禪院直哉の御三家のススメ   作:北直哉

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誤字訂正、評価、感想ありがとうございます。
オリジナル編続きます





禪院直哉の事件簿 ―母の愛―

「罪を憎んで人を憎まず」

 

 

呪詛師が関係する事件の捜査を共にした、老年の刑事が言っていた言葉だった。

 

 

 

若き頃はアグレッシブに、足で稼ぎ、宥め透かし脅し、大捕物を繰り広げ、あらゆる悪人を地獄に落としてきたその刑事だが、逮捕された被疑者のその後のことや犯行に至った経緯などに思いを馳せるようなことは無かったそうだ。

 

 

ある窃盗の被疑者の自宅に朝駆け*1し、通常逮捕の礼状執行をした時だった。

ガサ礼状を見せ、不安げに見つめる家族と俯く被疑者を横目にまるで宝探しをするように盗品を見つけ、被疑者に家族の目の前で手錠を掛け警察署へ向かう時だった。

 

車に被疑者を押し込める時、被疑者の子供に泣きながら胸を叩かれたそうだ。

子供の力だ、痛くも痒くもない。

 

ただ涙を流す子供の姿に、自分が犯人を逮捕するために今まで見ない振りをしてきたものを見たような気がしたそうだ。

それからいくら罪を犯した者であろうと誰かの大事な家族で、誰かの大事な親で、大事な子供なのだと考えるようになったのだと。

 

 

その後に同僚を逮捕することになったことも大きな影響だったそうだ。

その同僚は子供が3人おり、妻はこれまで実家暮らしの箱入り娘でバイトなどもした経験もなく、子供は皆私立の学校に通わせるという教育方針を当然のように持っていたそうだ。

 

公務員は安定性があるが、飛び抜けて給料が高い訳では無い。

妻は良くやってくれているが専業主婦ではどうしても収入は足りない。

パートをお願いしても経験がないからと断られてしまった。

 

削られるのは当然夫の小遣いになる。

 

夏の暑い日でも同僚は警察署のぬるい水道水をがぶ飲みしていた。

弁当もとてもじゃないが成人男性が足りる量では無かった。

 

周りの同僚も流石に心配になり、相談に乗ろうとしたがいつも「可愛い子供の達の為なので」と笑うだけだったそうた。

 

 

 

 

 

 

 

たった1個の缶コーヒーだった。

たったそれだけでその同僚は組織を去ることになった。

 

朝出勤前に立ち寄ったコンビニ、そこで販売価格100円そこらの缶コーヒーをポケットに隠し、店外へ出ようとしたところその同僚は駆けつけた交番の警察官に現行犯逮捕された。

 

 

共に色々な修羅場をくぐり抜けてきた友だった。

その友の憔悴しきった姿に、取調室の外でその刑事は泣き崩れたそうだ。

 

防犯カメラにはその同僚の犯行が撮影されていた。

 

店員から隠れるでもなく缶コーヒーをポケットに入れるその姿はまるで、助けを求めるように見えたらしい。

 

 

 

 

 

それからその刑事は「罪を憎んで人を憎まず」と考えるようになったそうだ。

人を憎んでしまえば勝手にその者を悪人と決めつけ、都合のいいストーリーを書いてしまい捜査してしまう恐れがある。

真相解明を疎かにし、その者が犯人である証拠ばかり探そうとしてしまう。

 

例えその者が犯人だったとしても、犯人は同じ人間で、それまでのそしてこれからの人生がある。

そこから目を逸らしては犯罪はこの世から無くなる訳がないと優しく語っていた。

 

 

時には同僚を逮捕することもある、警察官とは因果な商売だと直哉は思った。

 

 

何故刑事がその話をしたのか分からない。

 

 

自分が罪も人も憎んでいるように見えたのだろうか。

 

 

 

ただその刑事の生き方は眩しく感じた。

それと同時にこの人のようには自分はなれないと感じてしまった。

 

 

 

例え人であろうと、どんな理由があろうと呪詛師に堕ちてしまったのなら、自分にとってそれは穢れた呪いにしか見えない。

呪いはこの世に存在すること自体が許せない。

喉を掻きむしるほどその存在を嫌悪する。

 

 

 

きっとどれだけ親交を深めた術師であろうと、呪いになってしまったのなら嫌悪に塗れたまま自分は手を下すのだろうと直哉はそう思った。

 

 

 

呪術師も因果な商売だと直哉は思うのだった。

 

 

 

 

ただ、呪詛師に引導を渡す度にその刑事の優しい皺を刻んだ目を思い出す。

今まで思いを馳せることは無かった穢れた呪詛師の魂が、死をもって禊を受けられるようにと祈るようになった。

 

 

あの刑事との日々を思い出す度に、呪術師だからこそ祓った魂の安寧を願えないのであれば、そんな奴は呪術師を続ける資格はないと、呪いを扱う資格はないのだと直哉は考えるようになった。

