俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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…何て事でしょう。
長期の休みでこの作品を見直してたらリザードン進化回…『グランキャンパス』じゃなくて『グランパキャニオン』でした。
何で間違えたんだろう…恥ずかしい。

優大様、わまやらたなはあかさ様
もるど様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。




第86節:『銀と金の輝き』

 

 

 

『第36話:ただいま、カントー』

 

 

 

ラプラスと別れた翌日。

俺達はカントー地方に辿り着いた。

 

俺達をここまで送ってくれたみっちゃんさんに俺達は改めて礼を言う。

 

 

「ありがとうございます。

アーシア島の時といい、何から何まで。」

 

「良いのよ。今までに無い新鮮な気分だったわ。

サトシくんは次はジョウトリーグに挑むって言ってたわね。

頑張って頂戴。

直接見に行くのは無理かもしれないけど、テレビから応援してるから。」

 

 

俺は感謝の意味を込めて握手を求め、みっちゃんさんも笑顔で応じてくれた。

 

そうして、みっちゃんさんはここクチバの船場で仕事があるので、ここでお別れとなった。

 

 

「さ、マサラタウンに帰りましょう!

お土産も沢山買ったから荷物お願いね?

サトシ、ガオちゃん!」

 

「うい。」

 

『にゃあー!』

 

 

と、マサラタウンにはバスで帰る事となった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

数時間がかかり、無事にマサラタウンに帰って来た。

荷物を置くと、オーキド博士に会いたいとそわそわしているケンジの為にもオーキド研究所へ赴く事となった。

おふくろとガオガエンは家でお土産の整理と夕飯に向けての準備に掃除をし、俺達はオーキド研究所へと足を運ぶ。

研究所の玄関を鳴らすと…対応して来たのが───

 

 

「お帰りー!」

 

「オメェここにいたんかい。」

 

 

エプロン姿のタケシがそこにいた。

 

 

「いつの間にここへ戻ってきたのよ?」

 

「うむ、それはだな。」

 

「3日前、マサラタウンに戻ってくる道中に倒れてるタケシくんを見つけたの。」

 

 

ナナミさんが顔を出して対応してくれた。

 

あー…久しぶりに会うナナミしゃん。

今日も大変お美しい!

 

 

「ナナミさん!

他に自分が手伝える事はありますか!?」

 

「大丈夫よ。ありがとね、タケシくん。」

 

「構いません!

倒れていた自分を助けて下さったナナミさんなら為なら…!

…ふふ、ナナミさんと一緒に過ごした研究所生活も悪くない…!」

 

 

…こいつ、俺がいなかった間にナナミさんに何をしてやがったんだ?

まぁ、大した事はして無いだろう事は明白だけど…。

下心を抱くのは許さん。

 

 

「おいタケシ、ナナミさんに手を出す気は無いよな?」

 

「ふふ、俺に無くてもナナミさんの方が───」

 

「ウチキド博士。」

 

「うぐぅっ!!」

 

 

『ウチキド』というワードにタケシはショックに胸を押さえる。

 

 

「ナナミさんに手を出そうとするならば、容赦なく『ウチキド』コールしまくるぜ。」

 

「何してんのよアンタは…。」

 

 

カスミからチョップを受ける偽サトシだった。

 

 

「サトシくん、仲が良いからってタケシくんをイジメちゃダメでしょ? めっ。」

 

「あう〜。」

 

 

ナナミしゃんから『めっ』を受けてしまった。

いやーでも、美人のお姉さんからの『めっ』は最高だね。

 

…などと鼻が伸びてる偽サトシを見たセレナが不機嫌となって偽サトシの足を力一杯踏んだ。

 

 

「いでぇぇええ!! セレナー!」

 

「サトシもナナミさんに手を出さないの。」

 

「俺は何もしてないよぉ…。」

 

「…あら? もしかしてセレナちゃん?」

 

「あ、はい! お久しぶりです!」

 

「まぁ! やっぱりそうなのね!

