俺、サトシになってました(笑)   作:黒ソニア

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ナマケルモン様
無銘人様、マム太郎様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。


シリアスな流れになって行くので劇場編が終わるまでピカニートの短編ストーリーはお休みです。




#94:『アルトマーレの危機』

 

 

 

『第13話:防衛システム〝化石兵〟』

 

 

 

「凄いわね、ラティアス達だけでも珍しいのにスイクンまでいる。

捕まえたら大金が待ってるわよ。」

 

 

博物館の古代装置を操作している怪盗姉妹の妹:リオン。

捕らえたラティオスとラティアスを動力源に動かしている装置…兵器を通して操っている化石達を通して偽サトシ達を見て嬉々としていた。

 

 

「スイクンねぇ。

捕まえればお金になるけどそう上手くいくの?

ここのラティオスとラティアスは全然戦い慣れしてなかったから私達でもどうにかなったけどさ。」

 

 

壁際に拘束しているカノンとボンゴレを見張りながらリオンに話しかけているのは怪盗姉妹の姉:ザンナー。

 

ここまでの経緯を少し遡る…。

 

彼女達は脱獄した後、体勢を立て直してラティアスを補足したスコープでラティアスの足取りを追い場所を特定していたのだ。

その後、人気の無い夜遅くにラティアス達の掌握と『こころのしずく』の奪取を決行した。

 

結果、先程ザンナーが言ったようにバトル経験の全然無いここのラティオスとラティアスはあっという間に鎮圧され、駆けつけたカノンとボンゴレも呆気なくやられてしまい、『こころのしずく』について調べ上げたリオンがここ博物館の古代の機械…本来ならラティアスとラティオス、『こころのしずく』を守る為の防衛システムを逆に利用されて化石兵を利用して今に至る。

 

 

「それにしても…この揺れは何なの?」

 

「このシステムを利用してる反動なんでしょ。

それより…私達を取り押さえたあのガキンチョが一緒にいるわ。

丁度良いわ…昨日受けた屈辱を鬱憤ばらしに───」

 

 

リオンが悪い笑み顔浮かべるが…直ぐに一変する。

 

何故なら…化石兵は生き物ではなく兵器。

そして何より恐ろしいのは攻撃を受けても瞬時にエネルギー補給で再生して襲いかかる。

その不死性により、誰であろうと勝つ事は不可能だと言うのにだ───

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「ゲッコウガ、『格闘ラッシュ』に《くさわけ》を加えろ!」

 

 

《でんこうせっか》と《つばめがえし》を合わせた事で高速と瞬発力による拳と蹴りのラッシュと化した合わせ技に《くさわけ》の素早さを1段階上がる技を加える事で素早さを上げながら攻撃する事で相手を一方的に鎮圧していく。

 

それにより、『くさタイプ』が4倍弱点の化石兵カブトプスを反撃させる隙を与えずに一方的にボコっていく。

 

対してこちらはスイクン。

スイクンの方は覚えている技を知らないので、図鑑で確認しようとするも図鑑を持っておらずでどうしようかと思っていたが、スイクンが俺の指示無しでもオムスター擬きを圧倒していた。

 

《げんしのちから》を飛ばして来るも、スイクンは俺を乗せたままで且つ俺に被害が及ばないように《しんそく》を上手く起用してるのだろう、軽やかに岩を駆け巡って接近し、《くさわけ》で大ダメージを与える。

しかも、俺のゲッコウガの様に《しんそく》を利用して高速に移動して《くさわけ》をかまして反撃の隙を与えずに圧倒している。

 

これが、伝説のポケモンの力か。

ミュウツーやルギアも凄かったがこいつも凄まじいな。

 

改めて伝説の強さを実感するのだった。

 

化石兵カブトプスと化石兵オムスターは攻撃を受け続けてキズナゲッコウガの『キズナ現象』の力とスイクンの伝説のポケモンとしての力が不死性の力を凌駕したのだろう、二体の化石兵は再生出来ずに再起不能になりそうになっていた。

 

しかし、側の海水から謎のエネルギーが飛び出して二体の化石に被弾して回復する。

とはいえ、それでも活動限界が近く二体が様子を窺っていると…自身を操っている者から全エネルギーを使った自爆特攻を命じられた。

 

化石兵カブトプスは《ギガインパクト》、化石兵オムスターは《はかいこうせん》を全エネルギーを使って放って来た。

 

 

「ま、まずい…!!」

 

 

くっ! この距離では(ゲッコウガが)避けられねぇし、何より避けた先の建物が立て続けに破壊されていくだろう。

何より、民間人に被害が及ぶ。

…ここは、受けきるしかねぇ!!

