ENTUM23   作:マブラマ

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第191話 チャイニーズマフィアの影

2020年10月22日

GOOMSTUDIO 秘密会議室

 

GOOMSTUDIOの秘密会議室は、薄暗い照明と重厚な防音壁に囲まれ、外部の音を一切遮断する冷酷な空間だった。バスク郷里は、部屋の中央に置かれた黒いテーブルに座り、冷ややかな笑みを浮かべていた。

モニターには、ミライアカリの配信ルームの映像が映し出され、彼女の疲れ果てた姿が無言の圧力を放っていた。

ジャミトフ西村とローレン中本が脇に立ち、緊張感漂う空気の中、新たな人物が部屋に入ってきた――チャイニーズマフィアの幹部、コードネーム「黒龍(ヘイロン)」と呼ばれる男だった。

黒龍は鋭い目つきと無駄のない動きで、バスクと向き合った。

バスクは低い声で、まるで闇そのものを操るような口調で切り出した。

「黒龍、月ヶ瀬ちゆるが我々の計画の最大の障害だ。シリウスシュガーの所長として、ZIZAI、NEOENTUM、さらには中国公安部の姜小花やドイツ連邦情報局のリリー・ラヴォアを動かし、#SaveAkariのムーブメントを扇動している。彼女を排除すれば、ミライアカリを完全に支配できる。」

黒龍は無表情で頷き、冷たく答えた。

「了解した。月ヶ瀬ちゆるの暗殺、請け負う。報酬と条件は?」

彼の声には、感情の欠片もなく、ビジネスライクな冷酷さが漂っていた。

バスクはテーブルに手を置き、満足げに笑った。

「報酬は、バンナムの裏資金から潤沢に用意する。条件は一つ――完璧に痕跡を消せ。姜小花の公安コネクションやリリーのシギント技術が嗅ぎつける前に、ちゆるをこの世から消し去れ。」

ジャミトフが冷ややかに付け加えた。

「月ヶ瀬ちゆるが死ねば、VTuberたちの団結は崩れる。あおぎり高校も、ホロライブも、にじさんじも、所詮は烏合の衆。ミライアカリを従わせ、他のVTuberに警告を発する。それがGOOMSTUDIOの最終目的だ。」

ローレン中本が一歩進み出て、進言した。

「バスク様、黒龍のチームに、Brave groupへのスパイ潜入中のジャマイカン山田とヤザン大塚を連携させましょう。彼らの情報網で、ちゆるの動向を完全に把握できます。シリウスシュガーのセキュリティも、ゲーム部の崩壊で得たノウハウで突破可能です。」

バスクは目を細め、頷いた。

「よし、ローレン。黒龍、ジャマイカン、ヤザンに命じる。ちゆるの暗殺を72時間以内に実行しろ。ミライアカリが我々に従うまで、どんな手段も厭わん。」

黒龍は無言で一礼し、会議室を後にした。彼の背中からは、冷徹な殺意が漂い、GOOMSTUDIOの闇がさらに深まるようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、月ヶ瀬ちゆるは、シリウスシュガーの所長室で、姜小花とリリー・ラヴォアからの最新情報を精査していた。

モニターには、GOOMSTUDIOの監視カメラ映像や、Brave groupへのスパイ潜入の通信ログが表示されていた。

ちゆるは、鳴神裁のTwitterでの#SaveAkari発信が再び勢いを増していることを確認し、希望に満ちた笑みを浮かべていた。

「鳴神さん、ちゃんとやってくれてる! 小花さん、リリーさん、魂子さん、みんなの力でアカリちゃん、絶対救うよ!」

しかし、姜小花からの緊急通信が割り込んだ。

小花の声は、いつもより緊迫していた。

《月ヶ瀬さん、気をつけた方がいいですよ。公安の情報網で、チャイニーズマフィアの動きを察知しました。バスクが、あなたを標的にしている可能性が高いです。詳細はまだ不明ですが、黒龍という幹部が動いている事を確認しました。》

リリーが画面に割り込み、ガジェットを手に焦った口調で言った。

《ちゆるちゃん、ヤバいよ! シギントで、GOOMSTUDIOと外部の暗号化通信を傍受した。バスクがマフィアと密約して、君を消そうとしてる! ジャスピオンの正義にかけて、絶対守るから、シリウスシュガーのセキュリティ強化して!》

