 

「頑張ってね、サトシ!」

 

「おうよ。」

 

 

俺は2人の声援を受け、フィールドへ向かった。

ここからは本戦なので、ベンチが無い為におふくろやナナミさん達と一緒に観客席から俺の応援をしてくれる。

 

 

『いよいよカントーリーグも本戦───

決勝トーナメントへと移行した!

果たして、誰が決勝戦へと進めれるか!?

Aブロック1回戦:第1試合!

サトシ選手 VS ヒロシ選手!

互いにトレーナーに成り立て同士…勝つのはどちらだぁ!?』

 

「サトシ、お互い全力で戦おう。」

 

「ああ。勿論───勝負だ、ヒロシくん!」

 

 

俺とヒロシくんは互いにボールを構えた。

 

 

「両選手、同時にポケモンを!」

 

「ストライク、キミに決めた!」

「頼むぞ、パピー!」

 

『サトシ選手はストライク、ヒロシ選手はバタフリーを繰り出した!

さぁ両選手は、どんなバトルを見せてくれるのでしょうか!?』

 

「試合開始!」

 

「ストライク、《こうそくいどう》!」

 

「パピー、《サイケこうせん》!」

 

『ストライクが《こうそくいどう》で素早さを上げながら、バタフリーの《サイケこうせん》を避けて行く!』

 

「なら…パピー、《ちょうおんぱ》!」

 

「ストライク、《むしのさざめき》!」

 

 

音技には音技で無効にする。

そして、無効にして直ぐに上がった素早さでパピーに近づき、《きりさく》でダメージを与える。

 

 

「パピー!!」

 

「ストライク、《エアスラッシュ》!」

 

 

追撃の《エアスラッシュ》を受け、パピーは戦闘不能になった。

 

バタフリー(パピー)は倒れた。

 

 

「バタフリー、戦闘不能! ストライクの勝ち!」

 

『先制を取ったのはサトシ選手!

しかし、試合は始まったばかり、果たしてヒロシ選手は次に何を繰り出すのだよろうか!?』

 

「次はお前だ! 頼むぞ、トップ!」

 

『ヒロシ選手の二番手はピジョン!

ストライクに効果抜群の取れるひこうタイプで攻める様です!』

 

「トップ、《かぜおこし》!」

 

「ストライク、《エアスラッシュ》!」

 

 

ピジョンの《かぜおこし》に《エアスラッシュ》を当てて無効にする。

 

 

「なら───」

 

「ストライク、《こうそくいどう》からの《きりさく》!」

 

 

次はこちらが攻める番という事で、ストライクの得意戦術である《こうそくいどう》からの攻撃…《きりさく》で攻める。

 

ヒロシくんはトップに《でんこうせっか》を使わせ、空中に回避しようとするが、《こうそくいどう》で4段階上がった素早さを活かして、猛ジャンプでトップを腕の鎌で捕え、そこからは俺が教えた絡めての手段で体全体を活かす戦法で、足でトップの体を拘束し、両腕の鎌で《きりさく》を連続でダメージを与えていく。

 

 

「くっ…! トップ!

その状態でフィールドに《でんこうせっか》!

叩きつけるんだ!」

 

 

トップがダメージを耐えながら、ストライクをフィールドに叩きつけようとするが、ストライクは直前にトップの拘束を解き、トップを足場の様に蹴る事で躱しつつ回避する。

 

よしっ…!

 

…と、思ったが、トップが足掻きで《かぜおこし》で逆噴射させて方向転換し、隠し玉にしていたらしい《エアスラッシュ》でストライクに大ダメージを与え、《でんこうせっか》で吹き飛ばす。

しかし、トップの体力が限界が来た様で、攻撃後戦闘不能になった。

 

ピジョン(トップ)は倒れた。

 

 

「ピジョン、戦闘不能! ストライクの勝ち!」

 

『ピジョン、何とかしてストライクにダメージを与えたが、ダメージの蓄積もあって限界に達して戦闘不能!

