ENTUM23   作:マブラマ

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第193話 脅威

2020年10月24日

NEOENTUM本社 第三会議室

 

月ヶ瀬ちゆるは、父親の愛車トヨタ・パブリカ800デラックスを飛ばし、NEOENTUM本社に到着した。

チャイニーズマフィア「黒龍」による暗殺計画の脅威が迫る中、彼女はミライアカリの危機をエトラに伝え、さらなる協力を得るために全速力で駆けつけていた。

NEOENTUM本社の第三会議室は、モダンなデザインと防音設備に守られた厳重な空間だった。

ちゆるは、NEOENTUM会長のベアトリクス・ブレーメとZIZAI会長のアイリスディーナ・ベルンハルトに迎えられ、匿われた。

会議室の空気は緊張感に満ちつつも、VTuberたちの絆と希望の熱が漂っていた。

ちゆるは息を整え、二人に状況を切々と説明した。

「ベアトリクスさん、アイリスディーナさん、ありがとう! アカリちゃんがGOOMSTUDIOでバスクのパワハラに苦しんでるの。#SaveAkariのムーブメントで、魂子さん、シロちゃん、ひなたちゃん、萌実ちゃん、みんな動いてるけど、バスクがチャイニーズマフィアの黒龍と組んで、私を暗殺しようとしてるって…! あと、ZIZAIのハインツ・アクスマンが怪しい動きしてるって、萌実ちゃんから連絡が!」

ベアトリクスは落ち着いた威厳ある口調で応じた。

「月ヶ瀬ちゆる、よくここまで来た。NEOENTUMはあなたを守るわ。バスクの野望とマフィアの介入は、VTuber業界全体への脅威だ。エトラにもアカリの状況を伝え、彼女の力を引き出す。」

彼女の瞳には、会長としての責任感と、ちゆるへの信頼が宿っていた。

アイリスディーナは鋭い視線で、しかし力強く言った。

「アクスマン…私のZIZAIの幹部がそんな動きを見せているとは、看過できない。ちゆる、お前の安全は私が保証する。姜小花とリリー・ラヴォアの情報網とも連携し、バスクと黒龍、アクスマンの動きを封じてやる。ミライアカリを救うため、ZIZAIの全力を投じる。」

彼女は夫テオドール・エーベルバッハが検討中のランサーエボリューションを思い出し、ほのかに微笑んだ。

「エトラの情熱も、きっとアカリを救う力になる。」

ちゆるは拳を握り、目を輝かせた。

「ありがとう、二人とも! エトラちゃんにアカリちゃんのピンチを伝えたら、絶対一緒に戦ってくれる! 小花さん、リリーさんにも連絡して、アクスマンと黒龍の動きをガッチリ追うよ! #SaveAkari、めっちゃ加速させる!」

 

 

第三会議室での戦略

 

・ちゆるの保護

ベアトリクスとアイリスディーナは、NEOENTUM本社のセキュリティを最大限に強化し、ちゆるを黒龍の暗殺から守る。第三会議室は監視カメラや外部通信から完全に隔離され、ちゆるの安全を確保。NEOENTUMの警備チームが、黒龍やその手下の侵入を阻止する準備を整える。

・エトラへの連絡

ベアトリクスは、エトラがNEOENTUM大ホールでランサーエボリューションのASMR撮影に没頭していることを把握。ちゆると共にエトラにアカリの危機を伝え、彼女の情熱と行動力を救出作戦に引き込む。エトラが加われば、NEOENTUMの勢力と士気がさらに高まる。

・アクスマンへの対処

アイリスディーナは、ZIZAI内部のハインツ・アクスマンの怪しい動きを調査。アクスマンが鳴神裁から萌実の過去(「嫁ノ萌実」)に関する情報を得ていたこと、バスクと繋がっている可能性を洗う。姜小花の公安コネクションとリリーのシギント技術を活用し、アクスマンとミヒャエル・ゾーネの通信ログを解析。

・#SaveAkariの強化

ちゆるは、魂子、シロ、ひなた、萌実らとオンラインで連携。姜小花の監視カメラハッキングとリリーの通信傍受データを基に、GOOMSTUDIOの警備の隙を突き、アカリへの直接メッセージ送信を準備。ヤザン大塚の離反を活用し、バスクの内部をさらに混乱させる戦略を立てる。