元気にしてたみたいね!」

 

「はい!」

 

 

セレナに気づいたナナミさんは「可愛くなったわねー!」と、妹の様に可愛がり始めた。

 

その光景を見てカスミは「顔見知りだったのね」と問われたので、「ああ、そうだよ。後シゲルともね。」と返した。

 

 

「あ、そうそう。上のお爺様の所へ案内するわ。」

 

 

と、セレナと偽サトシを自分に寄せて上へ向かう。

 

 

「あーらら、完全に身内だけの空間だったわね。

ま、久しぶりなんだから仕方ないけど。」

 

「…しくしく。」

 

「な、なぁカスミ。

彼、さっきから落ち込んでるけど…。」

 

「ああ、良いの良いの。その内復活するから。」

 

「ええ!? 放っておいて良いの!?」

 

「それより、オーキド博士に会うんでしょ?」

 

「あ、うん!!」

 

 

落ち込んでいるタケシを置いてカスミとケンジも上へ向かう。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「うぃーす。」

 

「んん? おお、サトシ! 帰ってきたのじゃな!」

 

「やぁ、サートシくん。

観たよ、オレンジリーグを制覇したようだね。」

 

 

2階の研究室の隣にある応接室でお茶していた2人に会う。

 

 

「ん? サトシに姉さんと一緒にいるキミは…何処かで…。」

 

「セレナちゃんよ。シゲルは面識あるでしょ?

ほら、4年前のサマーキャンプ。」

 

「4年前の………ああ、サトシと一緒にいた。」

 

「………どうも。」

 

 

セレナはシゲルに良い印象は無い。

何故なら、あの頃のシゲルは今とは違って年相応のガキンチョで、悪ガキ共とはちがってサトシとセレナにポケモンの知識を自慢げに話したり、知らなかったら小馬鹿にしていた事もあって苦手意識が強いのである。

 

それは………サマーキャンプ2日目。

 

カントーの…フシギダネ、ゼニガメ、ヒトカゲ。

カロスの…ハリマロン、フォッコ、ケロマツ。

 

2つの地方の新人トレーナー向けの御三家を交えた触れ合いの時、偽サトシとセレナがケロマツといるとシゲルがケロマツのケロムースについて語り始めた。

 

 

『おやおや、サートシくん?

ケロマツと触れ合ってるようだが、ちゃんと世話が出来ているかな?』

 

『…!』

 

『出来てるよ。

だからこうして触れ合ってるじゃん?』

 

 

偽サトシはケロマツの頭や首元を撫でていた。

 

 

『ふーん…中々やるようだねぇ。

ただ、ケロマツには───』

 

 

長々と自慢げに語り出すしては偶に上から目線で話すシゲルに偽サトシは特に気にせず聞いていたが…セレナは良いように思わなかったのである。

 

 

「…」

 

 

セレナは偽サトシの腕にくっついたままジト目でシゲルを睨んでいた。

それはまるで、大好きな人を気に入らない人に絡ませない為の。

 

 

(あらあら…セレナちゃんってば、シゲルを警戒してるあまり凄い事をしてる自覚がないのね。

…けどそれよりも、やっぱりシゲルの事が苦手なままなのね…。)

 

「やれやれ、仲睦まじいのは見てて分かるが、場をわきまえて欲しいものだね。」

 

「………へ? あ、いや、その…!

さ、サトシ! こ、これはね!」

 

「…ん? ああ、別に大丈夫だよ。

それよりまぁ…シゲルは昔とあまり変わってはいないけど、セレナが思う様な悪い奴じゃないから大丈夫だよ。」

 

 

偽サトシがセレナを安心させる様に帽子越しから頭を撫で、それをセレナは片目を閉じて嬉しさを堪えながらも、内心では幸せ状態だった。

 

 

「それよりシゲル。

お前、この1ヶ月間…何処で何してたんだ?」

 

「…ふふ、気になるかい?」

 

「そりゃあな。ま、全部を話せとまではいかないけど、少しくらいは教えてくれても良いんじゃないか?」

 

「そうだなぁ………まぁ良いか。

僕が姉さんに連れてって貰ったのはアローラ地方とシンオウ地方だよ。」

 

「…アローラとシンオウ?」

 

 

何故その2つの地方なんだ?

