ENTUM23   作:マブラマ

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第80話 犬の山

ENTUM本社内にある「おはぴよスタジオ」は、冬コミ直前の活気と緊張感で溢れていた。スタジオのセットはピンクと黄色のポップな装飾で彩られ、モニターには『ミライアカリオルタネイティヴ』のプロモーション映像が流れている。もちひよこがマイクを手に、元気いっぱいに番組を進行し、ゲストとして犬山たまきが登場。スタジオの隅では、二コラ、カタリーナ、ファルカがこの異色のコラボに複雑な表情を浮かべていた。ヨメミのTwitter再起やアンチアカウント騒動を乗り越え、ENTUMは冬コミに向けて新たな一歩を踏み出そうとしていた。

 

もちひよこがカメラに向かって手を振り、明るく叫ぶ。

「おはぴよ♪ 今回は犬山たまきちゃんを呼んでおります。こっちにどうぞ!」

犬山たまきがフリルの衣装を揺らし、元気よく登場。

「皆さん! こんにちはー!」

もちひよこがニコニコしながら紹介。

「たまきちゃんは男の娘ですよ!」

スタジオの空気が一瞬凍りつく。二コラが腕を組み、呟く。

「うーん…」

カタリーナが首をかしげ、言う。

「あれってハッカドール3号みたいね…」

ファルカが冷静に説明。

「あー言うキャラは何処にでもいますよ。寧ろ、このVTuberは我が社と契約しているVTuberなんですよ。制作協力ですね」

二コラが眉をひそめ、呟く。

「…何と言うか……」

カタリーナがため息をつく。

「最早何でもありね」

ファルカが無言で頷く。

「…」

二コラが視線を逸らす。

「…」

ざわ…ざわ…

カタリーナが内心で叫ぶ。

「(場違い!)」

二コラが歯を食いしばる。

「ぐぬぬ…」

ファルカが興味深そうに言う。

「ほほぉ…」

二コラが再び顔をしかめる。

「むぅ…」

もちひよこがスタジオの空気を無視して、元気に続ける。

「たまきちゃん、ENTUMの冬コミブース、めっちゃ楽しみだよね! 『ミライアカリオルタネイティヴ』のデモ版、どう思う?」

犬山たまきが目をキラキラさせ、言う。

「超ヤバい! アカリちゃんのシナリオ、めっちゃ泣けるし、萌実ちゃんの主題歌、ガチでエモい! ニーツちゃんのプロモ動画もカッコいいし、ミディちゃんのアレンジ、最高! 私、冬コミでENTUMブース、ガチ推しするよ!」

アカリがスタジオの隅から飛び出し、叫ぶ。

「たまきちゃん、ありがとう! アカリ、たまきちゃんの応援で、トップVTuber絶対目指すよ!」

ヨメミがスマホを手に、ENTUM公式Twitterを更新。

「【おはぴよスタジオ】犬山たまきちゃん登場! 冬コミのENTUMブース、ガチ盛り上がる! 『ミライアカリオルタネイティヴ』、絶対チェックして! #ENTUM #冬コミ #犬山たまき」

投稿後、瞬く間にリツイートと「いいね」が増える。

ファルカがヨメミに頷き、言う。

「ヨメミさん、いいツイートです。この勢いで、リィズ先輩にもENTUMの輝きを見せましょう」

二コラが渋々言う。

「…たまきのキャラはともかく、宣伝効果は認めざるを得ない。ヴェアヴォルフの名にかけて、冬コミで完璧なブースを用意しろ」

カタリーナが笑いながら言う。

「二コラ、たまきちゃんのノリ、嫌いじゃないでしょ?」

二コラがフンと鼻を鳴らす。

「…まぁ、悪くはない」

もちひよこがカメラにウィンク。

「さてさて、たまきちゃんと一緒に、冬コミのENTUMブースの魅力をもっと紹介! WUGとのコラボも超楽しみ! みんな、Twitterで #ENTUM つけて、応援してね!」

犬山たまきが手を振る。

「ENTUMのブース、絶対来てね! 私もサプライズで遊びに行くかも!」

アカリが拳を握り、叫ぶ。

「よし! たまきちゃん、ヨメミちゃん、ENTUMのみんなで、冬コミをVTuber業界の伝説にする! キズナアイちゃんのNo.1の座、奪っちゃうよ!」

スマホが光り、萌実からのメッセージが届く。

「アカリちゃん、たまきちゃん、ヨメミちゃん、スタジオ最高! 冬コミ、ENTUMが一番輝くよ!(´ω`)」

スタジオに笑顔が広がり、ENTUMの冬コミへの意気込みがさらに高まる。

 

 

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