 

俺はゲッコウガに《あくのはどう》を展開して防御の構えで攻撃を受ける考えを送る。

 

キズナゲッコウガもそれが今の最善策と頷き、《あくのはどう》を展開して化石兵カブトプスを受け止め、スイクンも周りの被害を考えて《ハイドロポンプ》で受け止める。

 

 

「ぐぅぅっっ…!! あがっっ…!!」

 

 

ゲッコウガを通して痛みが伝わってくる。

凄まじい激痛が俺とゲッコウガを襲い、俺は思わずスイクンの上から転げ落ちる。

 

ヤバイな……何となく《まもる》だと破壊されて身動き取れなくなるからこの手を打ったが、判断を誤ったか…?

………いや、まだだ弱音を吐くのは、まだ…早い!

 

 

「ゲッコウガ! 《みずのはどう》だ!

《みずのはどう》も上手く利用して攻撃を少しでも軽減させるしかねぇ!」

 

 

キズナゲッコウガは《あくのはどう》を展開しながら、《みずのはどう》を展開させる。

…しかし、攻撃を受けながらの為に上手く発動しにくかった。

そこを───

 

 

「今のゲッコウガと俺は真に心意一体なんだ!

だったら…! 俺の意識で《みずのはどう》を出すようにフォローだぁぁああ!!」

 

 

何となくゲッコウガの身と意識が重なってる状態からオレ式喧嘩殺法『蒼』をやる様に全身から波導を飛ばす様にしてみる。

 

俺とゲッコウガの『波導』が一つに集約される様な蒼と黒の『波導』が鎧の様になって《ギガインパクト》による衝撃を激減させる。

 

 

「よしっ! 上手くいったぞ!

このまま耐え抜いてっ…!!」

 

 

この耐え抜く行為に意味がある。

………次第にカブトプス擬きの動きが弱まってきたタイミングを計らって、今…放つ!

 

 

「受けたダメージを力に変えて返してやれ!

ゲッコウガ、フルパワーの《カウンター》だ!」

 

 

そう、これが確実に相手を消し飛ばす手段。

また力をチャージされても困るからこの一手を狙っていたのだ。

 

キズナゲッコウガの放った衝撃拳が化石兵カブトプスを包み…跡形も残らずに消し飛ばした。

 

 

「…よしっ、こっちは片付いた…。

後は、スイクンのフォローに入るぞっ…!」

 

 

とはいえ、こっちが取れる手段はスイクンが相手の攻撃と互角の《ハイドロポンプ》で拮抗してる為、身動きとれないでいる相手に凄まじい一撃を叩き込む事だ。

 

と言う事で、キズナゲッコウガ状態による《つばめがえし》と『波導みずしゅりけん』による合わせ技…『風遁・波導みずしゅりけん』を作り出す。

ケンタのバクフーンとのバトルで使った時よりも高密度のエネルギーを生み出し、それを勢い良くぶん投げ…化石兵オムスターに被弾させて爆撃を起こす。

 

爆撃が晴れると、化石兵オムスターはバラバラとなっていた。

しかし、何やら復元しようとしていた所にスイクンが《れいとうビーム》で凍らせ、踏み潰した事で消え去った。

 

 

「…終わった、か…。

後、は…博物館の方、へ───」

 

 

と、偽サトシが言いかけた瞬間に再び地面が揺れる。

それと同時に水面が上がって通路に水が渡り始め、建物に海水が入っていく。

 

 

「まずい、早く何とかしないと…!」

 

 

焦る偽サトシ達に更なる事態が。

近くの建物が何かによって破壊され、一瞬プテラに似た何かが見えた。

 

 

「…そうか、化石擬きはまだ他にいたのか…!

