俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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魚河岸漁父様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。


『第4幕:これで平穏が訪れた』


4匹のポケモン(人間は僕等をそう呼んでる)に攻撃されて目が覚めた僕は『ケンキュウジョ』にいた。

あのトレーナーは4匹を連れてもう旅立ったらしい。

ああ、良かった…これで僕は誰のものにもならないで済んだ。




第91節:『セレナのコンテストデビュー』

 

 

 

『第8話:カントーとジョウトの会合』

 

 

 

偽サトシとケンタ・マリナ・ジュンイチとのバトルを終えた。

聞けば、3人はこれからカントーのクチバシティ行きの船に乗るために時間を潰していた所、偽サトシを見かけたとの事でバトルを申し込んだ様だ。

 

 

「へぇ、セレナはポケモンコンテストに出場するのね。」

 

 

マリナはセレナが明日にやるコンテストに出場すると聞いてテンションが高かった。

 

聞けば、マリナもカントーで開かれるコンテストに出場するらしい。

何でもコンテストは今の所5つの地方で開かれているが、1年で4回…2つずつ行われる様で、この前のシーズン…俺達がカントーを冒険してた頃ではホウエンとシンオウで開かれ、今回はジョウトとカントーで開かれ、今年はイッシュではやらない様だ。

 

 

「へー、イッシュでも開かれてるのは知らなかったな。」

 

「それは仕方ないかもねぇ。

ジョウトとカントーは隣同士で、ホウエンとシンオウはそれぞれ離れてるけど、この4つの地方は船で行き来出来る範囲だけど、イッシュは飛行機か豪華客船くらいの大船じゃないと行けないもの。」

 

 

更にマリナ曰く、カロスはセレナが出ていたトライポカロン、アローラは今の所はポケモンリーグ等が無い為にリゾート地方としてしか無く(今の所は)、ガラルはスタジアムが多い為にスポーツとして使用されるからコンテストが開かれていない様だった。

 

 

「マリナ、詳しいのね。」

 

「そりゃこのくらいの知識は付けとかないと。

ポケモンアイドルを目指す身とすれば、ね?」

 

 

マリナは片目をウィンクして言う(ジュンイチが反応していたが無視)。

 

ポケモンアイドルって、何だ…?

言葉としては理解出来るが…聞いた事無いな。

 

 

「ポケモンアイドルはポケモンコーディネーターの行き着く先の一つだな。」

 

 

タケシが俺の心境に気づいて教えてくれた。

 

 

「へー、トップコーディネーターとは違うのか?」

 

「少し違うな。

ポケモンアイドルはコーディネーターとしての腕前と、本人のアイドルとしての腕前の両方が優れてないとならない職業だ。

マリナは実に夢のある目標を持ってるんだな。」

 

「当然よ! だって………マントの似合う、憧れのワタルさんと並べる存在はこれくらいならないとねぇ。」

 

「…マリナはチャンピオンのワタルさんの大ファンなんだな。」

 

「そりゃそうよ!

だって…カイリュー使いのワタル。

トレーナーとしての腕前は勿論のこと、ポケモンGメンという国際警察と肩を並べる程の平和の為に動くその姿は凛々しく…そこに彼のカッコ良さを際立つマント…!」

 

 

と、自分の世界に入ってワタルオタクトークを始めてしまった。

要約すると、ワタルのマントを羽織る姿にメロメロとなり、いつの間にかマントの似合う人が理想になったらしい。

本人としてはワタルとお近づきになりたいと思っているが、自分が子供なら身分の事からせめて自分の事を知って欲しいという現実主義の面もあった。

 

その為か、ジョウトを旅してる度に会うジュンイチが毎回毎回マントの格好をしてやって来てた為に困惑してるらしい(ジュンイチ本人は気づいていない)。

 

 

「そ、そうだったのねぇ。」

 

「…で? どうなのセレナは?

バトルの時にも思ってたけど…セレナってサトシの事───」

 

 

と、マリナはセレナとカスミの女子トークを始めてしまい、俺達は蚊帳の外になっていた。

 

 

「なんか俺の事言ってなかった?」

 

「えっ…? お前気づいていないのか?」

 

「? 何が?」

 

 

ケンタが「信じられねぇ…」と呟き、ジュンイチも「??」という反応をし、タケシが俺に背を向けて2人に説明していた。

 

おーい、偽サトシさんを1人にしないでー。

 

 

「そ、そう言えばマリナ達はこの前のジョウトリーグに出てたのよね?

