ENTUM23   作:マブラマ

96 / 229
第96話 エイレーンの無茶ぶり&ハチャメチャ料理対決!

2019年2月27日 花蜜スタジオ(旧ツキミスタジオ)

 

花蜜スタジオは、キラキラした照明とカオスな熱気で溢れていた。ピンクとパステルブルーのセットに、「花野蜜の〇〇講座!」のロゴが輝くモニターが鎮座。カメラ、マイク、照明機材が所狭しと並び、壁にはミライアカリのポスターやヨメミの「健康グッズ」騒動の名残のS字フックが無造作に掛かっている。ついさっきの小ホールでの催眠商法騒動や、ヨメミの号泣劇を乗り越え、ENTUMは新たな配信コンテンツの撮影に突入していた。花野蜜は、名取さなの「1週間休息」アドバイスを無視してスタジオに駆けつけ、プロの意地でカメラの前に立つ準備をしていた。

タタタ! スタジオのドアが勢いよく開き、花野蜜が息を切らして飛び込んでくる。

「遅れてすみません!」

彼女の手にはノートパソコンと資料が握られ、額には汗が光る。まだ体調が万全ではないが、ENTUMの看板を背負う責任感が彼女を突き動かしていた。

エボラちゃんが、ヘッドセットを調整しながら冷静に言う。

「そろそろ本番始まるよ。位置について。」

彼女のナースキャラらしいクールな声が、スタジオの空気を引き締める。机には、撮影用の小道具と「〇〇講座」の台本が並ぶが、誰もが知る例の「S〇X講座」の噂が、微妙な緊張感を生んでいた。

ベイレーンがコントロールルームでマイクを握り、テンション高く叫ぶ。

「よし! 本番行くお! 5…4…3…!」

彼女の黒色のおさげが揺れ、過激なVTuber講座やYouTubeアカウント停止のトラウマを吹き飛ばす勢いでカウントダウン。モニターには、配信の待機画面に「花野蜜の〇〇講座! Coming Soon!」のテロップが流れ、視聴者のコメントが「蜜先生キター!」「S〇X講座!?w」と盛り上がり始めていた。

蜜がマイクの前に立ち、深呼吸して笑顔を取り戻す。彼女の瞳には、疲れとプロ意識が混じる。

「良い子の皆、こんにちは。バーチャル家庭教師の花野蜜です♪ 今日の〇〇講座のテーマは…!」

彼女が一瞬、台本に目を落とす。そこには、エイレーンが急遽変更した「S〇X講座」の文字がデカデカと書かれ、蜜の顔が一瞬引きつる。だが、彼女はプロだ。ヨメミの号泣、アクスマンの追放、カルテの引退騒動――ENTUMのカオスを乗り越えてきた彼女は、どんな企画も笑顔で届ける覚悟があった。

ピロン! スタジオのドアが開き、ミライアカリがジュースを片手に乱入。

「蜜先生! めっちゃいい感じ! でもさ、『S〇X講座』ってマジ!? 視聴者、絶対バズるよ~!」

彼女のキラキラした笑顔が、スタジオにさらなるエネルギーを注入する。

「アカリ! ちょっと静かにして!」

蜜が苦笑いし、マイクを握り直す。

「…えっと、皆さん、今日のテーマは、実は…健康とセルフケアについて! 体を大切にすることが、楽しく生きる第一歩よ!」

彼女は咄嗟にテーマを変更し、エイレーンの無茶振りを回避。名取さなの診断を思い出し、視聴者に休息の大切さを伝えることにした。

エボラちゃんがモニターを確認し、頷く。

「コメント欄、好評だよ。『蜜先生、お大事に!』『健康大事!』って流れてる。」

ベイレーンがコントロールルームから叫ぶ。

「ナイスフォローだお! 視聴者、めっちゃ盛り上がってるお! この調子で、ENTUMの看板守るお!」

ガチャ!

