2021年4月29日、ZIZAI内部
3度目の緊急事態宣言下の東京は静まり返り、VTuber業界の暗闘はさらに複雑さを増していた。
バスクの三合会との連携がNEOENTUM、にじさんじ、ホロライブ、.LIVE、H.LIVEに拡散され、萌実とエトラの怒りの糾弾が#SaveAkariムーブメントを加速させる中、ZIZAI内部に衝撃的な裏切りが発覚した。
裏切り者は旧ソ連軍出身のイェシー・サンダーク。
彼は、既に解雇されていたハインツ・アクスマンとその取り巻きであるミヒャエル・ゾーネらに、ZIZAIの機密情報を漏洩していた。
イェシーはZIZAIのセキュリティ部門に所属し、姜小花のハッキングデータや鳴神裁の録音情報にアクセス可能な立場にあった。
彼女がアクスマンに漏洩した情報には、ディスコルディアの潜伏先、黒龍の資金ルート、および#SaveAkariの内部動向が含まれていた。
アクスマンは解雇後、シンガポールからマレーシアに逃走していたが、ミヒャエルら取り巻きを通じてイェシーの情報を受け取り、GOOMSTUDIOの反撃を画策していた。
ZIZAI本社では、姜小花が緊急会議を招集。
画面越しに、ベアトリクス・ブレーメ、篁唯依、音霊魂子が集まった。姜小花は厳しい口調で切り出した。
「イェシー・サンダークがアクスマンに情報を流していた。彼の裏切りで、ディスコルディアの新宿近辺の潜伏先の繋がりはない』と否定している。」
ベアトリクスは冷静に頷き、言った。
「サンダークの裏切りは痛手だが、#SaveAkariの勢いは止まらない。彼を即刻隔離し、アクスマンの動きを封じる。」
魂子は拳を握り、熱く叫んだ。
「サンダーク…なんて奴だ! アカリちゃんの輝き、ファンの絆を裏切るなんて許せない! 魂子、みりあちゃん、るしあちゃんと一緒に、バスクもアクスマンもぶっ潰す!」
一方、アクスマンとミヒャエルは、解雇された後も東南アジアの隠れ家で暗躍していた。ミヒャエルはイェシーから得た情報をもとに、バスクとは独立してディスコルディアを使った偽スキャンダルの準備を進めていた。
彼は部下にこう言い放った。
「バスクが三合会と組んだ? 関係ない。我々はイェシー・サンダークの情報で#SaveAkariを分断する。ミライアカリを孤立させ、GOOMSTUDIOを再び支配下に置く。彼女の版権を馬鹿な連中にチラつかせば必ず食いつくよ」
しかし、ミヒャエルの「三合会との繋がりはない」という主張は、姜小花の公安部ネットワークによる追跡で疑問視されていた。
三合会の資金ルートの一部がマレーシアに流れている形跡があり、アクスマンの逃走先と一致していた。
2021年4月30日、ミライアカリの自宅配信ルーム
東京に3度目の緊急事態宣言が発令された静かな春の夕暮れ、ミライアカリは自宅の配信ルームでモーションキャプチャ装置を装着し、ファンとのQ&A配信の準備を進めていた。アムウェイ案件の失敗は彼女の心に一瞬の影を落としたが、ファンの絆が彼女に新たな力を与えていた。アカリはモニターをチェックしながら、鏡に向かって自分を鼓舞した。「アムウェイ、失敗しちゃったけど…ファルカさん、魂子ちゃん、みりあちゃん、ファンのみんなが支えてくれる。アカリ、輝くよ!」
配信が始まり、アカリの明るい声がバーチャル空間に響いた。
「みんな、ハロー! ミライアカリだよ♪ 今日はファンとのQ&A配信! みんなの質問、楽しみにしてるよ~!」
画面には星空とガンダムのシルエットが映し出され、彼女の笑顔がファンに温もりを届けた。
配信中、ドーセット・アカホシからの音声メッセージがアカリのイヤホンに流れた。
「ミライアカリ、君の輝きは止められない。音霊魂子、石狩あかり、大代真白、山黒音玄、他に協力している同志達が…君の仲間たちがここにいる。#SaveAkari」
アカリの瞳が輝き、小さな笑みを浮かべた。
彼女はカメラに向かって声を張り上げた。
「みんなの質問、めっちゃ楽しい! ファンのみんなの絆、アカリの宝物だよ!」
Twitterのコメント欄は瞬時に沸騰し、「アカリちゃん、いつも輝いてる!」「#SaveAkari」「絆最高!」とファンの応援が溢れ返った。
アカリはコメントを読みながら、笑顔で応えた。
「みんな、ありがとう! アカリ、負けないよ!」
ファンからの質問に答える中で、アカリは特に印象的な質問に目を輝かせた。
「アカリの最近の推し曲は?」という質問に、彼女は即答した。
「やっぱり『めぐりあい』! ファーストガンダムの劇場版3部のラストでアムロがホワイトベースのクルー達と合流した場面が印象残ったよ~。ファンのみんなへの想いを込めて歌ったんだ! これからも一緒に輝こうね!」
アカリのQ&A配信は、#SaveAkariと#FreeCocoのムーブメントに新たなエネルギーを注入し、アクスマンの潜伏、黒龍の資金ルート、ヨメミの失踪、桐生ココのパワハラ疑惑、シフィールのチャンネル乗っ取りの真相を追い、GOOMSTUDIOとZIZAIの支配を揺さぶっていた。
VTuber業界の絆と国際的なファンの力が、革命の火を燃え上がらせていた。