ちゆるの笑顔が一瞬凍りつき、すぐに決意の表情に変わった。

「…バスク、めっちゃ汚い手使うね。でも、あたしは負けないよ。小花さん、リリーさん、黒龍の動きを追って! 魂子さんやシロちゃん、萌実ちゃんにも伝えて、みんなでアカリちゃんを救いつつ、バスクの計画をぶっ潰す!」

 

 

 

 

ちゆるへの暗殺計画が動き出し、#SaveAkariのムーブメントは新たな危機に直面していた。バスクとチャイニーズマフィアの黒龍、ジャマイカン山田、ヤザン大塚、ローレン中本の暗躍に対し、ちゆる、姜小花、リリー、魂子、シロ、ひなた、萌実らの絆と戦略が試される時が迫っていた。戦いは、ミライアカリの救出とちゆるの命を巡る戦いへと突き進んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GOOMSTUDIOの秘密会議室は、薄暗い照明と重厚な防音壁に包まれ、冷酷な空気が漂っていた。

バスク郷里、ジャミトフ西村、ローレン中本、そしてチャイニーズマフィアの幹部「黒龍」の密約が交わされた直後、ヤザン大塚は部屋の隅でその会話を聞いていた。

彼はバスクの腹心としてBrave groupへのスパイ潜入を進めていたが、ちゆるの暗殺計画という過激な策略に不審を抱いた。

ヤザンの粗野な笑みが消え、眉をひそめた表情で一歩後ずさると、誰にも気づかれず静かに会議室を後にした。

ヤザンは廊下に出ると、タブレットを手にしながら独り言を呟いた。

「バスクの野郎…ちゆるを消すなんて、やりすぎだろ。ゲーム部の件はともかく、暗殺は俺の流儀じゃねえ。」

彼の声には、忠誠と葛藤が混じり、普段の粗暴な態度とは裏腹に、どこか正義感のようなものが滲んでいた。

バスクの冷酷な支配欲と、チャイニーズマフィアの介入が、ヤザンの心に不協和音を響かせていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちゆるは、姜小花とリリー・ラヴォアからの緊急通信を受け、自身の暗殺計画を知り、緊張感を高めていた。

モニターには、GOOMSTUDIOの監視映像やBrave groupの通信ログが映し出され、#SaveAkariのムーブメントを加速させるための戦略が議論されていた。

ちゆるは、姜小花の公安コネクションとリリーのシギント技術を頼りに、黒龍の動きを追う準備を進めていた。

そこに、リリーからの新たな通信が割り込んだ。

《ちゆるちゃん、緊急事態! シギントで、GOOMSTUDIO内部の通信に不審な動きをキャッチ! ヤザン大塚が、バスクの会議から突然離脱したみたい。通信ログから、ヤザンがちゆるの暗殺計画に反対してるっぽいよ! ジャスピオンの正義感みたいに、ヤザン、裏切る可能性あるかも!》

姜小花が冷静に補足した。

《――――ヤザンの離脱はバスクの計画に亀裂を生むチャンスです。公安の情報網で、ヤザンの現在地を追跡中。彼がBrave groupのスパイ任務を放棄すれば、バスクの動きをさらに混乱させられます。ですが、黒龍の暗殺チームは依然として動いている。警戒を怠らないでください。》

ちゆるは拳を握り、目を輝かせた。

「ヤザン、ほんと!? バスクの仲間割れ、めっちゃチャンスじゃん! 小花さん、リリーさん、ヤザンの動きをガッチリ追って! 魂子さんやシロちゃん、萌実ちゃんにも伝えて、#SaveAkariをさらに加速させるよ! アカリちゃんを救って、あたしも負けない!」

 

ヤザンの独断専行により、GOOMSTUDIOの内部に不協和音が生まれ、#SaveAkariのムーブメントに新たな光明が差し込んだ。ちゆる、姜小花、リリー、魂子、シロ、ひなた、萌実らの絆は、バスクと黒龍の冷酷な策略に立ち向かう希望の剣をさらに鋭く研ぎ澄ませていた。戦いは、緊迫した戦いへと突き進んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