 

 

「アローラにはお爺様のいとこがいてね。

親戚の手伝いをしていたのさ。

それからシンオウにはナナカマド博士に会いに行ってね。

で、博士の元で研究を手伝いをさせてもらいながら、色々と…。

お陰でこの一月でポケモン達を強くしながら、新たにゲットした珍しいポケモンをゲットしたのさ。」

 

「へぇ。」

 

「…僕はこの前のポケモンリーグで思い知らされた。

お爺様の研究所で得た知識程度では勝てないって事をね。

アローラの彼…クロスはやった行いこそ、ゴンタの奴と似た事をしていながらも、短時間でカブトをカブトプスにまで進化させた実力を持っていた。

ただ悪い所だけを指摘するだけでなく、その相手の実力を認め、それをバネにさせてもらったのさ。」

 

 

…成程な。こいつはこの一月でかなり強くなったな。

パッと見ただけでもメンタル面はかなり鍛えられている。

次のジョウトリーグでは絶対に手こずりそうだ。

 

 

「ふふ…見せてあげよう。

僕がどれだけ強くなったかをね!」

 

 

…と、シゲルは部屋を出て研究所の庭へと向かった。

俺達はシゲルの後を追う…その前に。

 

 

「あ、博士。これがGSボールね。

お土産はナナミさんに渡してあるから。

…博士は煎餅だけでいいよね?」

 

「おお、これがGSボールか。

うんうん、中々に興味深い代物じゃな。

早速今夜から研究してみるかの。

…煎餅はワシの好物じゃが、他にもあるじゃろ?」

 

「ん? 博士のは煎餅だけで、ナナミさんとシゲルには立ち寄った名産物ね。」

 

「こらぁ! ワシにも名産品を食べさせい!」

 

「あっ、そうそう。

オレンジ諸島で一緒に旅をした…このケンジがさ、博士に見せたいものとか沢山あるみたいだから、ちゃんと見てあげて!」

 

「ん? 何かあるのかの?」

 

「は、はい! ありがとうサトシ。」

 

「おう。じゃ、俺達は外に出てるから。」

 

 

と、部屋には博士とケンジだけが残ってみんなでシゲルの後を追う。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

研究所の庭に出ると…近くにコノヨザル、カイリュー、エレブーが偽サトシを見かけると近寄り、カイリューは偽サトシに抱きつく。

 

 

「このカイリュー、サトシのポケモンだったのか!」

 

「そうだぜタケシ、驚いたろ?」

 

「ああ。これは次のジョウトリーグでは大活躍するんじゃないか?」

 

「だろうな。けど、それは俺のポケモン達みんなだけどな。」

 

 

コノヨザルとエレブーは勿論と気合を入れる。

 

 

「そして…このオコリザルの面影があるのが、コノヨザルか。

本当に進化の可能性があったとはな。」

 

「ええ。オコリザルが進化する事が確立された事で、世界中の研究員が足を運びちょっと前までオーキド研究所は凄かったみたいよ。」

 

 

まぁ、それもそうだよな。

俺もコノヨザルというポケモンを初めて見たし。

 

 

「お爺様が色々と対処してくれたから、コノヨザルはこれからサトシくんのポケモンとして自由に行動出来るからね。」

 

「本当ですか? うっし、頑張ろうなコノヨザル!」

 

 

コノヨザルは更に気合を入れてはしゃぎ始めた。

 

 

「ふふふ。サトシ達も大きく成長したみたいだけど、僕等も負けてはいないよ。」

 