スイクン、疲れてる所悪いけど連れてってくれ…!

ゲッコウガはボールに戻って休んでくれ…!

 

 

『キズナ現象』を解き、疲労しているゲッコウガをボールに戻してスイクンに乗り、向かうのだった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「今だイワーク! 《ステルスロック改》!」

 

 

イワークが《ステルスロック》の岩の障害物を空中に撒き散らし、化石兵プテラの動きを抑制する。

化石兵プテラと対峙しているのはタケシ、セレナ、カスミそして…偽サトシを追う中で合流したハンサムだった。

 

少し時間は遡り、偽サトシを探す中…近くで何やら戦っている音に気づいて向かおうとしていた所に空から化石兵プテラの襲撃を受けていたのだ。

 

咄嗟にタケシがイワークを繰り出して全員をプテラの攻撃から守る。

 

そこへハンサムが警察帽を被ったグレッグルを繰り出して《かわらわり》を当てるが、化石兵プテラは多少のダメージは入ったものの、グレッグルを払って《ぼうふう》を展開し、イワークが自身を盾にして守った。

 

守った後は返しに《アイアンテール》を放ち、建物へ押し返した後にステロの障壁verで相手の動きを止めていた。

 

 

「すまない、タケシくん。」

 

「いえいえ。この場では自分が相手の気を引きますので、隙を窺って攻撃して下さい。

そっちのグレッグルはそう言うの得意と思いますので。」

 

「…驚いたな。タケシくん、キミはトレーナーとして優秀なのだな。」

 

「今はブリーダーですが、元はジムリーダーでしたので。」

 

「成程、それは心強い。」

 

「だったら、アタシも参戦するわ!」

 

 

カスミはスターミーを出す。

 

 

「…待ってくれカスミ。

カスミはフォローとセレナを守ってくれ。

相手は異質だからな。」

 

「な、何でよ!

スターミーなら『いわタイプ』に優位が取れるわよ!」

 

「わ、私だって何か出来ると思う!」

 

「いいや、この状況ではセレナはポケモンを出さない方が良い。

あのプテラ………いや、あのプテラ擬きは()()()()()()()()

見ろ、イワークの《アイアンテール》を受けた所が再生している。

あれは《はねやすめ》とかの回復技じゃない。

もっと異質な何かだ。」

 

 

セレナのポケモン達のレベルはまだ20近くで化石兵プテラを相手にすれば大怪我をしてしまう。

カスミのスターミーは手持ちの中で一番高い50なのだが、レベル54のタケシのイワークを相手に苦戦してる事から迂闊に前に出ればやられるのは目に見えている。

 

そんな事を考えていると、化石兵プテラに謎のエネルギーが被弾して凄まじい力を放出する。

その力で《アイアンヘッド》でイワークを吹き飛ばす。

 

効果ばつぐんとはいえ防御のステータスの高いイワークが容易く吹き飛ばされて大ダメージを負う相手。

今のままではタケシがいると言え、相手に全滅される可能性が高い。

 

 

「…今の俺の手持ちでは、イワーク以外にまともに相手になるのがサイドンとゴローニャ。

この二体では、この場で空中に対して有効打が低すぎる…。

当然残るゴルバット、パラセクト、カブトでも…。

どうする…俺がしっかりしないといけない中で、この相手は───」

 

「じゃあ、俺に任せろ!」

 

 

上の方から偽サトシがスイクンに乗って駆け付けて来た。

 

 

「スイクン! 奴に《ハイドロポンプ》!

そして…ウーラオス! 《アクアジェット》!」

 

 

スイクンが《ハイドロポンプ》で化石兵プテラに被弾し、偽サトシが連撃ウーラオスを出して《アクアジェット》でぶつける。

そこへ更に《たきのぼり》のアッパーで化石兵プテラを殴り飛ばす。

 

 

「頼む! この一撃で決めるぞ!