しかし、ストライクにも《エアスラッシュ》と《でんこうせっか》でダメージを負わせた!』

 

 

流石は『サトシキラー』にサトシくんのピジョンの力もあり、ストライクの体力を半分以上持っていかれた。

 

俺は交代を視野に入れたが、ストライクは倒れるまで戦いたいと目で訴えていたので、このまま行く事にする。

 

 

「パピーとトップの分まで頼むぞ、トム!」

 

『ヒロシ選手の三番手はラッタだ!

さぁ、ストライク相手にどう挑むのかぁ!?』

 

「トム! 《でんこうせっか》!」

 

 

トムが《でんこうせっか》で先制技で接近して来る。

こちらは《エアスラッシュ》で動きを鈍らせると同時に攻撃をするが、体力がある為にトムは攻撃を躱しながら接近し、とうとう目の前まで迫られてしまう。

 

それに対し、《きりさく》を指示して攻撃するが、向こうは《かみくだく》で《きりさく》に噛みついてくる。

 

 

「ストライク! その状態で《むしのさざめき》!」

 

「トム! お前もそのまま《でんげきは》!」

 

 

うげっ! その状態で《でんげきは》は…!

 

ストライクの《むしのさざめき》が発動したが、その前に《でんげきは》の効果抜群技を受け、少ない体力もあり、少しのダメージを与えて《でんげきは》で戦闘不能になった。

 

ストライクは倒れた。

 

 

「ストライク、戦闘不能! ラッタの勝ち!」

 

『ここで遂にストライクが倒れた!

さぁ、この勢いでヒロシ選手は追い越せるか!?』

 

「ご苦労様、ストライク。

…やるな、けどそう簡単には追い越させはしないぜ!

ガオガエン、キミに決めた!」

 

『サトシ選手の二番手はガオガエン!

さぁ、ヒロシ選手はどう対処するのか!?』

 

「ガオガエン、《ニトロチャージ》!」

 

「トム! 《でんげきは》だ!」

 

 

ガオガエンの《ニトロチャージ》に《でんげきは》でさっきのストライクの《エアスラッシュ》でやった動きの鈍らせと攻撃を合わせた戦法を返されたが、ガオガエンはそれを躱しながら接近し、素早さを上げつつ《ニトロチャージ》の体当たりでラッタを吹き飛ばす。

 

 

「トム! 立て直して《でんこうせっか》!」

 

「その隙すら与えない!

ガオガエン、纏っている炎を集約させて《だいもんじ》!」

 

 

《ニトロチャージ》の纏っている炎をベルトの部分に集約させ、素早く《だいもんじ》を発動させ、トムが体勢を立て直す前に《だいもんじ》で追撃する。

 

それでも戦闘不能に持っていけなかったが、立ち上がるのに隙があり、《ローキック》でトムにトドメをさした。

 

ラッタ(トム)は倒れた。

 

 

「ラッタ、戦闘不能! ガオガエンの勝ち!」

 

『ガオガエンの素早い動きとパワーにラッタはなす術なく倒れる!

先にヒロシ選手のポケモンが3体戦闘不能になったので、5分のインターバルが入ります。』

 

 

ゲームと違い、現実ではインターバルが存在する。

これは様々な配慮があり、その一つにトレーナーの休憩を兼ねて水分補給と汗を拭く時間もあって、俺とヒロシくんは次のポケモンの選出や互いにポケモンの読み合いをするのだった。

 

この間、変化技で上がったステータスを下げない様にボールに戻さない行為やボールに戻して次のポケモンを繰り出すかの確認が出来る。

今回の場合、ガオガエンを一旦戻す事にした。

 

そして…インターバルでフィールドの整備も終わって、後半戦が始まる。

 

 

「では両選手、ポケモンを!」

 

「オコリザル、キミに決めた!」

「頼むぞ、コッテツ!」

 

『Aブロック第1試合も後半戦に入った!

