2025年5月26日
viviON本社 あおぎり高校スタジオ
スタジオは、再び嵐の中心となっていた。
エイレーンがCi-en事業部を通じて投稿した新たなR18指定百合漫画は、予想を超える波紋を広げていた。
タイトルは『【実話】北朝鮮で百合ってみた【あおぎり高校編】』。
北朝鮮の閉鎖的な世界観を背景に、あおぎり高校の現役メンバー――音霊魂子、石狩あかり、栗駒こまる、月赴ゐぶき、春雨麗女、ぷわぷわぽぷら、萌実、エトラ、我部りえる、うる虎がーる、八十科むじな――が、過激で情熱的な百合関係で描かれていた。
魂子のリーダーシップが「同志への絶対服従」に、あかりの繊細さが「秘密の監視」に、こまるの情熱が「革命の炎」に、ゐぶきのクールさが「冷徹な尋問官」に、麗女の鋭さが「粛清の執行者」に、ぽぷらの無邪気さが「無垢なスパイ」に、萌実の優しさが「禁断の癒し」に、エトラの情熱が「洗脳の先導者」に、りえるの存在感が「影の支配者」に、うる虎がーるとむじなの個性が「狂気の双子」に――エイレーンの独特なユーモアと過激さが、すべてを北朝鮮風に塗り替えた。
卒業生の大代真白と水菜月夏希だけは、意図的に除外されていた。
エイレーンは「引退後の新たな人生を尊重した」とコメントを残し、萌実の「ぺろぺろ」描写を避けたのも、NEOENTUMの反発を恐れたためだった。
X上では、賛否が真っ二つに割れた。
絶賛の声が飛び交う。
「エイレーンらしくてええわ」「うん、エイレーンならやると思った」「萌実ぺろぺろ」「たまこたんカワユスw」「エトラのエッチなモン見て幸せやなぁ~」「ぽぷらちゃんかわいー!」「こまるは女神だ」「女神ッ!私は、仰せの通りに!!」「ええもん見せて貰いましたわ」「エトラちゃんすげー乳ww」「りえるちゃんが目立ってる」「めーちゃん、サングラスかけてるけど、それ北朝鮮だったら即処刑されるぞwww」「エイレーンさんは北朝鮮事情とか詳しいのかな」「とにかくすげーなwww」「素晴らしい!最高の漫画だと思わないか?」「エイレーン、GJ」
一方、激怒の声が殺到し、「#エイレーン暴走」「#あおぎり守れ」がトレンド入り。
「あおぎりメンバーの尊さを汚す」「喜び組草ww」「俺達の魂子を穢すな!」「りえるちゃんはそこまでSじゃないよ!」
ファンの怒りは収まる気配がなく、コミュニティは結束を強めていた。
viviON本社のあおぎり高校スタジオ、緊急会議。
魂子が叫ぶ。
「え、なにこれ!? またR18!? エイレーン、やりすぎだよ!しかも北朝鮮モチーフって、めっちゃ物議醸すじゃん!」
あかりが眉をひそめ、冷静に。
「これアクスマンの仕業ですよね? エイレーンを利用して、私たちのイメージをめちゃくちゃにしようとしてる……!」
ゐぶきがハスキーボイスでツッコミ。
「ほんま、エイレーンもアクスマンも節操なさすぎやろ。北朝鮮ネタでR18って、頭おかしなるで。ファン怒らせてどうするつもりや!」
麗女がニヤリと笑う。
「まぁ、一部のファンが喜んでるみたいだけどさ。……でも、りえる先輩が目立ってるのはちょっと嬉しいかも?
