東京国際展示場(ビッグサイト)のコミケ会場は、熱気と人で溢れかえっていた。ハッカドールブースは、巨大なタブレットスクリーンとカラフルな装飾で飾られ、多くのファンが集まる人気スポットとなっていた。ブースの中央では、ハッカドール1号がファンたちを盛り上げる準備を進めている。
《あ、皆さん! こんにちハッカ! 貴方をシンクロするパーソナルエンタメAI、ハッカドール1号です!》
ハッカドール1号がタブレットスクリーンから元気よく挨拶し、ブース前に集まったファンたちに手を振った。彼女の声は機械的だが、明るく親しみやすい響きがあり、ファンを一気に引き込む。
「おおおおおおおおおおおおおおおおお!」
ハッカ隊と呼ばれるファンたちが一斉に歓声を上げ、手を振って応えた。ブースの周囲は熱狂的な空気に包まれ、コミケの賑わいがさらに加速する。
《では早速一曲歌います! 『白金ディスコ』!!》
ハッカドール1号が宣言し、音楽が流れ始めた。彼女の声には、パフォーマンスへの情熱と、ファンとの一体感を高める力が込められている。
「おおおおおおおおおおおおおおお!!」
ハッカ隊が再び歓声を上げ、手拍子を始めた。ブース全体が一体となり、1号のパフォーマンスに合わせて盛り上がる。
見渡せば一面
白金の世界に
一歩だけ踏み出して
いつまでも止まらない
この胸のときめきで
一緒に踊ろう
君の背中であの日みつけた月が
今日もミラーボールみたいに夜空で
キラリ チラリ 輝いてる
かわってくもの
かわらないもの
飽きっぽい 私が
はじめて知った
この永遠を
君に誓うよ
プラチナ うれしいのに
プラチナ せつなくなって
プラチナ なみだがでちゃうのは
なんで? どして?
ディスコティック♪
ハッカドール1号の歌声がブースに響き渡り、ファンたちはリズムに合わせて体を揺らし、笑顔が溢れる。タブレットスクリーンに映る1号のダンスモーションが、コミケの熱気をさらに高めていた。
「盛り上がってるね♪」
ユメノツキミがブースの近くで目を輝かせ、隣の月夜ソラに呟いた。彼女の声には、ハッカドールの盛り上がりを純粋に楽しむ無邪気さが滲んでいる。
「そうだね」
月夜ソラが寝ぼけた声で頷き、ツキミに微笑みかけた。彼女の声には、普段のマイペースな雰囲気が漂いながらも、ブースの賑わいに感心する様子が感じられる。
「♪」
カタリーナが小さく鼻歌を歌いながら、ブースの盛り上がりを楽しそうに見つめた。彼女の声には、音楽に合わせて楽しむ大人の余裕が滲んでいる。
「……」
ファルカがカタリーナの隣で黙り込み、ハッカドールの歌を静かに聞いていた。彼女の表情には、どこか遠くを見つめるような寂しさが浮かんでいる。
「♪」
カタリーナが再び鼻歌を続け、ファルカの様子には気づかずにブースの雰囲気を楽しんだ。
振り向けばいつでも
並んでる 足跡
君とねぇ じゃれあって
ねむたくてねむくない
まだちょっとあとすこし
朝まで踊ろう
明日なんか来なくてもいいから
ずっと こんな 今日が続きますよぅになんて
ヒラリ フラリ 夢の中へ
ささやかだけど
かけがえのない
歴史を重ねて
ちいさなうそも
ほんとうになる
君のとなりで♪
「……」
ファルカが歌を聞きながら、過去の記憶に思いを馳せていた。彼女の瞳には、懐かしさと切なさが宿っている。
「ファルカ」
突然、背後から優しい声が聞こえ、ファルカが振り返った。そこには、リィズが穏やかな笑顔で立っていた。
「!!」
ファルカが目を丸くし、リィズの姿に驚いた。彼女の表情には、懐かしい相手との再会への驚きと喜びが混じっている。
