ENTUM23   作:マブラマ

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第19話 ENTUMの断罪 ~名誉会長室の裁き~

2018年4月30日、株式会社ENTUMの名誉会長室は、冷たく重い空気に支配されていた。夕陽が窓から差し込む光は、ベアトリクスの鋭い眼光を一層際立たせ、部屋に緊張感を漂わせる。ニコラが毅然と立ち、ベアトリクスの前に報告を行う中、ENTUMの内部に新たな嵐が巻き起ころうとしていた。

ベアトリクスが低い声で呟く。

「そうか。エイレーンが……」

ニコラが冷静に続ける。

「監視カメラで見たところ、同志少佐だけでなく、ベルンハルト大尉も関与しているようです」

ベアトリクスの目が一瞬鋭く光る。彼女はデスクを叩き、断固たる口調で命じる。

「クビにしなさい! 社内の叛乱分子だ!」

ニコラが即座に敬礼する。

「ハッ!」

ベアトリクスが声を張り上げ、部屋に響かせる。

「私の経営方針に反する者は即クビだ! いいか!? エイレーンには二度と会社に入らせるな!」

ニコラが力強く頷く。

「了解しました!」

彼女は踵を返し、命令を実行すべく名誉会長室を後にする。ドアが閉まる音が重く響き、ベアトリクスは一人、窓の外を睨む。彼女の心には、ENTUMの未来を守るための冷徹な決意が宿っていた。

遠くのオフィスでは、「1000万再生」の数字がモニターに輝き続け、ミライアカリの笑顔が映し出されている。しかし、名誉会長室でのこの決定は、会社に新たな亀裂を生む。エイレーンとアイリスディーナの運命は、ベアトリクスの鉄の意志によって切り捨てられようとしていた。

物語は、信頼と裏切りの狭間で揺れ動き、ENTUMの未来に暗い影を落とす。ニコラの足音が廊下に響く中、さらなる波乱が待ち受ける――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

株式会社ENTUMの次長室は、まるで凍りついたような静寂に包まれていた。夕陽が窓から差し込む光が、ベイレーンのデスクを冷たく照らし、部屋に緊張感を漂わせる。エイレーンは必死に訴えかけるが、ベイレーンは冷徹な表情を崩さない。

エイレーンが声を震わせ、叫ぶ。

「クビ!? 何でなんですか!?」

ベイレーンが淡々と、しかし鋭く答える。

「ENTUMには不必要だからだ。エイレーン、お前は健全過ぎる動画を追求している。それではダメなんだ! 世の中でインターネットやスマホアプリを悪用してる連中は腐るほどいるんだ! 健全過ぎるお前は必要ないからだ」

エイレーンが目を潤ませ、反論する。

「わ、私はENTUMの設立者の一人です!」

ベイレーンが冷たく、しかし静かに告げる。

「そろそろ時間だお。警備員!」

頑強な警備員が即座に現れ、敬礼する。

「はい!」

「摘み出せ!」

「はい! 承知」

エイレーンが最後の抵抗を見せる。

「あとで後悔しても知りませんよ! 姉さんの分からず屋!!」

ベイレーンは無言で彼女を見つめ、心の中で呟く。

「(エイレーン……お前はコンプライアンスのことを気にし過ぎるだお。すまないが、これも宿命だ。経営権としての争いはお前にはまず無理だお……ENTUMを発展させるのは……ベアトリクス・ブレーメただ一人……そうだお。エイレーンはこう言っただお『姉さんがVTuberとして動画投稿したら広告収入がストップになる』。これからは私がこの会社を支え続ける。雑草でも食って貧相に暮らせ)」

エイレーンが警備員に引きずられながら、絶望的な叫びを上げる。

「姉さん……! どうして……!」

ドアが閉まり、エイレーンの声が遠ざかる。ベイレーンは一人残され、窓の外を眺める。彼女の心には、会社の未来を守るための冷徹な決意と、妹へのわずかな哀れみが交錯していた。

遠くのオフィスでは、「1000万再生」の数字がモニターに輝き続け、ミライアカリの笑顔が映し出されている。しかし、次長室でのこの別れは、ENTUMの内部に深い亀裂を生み、さらなる波乱を予感させる。物語は、信頼と裏切りの狭間で揺れ動き、ベイレーンとエイレーンの運命を分かつ。

 

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