 

そう言いながら駆け寄って来るシゲル…と、側にはブーバーンがいた。

 

 

「…ブーバーン。

『マグマブースター』を手にして進化させたのか。」

 

「ああ。凄いだろ?」

 

「だな。カントーリーグで出したあのブーバーを進化させたんだよな。

…ただ進化しただけじゃねぇ。

レベルも上がってるな。

なぁ、ブーバーンがあるって事は『エレキブースター』も手にしたのか?」

 

「残念ながら、『エレキブースター』は手に入らなかった。

だから僕もエレブーをまだ進化させられなくてね。」

 

 

うーん、それは残念だ。

手に入ったらどういった経緯で手にしたのか参考の一つとして聞きたかったのだが。

 

 

『…ブバァ。』『ビビッ…!』

 

 

シゲルのブーバーンと偽サトシのエレブーが何やらガン飛ばしあっていた。

 

 

「…どうやらお互いに負けたくない同士になったようだね。」

 

「だな。」

 

「それじゃあ少しだけ…この一月でどれだけ力をつけたか、勝負と洒落込まないかい?」

 

 

シゲルがそう言うと、エレブーが『やるやる!』と電気をバリバリとさせ、ブーバーンも軽く火を吹き、勝負を受ける顔つきになった。

 

 

「…それじゃ、この前サトシとリーフが使ってたバトルフィールドでやろうか。

審判は俺がやろう。」

 

「頼む。」

 

 

というわけで、俺達はバトルフィールドのある場所へと足を運ぶ。

辿り着くとそこには…偽サトシのポケモン達が集っており、切磋琢磨して鍛え合っていた。

 

 

「おー! みんな張り切ってるなぁ!」

 

 

偽サトシがみんなに声をかけると、皆は特訓を中断して偽サトシへと駆け込み、みんな可愛がって欲しそうにしていた。

 

 

「久しぶりにみるなぁ、この光景。」

 

「ある意味このマサタウンの風流ね。」

 

 

タケシとカスミは見慣れた光景に笑っていた。

 

…と、手持ちにいたウーラオス達も出して少しの間戯れる。

その際、ウーラオスが新たに仲間になった事にシゲルとタケシは驚き、カスミから経緯を聞いて「「サトシらしい(な)」」と同じ反応をしていた。

 

 

「さて、そろそろ始めようか。」

 

「ああ、行くぜエレブー!」

 

「両者準備は良いな。

それでは………始め!」

 

「先手必勝! エレブー、《ちょうはつ》!」

 

 

先ずは手始めに《ちょうはつ》で変化技を使えない様にする。

 

 

「ブーバーン、防御の構えで相手を見るな!」

 

 

ブーバーンは防御の構えで顔を隠して《ちょうはつ》を躱す。

 

 

「なら…エレブー、《かみなり》!」

 

「ブーバーン、そのまま《ふんえん》!」

 

 

エレブーの《かみなり》を放つが、ブーバーンの《ふんえん》が電撃を無効にしつつ周りに炎を広げ、エレブーにも炎が襲う。

 

 

「パワーではあっちの方が上か。

エレブー、躱して接近!」

 

「ブーバーン、炎を展開させながら《ニトロチャージ》!」

 

 

エレブーが炎を躱しながら接近すると、ブーバーンが《ふんえん》の炎を展開したまま《ニトロチャージ》でエレブーを襲う。

 

それに対し偽サトシは《まもる》で強化された《ニトロチャージ》を間一髪防いだ。

 

 

「よしっ!」

 

「やるな。ま、そこまでは分かっていたさ!

ブーバーン! 再び《ふんえん》!」

 

 

《ニトロチャージ》を《まもる》で防いで技が解けた瞬間に《ふんえん》でエレブーにダメージを入れる。

 

流石に進化して種族値が上がってる分…力の差があるな。

だったら…!