「元気そうで良かったわ。私も入りたかったわ…ENTUMにね」
リィズがファルカに微笑みかけ、優しく語りかけた。彼女の声には、ファルカへの気遣いと、過去の思い出を懐かしむ温かさが滲んでいる。
「リィズ先輩…」
ファルカがリィズを見つめ、声が震えた。彼女の声には、先輩との再会への感動と、抑えきれない感情が込められている。
「じゃあね…みんなにも宜しくって伝えといて」
リィズが小さく手を振って立ち去ろうとした。彼女の声には、再会を喜びつつも別れを告げる切なさが滲んでいる。
「…リィズ先輩!」
ファルカが思わず叫び、リィズを引き止めた。彼女の声には、別れを惜しむ強い想いが込められている。
「?」
リィズが振り返り、ファルカに優しい視線を向けた。彼女の表情には、ファルカの言葉を待つ穏やかさがある。
「私は…先輩の事が好きでした!」
ファルカが勇気を振り絞って告白し、目に涙を浮かべた。彼女の声には、過去の想いを打ち明ける純粋さと、別れを惜しむ切なさが滲んでいる。
「フッ…ファルカ、偉くなったわね。私もファルカの事好きよ」
リィズが優しく微笑み、ファルカに温かい言葉をかけた。彼女の声には、ファルカへの愛情と、成長を認める先輩としての誇りが込められている。
「……」
ファルカが涙をこぼし、リィズの言葉に胸を打たれた。彼女の表情には、想いが通じ合った喜びと、別れの切なさが混在している。
「仙台に戻るわ。また何処かで会いましょう」
リィズが最後に微笑み、ファルカに別れを告げた。彼女の声には、再会を約束する希望と、別れの寂しさが滲んでいる。
「……先輩」
ファルカがリィズの背中を見送り、涙を拭った。彼女の心には、リィズとの再会と別れが深い余韻を残していた。
かわってくもの
かわらないもの
飽きっぽい私が
はじめて知った
この永遠を
君に誓うよ
ささやかだけど
かけがえのない
歴史を重ねて
偽りさえも
ほんとうになる
君のとなりで
プラチナ うれしいのに
プラチナ せつなくなって
プラチナ なみだがでちゃうのは
なんで? どして?
ディスコティック
なんで? どして?
ディスコティック♪
東京国際展示場(ビッグサイト)のコミケ会場は、熱気と人で溢れかえっていた。ENTUMブースは、色とりどりのポスターとグッズで飾られ、多くのファンが行き交う賑やかな空間となっていた。ブースの前では、スタッフたちが忙しく動き回り、ファンとの交流に追われている。
「遅いな……」
ニコラがブースの隅で腕を組み、苛立たしげに呟いた。彼女の声には、辛辣な性格と、誰かを待つ苛立ちが滲んでいる。鋭い目つきが、ブースの喧騒を冷ややかに見つめる。
「何処に?」
アカリがニコラの隣で首を傾げ、元気よく尋ねた。彼女のピンク色の髪が揺れ、声にはコミケの賑わいを楽しむ明るさと、ニコラへの純粋な好奇心が混じっている。
「少し行ってくる」
ニコラが淡々と答え、アカリに視線を向けた。彼女の声には、行動を起こす決意と、詳細を語らないそっけなさが感じられる。ブースの喧騒を背に、彼女が一歩踏み出す。
「行ってらっしゃい!」
アカリがニコラに手を振って見送り、元気よく声をかけた。彼女の声には、ニコラへの信頼と、ブースでの活躍を続ける意気込みが滲んでいる。笑顔がブースの雰囲気をさらに明るくする。
ENTUMブースは、ニコラの視察出発とアカリの元気な見送りで、変わらぬ賑わいを見せていた。コミケの熱気の中、彼女たちの物語は新たな展開を迎えようとしていた。