ドアが再び開き、ヨメミがしょんぼりした顔で現れる。

「蜜先生…私、さっきの騒動、ほんとごめんね…。でも、応援してるよ! がんばって!」

彼女の声には、催眠商法の失敗とベアトリクスへの逆恨みを反省する気持ちが滲む。

蜜が微笑み、ヨメミに手を振る。

「ありがとう、ヨメミちゃん。みんなでENTUMを盛り上げましょうね!」

彼女の優しい声が、スタジオの空気を温める。

モニターには、配信のリアルタイムコメントが溢れる。「蜜先生、復帰おめ!」「ヨメミちゃん、泣かないで!」「アカリの名前布団、草w」と、視聴者の熱気が画面を埋め尽くす。花野蜜の「健康とセルフケア講座」は、ENTUMの新たな伝説として、笑いと感動を視聴者に届ける準備が整っていた。このドタバタ撮影現場が、どんなバズりを生むのか、蜜の笑顔とチームの絆に答えは隠されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年2月28日

アカリスタジオ

 

アカリスタジオは、キラキラした照明とスパイスの香りで大盛り上がりだった。ピンクとホワイトのポップなセットに、「ミライアカリのドッキドキ☆料理対決!」のロゴが輝くモニターがドーンと設置。キッチンカウンターには、包丁、まな板、色とりどりの野菜や調味料が並び、スタジオの隅にはミライアカリの巨大なぬいぐるみとENTUMのロゴ入りエプロンが飾られている。花蜜スタジオでの「健康とセルフケア講座」の成功を受け、ENTUMは新たな配信コンテンツとして、VTuberたちの料理バトルを企画。視聴者のコメント欄はすでに「蜜先生の料理キター!」「アカリ、爆発すんなよw」と大盛況だった。

タタタ! スタジオのドアが開き、ミライアカリが手を振って花野蜜を呼び込む。

「あ、蜜せんせー! こっちこっち!」 彼女のキラキラした笑顔が、スタジオを一気に明るくする。エプロン姿のアカリは、すでにトマトソースを服に飛ばして赤い点々模様だ。

「あら? アカリちゃん。」

蜜が優雅に登場し、エプロンをサッと着ける。彼女の落ち着いた笑顔には、名取さなの「鬱病」診断や「S〇X講座」のトラウマを乗り越えたプロの余裕が漂う。手に持ったレシピノートには、「簡単ヘルシーカレー」のメモがびっしり。

皆守ひいろがカウンターの向こうから身を乗り出し、叫ぶ。

「私もいるぜ!」

彼女の元気な声が、スタジオに響く。ひいろのエプロンには「WUG!」のロゴが刺繍され、気合十分のポーズが視聴者を沸かせる。

エイレーンがスーツ姿でステージに登場し、マイクを握る。

「全員揃いましたね!」

彼女の声には、「S〇X講座」提案の悪夢を忘れさせるほどの威厳がある。モニターには、参加者のアバターがポップアップで表示され、コメント欄が「エイレーン姐さん、仕切り最高!」「ヒメヒナ来るー!」と加速する。