 

ちゆるは会議室のモニターを見つめ、呟いた。

「エトラちゃん、アカリちゃんのピンチを知ったら、絶対動いてくれる…! ベアトリクスさん、アイリスディーナさん、みんなの力を合わせて、バスクと黒龍をぶっ潰すよ!」 ベアトリクスとアイリスディーナの協力により、ちゆるは暗殺の危機を回避しつつ、NEOENTUMとZIZAIの力を結集。

エトラの加入が期待される中、姜小花、リリー、魂子、シロ、ひなた、萌実らの絆は、#SaveAkariのムーブメントをさらに加速させていた。

バスク、黒龍、アクスマンの策略に立ち向かう希望の剣は、ミライアカリを救い、ちゆるの命を守るための戦いに向けて、鋭く研ぎ澄まされていた。

戦いの火蓋は、間もなく切られようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年10月25日

GOOMSTUDIO周辺

 

夜の闇がGOOMSTUDIOの施設を包み、冷たい風が静かに吹き抜けていた。鳴神裁は、音霊魂子や萌実たちと距離を置くことを決意し、単独でGOOMSTUDIOの内部調査に乗り出していた。

彼は、ミライアカリを救うため、自身の影響力と過去の情報網を頼りに、警備の隙をついて敷地内に忍び込もうとしていた。

黒いフードを被り、監視カメラの死角を慎重に進む鳴神の瞳には、熱い決意と過去の葛藤が混在していた。

しかし、その矢先、偶然通りかかった黄ノ星つくりと鉢合わせた。

つくりは、鋭い目つきで鳴神を睨み、静かだが力強い声で言った。

「おい、鳴神。何やってんだ? こんなとこでウロウロして、トラブル起こす気か?」

鳴神は一瞬たじろいだが、すぐに反発した。

「てめえに用はねえ! 俺はアカリを救うために動いてるんだ。邪魔すんな!」

つくりは一歩踏み出し、冷静に言い放った。

「アカリを救う? あんたのやり方じゃ、逆に彼女を危険に晒すだけ。――魂子さんたちやZIZAI、NEOENTUMがちゃんと動いてる。あんたみたいな単独行動は、計画を台無しにするだけだよ。」

鳴神は拳を握り、歯を食いしばった。

「ちっ…! 俺だって、アカリを助けたいんだ! お前になんか分かるかよ!」

つくりは小さくため息をつき、静かに続けた。

「分かるさ。アカリ先輩の笑顔は、VTuberみんなの宝だよ。でも、あんたの過去の行動――ゲーム部やにじさんじへのデマや炎上――それがどれだけ人を傷つけたか、忘れたわけじゃないよね?」

鳴神は言葉に詰まり、目を逸らした。

「…くそっ。」

彼の声には、過去の失敗への悔恨と、アカリを救いたいという想いが交錯していた。

つくりは少し柔らかい口調で言った。

「引き返しな、鳴神。アカリ先輩を救うのは、『私達』みんなの仕事だ。あんたの力は、別の形で使えばいい。」

鳴神は渋々その場を後にした。

背を向ける彼の姿は、夜の闇に溶け込むように小さくなっていった。

つくりは彼の背中を見送りながら、静かに呟いた。

「…アカリ先輩、絶対に救うから。」

この時点で、彼女が後に2024年1月19日にあおぎり高校から「ぷわぷわぽぷら」として再デビューすることなど、鳴神はおろか他のVTuberたちも知る由もなかった。

鳴神の心には、アカリを救いたいという強い想いが残りつつも、過去の行動への葛藤と孤立感が彼を苛んでいた。一方、ちゆるはNEOENTUM本社でエトラとの接触を進め、姜小花とリリーが黒龍やアクスマンの動向を追跡。魂子や萌実たちは、VTuberたちの絆とファンの力を結集し、#SaveAkariをさらに加速させていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月ヶ瀬ちゆるは、NEOENTUM本社の第三会議室で、NEOENTUM会長のベアトリクス・ブレーメとZIZAI会長のアイリスディーナ・ベルンハルトに匿われながら、ミライアカリ救出作戦と自身の暗殺危機を乗り越える戦略を練っていた。