サトシ選手はガオガエンを戻して、三番手にオコリザル。

対して、ヒロシ選手は四番手にキングラーを繰り出した!』

 

「試合開始!」

 

「オコリザル、《ビルドアップ》!」

 

「コッテツ、接近して《クラブハンマー》!」

 

 

相手はアニポケで3タテしたキングラーという事もあり、オコリザルには《ビルドアップ》で力をつける事で、的確に倒す手段を取る。

 

コッテツの《クラブハンマー》が迫ったタイミングで《かみなりパンチ》で対抗する。

 

上がった攻撃力と効果抜群の《かみなりパンチ》で有利を取れるかと思ったが、コッテツには少しの痺れによるダメージしか入らず、《クラブハンマー》と互角のバトルをしていた。

 

マジか……流石はサトシくんのキングラー、相手に回ると一筋縄ではいかないな!

 

だがパワーならオコリザルも負けないと判断してもう一度《ビルドアップ》を積ませる。

 

対してコッテツはそのまま《クラブハンマー》でダメージを与えるが、防御が2段階上がってる事から耐え、返しに《ドレインパンチ》でダメージを与えつつ体力を回復させていく。

 

 

『おおっと、オコリザルは《ビルドアップ》を活かしてキングラーに追い詰めようとする!』

 

 

それを不味いと判断したヒロシくんは…至近距離での《はかいこうせん》を指示して来た。

 

うげっ! それを使えるのか!

 

俺は咄嗟の行動にオコリザルに《あばれる》で素早く行動を取らせるが、攻撃を耐え切り、《はかいこうせん》を打って、オコリザルに大ダメージが入る。

 

煙から晴れると、オコリザルはボロボロであり、倒れる…と誰もが思った瞬間に《あばれる》でキングラーにダメージを負わせる。

 

キングラーは大技を受けた事により、ボロボロ状態へとなり…両者互いに見つめ合ったと同時に倒れた。

 

オコリザル、キングラー(コッテツ)は倒れた。

 

 

「オコリザル、キングラー、共に戦闘不能!」

 

『両者共に倒れたぁ! 互いに必ず相手を倒すという思いにギリギリまで粘ったが、同時に限界が来たぁ!

二人の熱いぶつかり合いに、観客達の熱狂が凄まじい!』

 

 

俺とヒロシくんは互いにポケモンに労いの言葉をかけてボールに戻した。

 

 

「流石だね、サトシ。

キングラーは予選で大活躍してくれたから、行けると思ったんだけどね。」

 

「そりゃ、お互い様だろ。

それに…俺の自慢のヒーロー達だからな。」

 

 

互いに笑って…次のポケモンのボールを構えて、投げる。

 

 

「フシギダネ、キミに決めた!」

「頼むぞ! ジッポ!」

 

『サトシ選手の四番手はフシギダネ。

対して、ヒロシ選手の五番手はヒトカゲ!

相性ではヒトカゲが有利だが…果たして!?』

 

「フシギダネ、《いとをはく》!」

 

「ジッポ、《かえんほうしゃ》!」

 

 

先制に《いとをはく》を指示したが、当然相手はほのお技の《かえんほうしゃ》で無効にしてくる。

 

ヒロシくんはジッポにそのまま《かえんほうしゃ》で攻めてくる。

対してこちらは…《いとをはく》で自身をコーティングして防御する。

 

 

『おっとぉ!? これはどういう事だぁ!?

《いとをはく》を自身に纏わせたが…果たして!?』

 

 

黒焦げになった《いとをはく》での繭に、どうなっているのかと様子を伺っていたが───

 

 

「今だフシギダネ! 全力の《ロケットずつき》だ!」

 

 

俺の指示にフシギダネは《いとをはく》の繭から凄まじい勢いで《ロケットずつき》でジッポにへと迫る。

 

俺と…この戦術を知っているタケシとカスミ以外が度肝を抜かれた隙に《ロケットずつき》をぶつけ、吹き飛ばしたと同時に《ヘドロばくだん》で放ち、更に追い討ちの《パワーウィップ》の3連コンボでジッポを戦闘不能にした。

 

ヒトカゲ(ジッポ)は倒れた。

 

 

「ヒトカゲ、戦闘不能! フシギダネの勝ち!」

 

『フシギダネが勝ったぁあ!!