 

 

祈る度、呪う度、祓う度、器が大きくなり、そして満たされるような感覚がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日直哉は、警察からの要請により呪詛師が関わっていると思われる事件の捜査に向かうことになった。

 

 

京都は東京に比べれば呪霊の発生件数は少ない。

しかし京都は呪いの聖地。

 

呪詛師によるものと見られる事件は東京を凌ぐ。

 

呪霊の行動に合理性を求めすぎてはならないことは、術師にとっての常識ではあるが、呪詛師によるものは人間の悪意が存分に現れるものであり胸糞が悪くなるような事件が後を絶たなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犯人は路上にて5、6人を刃物で切り付け、術式を使って逃走していると思われる呪詛師。

 

 

 

直哉が検視に立ち会ったのは被害者のうちの2人だった。

 

 

母親はベビーカーを押していた。

ふと振り返ると叫びながら刃物を振り回して自分に向かってくる男の姿が目に入った。

しかしベビーカーを押しているわけで子供と一緒であり、逃げる場所も時間もない。

動物が持っている本能か、それとも愛か、おそらくはどちらも。

 

 

彼女は襲いかかる犯人に背を向け咄嗟にベビーカーに覆いかぶさったのだ。

おそらくは自分は死ぬことになるだろうと、そう直感していたはずだ。

 

しかし子供だけは助けたい、とにかく子供を抱えて、子供だけは助けよう、その一心だったはずだ。

 

そんな悲壮なまでの覚悟を持って彼女はベビーカーの上に自分の身体を覆いかぶせるようにして必死にかばったのだ。

 

 

その次の瞬間、呪詛師は持っていた刃物で母親の背中を貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

直哉は神を信じていない。

 

もしかすればいるかも知れないが、人が思い描くような救いの神などは存在せずそれは人の苦しみとか悲しみとかが大好きな糞の塊のような奴だろう。

 

でなければこの世に呪いなど存在していいはずがない。

 

 

 

 

だから直哉は神を信じていない。

人を救うのはいつも人だ。

呪いを祓えるのは呪術師だけだ。

 

 

 

だが直哉はこの時ばかりは神という存在を恨まずにはいられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

呪詛師が刺した刃物は母親の背中を突き破り、無情にも自分の身を盾にして守った子供の頭にまで達したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凶刃が2人の尊い命を同時に奪った。

自分はどうなってもいい、この子だけは。と、身をもって庇ったはずなのに庇いきれなかったのだ。

 

 

 

 

 

母親も子供も失血死という検視結果だった。

 

母親は即死だったのだろうか、自らの命が失われる間に子供のことを目にしてしまったのだろうか。

 

子供を守ることが出来たと思ったまま母親は息絶える事が出来たのだろうか。

 

もし子供を守ることができなかったと、失意のうちに亡くなったしまったのだとしたら……

 

 

 

「ドブカスが…」

 

 

器が音を立てながら軋んでいった。

 

 

 

直哉が現場を確認したところ、まだ血痕が道路上に残っていた。

そして残穢も。

 

 

 

 

 

 

 

器から黒い泥のような力が溢れてくるのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

件の呪詛師は直哉の姿を見た瞬間逃走の体勢を取った。

 

 

(俺の姿を見た瞬間逃げの一手か、自分が置かれとる立場はわかっとるらしいな)

 

 

 

だが呪詛師の目の前にいるのは、まだ知られてはいないが現在の呪術界で最速を欲しいままにする術師。

 

 

 

術式を発動させる暇など与えはしなかった。

 

 

 

 

「ギャッ!!?」

 

 

 

 

直哉の神速の攻撃が瞬きよりも短い間に数打呪詛師にお見舞いされ、呪詛師は地面を何度も跳ねながら転がり、そしてその身体は

 

 

地面に沈んだ。

 

 

 

(潜ったな、地面の質は変わってないところ見ると液状化しとる訳やないみたいやな。物質の透過なら厄介…)

 

 

 

 

 

「…それがどしたんや」

 

 

 

 

術式を行使し、自らの身体を地面の中にまるで魚が潜るように隠した呪詛師は、次の瞬間打ち上げられたように地面に飛び出した。

 

「グギャアァ!!?痛い!痛ぃ!!?」

 

 

 

呪詛師は直哉に殴打された場所を抑え、苦しみのたうち回る。

その皮膚は焼けただれたようになっていた。

 

 

処刑人はゆっくりと断頭台へ歩を進める。

 

 

「最近気付いたことがあんねん。俺の呪力はお前ら呪いが食らったらドえらい痛みがあるらしいわ」

 

「反転術式とは別や、呪霊やないお前らにも効いとるんやからな。俺の呪力の特性や」

 

 

 

 

 

「痛うて痛うてたまらんやろ…?治したろか?」

 

 

 

 

そう言うと直哉は呪詛師の傷口に手を添えた。

 

 

身体から傷が消えていく、爛れるような痛みを残して。

 

 

「…は、反転術式……!?…ぎっ!痛ぅ…まだ痛い!な、なんで……」

 

 

「なんやお前、治してやったんやからもっと機嫌良さそうにせぇや!!」

 

 

黒閃!!