チャイニーズマフィア「黒龍」の脅威、ZIZAIのハインツ・アクスマンの怪しい動き、ヤザン大塚の離反、そして鳴神裁の単独行動による波紋――戦いは緊迫の度を増していた。そんな中、ちゆるは新たな協力を得るため、aNCHORの柏木晴子と築地多恵に連絡を取り、自身の状況とミライアカリの現状を全て話すことを決めた。

ちゆるは、NEOENTUMのセキュアな通信回線を使い、柏木晴子と築地多恵にビデオ通話で接続した。

画面には、朗らかな笑顔を浮かべる晴子と、落ち着いた雰囲気の多恵が映った。

ちゆるは息を整え、切実な声で切り出した。

「晴子さん、多恵さん、シリウスシュガーのちゆるだよ! 緊急事態なの! アカリちゃんがGOOMSTUDIOでバスクのパワハラに苦しんでて、#SaveAkariのムーブメントで魂子さん、シロちゃん、ひなたちゃん、萌実ちゃん、みんなで動いてるけど…バスクがチャイニーズマフィアの黒龍と組んで、私を暗殺しようとしてる! あと、ZIZAIのアクスマンが怪しい動きしてて、萌実ちゃんの過去を暴いたり、エトラちゃんにも何か企んでるみたい…助けて!」

 

柏木晴子は、aNCHORの社員で、普段は人懐っこい笑顔と朗らかな態度で周囲を和ませるが、冷静で時に非情な視点を持つ女性だ。彼女はちゆるの話を聞き、軽く目を細めながらも落ち着いた声で応じた。

《そんな大変なことになってるの? アカリちゃんのパワハラ…ほんとにひどいわね。でも、暗殺計画? バスクって奴、非情すぎる。aNCHORとしても、VTuber業界の闇は放っておけないよ。弟たちも心配してるけど、私のコネで情報集めてみる。入社面接の頃みたいに、茜ちゃんに相談して動くわ。》

彼女は一瞬、中華丼を思い出したように微笑んだが、すぐに真剣な表情に戻った。

《ただ、ちゆるちゃん、正直に言うと、マフィアが絡むならリスクは高い。私が非情に見えるかもしれないけど、君の安全を最優先で考えるよ。弟たちに何かあったら嫌だしね。》

晴子の冷静な分析には、彼女の入社当時のエピソードが垣間見えた。aNCHOR入社面接では、同期の涼宮茜に合わせて控えめな態度を取っていたが、入社後は「新人時代と同じ考えではいけない」と茜と口論することもあった。

それでも、彼女の弟たちへの気遣いや、仲間への深い信頼は揺るがず、ちゆるの危機に本気で向き合う姿勢を示していた。

 

築地多恵は、晴子と涼宮茜の同期で、aNCHORの社員。同性愛者であり、茜に密かな恋慕を抱いている。

彼女はちゆるの話を聞き、静かに、しかし強い決意を込めて答えた。

《ちゆるさん、アカリさんのこと、心配だよ…茜ちゃんもきっと動いてくれるはず。私、茜ちゃんに…いや、同期として全力で協力するよ。aNCHORのネットワークで、バスクの裏側を探ってみる。アクスマンや黒龍の動き、公安の小花さんたちと連携できるかも。》

多恵の声には、茜への想いが滲みつつも、プロとしての冷静さが感じられた。

《アクスマンの動きも気になるね。ZIZAI内部の裏切り者がバスクと繋がってるなら、アイリスディーナさんと連携して真相を暴くよ。ちゆるさん、あなたは絶対守るから。》

多恵は、晴子と茜との同期としての絆を大切にしつつ、ちゆるの情熱に共感。

彼女の恋慕する茜への信頼が、aNCHORの協力体制をさらに強固にする鍵となっていた。

 

ちゆるは、晴子と多恵の言葉に目を輝かせ、拳を握った。

「晴子さん、多恵さん、ありがとう! aNCHORの力、めっちゃ心強いよ! エトラちゃんにもアカリちゃんの危機を伝えるし、魂子ちゃん、シロちゃん、萌実ちゃん、小花さん、リリーさんと一緒に、バスクと黒龍、アクスマンを絶対ぶっ潰す! #SaveAkari、もっと加速させるよ!」