「よーし!」

田中ヒメがキッチンに飛び込み、フライパンを手にクルクル回す。彼女のツインテールがバウンドし、いつものハイテンションが全開だ。

「やる気元気根気ありますねーヒメー!」

鈴木ヒナが隣で拍手し、ニコニコ笑顔。ヒナのエプロンには、ヒメとお揃いのハートマークが光る。二人で並ぶだけで、まるでライブステージのようなオーラを放つ。

エイレーンが手を挙げ、宣言。

「審査員はこの方々です!」

「おおっ! これは予想外だよ!」

ひいろが目を丸くし、審査員席を振り返る。

もちひよこがふわふわした笑顔で登場し、言う。

「ひいろちゃん、WUG!の菊間夏夜が審査員だなんて驚いたよ~!」

彼女の柔らかい声が、スタジオの緊張をほぐす。審査員席には、夏夜のキリッとした姿が映し出され、視聴者コメントが「WUG!推し!」「もちひよ、かわいい!」と溢れる。

バーン! 突然、ステージに輝夜月が降臨。

「やっほー! アカリパイセン!」

彼女のクールな声とカラフルな髪が、スタジオを一気にヒートアップさせる。

「ルナちゃん!?????」

アカリがカウンターから飛び出し、目をハートにして叫ぶ。

「何!? ルナちゃんが審査員!? めっちゃバズるじゃん!」

モニターのコメント欄が爆速で流れ、「ルナキター!」「アカリとルナの絡み最高!」「料理対決、ガチすぎw」とカオス状態に。視聴者の期待が、天井を突き破る勢いだ。

料理対決、スタート!

キッチンカウンターに並んだVTuberたちが、制限時間60分で「オリジナルカレー対決」に挑む。蜜は冷静にスパイスを計量し、ヘルシーなチキンカレーを仕上げる。アカリは「キラキラ☆ミラクルカレー」を目指すが、なぜかチョコレートを投入してカオスな味に。ヒメとヒナは「ハートフルカレー」を合作し、具材をハート形に切り抜く余裕を見せる。ひいろは「WUG!パワーカレー」でガッツリ系を狙うが、唐辛子を入れすぎて汗だくに。

ガチャ!

途中でシフィが遅れて乱入。

「…ごめん、遅刻した…。」

彼女が慌てて「ミステリアスカレー」を作り始めるが、謎の青いハーブを投入して不穏な雰囲気に。

チン!

制限時間が終了し、審査員の試食タイム。菊間夏夜が厳正に味わい、輝夜月が「うわ、コレやば! いい意味で!」と笑顔でコメント。もちひよこは「みんなの愛が詰まってて、ふわふわ~!」と癒し系評価。

結果発表の瞬間、モニターにドラムロールが響く。エイレーンがマイクを握り、宣言。「料理対決の結果は…花野蜜の勝利!」

「やったわ!」

蜜がエプロンを整え、優雅に微笑む。彼女の「ヘルシーチキンカレー」は、バランスの取れたスパイスと健康志向が審査員の心を掴んだ。

「準優勝は…ミライアカリ!」

エイレーンが続ける。

「うそ、マジ!? チョコカレー、2位!?」

アカリが飛び跳ね、視聴者コメントが「アカリの闇カレーw」「準優勝、草」と盛り上がる。

「そして…最下位は、途中参加のシフィ!」

エイレーンが締める。

「……負けちゃったよ。」

シフィがしょんぼり呟き、青いカレーを眺める。コメント欄は「シフィの謎ハーブw」「色がヤバい」と優しいイジりで溢れる。

ガチャ!

突然、カタリーナがスタジオに乱入。

「誰!?」

彼女の鋭いツッコミが、シフィの横で炸裂。誰もが知らない新キャラの登場に、スタジオが一瞬凍りつく。

「え? 何!? 新VTuber!?」

アカリが目をハートにし、シフィに飛びつく。コメント欄が「誰だこの子!」「シフィちゃん、推せる!」とさらにカオスに。

エイレーンが苦笑いし、締める。

「はい、みなさん! 今回の料理対決、楽しんでいただけましたか? 花野蜜先生の優勝で幕を閉じましたが、ENTUMはまだまだバズる企画を用意してますよ!」

モニターには、配信のサムネイルが映し出される。「ミライアカリのドッキドキ☆料理対決! 優勝:花野蜜!」と、キラキラしたビジュアルが輝く。蜜の冷静な勝利、アカリの準優勝、シフィの最下位、そしてカタリーナの謎の乱入が、視聴者に笑いと興奮を届けるコンテンツとして、ENTUMの新たな伝説を生み出していた。このハチャメチャな料理対決が、どんなバズりを巻き起こすのか、アカリスタジオの熱気とキャラの絆に答えは隠されていた。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。