2018年4月11日、朝。株式会社ENTUMの仮眠室は、朝日がカーテンの隙間から差し込み、柔らかな光で満たされていた。カタリーナはベッドの上でまだ夢の余韻に浸っているのか、微かに涙の跡を残していた。
エイレーンがそっとドアを開け、明るい声で呼びかける。
「カタリーナさん、起きてください。朝ですよ!」
カタリーナはハッと身を起こし、驚きに声を上げる。
「な、なんだ、エイレーンか! 何でここにいるの!?」
エイレーンは少し照れくさそうに笑う。
「謹慎から解けて、やっと会社に復帰したんです。やっと戻ってこれました!」
カタリーナの目が一瞬揺れ、感情が溢れ出す。
「エイレーン……!」
彼女はと声を詰まらせ、エイレーンを見つめる。
エイレーンが心配そうに近づく。
「な、何、泣いてるんですか!?」
カタリーナはベッドから立ち上がり、エイレーンに駆け寄る。
「エイレーン、あの時キツいこと言ってゴメンね。会社の秩序を維持するために言っただけなの。アンタ、黙って会社から去らないで! 寂しいよ……」
彼女はエイレーンをギュッと抱きしめ、涙をこぼした。
エイレーンは一瞬驚いたが、すぐに優しくカタリーナの背を撫でる。
「私が、私が貴女を一人にしないよう、ずっと会社にいます。泣かないでください」
カタリーナは涙を拭い、ふっと笑う。
「エイレーン、アンタ意外と賢い面あるわね」
エイレーンが得意げに胸を張る。
「私はいつも賢いですよ!」
「嘘吐き」
カタリーナがくすっと笑い、エイレーンも照れ笑いする。
突然、カタリーナがハッとする。
「あ! 入社式忘れてた! どうしよう!」
エイレーンがニコッと笑う。
「ニコラさんがフォローしてくれましたよ」
カタリーナの目が輝く。
「ニコラ!もう、いつも頼りになるわ……」
その時、ドアが開き、ニコラが現れる。
「おはよう、エイレーン。ん? カタリーナ、どうしたんだ?」
彼女はカタリーナの涙目を見て、鋭くエイレーンを睨む。
「貴様、カタリーナを泣かしたな!?」
カタリーナが慌てて手を振る。
「ニコラ、エイレーンは私を庇って慰めただけよ。責めないでよ!」
ニコラは少し気まずそうに頷く。
「そうか。エイレーン、貴女が会社に戻っても肩書きは次長だぞ。心しておけ」
エイレーンが真剣に答える。
「はい、心しておきます!」
カタリーナが立ち上がり、二人を見つめる。
「行こう、ニコラ、エイレーン。さあ、今回はどんな企画が通るかな?」
彼女の声には、涙を越えた力強さが宿っていた。
カタリーナ、エイレーン、ニコラは肩を並べ、大ホールへと向かう。オフィスのモニターには「1000万再生」の数字が輝き、新たな企画への期待が膨らむ。ENTUMの物語は、戦友達の灯に照らされ、さらなる高みへと進む――。