ENTUM23   作:マブラマ

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第315話 GOOMの亡霊

2025年6月6日――東京の夜は、いつもより重く淀んでいた。

バンダイナムコ(バンナム)内部で、利益至上主義を掲げる青年社員たちが、GOOMSTUDIOの思想に共鳴し、「New Desize」を名乗って武装決起した。

彼らは、ミライアカリの引退後に自由とクリエイター重視の姿勢へ転換したバンナムの方針に反発。

あおぎり高校を制圧し、VTuber業界に再び支配と統制の秩序をもたらそうと企てた。

首領はブレイブ玄田、メンバーはトッシュ堀内、ジョッシュ山寺、ファスト関、ドレイク藤波――いずれも若く野心的な社員だったが、利益と権力を追求する冷酷な思想に染まっていた。

New Desizeは、バンナム本社の一角を占拠し、あおぎり高校のスタジオに武装した集団を送り込んだ。

 

彼らの目的は、あおぎり高校の配信設備を掌握し、魂子たちの自由な表現を封じることだった。

玄田が冷笑を浮かべ、宣言する。

「音霊魂子、お前たちの絆など、所詮は幻想だ。利益こそが全て!あおぎり高校は、俺たちの支配下で生まれ変わる!」

魂子が毅然と立ちはだかる。

「玄田、アンタたちの利益至上主義なんて、私たちの絆の前じゃ無力だよ! あおぎり高校は、絶対に負けない!」

萌実が第一声帯で、しかし鋭く言う。

「……バンナムの仲間だったはずなのに、なんでこんなことするの? ぺぺちの傷、繰り返したいの?」

エトラが怒りを込めて叫ぶ。

「ブレイブ、トッシュ、ジョッシュ、ファスト、ドレイク! あおぎり高校を穢すなら、私たちが許さないよ!」

 

バンナム上層部は、New Desizeの叛乱を重く受け止め、玄田らを懲戒解雇処分とする決定を下した。

しかし、単なる解雇では事態を収束できないと判断したベアトリクス・ブレーメは、かつて東ドイツシュタージ時代や連邦情報局在籍時に温存していた戦力を動員する決断を下した。

彼女は、警視庁の特殊急襲部隊(SAT)や特別捜査チーム(SIT)、さらには陸上自衛隊東部方面隊第一師団との連携を迅速に構築。

さらに、彼女が極秘裏に所有していた戦闘ヘリコプターMi-24ハインドを投入し、New Desizeの制圧に乗り出した。

ベアトリクスが冷たく言う。

「玄田、貴様達の浅はかな野望は、ここで終わる。あおぎり高校の光を穢すことは、私が許さない。」

アイリスディーナが頷く。

「ユルゲン兄さんの想いを継ぐ音霊たちを守るため、New Desizeは必ず潰す。」

リィズが静かに呟く。

「……お兄ちゃんの仇を取るためじゃない。魂子たちの未来を守るためよ。」

しかし、ベアトリクスは大規模な武力行使がVTuber業界全体のイメージを損なうと判断。武力に頼らず、魂子たちの絆とVTuberコミュニティの結束を信じた。

仮想会議で結束を固めたキズナアイ、ときのそら、宝鐘マリン、白銀ノエル、兎田ぺこら、夏色まつり、電脳少女シロ、犬山たまき、ギルザレンⅢ世らVTuberたちが、魂子たちの救援に駆けつけた。