 

 

「エレブー! 《あまごい》!」

 

「その技を使うか…だったら!

ブーバーン! 《どくどく》!」

 

 

くっそっ! このタイミングで《どくどく》はいってぇなぁ!

 

エレブーは《あまごい》を展開してる間に《どくどく》で『もうどく』状態になる。

先程の《ふんえん》をモロに喰らってる事もあり、『もうどく』状態に陥り、更に不利な状況になる。

 

審判のタケシやカスミとセレナは偽サトシ達の不利な状況に苦渋の顔を浮かべる。

 

 

「…やってくれるな。」

 

「はは、キミを追い込ませたよ。」

 

「…軽んじてたつもりは一切無いが、格段にポケモンとお前自身のレベルが上がってるな。」

 

「そりゃあ、カントーリーグで思い知らされたからね。

自分の未熟さを…何より、キミは僕よりも強いトレーナーだってね。

だからこそ、この一月で新たなポケモンを捕まえつつ、キミやエリートにベテラン、四天王やチャンピオンの様々なトレーナーの試合記録を見直し、己を磨いたのさ!」

 

 

…そうだよな。シゲルはクロスに負けてどん底に落とされ、そこから一気に這い上がり、俺の想像以上に強くなったんだよな。

 

 

「だが、まだこっちは行ける!」

 

「そうだろうね。

だからこそ、勝敗が決するまで油断せずに行くさ!」

 

 

エレブーは『もうどく』状態でありながらも、耐えて大勢を立て直して《かみなり》で攻める。

《あまごい》によりフィールドが『雨』状態になった事で、炎技を半減させて威力は高いが命中率の低い《かみなり》を必中レベルまでに上げる。

 

《かみなり》がブーバーンに炸裂する。

必中効果で素早く、広い範囲で攻撃が当たったのだ。

 

…だが、ブーバーンはダメージを負って膝をつくも、まだ抗う顔つきだった。

 

 

「ブーバーン! 《ニトロチャージ》!」

 

 

《ニトロチャージ》で体に炎を纏うブーバーン。

しかし、《かみなり》の方が威力が高く、ダメージは受け続ける…が。

ブーバーンの周りに水蒸気が産まれ、霧が発生する。

 

 

「こ、これは水蒸気か!」

 

「だが、これでどう……くっ、この水蒸気、いや霧の臭い!」

 

「ああ。そこへ今ブーバーンが《どくどく》を使えば!」

 

 

《どくどく》により、激臭の霧になってエレブーが体勢を崩す。

そこに威力は下がってるとはいえ、『雨』を利用して《ふんえん》で水蒸気爆発を起こした。

 

それにより、エレブーは倒れて頑張って立ち直そうとする。

しかし───

 

 

「今だブーバーン! 《じしん》!」

 

 

じめんタイプ高火力技の《じしん》が炸裂してエレブーは戦闘不能になった。

 

エレブーは倒れた。

 

 

「…負けたか。腕を上げたな、シゲル。」

 

「まぁね。今度こそキミを倒し、リーフも倒してポケモンリーグを優勝するからね。」

 

 

俺とシゲルは不敵な笑みで互いを見た。

その後、頑張ったエレブーとブーバーンに労いの言葉とキズぐすりで応急処置をした。

 

それからこのバトルでエレブーとブーバーンは互いに強い者と認識し、握手と同時に『次は俺が勝つ!』『次も俺が勝つ!』と、今の俺とシゲルと同じライバルとなった様だ。

 

 

「サトシ、大丈夫?」

 

「うん? 全然大丈夫だよセレナ。寧ろ…。」

 

「寧ろ?」

 

「次は…勝ちてぇって気持ちが昂っててワクワクが収まんねぇや!」

 

『ビビッ!』

 

『コウガッ!』

 

 

偽サトシは不適な笑みを浮かべたままで、エレブーも次は勝つと心を燃やしていた。

ゲッコウガも偽サトシの側で『次は俺達が勝つ!』と偽サトシに同調していた。

 