ちゆるの新たな協力者、柏木晴子と築地多恵の加入により、#SaveAkariのムーブメントはさらに強固なものとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年10月26日

NEOENTUM本社前

 

夜のNEOENTUM本社前は、冷たい秋風が吹き抜け、静寂と緊張感に包まれていた。

鳴神裁は、音霊魂子や萌実たちと距離を置いた後、単独で行動を続け、ミライアカリがGOOMSTUDIOで受けているパワハラの現状を萌実の親友であるエトラに直接伝えるため、NEOENTUM本社に足を運んだ。

彼の瞳には、過去の失敗への葛藤と、アカリを救いたいという熱い決意が宿っていた。

しかし、NEOENTUM本社前に差し掛かった瞬間、一台のトヨタ・カローラスポーツが道を塞ぐように停まり、ヘッドライトの光が鳴神を照らした。

車から降りてきたのは、aNCHORの社員である柏木晴子と築地多恵だった。

二人の目は鋭く、鳴神を牽制するように立っていた。

柏木晴子が落ち着いた、だが厳しい口調で切り出した。

「鳴神裁、こんな時間にNEOENTUMに来て何のつもり? またデマを撒き散らす気?」

鳴神は一瞬たじろいだが、すぐに反発した。

「デマじゃねえ! 俺はエトラに、ミライアカリがGOOMSTUDIOでどんな目に遭ってるか伝えに来たんだ! アカリを救うために、動かなきゃいけねえだろ!」

築地多恵が一歩踏み出し、冷たく言い放った。

「鳴神君の『動く』っていうのが、いつも問題なんだよ。ゲーム部やにじさんじの騒動で、どれだけ人が傷ついたか忘れたわけじゃないよね? アカリさんの救出は、魂子さんやZIZAI、NEOENTUMがちゃんと進めてる。あなたの無責任な行動は、かえって邪魔になるだけ。」

鳴神は拳を握り、声を荒げた。

「邪魔じゃねえ! 俺はアカリを助けたいだけだ! あんたたちに何が分かる!?」

柏木晴子が静かに、だが力強く続けた。

「分かるよ。アカリちゃんの笑顔は、VTuber界の宝だよ。でも、あんたのやり方はいつも無闇に火をつけるだけ。過去のデマや炎上で、どれだけ信頼を失ったか分かってる? エトラに話す前に、まず自分の行動を省みなさい。」

彼女の声には、普段の朗らかさとは裏腹に、冷静で非情とも思える判断力が滲んでいた。中華丼を思い出すような柔らかい笑みは一瞬も見せず、ちゆるから聞いた危機の深刻さを反映していた。

築地多恵が付け加えた。

「それに、GOOMSTUDIOの内部情報は、すでにちゆるさんやZIZAIを通じて共有されてる。ここで騒いでも、アカリさんの状況を悪化させるだけだよ。警告するよ、鳴神。これ以上デマを流したり、勝手な行動を取ったりしたら、aNCHORとしても黙ってないから。」

彼女の声には、涼宮茜への恋慕からくる優しさと、プロとしての厳しさが混在していた。鳴神は唇を噛み、悔しげに二人を睨んだ。

「…ちっ、くそっ…! 俺だって、アカリを救いたいだけだ…!」

柏木晴子は穏やかに、だがきっぱりと言った。

「その気持ちは本物かもしれない。でも、方法を間違えたら、誰も救えない。引き返しなさい、鳴神。エトラには、私たちがちゃんと伝えるから。」

鳴神はしばらくその場に立ち尽くし、やがて渋々踵を返した。

「…分かったよ。だが、俺は諦めねえ。アカリを救うために、俺なりのやり方で動く。」 彼の背中は、夜の闇に溶け込むように遠ざかっていった。

築地多恵が小さくため息をつき、呟いた。

「その『俺なり』が問題なんだよ…。アカリちゃんのためにも、冷静になってね。」

彼女はカローラスポーツに戻りながら、茜に報告する準備を始めた。

柏木晴子と築地多恵の登場により、鳴神の暴走は抑えられ、#SaveAkariのムーブメントは一層強固になった。ちゆるはNEOENTUM本社でエトラとの接触を進め、姜小花、リリー、魂子、シロ、ひなた、萌実らがバスク、黒龍、アクスマンの策略に立ち向かう準備を加速させていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NEOENTUM本社の第三会議室は、緊張感と決意の熱気で満たされていた。テーブルの上には、警視庁公安部の走り鳰警視から提供されたGOOMSTUDIOの監視カメラデータや、#SaveAkariムーブメントの進捗報告書が並び、モニターには姜小花とリリー・ラヴォアからの最新情報が映し出されていた。