 

 

 

「ヒッ!?…ギャアアアアア!!!」

 

 

「その痛みは反転術式を使おうがしばらくは取れへんでー。なんやコラ俺の反転術式にケチ付けとんかあぁ!?」

 

 

呪詛師の腕は直哉の黒閃により肩口から吹き飛んだ。

その傷口は皮も肉も爛れている。

 

呪詛師の男は白目を剥きながら叫ぶことしか出来ない。

 

 

直哉のボルテージが強制的に最高潮まで上げられる。

 

 

 

 

器から黒く暗い泥が溢れ出していく。

 

 

 

 

 

 

「クハッ…ククク、アハ、ハハハハハハ!!!!」

「虫ケラや!虫ケラはダルマにしてやらんとなぁ!!!!」

 

泥のように纒わりつく力ならいっそこのまま溺れてしまえばいい。

 

 

 

直哉は虫ケラを足で抑え、その手足を引きちぎっていく。

 

 

「ギィィぃぃぃぃぃぃぃッ!?」

 

 

「おぉすまんすまん、ほら治したるさかい。まだ遊べるやろ」

 

 

虫ケラの手足が再生される。

 

 

「溢れて溢れて堪らんわ、お前のお陰でなぁ!!」

ブチィィ!!!ブチィィ!

 

 

 

「グギャアァアァァァアー!!!」

 

 

 

「アハッ……ククッアハハハハハ!!!最高の気分や!!!」

 

「オラァ!!飛んでみろや虫ケラらしく!!!!」

 

 

直哉は虫ケラを空掌により空中へ打ち上げた。

 

地を這う虫ケラは空を飛ぶことも出来ず後は重力に従い落ちるだけ。

しかし直哉はそれを許さない。

 

空歩によりあらゆる角度から追撃を加えていく。

 

「ガッ、ギッ、ゲッ、ギャッ!?」

 

虫ケラにはもはや少しでも早く自らに死が訪れることを願うしかない。

 

 

直哉は空高く舞い上がり体勢を整える。

 

 

空歩により多角的に速度を上げ続け、トドメとばかりに投射呪法による任意の黒閃で空気の壁を踏み抜き、更に加速する。

 

 

呪力を脚に込め、一直線に向かう。

直哉は闇夜を切り裂く一条の流星となった。

 

 

投射呪法【飛星】!

 

 

 

黒閃は発生させず、速度を乗せたのみの直哉からすれば全力から程遠い一撃。

それでも虫ケラの下半身を吹き飛ばすには充分な威力だった。

 

 

「……アァ……ガ…………」

 

 

「…ククックハハハハっ!ここまでされてまだ生きとんの?しぶとさだけはゴキブリ並やなぁ!!!」

 

 

 

 

まだ足りない、コイツの罪を雪ぐためには、呪いを祓うためにはもっともっと━━━━━

 

 

 

 

 

 

どれだけ呪力を消費しようが身体から溢れてしょうがない。

 

 

 

 

 

黒閃を放ってからのどうしようもない高揚感と、それにより表面化した呪いに対する嫌悪感に基づく破壊衝動。

 

今の直哉は力を振るえば振るうほど破壊衝動が湧き上がる、手の付けようがない殺戮マシーンと化していた。

 

 

 

「まだ遊んで貰うで、あの2人の痛みはこんなもんやない」

「苦しみながら懺悔し続けろや!!」

 

 

そうしてもう何度目かという反転術式を行使し、呪力を腕に込めた時、直哉は自らの腕に触れる泣きそうな顔をした優しい女性の姿を幻視した。

 

 

 

 

 

もうやめて…

 

 

 

 

 

(バカな……幻覚や、そんな訳ない。それはあの人の死を冒涜する行為や。俺は、祓うだけやろ、コイツをもっと痛めつけて……………今、俺は……何を?)