因みにセレナはそんな偽サトシに『メロメロ』状態になっていた。

その様子を見ているタケシとカスミはやれやれとした顔をしつつも、後者は段々とムスッとするのだった。

 

 

「お疲れ様。凄かったわね。」

 

「ありがとう姉さん。

…この勝負は僕にとって大きな自信になった。

明日にはジョウトに出発しようかな。」

 

「…もう少しゆっくりしても良いと思うけど。

サトシくんの影響ね。」

 

「だろうね。リーフも家の都合でもうジョウトに足を運んでるだろうし、僕も行かせてもらうよ。」

 

 

仕方ないか…と、思った後に偽サトシの方を見て、嫉妬して足を踏んでいるカスミにまだ『メロメロ』状態のセレナ、そして全く理解していない偽サトシは頭に悶えており、タケシは遠い空を見ていた。

 

それを見ていたナナミは楽しそうにしている偽サトシを見て微笑ましく見ながらも…モヤっとし始めた。

 

 

「サートシくんは少しはここにいるだろうから、姉さんは今の内に構ってあげたら良いんじゃない。」

 

 

と、シゲルはナナミに告げて研究所へと向かった。

 

 

「…? ど、どう言う事なのかしら?

私はサトシくんの事、シゲルと同じ可愛い弟の様にしか思ってないけど…。」

 

 

別にシゲルは細かくは言ってないだろう?

…と、今のナナミの言葉を聞いていたらそう言っただろう。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

1週間後、サトシ達は準備を整えて外へ出た。

 

 

「1週間ってあっという間ね。」

 

「そうだね。でも大丈夫だよ、定期的に連絡するしお土産はちゃんと贈るから。」

 

「ええ、楽しみにしてるわね。」

 

 

おふくろことハナコは少し寂しそうにしつつも、新たな冒険に目を輝かせているサトシを見て直ぐに優しい顔になる。

 

サトシ達がジョウトに向かうとの事でナナミ、オーキド博士、ケンジも研究所から顔を出す。

 

 

「サトシくん、それからみんな。

気をつけて行ってらっしゃい。

ハナコさんと一緒でいつでも連絡待ってるからね。」

 

 

ふふ、あなたの顔を直接見られなくなるのは寂しいですが、連絡は多くしますよ。

…ねぇ。セレナにカスミ、足を踏むのやめてくだしゃれ。

凄く痛いですそうろう。

 

 

「サトシ、僕はオーキド研究所に残って博士やナナミさんと一緒にサトシのポケモン達を面倒見るから、安心してね。」

 

「ああ、頼りにしてる。

博士の助手は大変だろうから…頑張れよ。」

 

「こらぁサトシ! それはどう言う事じゃ!」

 

「ははは…。」

 

 

偽サトシは乾いた笑みで返事する。

 

 

「それじゃ…そろそろ行こう!」

 

「ああ、年長者として家事などは任せてくれ!」

 

「新たなみずポケモンをゲットするわよ!」

 

「私はコーディネーターとして新たな一歩を!」

 

「新たな冒険とポケモンとの出会いを求めて…いざ!」

 

 

偽サトシ達は同時に旅先の方へ───

 

 

「「「「いざ、ジョウト地方へ!!!!」」」」

 

 

銀色の輝きを放つ足を踏み出し、金色の輝きを放つ世界へ歩み出した。

 

 

オレンジ諸島編 Fin

 






良い最終回だっあなぁ………いや、あくまでもオレンジ諸島編がだよ?
次はジョウト編となりますが、再会は早く出来る様に頑張りますが…少々お待ちを。

それと『特殊個体のポケモン案募集!』で沢山のリクエストありがとうございます。
ありがたい事に沢山のリクエストで返信は出来ませんが、全て見ております!
オレンジ諸島編では一つしか出せませんでしたが、ジョウト編では何体か出させていただく予定ですのでお楽しみ下さいませ。