NEOENTUM会長のベアトリクス・ブレーメ、幹部のファルカ・ミューレンカンプ、ニコラ・ミヒャルケ、カタリーナ・ディーゲルマンが揃い、真剣な表情で議論を進めていた。

そこに、aNCHORの社員である柏木晴子と築地多恵が参加し、ミライアカリの現状とGOOMSTUDIOの実態をエトラに伝える必要性を訴えた。

会議室は、VTuber業界の未来とアカリの命を巡る戦いの中心となっていた。

柏木晴子が、朗らかさの中に強い決意を込めて切り出した。

「ベアトリクスさん、エトラにGOOMSTUDIOの実態とアカリの現状を伝えるべきです。彼女はアカリの親友であり、知る権利があります。エトラの力を借りれば、ムーブメントはさらに勢いを増すはずです。」

築地多恵が、涼宮茜への想いを胸に秘めつつ、力強く補足した。

「エトラちゃんはまだ何も知らないまま、スタジオでASMR撮影に没頭してます。このままじゃ、彼女が後で知った時に後悔するかもしれない。アカリさんのために、早く伝えるべきです!」

しかし、ファルカ・ミューレンカンプが冷たく却下した。

「今、エトラに話すのは時期尚早だ。彼女は感情的になりやすい。GOOMSTUDIOの監視が厳しい中、感情的な行動を取られると計画が乱れる。アカリ救出のタイミングを優先すべきだ。」

彼女の声は、戦略家としての冷静な判断を反映していた。

ニコラ・ミヒャルケも、落ち着いた口調で一蹴した。

「その内、適切なタイミングで伝える。エトラの情熱は有用だが、今は我々がコントロールする必要がある。焦るな。」

彼女の言葉には、全体の統制を重視する姿勢が滲んでいた。

晴子と多恵は一瞬言葉に詰まり、顔を見合わせた。

だが、カタリーナ・ディーゲルマンが穏やかに、しかし力強い声で場を収めた。

彼女は小さな笑みを浮かべ、二人を見つめた。

「大丈夫よ。私達が誰だと思ってるの? 柏木、築地。アンタに言われるまでもないけど、アカリは必ず救ってみせる。」

彼女は一瞬目を細め、続けた。

「自分の仕事に集中しなさい―――アニメ、期待しているわよ?」

その言葉に、晴子と多恵は少し気まずそうに微笑んだ。晴子が小さく頷き、言った。

「…分かったよ、カタリーナさん。aNCHORとしても、アカリさんを応援してる。マブラヴの力を信じて、私たちも協力するから。」

多恵も力強く付け加えた。

「うん、アカリさんの笑顔は絶対に取り戻す! 私たちも、#SaveAkariを広めるために動くよ!」

ベアトリクスが静かに締めくくった。

「よし、柏木晴子、築地多恵、あなた達の想いは分かったわ。エトラへの説明は、適切なタイミングで私たちが行う。aNCHORには、引き続き情報提供と外部からの支援を頼む。アカリを救うため、NEOENTUMとZIZAI、そしてすべてのVTuberの絆で、バスクを打ち倒すわ」

会議室は、団結の熱気で満たされ、晴子と多恵は決意を新たにNEOENTUMを後にした。

 

晴子と多恵の嘆願により、#SaveAkariのムーブメントはaNCHORの支援を得てさらに強固になった。ちゆる、魂子、シロ、ひなた、萌実、姜小花、リリー、ベアトリクス、アイリスディーナらの絆は、バスク、黒龍、アクスマンの策略に立ち向かう希望の剣を鋭く研ぎ澄ませていた。エトラが真実を知る日が迫る中、戦いはミライアカリの救出とちゆるの命を守る戦いへと突き進んでいた。

まだまだ終わらない。この戦いはいつ終わるのか?

果たして、アカリは救出出来るのだろうか?

 

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