成績はどうだったの?」

 

 

空気を変える為にセレナがマリナ達に問う。

ありがとうセレナ。

 

 

「私とケンタがベスト8よ。

ジュンイチはベスト16、私と当たって負けたの。」

 

「うう………マリナちゃんが相手で本気出せなかったんだよ。」

 

「んなもん言い訳だろ?

実際、マリナの戦術に上手く立ち回らなかったじゃねぇか。

ポケチャーブで観れば一目瞭然だぜ?」

 

「な、ななな! そんな訳無いだろ!?

次にやったら僕が圧勝しちゃうんだから!!」

 

「へぇ〜。是非とも勝負してみたいものねぇ〜。」

 

 

ふむふむ。ケンタとマリナが互角でジュンイチが2人の下か。

言っちゃあ悪いが、ジュンイチは何処か自信家過ぎて負けてる所がある。

俺がフシギダネを出して完全に余裕顔してたからな。

そこを直さないと2人の下のままだろう。

 

比べてケンタとマリナは実力は侮れない。

今回勝てたが…ケンタの場合はゲッコウガだからこそ、バクフーン相手に圧勝できたが他のポケモン達ではそうならなかった。

アシレーヌやカメールでは、《えんまく》戦術で苦戦を強いられただろう。

 

そしてマリナはカイリューという600族で高いスペックを持っているが、オーダイルの《アクアジェット》と《こうそくいどう》を活かした戦いで、4倍弱点の《こおりのキバ》を当てる戦術で苦戦を強いられた。

勝てたのはカイリューのポテンシャルと土壇場の風を纏った《ドラゴンダイブ》が噛み合って何とかなった部分が大きい。

 

俺自身の実力不足を何とかして埋めないとな。

 

 

「そうそう! ねぇねぇ、サトシ!

あなたのゲッコウガとカイリューのあの戦い方!

まるでコンテストの要素を含んだ戦いだったわ!

もしかして、サトシもコンテストに出るの?」

 

「ん? いや?

俺はコンテストに出る予定は無いよ?

確かにコンテストの様な技と技を合わせ技や、一つの技を極めたりとはしてるけど、別にコーディネーターを目指してる訳じゃないんだ。」

 

「えぇー!? 目指して無くてあんな動きが出来てるの!?」

 

 

ぶっちゃけ、そこまで驚くべき事じゃないんだよなぁ。

一つの技を極めた戦術や、掛け合わせに関しては『ハイパークラス』…チャンピオンリーグで戦ってるレベルの人達が平然とやってる事だ。

俺はまだまだ経験が浅い、成り立てが良い所だ。

 

 

「ふぅん。でも、サトシレベルの腕前がいればセレナがコンテストでの優勝は勿論、グランドフェスティバルでの優勝もあっという間じゃない?」

 

 

マリナがセレナに自信を持たせる様に言うが…。

 

 

「マリナ、コーディネーターの世界はそんな簡単に勝ち上がれる程甘く無い。

今の内にその考えは捨てておけ。」

 

 

少し圧をかけて言うが、これはマリナの為だ。

甘い考えを持っていいのは旅をし始めた段階までだ。

経験を経てリーグに出場したのなら、そういった軽率な考えは捨てなければならない。

 

タケシも俺の言い分が分かっている為、頷いていた。

 

 

「…へぇ。サトシってばもうプロって感じがするわぁ。

とても同じ頃にトレーナーになった同期とは思えないのよねぇ。

…でも、サトシみたい柔軟な思考が大事なのね!

負けてられないわぁ!」

 

 

マリナは偽サトシの圧に臆する事なく上を目指す姿勢を取っていた。

…柔軟な思考かな、これ?

 

 

「ああ、俺もサトシに負けないレベルに至って見せるぜ!」

 

 

それはケンタも同じだった。

 

 

「ぼ、僕だって!」

 

 

ジュンイチが言うと、ケンタとマリナが「「ジュンイチに出来るかなぁ?」」と弄られる。

 

 

「マリナちゃんならまだしも、ケンタが言うなぁ!

というかハモるなぁ!」

 

 

…オモロいな、この3人。

 

偽サトシの考えはセレナ達も同意見だった。

そう思っていると、船のカントー・クチバ行きのアナウンスが入る。

 

 

「あっ、そろそろ時間ね。

…そうそう。サトシ達はウツギ博士の研究所に顔を出したって言ってたわよね?