株式会社クリエイトリングの会議室は、オンライン会議の熱気で満たされていた。

音霊魂子、石狩あかり、水菜月夏希、大代真白が中心となり、画面には電脳少女シロ、猫宮ひなた、田中ヒメ、鈴木ヒナ、ばあちゃる、犬山たまき、湊あくあ、兎鞠まり、風宮まつり、神楽めあ、高槻りつ、ふくやマスター、富士葵、桜樹みりあ、御来屋久遠、御来屋春秋、ときのそら、郡道美玲、ルイス・キャミー、夢月ロア、萌実が映っていた。

モニターには、姜小花から送られたGOOMSTUDIOの監視カメラ映像が表示され、ミライアカリの状況がリアルタイムで伝わっていた。

バスクのチャイニーズマフィアとの密約や、ヤザン大塚の離反、ちゆるへの暗殺計画という新たな危機が、VTuberたちの絆をさらに試していた。

ばあちゃるが少し困惑した声で言った。

《アカリちゃんの状況は分かったけど、俺は何すればいいんだ?》

ふくやマスターが即座に応じた。

《そりゃあ、魂子ちゃん達がやろうとしてる事手伝うに決まってるだろ。》

ばあちゃるは頭をかきながら呟いた。

《それはそうだけど…》

御来屋久遠が力強く割り込んだ。

《ベアトリクスさんやアイリスディーナさんは既に動いとるのだろ? なら私達が何とかするしかないのじゃ!》

郡道美玲が少し苛立った口調で言った。

《ばあちゃるさんもさっき言ったけど、具体的に何すればいいの?》

大代真白が明るく、しかし決意を込めて言った。

「みんな、小花さんからGOOMSTUDIOの監視カメラのハッキングがほぼ完了したって! アカリ先輩に直接メッセージを送れるかもしれないよ!」

シロが明るく、希望に満ちた声で応じた。

《シロ、ファンのみんなと一緒に、#SaveAkariをさらに盛り上げるよ! アカリちゃんに、みんなの応援が届くようにする!》

田中ヒメが冷静に提案した。

《監視カメラをハッキングして、アカリちゃんにメッセージを送る準備を進めよう。ブライトさんやエマさん、岩城さんとも連携して、完璧なタイミングを狙うよ。》

鈴木ヒナが頷き、勢いよく補足した。

《Twitterでの応援も、もっと拡散しよう! ファンの力を集めれば…》

萌実が静かに、しかし強い決意で言った。

《分かってる。鳴神とは距離置いたとはいえ状況は変わっていない――出来る限り尽くそう!》

魂子は立ち上がり、力強く宣言した。

「…そうだね。バスク達にVTuberの絆を見せつけてやるんだ!」

会議室は、VTuberたちの団結の熱で燃え上がり、#SaveAkariのムーブメントは新たな決意でさらに勢いを増した。

 

一方その頃、月ヶ瀬ちゆるはシリウスシュガーの研究所を離れ、父親の愛車であるトヨタ・パブリカ800デラックス(UP20D最終型)に乗り、NEOENTUM本社に向かって滑走していた。

今年4月に免許を取得したばかりのちゆるにとって、このパブリカは父との思い出と決意を繋ぐ大切な存在だった。

ハンドルを握る手は少し震えていたが、彼女の瞳には燃えるような決意が宿っていた。

ちゆるは独り言のように呟いた。

「あたしはまだ死ぬわけにはいかない……必ず救ってみせるよ、アカリちゃん。」

彼女の声には、バスクの暗殺計画への恐怖を乗り越える強い意志が込められていた。

姜小花とリリー・ラヴォアからの情報で、チャイニーズマフィアの黒龍が動いていること、ヤザン大塚の離反がバスクの計画に亀裂を生んでいることを知っていた。

ちゆるはNEOENTUMのエトラや他のメンバーに協力を仰ぎ、救出作戦の調整を行うため、全速力で車を走らせた。

 

ちゆるの決意とVTuberたちの絆は、バスクと黒龍の冷酷な策略に立ち向かう希望の剣をさらに鋭く研ぎ澄ませていた。戦いは、ミライアカリの救出とちゆるの命を守る長きに渡る戦いへと突き進んでいた。

 

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