アクシズで頑張るシャアのクローン   作:すも

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リハビリも兼ねて投稿します。


【特別編】逆襲のフィーリアスpart3

「なぁ、ジュドー大丈夫かな?かなり扱かれて疲労困憊だったけど」

「鍛える必要があるのはわかるけど滅茶苦茶キツそうだったな……ジュドーには同情するぜ」

 

アーガマでMS整備作業の手伝いをしていたシャングリラチルドレンの一員であるビーチャ・オーレグとモンド・アガケは雑談をしつつジュドーの事を心配していた。

 

「おい坊主達!心配するのはわかるが手を動かせ!ネオ・ジオンの連中が何時襲ってくるかわからないんだ、すぐにZガンダムを動かせるように整備と改修を急ぐぞ!」

「はいはい、わかりましたよ!」

「ちぇっ、わかってるって」

 

アーガマのメカニックであるアストナージから注意された二人はぶつくさ文句を言いつつも手を動かす。現在シャングリラチルドレン達はアーガマに潜入しMSを盗もうとした件を不問とする代わりにアーガマにて各種作業の手伝いを行っていた。ビーチャとモンドは内心反発しつつも独房に閉じ込められたままよりはマシだと考え真面目に働いていたのだ。

 

「大丈夫だ、あの男は元ティターンズのエリート軍人だ。ジュドー君がぶっ倒れる限界は見極めてるはずだよ……多分な」

「た、多分って。でもあのオッサン戦い慣れているし本当に軍人だったんだなぁ」

「俺達が言う資格ないけど元ティターンズを雇うって正気かよ?ティターンズとエゥーゴって対立してたはずだろ?しかも元敵のオッサンがMS隊の隊長って……ユイリィさんじゃダメなのか?」

 

作業が一段落した二人はふと疑問を口に出す。百歩譲って自分達はともかくアースノイド至上主義を掲げていたティターンズの人間をエゥーゴが雇うというのは奇妙な状況であり、二人が不思議に思うのも無理はないだろう。二人の疑問を聞いてアストナージは渋い顔をして答える。

 

「彼女は元々民間協力者だからな。MSパイロットの経験はあるが正直言って腕前は一流じゃないし部隊を指揮した事もない。ネオ・ジオンの精鋭相手に前に出て戦うのは厳しいだろう。それに対してあのヤザンという男は正規の訓練を受けた軍人で一年戦争から戦い続けてきたベテラン中のベテランだ。信用できるかはともかく能力は一級品だよ。ブライト艦長が一時的に任せる理由もわかる」

「ユイリィさん以外にいないのか?……いないんだろうなぁ」

「ああ、情けない話だがアーガマにいた経験豊富なパイロットは戦死するか行方不明になるか、もしくは廃人になってしまったよ」

「うへぇ、本当にこの船大丈夫なのかよ」

 

アストナージの話を聞いた二人はアーガマに余裕がまったくない事を再確認していた。そんな二人を見たアストナージは苦笑しつつも安心するよう伝える。

 

「安心しろ、近いうちに本部から大規模な増援が来るからな。それに先程補充パイロットの一人が先行して合流してきたし人員不足もすぐに解決するさ」

「ふぅ、そりゃよかった。じゃあ戦いはプロの軍人さん達に任せてジュドーは後ろで待機する事になるのか」

「ジュドーが前に出る必要がなくなるのはいい事だな!リィナちゃんすごく心配してたからなぁ」

 

増援が来ると聞いた二人は友人であるジュドーが死ぬ可能性がグッと減るとわかりホッとする。些か自分勝手な部分もある二人だが仲間を大事に思う心は本当であった。

 

「ああそうさ、だから坊主達は心配しなくていい。ネオ・ジオンに投降したり逃げようとは考えるなよ」

「いやしないよそんな事、あのフィーリアスって奴に釘を刺されてるし」

「逃げたら追いかけて殺すって真顔で言われたもんな……ありゃマジだったぜ」

 

フィーリアスから警告を受けていた二人はあの時を思い返して思わず震え上がるのであった。

 

「あ、そういえば合流してきた補充パイロットの人ってどんな感じなんだ?」

「俺も詳しくは知らないが背の高い美人さんらしいぞ。今はMSパイロット達と交流しているはずだが」

「へぇー、後で見に行こうかな」

 

 

 

「……どうなってるのよぉ、滅茶苦茶だわ」

 

アーガマに合流した補充パイロットであるルー・ルカ少尉はアーガマが混沌とした状況である事を確認し頭を抱えていた。

 

「MS隊の隊長が元ティターンズなのは、まあ、うん、この際受け入れますけど。アーガマに人がいないのはわかってるしヤザン大尉は経験豊富なエースパイロットで味方なら頼りになるのは理解できるけど!」