実は新人トレーナーに渡す筈だったワニノコが盗まれたって件知ってる?」

 

「それについては知ってる。

俺達がワカバタウンに着いた頃には盗まれた後だったんだ。」

 

「知ってるのね。

だったら、私達の代わりに犯人を見つけて欲しいの。

何でも…顔はボヤけてて分かりにくいけど、この写真の子がそう見たいなの。」

 

 

と、俺はマリナから写真を受け取る。

そして、間も無く船が出ると言う事で俺達はマリナ達を見送る。

 

 

「サトシ! 次のリーグはお互いに違うけど、頑張ろうぜ!」

 

「また会いましょう!」

 

「次は勝つからなぁ!」

 

 

ケンタ、マリナ、ジュンイチは手を振り、俺達も手を振る。

3人を乗せた船を見えなくなるまで…俺達は手を振っていた。

 

 

「…行っちゃったな。

ほんの少しの時間しかいられなかった。」

 

「なぁに、すぐ会えるだろうさ。」

 

「ああ。」

 

「あっ、そうだサトシ。

マリナから受け取った写真には誰が写ってるのよ?」

 

「さて、どんな人物……だ……?」

 

 

偽サトシの持つ写真を4人は見る。

そこに写ってたのは…。

 

 

「こ、これって…!?」

 

「ここに来る前に会った彼じゃない!?」

 

 

そう、偽サトシ達は知っている。

この赤髪の少年は偽サトシに勝負を吹っ掛けたトレーナーだった。

 

 

 

『第9話:セレナのコンテストデビュー』

 

 

 

『皆様! 大変お待たせ致しました!

ジョウト地方のグランドフェスティバルの出場する為の証…コンテストリボンをかけたバトル、ポケモンコンテスト:ヨシノ大会を開催致します!』

 

 

司会のお姉さんの宣言により、会場内が大盛り上がり。

 

 

「おおー! 司会のお姉さーん!

是非、あなたの名前をー!」

 

 

…タケシ、相変わらずだけどメインはお姉さんじゃなくてコンテストだぞ?

 

 

「止めなくていいの? カスミ?」

 

「こんなので一々止めないわよ。

本人に迷惑かけるのなら容赦しないけど。」

 

 

なーるほどぅう(他人事のように考えてる)。

 

 

「ただ、タケシじゃなくてあんたにもしないといけなくなったのが悩みね。」

 

「え? 俺もなの?」

 

『それでは、最初のエントリーの───』

 

 

セレナの出番はまだだから少しコンテストについて触れておこう。

 

 

「コンテストでの評価基準は5つ…

『かっこよさ』『うつくしさ』『かわいさ』

『かしこしさ』『たくましさ』。

…と言っても、殆どのコーディネーターは『うつくしさ』で挑むだろうけどな。」

 

「え? どうして?」

 

 

カスミの問いに次はタケシが答える。

 

 

「簡単な話さ。一番表現しやすいからだ。

ほら、今やっている人のピジョン。

《でんこうせっか》で素早く動き回って、恐らく『かっこよさ』をアピールしてるだろう。

けど、評価点は…。」

 

 

ピジョンの審査結果は30満点中の15点だった。

 

 

「わぁ、多分余りいい点数じゃないんでしょうね。

素人目だけど、ピジョンの動きが何が悪くなかった様に見えたからどうしてかしら?」

 

「簡単な話だ。高評価を貰える様なアピールが出来てないんだ。」

 

「サトシの言う通り。

厳しい言い方になるが、今のアピールでは何も凄みを感じさせなかったんだ。」

 

 

ピジョンの後もラッタ、アーボ、イシツブテが技を披露するも、点数は15、16、18点と高く無い評価が続いていた。

3人の評価は今の所、5点と6点しか出ていない。

 

 

「へぇ、厳しいわねぇ。

まぁでも、サトシとタケシの言い分も分かってきたかも。

要するに、凄いと思わせる様なアピールをしないと高評価は得られないって事よね?」

 

「ああ。コンテストとは自分のポケモンの個性…『魅力』を伝える場だ。

同じポケモンでも出来ない様な芸アピールをしないと高評価は手に入らない。」

 

 

因みに第1審査の『コンテストアピール』の通過点の最低基準は9点(3人だから27点)。

そこから小数点の高い数値が勝敗を分ける。

 

…と、次のロコンは《あやしいひかり》に《ほのおのうず》を掛け合わせて光を炎の渦で活かしてこれまでのコーディネーター達とは一線を超えたアピールを示した。

点数は27.9と、ダントツの一位を取り会場の注目輪や浴びる。

 

 

「成程ねぇ、これがポケモンコンテスト。」

 

「今のは素人って感じがしなかったな。」

 

「ああ。恐らく出場経験豊富なコーディネーターとポケモンによる芸だったな。」

 