リエルは麗女に睨め付ける
「うらめ?」
麗女は慌てて否定する。
…「って、冗談!冗談ですよ、りえる先輩!こんなのダメだろ!」
ぽぷらが無邪気に。
「ぽぷら、漫画に出てて嬉しいけど~、なんか変な感じ~!北朝鮮ってどこ~?」
萌実が不安げに。
「……萌実がまた描かれてる。エイレーン、なんでこんなこと……。ベアトリクスさん、怒るよね?」
エトラが複雑な表情で。
「でも、アクスマンさんが絡んでるなら、私たちがもっとしっかりしないと……。」
予想外の展開が、アクスマンに追い風をもたらした。
エイレーンの漫画が一部のファンに熱狂的に支持されたことで、Ci-en事業部の注目度は急上昇。
アクスマンはこの機を逃さず、viviON本社への復帰を果たした。
スタジオに堂々と現れたアクスマンは、凄みある笑みを浮かべ、高らかに宣言した。
「あおぎりよ、私は帰ってきたぞ!――勝ったと思ったろ! 愚か者ォ!!!」
その高笑いがスタジオに響き渡り、メンバーたちの間に緊張が走った。
エイシス社内でのアクスマンの評判は依然最低だったが、エイレーンの成功により、一部のスタッフやクリエイターを味方につけ始めていた。
彼はCi-enでの炎上を利用し、あおぎり高校運営スタッフとしての地位を固めようとしていた。
一方、エイレーンは批判を意に介さず、しぶとく動画投稿や漫画制作を続けた。
Xでの賛否両論を眺めながら、彼女はニヤリと笑う。
「ふふ、騒がれれば騒がれるほど、百合の花園は広がりますよ。」
株式会社NEOENTUM本社、第三会議室
カタリーナ・ディーゲルマンは、エイレーンの新作を手に呆れ笑いを浮かべる。
「エイレーン、ほんとブレないわね。北朝鮮モチーフでR18って、アクスマンの策略に乗せられてるのに、彼女らしいっちゃらしい。」
ベアトリクスに報告し、冷静に。
「少佐、アクスマンがviviON本社に戻ったようです。魂子たち、試練ですね。」
ベアトリクスは目を細め、静かに。
「アクスマンは、魂子たちの絆を過小評価している。カタリーナ、ニコラと協力して、viviONの動きを監視しなさい。魂子たちなら、この試練も乗り越えるわ。」
ニコラ・ミヒャルケが鋭い目で冷たく言い放つ。
「アクスマンは、炎上を利用して這い上がっただけです。彼女たちの光を穢すような真似は、絶対に許しません。」
魂子たちは、ファンとの絆をさらに深めるため、大規模な生配信を企画した。
配信では、エイレーンの漫画に対する謝罪と共に、あおぎり高校の真の魅力を伝える内容を用意。
魂子がカメラに向かって力強く。
「みんな、エイレーンさんの漫画で騒ぎになったけど、私たちは負けない!夏希と真白も含めて、あおぎり高校の絆は本物だよ!あおぎり高校は、どんな策略も跳ね返す!」
あかりが続ける。
「……エイレーンさんの漫画は、彼女の想いまで汚せませんよ!」
こまるが叫ぶ。
「アクスマン、絶対許さない!こまるたちのファンを舐めるなよ!」
ゐぶきがハスキーボイスで笑う。
「ほな、配信でファンと一緒にアクスマンいじったろ。炎上も笑いに変えたるで!」
配信は大成功を収め、Xのトレンドは「#エイレーン暴走」から「#アオギリエース最強」に変わった。
ファンの支持を取り戻した魂子たちは、アクスマンの策略に立ち向かう決意を新たにした。
viviON本社に戻ったアクスマンは、スタッフとして再起を果たしたものの、心には複雑な思いが渦巻いていた。
ミヒャエル・ゾーネが静かに。
「中佐……魂子たちの絆は、あなたの策略を超えました。もう、過去のやり方を捨てる時です。」
アクスマンは窓の外を見つめ、低く呟く。
「……私は、ただ光を欲しただけだ。だが、魂子たちの光は、私を焼き尽くすほど眩しい。」
彼の心には、初めて敗北感と、わずかな悔恨が芽生えていた。
魂子たちの配信は、ファンとの絆をさらに強固なものとし、エイレーンの漫画による騒動を乗り越えた。
あおぎり高校のメンバーは、夏希と真白の想いを胸に、未来へと突き進む。
アクスマンの策略は、彼女たちの光の前にかすみ、エイレーンは独自の道を突き進む。
魂子がスタジオで笑顔で叫ぶ。
「これからも、あおぎり高校は止まらない!みんなと一緒に、最高の未来を作るよ!」
彼女たちの物語は、どんな闇も照らす光として、輝き続ける――。
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