ENTUM23   作:マブラマ

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第62話 危険な賭け

株式会社ENTUMの編集室は、薄暗い照明の下で複数のモニターが並び、キーボードの打つ音が静かに響く集中空間だった。机の上にはエネルギー飲料の缶が散乱し、壁にはスケジュール表が貼られている。中央のデスクで、ベイレーンが一人、ヘッドホンを耳に当てて動画編集に没頭していた。彼女のマイペースな雰囲気が、部屋に独特の緊張感を漂わせていた。

「よし、動画出すお」

ベイレーンがモニターに向かい、満足げに呟いた。彼女の声には、マイペースな自信と、完成した作品への誇りが滲んでいる。指がマウスを軽く叩く。

……

編集室に一瞬の静寂が訪れ、ベイレーンの独り言だけが響く。彼女の表情には、誰かと一緒にやる楽しさを少しだけ懐かしむ様子が浮かんでいる。

「一人だと物足りない感あるけどまぁいいお」

ベイレーンが肩をすくめ、呟いた。彼女の声には、寂しさと割り切りの軽さが混じり、モニターに映る動画をアップロードし始めた。

ベイレーンはYahoo!知恵袋の批判動画を投稿し、世間から炎上させる!

画面に「アップロード完了」の文字が表示され、彼女の笑顔が一瞬広がった。コメント欄は瞬く間に荒れ始め、ネットの怒涛の反応が予想される。

「オイラなら出来る。何だって出来るお」

ベイレーンが胸を張り、自信満々に宣言した。彼女の声には、どんな挑戦も乗り越える強さと、マイペースな楽観主義が滲んでいる。モニターの光が彼女の顔を照らす。

しかし、このENTUMにとって批判動画を出すことは以ての外であり、冒涜行為とみなされる。

社内の規範を破る行為に、ベイレーンの行動は波紋を呼ぶだろう。それでも彼女は意に介さない様子で、次の計画を進めていた。

だが、ベイレーンは以前、理化学研究所やマックスフェラー研究所で医薬学や物理学の研究に携わっていた過去を持つ。偶然、香月夕呼にその才能を見出され、独立して研究所の所長に進言された過去があった。

彼女の頭脳は、かつて世界レベルの研究で名を馳せた。実験着を着た若き日の姿が、記憶の片隅にちらつく。

しかし、ベイレーンが現在行っている実験は、夕呼以上の危険性を孕んでいた。

編集室の片隅には、謎の薬品ビンや奇妙な装置が隠され、彼女の研究がここでも続いている気配がある。

強制執行!

突然、ベイレーンの行動に社内からの制裁が下る気配が漂う。彼女の自由奔放さが、ついに限界に達した瞬間だった。

ベイレーンは我が道を突き進め、危険な行為を重ねてきた。

これまで数々のリスクを冒し、失敗と成功を繰り返してきた過去が彼女を形作っている。

「オイラは出来る…」

ベイレーンがモニターを見つめ、静かに呟いた。彼女の声には、過去の経験からくる確信と、危険を恐れない強さが滲んでいる。

……

編集室に再び静寂が訪れ、彼女の決意が空気を重くする。

「そう…いつだって…」

ベイレーンが目を閉じ、過去と現在を重ね合わせた。彼女の声には、どんな困難も乗り越えてきた自信と、未来への挑戦への覚悟が込められている。

完成した動画がこれだ!

モニターに映し出されたのは、Yahoo!知恵袋の批判をユーモアと鋭い視点で切り取った、ベイレーン流の過激な作品。再生ボタンが押され、彼女の名が再びネットを揺るがす瞬間が近づいていた。

編集室は、ベイレーンの大胆な行動と危険な過去が交錯する場と化した。モニターの光が彼女を照らす中、ENTUMの規範を破る挑戦と、かつての研究者としての才能がぶつかり合う。彼女の物語は、この動画の投稿を機に、炎上と新たな可能性の渦へと突入しようとしていた。

 

 

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