 

その後もチラホラと27.5点、28点、27.3点と高評価を叩き出す者達が現れた。

 

 

「第2審査に進められるのは4人。

現状では28点のバタフリー、27.9点のロコン、27.5点のブルー、27.3点のメリープ。

残る人数はセレナを含めて4人。

最低でも27.4点は取らないと第1審査突破は厳しいぞ。」

 

 

タケシがそう呟くと…次はいよいよセレナの番となった。

 

 

『それでは続いては…カロス地方アサメタウン出身のセレナ選手です!』

 

 

セレナは緊張する表情を浮かべ、会場の視線に前のトライポカロンの失敗を過り押しつぶされそうになるかけていた。

 

…しかし、セレナはエントリーする前に偽サトシから受けとった言葉を思い出す。

 

 

『セレナ、思い切れ。

緊張するし、いざステージに上がると失敗を連想するだろうけど…思い切ってやる気る。

先ずはやり切る事からクリアするんだ。』

 

 

偽サトシが言葉と共に手を強く握ってくれた温もりを思い出す。

そして…。

 

 

「…うん、行くわよ。フォッコ!」

 

『こーぬっ!』

 

 

フォッコが《とおぼえ》で攻撃を上げて《ニトロチャージ》で元気よくステージを駆け回る。

その生き生きとした踊る様に跳ね回るフォッコに周りの視線が奪われていく。

そして…フィナーレに飛び上がってステージに《ほのおのうず》を放ち、勢いよくフォッコがステージに《ニトロチャージ》で着地し、《とおぼえ》と共に炎の渦が煌びやかに晴れた。

 

3つの技を十分に活かしたアピールに拍手喝采を浴びる。

そして、セレナのフォッコの点数は…28.5点。

 

 

『素晴らしいアピールに今大会最高得点が出ました!

3つの技を活かしたフォッコに再度拍手を!』

 

 

最高得点を出したセレナとフォッコは抱き合って嬉し涙を浮かべていた。

会場の者達と同じくカスミとタケシは我が事の様に喜び、偽サトシは…。

 

 

「カッコよかったぜ。フォッコ、セレナ。」

 

 

セレナとフォッコを見て嬉しそうに微笑み、誰よりも力強く拍手していた。

 

その後残る選手の芸が終わり、いよいよ本戦に上がる選手4人が発表される。

 

 

『さぁ、第2審査を通過した選手を発表します!』

 

 

その選ばれた4人の選手に…無事セレナは選ばれた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

『それでは、第1審査を突破した選手4人の組み合わせを発表致します!』

 

 

天井の液晶に映し出されたセレナの対戦相手はバタフリーを使用したトレーナー。

 

因みに、地方によってルールが少し異なる。

ここジョウトでは第1、第2審査共に自由でシンオウが同じで、ホウエンとカントーが第1、第2審査共に同じポケモンじゃないといけないルールで、イッシュが必ず別にならないといけないルールとの事らしい。

 

それは兎も角として…正直セレナが怪しいのは第2審査だ。

実はセレナが最も上手くやれるのは第1審査の『コンテストアピール』の方だ。

カスミを通してそれなりにバトルが出来る様にはなってるが…。

 

 

『それでは、セレナ選手とイノ選手の試合開始です!』

 

 

そんな事を考えているうちに試合が始まった。

開幕セレナがフォッコに第1審査でやった《とおぼえ》と《ニトロチャージ》でバタフリーに特攻する。

このまま行けば効果ばつぐんで素早さが上がる…が、相手は《ちょうのまい》をしながら宙に回避して特攻・特防・素早さを上げる。

 

 

「不味いぞ、簡単に躱された!

コンテストでは皆がレベル30に固定されるが、かなり技術面が高い!」

 

「ああ、相手の技量レベルが群を抜いてやがるっ…!」

 

 

ありゃ、元々のレベルがかなり高いぞ…!?

 

 

「あっ!」

 

「どうしたカスミ!?」

 

「セレナが相手してるトレーナー、何処かで見覚えがあると思ったの!

あの子確か、この前のセキエイ大会で本戦でリーフと戦ってた相手よ!」

 

 

何っ!? セキエイ大会で出てたのか!?

つーか、バッジを8つ集められる上に本戦にまで上がってる時点で、今のセレナでは厳しいぞっ…!