『風遁・波導みずしゅりけん』!」

 

 

ウーラオスを出した時に同時に出していたゲッコウガに半ば『キズナ現象』をして『風遁:波導みずしゅりけん』を指示しており、それを見事にぶつける。

 

小さな台風の波導水手裏剣を受けた化石兵プテラは爆撃に巻き込まれる。

 

 

「…悪いな。無理をさせて。」

 

 

そう告げる俺にゲッコウガはそれは違うと言う顔で拳を突きつけられた。

俺はそれに応じて拳を合わせた。

 

 

「サトシ!」

 

「全く、あんたってば。」

 

「すまん、助かった。」

 

 

偽サトシが駆けつけた事で安堵を浮かべる仲間達。

…だが。

 

 

「…待て。敵はまだ倒れてないようだ!」

 

 

ハンサムは爆撃から晴れる面影で化石兵がまだ倒れていない。

ゲッコウガは直ぐにもう一度攻撃をしようとしたが、流石にさっきの戦いでのダメージが残っており、キズナ化が解けて膝をつく。

スイクンが攻撃を仕掛けようとするが…偽サトシが飛び出していた。

 

 

「喰らい、やがれっ…!!」

 

 

全身から『波導』を放出し、最大出力の『蒼』をぶつける。

『蒼』を受けた化石兵は悲鳴のようなのを上げ、今度こそ消滅していった。

 

 

「…いっ、今のは一体…?」

 

「ぜぇ……今、悪いけど!

ぜぇ……ぜぇ、説明してる暇はねぇ!

今すぐ、博物館へっ…!!」

 

「博物館? 何故そこへ…?」

 

「そうか! さっきのプテラみたいなの、何処かで見た事あると思ったら博物館にあったやつね!」

 

「ああ、どう言う理屈かは…知らないけど!

ぜぇ……庭園から盗んだ『こころのしずく』で、博物館にあったのを兵器として、利用されてたんだ!」

 

「そうだったのか!

じゃあ、ラティアス達やカノンさん達は…!」

 

「ああ、駆けつけたが襲撃を受けた後だった!」

 

「…経緯を色々と知りたい所だが、時間が無そうだな。

博物館か、ここからでは距離がある。」

 

 

…確かに。ここからでは距離がある。

何か……全員で最短で行ける手段は……?

 

 

「……あっ、あれは水上レースの!」

 

「アレがあったか! で、どうする!?」

 

「…ハンサムさん!

あんた、グレッグル以外には…!?」

 

「すまない。グレッグル以外は…。」

 

「なら、俺のカイリューを貸す!

操作は上手くやってくれ!」

 

 

俺はボールからカイリューを出した。

 

 

「了解した…!」

 

「タケシ、お前の手持ちって確か…。」

 

「ああ、引っ張れそうなのはゴルバットくらいしかなぁ。」

 

「…だったらゴルバットと一緒に頼む、トゲさん!」

 

 

俺はボールからトゲさんを出した。

 

 

「助かる。」

 

「スイクン、悪いけどセレナとカスミを乗せてくれ!」

 

 

スイクンは偽サトシに頼まれて渋々2人を乗せれるのようにする。

 

 

「お、お願いします…。」

 

「こんな非常時なんだけど…で、伝説のみずポケモンに乗れるなんて…!」

 

 

恐る恐る乗るセレナに目がハートのカスミ。

 

 

「ウーラオス! 《アクアジェット》を活かして引っ張ってくれ!」

 

 

俺はウーラオスに頼む事にし、ウーラオスは力強く頷いた。

 

 

「待ってろよ…ラティアス、ラティオス!

今、助けに行くからな!!」

 

 

 






・劇場編も後半へ。
結末がどうなるのか…ご期待あれ。

・ZAのステルスロックを含めた技について。
《ステルスロック》や《みずしゅりけん》などZA特有の演出は『改』を付けることにしました。
他にも《ストーンエッジ》は無数の尖った岩verと岩槍verとあって、通常のを岩槍で改の場合は無数の尖った岩verとなります。
偽サトシのゲッコウガの『波導みずしゅりけん』も本来から改がつきますが、変更するのも違うと言う事でこのまま続行し、ZA使用を改とします。


『偽サトシ』
ラティアスとラティオスの危機にブチギレ。

『スイクン』
やはり、この男は我々が待ち望んでいた───

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