…それから、オレンジ諸島編『FIN』までしましたが、次回はオレンジ諸島編とジョウト編の間の『サイドストーリー(2)』がありますので、閉まらない感じはありますがご了承を…。
後、【オレンジ諸島編】大百科レポートも出すのでお楽しみください。
多分両方とも今月中には出せると思います。


『偽サトシ』
シゲルと戦い、アニメ同様に敗北する。
進化してるしてない差もあるが、負けた事に悔しがるも『次は俺は勝つぜ!』と心を燃やしている。
エレブーはこの機にブーバーンとライバル関係になって『頑張れ』と応援。
他のポケモン達とも意気投合し、ダネさん(フシギダネ)とのじゃれあいパートをするつもりが長くなってしまったのでカットされたが、ジョウトへ向けて行く時手持ちにする約束をして許された。

『セレナ・カスミ』
偽サトシが勝つと思ってたので、負けてハラハラしたものの落ち込むどころかニヒルな笑みを浮かべており安堵。
セレナは安心と信頼の『メロメロ』状態へ、カスミはやれやれとした後嫉妬してツンデレ披露。
リーフがいたら…多分カスミ側で『ぷくーっ!』と頬を膨らませてムッとしていたでしょうね(何それ可愛い)。

『タケシ』
案の定マサラタウンまで自力で帰還し、アニメではサトシ邸に流れるが、ここではハナコが偽サトシと一緒に帰って来たのでオーキド研究所へ。
これも案の定ナナミにデレデレをかますが、それを許す偽サトシじゃないのでナナミには下心を向けさせないように調教師される。
そして、1週間の滞在でジョウトへ行く話では安心と信頼の「俺がいないとダメだろう!」と立派なブリーダーを目指すべく偽サトシ、セレナ、カスミと共にジョウトへ!

『ケンジ』
案の定ここで離脱。
けど、彼も立派な旅仲間であるのは変わらない。
彼がオーキド研究所にいるから偽サトシのポケモン達は安心して特訓をする。

『シゲル』
久しぶりに登場し、偽サトシに勝利。
彼もエレブーを持っているが、偽サトシがエレブーを使うので彼のエレブー(いずれ何処かでエレキブル)になるが出番は無い。
実は姉のナナミが偽サトシに気があるのには前々から気づいている。
彼からすれば、ライバル兼親友の偽サトシに任せれば別に大丈夫だろうと分かってるから一々指摘しないつもり。
「姉さんはもう少し自分に正直になったら?」

『ナナミ』
何だかんだで偽サトシに堕とされている人。
セレナとカスミの事を応援しつつも隠れて嫉妬してる。
…タケシ? あ、全然脈ないよ(偽サトシのせい)。
セレナとシゲルがあまり良好な関係で無いのを気にやんでいるが、偽サトシが「これから仲良くなってくから大丈夫」と言われてそれを信じている。
経緯はいずれ何処かで触れるつもりである(多分ジョウトの終わりで)。

『ハナコ』
1週間は家にいてくれると嬉しがってたものの、時はあっという間に経ったので少し寂しがっている。
だが、ガオガエン・ジュナイパー・アシレーヌは預けられた場合サトシ家に滞在するのでバリヤードと共に生活し、ナナミとお茶をしたりするつもりなので一先ずは偽サトシ達がトラブルに巻き込まれない事を祈っている。

『オーキド博士』
アニメでぞんざいに扱われる事が見られてここでもそうだが、偽サトシの事は色々と面倒を見ているしこれから大きく影響を与えるつもりなのでが安心を。
ジョウト編で触れるつもりだが、ラプラスの件もあってオーキド博士が手持ち6匹以外にもポケモンを持つ特別な書状を要請している。
GSボールに関しては調べてもわっかんねー状態だからアニメ同様にガンテツに見てもらうように偽サトシに渡している。

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