 

そう思ってる最中フォッコが《ほのおのうず》で拘束しようとするも、《ちょうのまい》をしながら《かぜおこし》で《ほのおのうず》を無力化してフォッコにダメージを入れていく。

 

負けずと《とおぼえ》と《ニトロチャージ》で攻めようとするも、今度は《ねむりごな》と《かぜおこし》の連携技でダメージと共にフォッコを『ねむり』状態にしてしまった。

 

 

「…これはもう、決まってしまったな。」

 

「ああ。《ちょうのまい》を2回積まれた挙句に『ねむり』状態だ。

このままだと起きる前に…。」

 

 

タケシが言う様にもう一度《ちょうのまい》を積まれて3段回上がった特攻による《エアスラッシュ》を2回受けて戦闘不能にされてしまった。

 

 

『試合終了! イノ選手のバタフリー、見事な振る舞いでセレナ選手とフォッコを追い詰めました!』

 

 

試合が終わった事でセレナは倒れたフォッコを抱き上げて悔しい気持ちを堪えて退出しようとする。

…その際、イノ選手に一声かけられていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

試合はそのままイノ選手の優勝で終わった。

決勝でもセレナの様に《ちょうのまい》でアピールしつつ、テクニカルな動きで相手を完封するという独壇場だった。

 

 

「お疲れ様セレナ。

…初めてのコンテストデビューで悔しいだろうが………セレナ?」

 

 

俺が励ましの言葉をかけようとすると、セレナは涙目ながらも強気なオーラを出していた。

 

 

「……次は負けない。

絶対に次は勝ってみせるんだから!」

 

 

落ち込んでる所か、次は負けないとワナワナと体を震わせていた。

フォッコもセレナと同じ気持ちであった。

 

 

「…はっ! ご、ごめんサトシ!」

 

「お、おう。良いんだ良いんだ。

セレナ達が落ち込んでいなければそれでさ。」

 

 

落ち込んでおらず、寧ろ闘志を燃やしているセレナにカスミが耳打ちで詳細を聞く。

 

 

「…何があったのよ?」

 

「…実は声をかけられたの。

何かと思ったけど、彼女───」

 

『《とおぼえ》と《ニトロチャージ》の掛け合わせ…あなた、試合前にマサラタウンのサトシと仲睦まじそうにしていたわね。

恐らく師弟関係か何かよね?

今回は第1審査では負けたけど、今度会った時は第1でも第2でも勝ってみせるわ。』

 

 

…と、セレナに言ったようだ。

それを聞いてセレナは自分よりも偽サトシを侮辱されたと感じ、メラメラと闘志を燃やしたのである。

 

 

「…ある意味セレナらしいわね。」

 

 

カスミは苦笑いをするのだった。

 

 

「サトシ! 次は絶対に勝ってみせる!

だからもっと技とバトルの事を教えて!」

 

「あ、ああ!」

 

「カスミ! もっと私達とバトルをして!

次こそコンテストバトルで勝ってみせる!」

 

「え、ええ。」

 

「タケシ! もっとポケモンの知識を教えて!

その知識を活かしてみせる!」

 

「も、勿論だ。」

 

「よぉし、次こそ勝つわよフォッコ!」

 

『コンッ!』

 

 

セレナとフォッコは熱かった。

 

 

「…セレナは強くなるな。」

 

「だな。明日から大変だ。

次のコンテストが近くで開かれるのは…10日後にキキョウシティだな。」

 

「期間はあるわね。

それなら次のコンテストまでに寄りたい場所があるんだけど。」

 

「ん? 何処だそこは?」

 

「昨日マリナ達を見送った時に偶々他の行き先場所のリストに気になる所があったのよ!

───『水の都』で有名なアルトマーレよ!」

 

 

カスミの提案で偽サトシ達の次の行き先が決まった。

そして…ジョウトに来て早々過酷な運命が偽サトシを襲うのであった。

 

 

 






・マリナ達によってワニノコを奪ったトレーナーが発覚。
 ゲームでは父親のせいで悪い感じのトレーナーで正しくと言えるが、ここでは割と素直な面から違うだろうと思われたが、案の定犯人だった。
 果たして、次に偽サトシ達と遭遇した時どうなるのか。

・セレナのコンテストデビュー。
優勝は果たせなかったがトラウマを乗り越えた。
 因みにバタフリーのトレーナー:イノはセキエイ大会ではベスト8位でリーフの3体は戦闘不能に出来る実力は持ってる。
 そして、トレーナーとしえ偽サトシ達にライバル視してる事からセレナに挑発した。
 そのお陰でセレナは落ち込まずに闘志を燃やす。


『セレナ』
 恋する偽サトシのお陰でトラウマを乗り越え、侮辱された事でトレーナーとして成長する事となった。

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