タイプ相性をものともしない見事な勝利だぁあ!!』

 

「…やられたね。フシギダネでジッポを突破されるとは思わなかったよ。

泣いても笑っても、次で最後だ。

頼むよ! レオン!」

 

『ヒロシ選手の最後のポケモンはピカチュウ!

さぁ、ここから逆転勝利をもぎ取れるか!?

ヒロシ選手!』

 

 

フシギダネならタイプ相性も悪く無いし、このまま───と、思っていると、ゲッコウガのボールが反応する。

どうやら、エース同士で戦いたい様だ。

 

俺はフシギダネを戻す。

 

 

「行くぞ…ゲッコウガ、キミに決めた!」

 

『サトシ選手の五番手はゲッコウガ!

またもやタイプ相性は悪いが、今回は自分から選出した!

一体、どんな思惑があるのか!?』

 

「ゲッコウガ…あの時のゲコガシラが進化したんだよね。

…エース同士の対決に応じてくれる。

これ程嬉しい事は無いよ。」

 

「ああ…じゃあ、やろうか! 全力で!」

 

 

俺とヒロシくんは互いにニィと笑った。

 

 

「ゲッコウガ、《みずのはどう》!」

「レオン、《10まんボルト》!」

 

 

2つの技がぶつかり合い、爆発が生じる。

煙が生まれる中…ゲッコウガは特攻し、レオンに《つじぎり》で迫った。

 

 

「レオン! 《アイアンテール》!」

 

 

《つじぎり》と《アイアンテール》がぶつかり合う。

何度もぶつかり合ったが…パワーとスピード共にゲッコウガの方が上回り、次第にレオンを吹き飛ばした。

 

 

「レオン! 《10まんボルト》!」

 

 

接近戦では敵わない事から《10まんボルト》で攻めるが、《つじぎり》の刃を突き立て、それを無効化する。

 

そして、《つじぎり》に《あくのはどう》を纏わせて、斬撃を放ち…《10まんボルト》を引き裂き、レオンにへと被弾する。

 

レオンは攻撃を受けたが、何とか立ち上がったが…ゲッコウガが《あくのはどう》を纏った《つじぎり》の刃を振りかざし…レオンを戦闘不能にした。

 

ピカチュウ(レオン)は倒れた。

 

 

「ピカチュウ、戦闘不能! ゲッコウガの勝ち!

ヒロシ選手のポケモンが全て戦闘不能になった事により勝者、サトシ選手!」

 

『勝負あったぁあ!! 勝ったのはサトシ選手!

両者共に見事な試合だったぁあ!!』

 

 

試合が終わった事で、観客からの盛大な拍手喝采を受ける。

 

ヒロシくんはレオンを抱き上げ、ゆっくりと俺の元まで歩み寄って来るので、俺も歩み寄った。

 

 

「おめでとう、サトシ。

僕達の分まで…頑張ってくれよ!」

 

「ああ。絶対に優勝する!」

 

 

俺はヒロシくんから差し出された握手に応じる。

それにより、再度拍手喝采に包まれるのであった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

決勝トーナメント1回戦は俺が勝った。

無事に『サトシキラー』のヒロシくんに勝ったことで、サトシくんよりかはいい成績を残す事に成功した…が───

 

 

『Aブロック第2試合決着!

この勝負を制したのは───クロス選手!』

 

 

シゲルが…クロスに負けた。

 

 

 






・カントーの『サトシキラー』ヒロシに勝った。
サトシくんのキングラー、ピジョンなどを持っていたから苦戦したが、勝ったのは我等が偽サトシくん。
…エレブー選出させてあげられなくて、申し訳ないが、キミの出番は次にあるから───


・シゲルがクロスに負けた。
無念にも、シゲルはクロスに勝てなかった…。

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