彼女たちは、Xを通じてファンに呼びかけ、「#あおぎり守れ」「#VTuberの絆」をトレンド化させ、New Desizeの暴挙を糾弾した。

キズナアイが明るく言う。

「魂子ちゃん、萌実ちゃん、みんな!私たちの絆で、玄田たちをやっつけるよ!」

宝鐘マリンが妖艶に笑う。

「ふふ、玄田の野望なんて、魂子たちの光の前じゃちっぽけよ。VTuberの絆、舐めないでよね!」

白銀ノエルが凜々しく宣言する。

「New Desize、許さない! 魂子ちゃんたちの輝きを守るため、私たちホロライブも全力で戦うわ!」

にじさんじの西園チグサも、配信で力強く言う。

「アクスマンは過去を償ってるけど、玄田たちは違う。あおぎり高校を穢すなんて、絶対に許さないよ!」

警視庁SATとSITが、足立区のNew Desizeの拠点を包囲。

陸上自衛隊東部方面隊第一師団がバックアップに待機する中、ベアトリクスのMi-24ハインドが夜空を切り裂き、轟音と共に拠点上空に現れた。

ヘリの威圧的な存在感に、玄田たちは動揺を隠せなかった。

ベアトリクスがヘリから無線で告げる。

「玄田、降伏しろ。貴様等の野望は、魂子たちの絆の前に無力だ。」

玄田が叫ぶ。

「ベアトリクス・ブレーメ、俺たちは負けない! 利益こそ正義だ!」

しかし、魂子たちの配信がXで拡散され、ファンからの圧倒的な支持が集まった。

New Desizeのメンバーは、孤立無援の状況に追い込まれた。

SATとSITが突入し、玄田、トッシュ、ジョッシュ、ファスト、ドレイクを迅速に制圧。5人全員が逮捕され、バンナムの叛乱は終結した。スタジオに戻った魂子たちは、ファンからの応援メッセージに涙を流しながら配信を行った。

魂子が叫ぶ。

「みんな、ありがとう! New Desizeの野望も、私たちの絆でやっつけたよ! あおぎり高校は、永遠に輝く!」

萌実が柔らかく微笑む。

「……みんなの絆……心にも響いたよ。ありがとう、魂子ちゃん、エトっちゃん、みんな。」

エトラが笑う。

「萌実、守れてよかった!VTuberの絆、最強だよね!」

 

一方、アクスマンはこの事件の裏で静かに動いていた。

彼は、ベアトリクスに情報を提供し、SATと自衛隊の連携を陰で支えていた。

春雨麗女がニヤリと笑い、アクスマンに言う。

「おい、アクスマン、今回は地味にいい仕事したじゃん。やっぱ、私と飲んだ効果かな?」

アクスマンが苦笑する。

「……フン、俺はただ、彼女たちの光を守りたかっただけだ。償いの一歩、と言えばいいか?」

キズナアイが配信で笑顔を見せる。

「魂子ちゃんたち、最高だったよ!これからも、VTuberみんなで未来を切り開こう!」

宝鐘マリンが悪戯っぽく言う。

「ふふ、アクスマンも地味に頑張ったみたいね。ま、魂子たちの絆には敵わないけど!」

西園チグサも、配信で呟く。

「……玄田たちを倒した魂子たち、ほんとすごいよ。アクスマンも、ちょっとだけ見直したかな。」

アイリスディーナ、ベアトリクス、リィズ、テオドールも、魂子たちの勝利を誇らしく見守った。

ベアトリクスが静かに言う。

「音霊魂子、あなたたちの絆は、ユルゲンの想いを超えた。New Desizeのような闇は、もう二度と現れないわ。」

魂子たちが企画した勝利記念配信は、Xで「#あおぎり最強」「#VTuberの絆」が世界トレンド1位を獲得。

ファンからの愛と支持が、彼女たちの光をさらに輝かせた。

魂子がスタジオの中心で高らかに叫ぶ。

「あおぎり高校は、どんな闇も照らす光! みんなと一緒に、永遠に突き進むよ!」

萌実が柔らかく微笑み、言う。

「……New Desizeも、アクスマンさんの過去も、萌実たちの絆で乗り越えた。…萌実、これからもみんなと一緒に輝くよ!」

あおぎり高校の物語は、どんな試練も超える絆と共に、新たな伝説として刻まれる。

アクスマンの償いの道は続くが、魂子たちの光は、永遠に不滅だった。

 

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