 

 

「…違う、俺は……」

 

 

振り上げたその腕を力なく下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

直哉は連絡先を交換した刑事に連絡するため、端末を手に取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後男は殺人容疑で逮捕され、自宅からは凶器が押収された。

これで事件は解決かと思われたが、男は逮捕時から

「奴が来る…必ず来るんだ!」

「俺を殺しにくる!殺しにくるぞ!!!」

「怖い!怖いぃ!!」

と房の中で極度の恐慌状態に陥り、その言動から精神障害の可能性か認められたことから精神鑑定が実施されることになった。

 

 

 

精神鑑定の結果、男は重度の心神耗弱状態と診断され、弁護側は事件時から男は心神喪失状態であり本件における責任能力は認められないと弁護した。

 

 

弁護側は責任能力が認められないことから無罪を主張し、検察はあくまで心神耗弱は事件後に罪の意識に耐えかねて陥ったものとして死刑を求刑した。

 

当然公判の争点になるのは犯人の責任能力、当時は弁護側が有利と見られたが、目撃者の証言や、凶器の購入等の計画性、その他普段の男の行動を調べあげた警察の執念の捜査により、公判で男には事件時においては完全責任能力を認めると判断された。

 

 

 

 

それから数ヶ月後、異例のスピードにより犯人の男は死刑判決を受けた。

 

 

 

 

 

そしてそれから更に数ヶ月後、死刑執行を待つ最中、獄中にてバラバラに身体が引きちぎられた男が見つかった。

男は何か恐ろしいものを見たかのような表情で絶命していた。

 

 

 

 

 

間違いなく他殺であるも侵入形跡は無く、凶器も司法解剖の結果素手かそれに準ずるものと断定。

この事実に法務省は超法規的措置として世間には予定通り、死刑執行したものとして発表することとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「直哉様……こんな日も鍛錬ですか」

 

 

「当たり前や、毎日ちゃんとやることに意味があんねん」

 

 

 

だが、紅蘭は直感的に思った、この人をこのまま行かせてはならないと。

何か取り返しのつかないことになると。

 

「直哉様、今日位はその……」

 

「くどいで、紅蘭。俺は大丈夫やから」

 

ダメだそんな訳ない。だって今にだって泣きそうな顔で……

 

「直哉様…本当に……」

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫や紅蘭、飯楽しみにしてるで」

 

 

 

 

 

 

 

近いのにとても遠く感じる。

そうやって笑うから、紅蘭は何も聞けない。

この人はきっときっと大丈夫、また私のご飯を褒めてくれる、そうやって信じて待つしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんな日も毎日欠かすことなく続けている鍛錬も、最近は達成感も無く虚しさばかりが残る。

強くなったと思っても呪いは大切な人や優しい人を救いたい人を目の前で奪っていく。

 

 

 

 

 

このまま地道に鍛錬したところで取り零すだけなら……いっそ

 

 

もう…ええか…

 

この世から呪いが祓えるんなら、俺の全部持っていけや。

その代わりよこせや、力を。

 

呪いも、誰も守ってやれん俺も大嫌いや……

 

何もかも無くなってもええ、俺なんか消えて無くなればええんや。

それでこの世から呪いが無くなるなら…

だから、ありったけを……

 

 

 

その時直哉の懐から落ちた一通の手紙。

 

その手紙を見た瞬間直哉は膝から崩れ落ちた。

 

震える手でその手紙を拾い、過去を思い出すように広げる。

 

━━━━━━━━━━真っ直ぐ生きて下さい。

 

 

「ああああぁぁぁぁぁ!!!!!…俺は!俺は……!!」

直哉から溢れ出していた深淵の呪力が収まっていく。

慟哭が暗闇に虚しく響く。

 

 

手紙を胸に抱き、溢れる涙を拭った。

 

「ざけんなや!!畜生が!!」

 

「俺は呪術師や!!大事な人を守れんでも、優しい人を死なせても、俺は祓うんや!生きて……祓って、払い続けるんや!!!」

 

直哉は誰かに必死で訴えるように、自分に言い聞かせるように虚空に向けて叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

刑事さん……やっぱり貴方みたいにはなれへんです。

アイツにあの親子を殺すような理由があったとして、それでも俺はあの罪なき親子の命を奪ったアイツを慮ることなんか出来へん。

 

 

 

だから、せめて誰かの三歩前を歩き続けるんや。

前だけ向いて呪いを祓うんや。

もう沢山や。

後ろを振り向いて守れんかったもんを数えるのは辛いわ。

 

真っ直ぐ生きるだけ…なぁそうやろ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
朝一番に自宅にいる状態の犯人を逮捕しに向かうこと






TIPS

遺された手紙


ある女性が一人の少年へ遺した手紙。
現在は少年が厳重に保管しておりその内容も所在も少年以外は知らない。
手紙には少年にとって目を背けたくなるような想いが綴られている。
しかしその手紙がある限り少年は道を違えることは無いだろう。
手紙に込められているのは、これから苦難の道を歩むことになる少年へ想いを託す呪いか。
それとも彼が歩む茨の道を照らす祈りか。







━━━━━━━━━━ここに書いてあるのは俺の罪、俺の罰。
だから呪いを祓うんや、弱き者の罰を払うんや。
人より沢山のモン持って生まれた俺が、より沢山のモンで守ったんねん。
…呪術師やから。
だから、だから……俺が楽になることなんて…許されへんのや



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