「ほう、それはよかった。新しいお嬢さんは話がわかるようで助かったぜ」

 

ヤザン隊長は自分が隊長となる事を素直に受け入れたルー・ルカ少尉に感心していた。元ティターンズという事で反発するかもしれないと考えていたが、受け入れてくれるのなら問題なく連携できるだろうと安心する。

 

「私はともかく後から来るパイロットの人達が受け入れるかは別ですけどね。それと君!」

「え、俺ぇ?」

「なんでジャンク屋の子供がアーガマのMSパイロットになってるのよ!しかもMSを盗もうとアーガマに忍び込んだって聞いたけど無鉄砲過ぎるでしょ!?命知らずにも程があるし自分の命を大事にしなさいよ!」

「す、すみませぇん」

 

ルー・ルカ少尉からお前何考えてんだという視線を向けられたジュドーは確かに短慮だったなぁと反省する。

 

「それと、それと……そこの坊や」

「はい、なんですか?」

「その、君は本当にクワトロ大尉の、赤い彗星のクローンなの?」

「はい、そうですよ。僕はアクシズで造られたクローンのニュータイプ兵士なのはブライト艦長やアーガマの皆さんは全員知ってます」

「そ、そっか、そっかぁ……」

 

赤い彗星のクローンだとあっさり認めたフィーリアスにルー・ルカ少尉は思わず呆然としてしまう。

 

「あのジオンの英雄である赤い彗星の、ジオン・ズム・ダイクンの遺児であるクワトロ大尉のクローンを造ったって、ネオ・ジオンは何を考えてるのよぉ……」

「いえ、僕を造ったのはお母さんの独断です。上層部は何も知らなかったみたいです」

「えっ」

「ア・バオア・クーの戦いで獅子奮迅の活躍をしたオリジナルを見てお母さんが赤い彗星を素体にしたら最強のニュータイプ兵士を造れるんじゃないかと考えて僕を造ったらしいです。お母さんは自分の考えは間違ってなかったと嬉しそうに言ってたのを覚えてます」

 

フィーリアスの言葉を聞いたルー・ルカ少尉は絶句し、話を聞いていたジュドーは困惑する。

 

「それ初耳なんだけど。なぁ、人のクローンって無断で造っていい物だっけ……?」

「よくないかな。ハマーンの事は許せないし殺すつもりだけど、お母さんも殺されても仕方ない事してたのは今ではわかってるよ」

「ほぅ、客観的に見られるとは強化人間とは思えない程冷静で安定しているな。お前のお袋さんは本当に優秀な科学者だったようだ」

「エヘヘ、隊長がお母さんの事を褒めてくれるのは嬉しいです」

「……会ったばかりだけど、フィーリアス君って呑気で図々しい子なのね」

 

呑気な様子で雑談する三人を見たルー・ルカ少尉は、とりあえずこの三人は悪い人間ではないのだろうと思い直す事にしたのであった。

 

「まあそれはともかく、後は本隊の人達が合流すれば新型ガンダム……ZZが動かせるようになるわ。あの機体さえあればネオ・ジオンだって怖くないわよ」

「Zより強いZZかぁ。誰が乗るんだろう、やっぱりフィーリアスかな?」

「難しいな、坊主は突出した強さがあるが亡命パイロットに最新鋭の機体を任せる事はしないだろう。それに()もいるしな」

「あぁそっか、あの伝説のエースパイロットが乗るのは当然か。ガンダムのパイロットといえばあの人だもんなぁ。すっげえ援軍が来てくれるなんて頼もしいよ。早く来てくれないかな?……ん?どうしたんだフィーリアス?」

「この感じ、まさか、お姉ちゃん?」

 

 

 

 

 

「艦長!増援部隊との通信が途絶えました!」

「何?増援部隊の反応が消えた?通信にも応じないと?……まさか」

 

 

 

 

 

「ニュータイプ兵士か、あんな小さな子達なのに凄まじい強さだ。科学者達が自信満々で送り出すわけだよ」

 

アーガマと合流する予定だった増援部隊を撃滅する事に成功したネオ・ジオンのエンドラ隊の指揮官であるキャラ・スーンは一息ついていた。彼女は頼もしい援軍が来たと明るい表情を浮かべており、副官のゴットン・ゴーも笑顔で同意していた。

 

「はい、噂のニュータイプ兵士は驚異的な戦闘能力です。まさか被害ゼロで敵の増援部隊を殲滅するとは……彼女達ならばアーガマのガンダムにも勝てると思われます」

「過信は禁物だよ、相手はあの百戦錬磨のアーガマだ。いくら強いといっても実践経験の少ないパイロットじゃ厳しいだろう。もうちょっと経験を積ませたいもんだが……とりあえず敵の増援部隊を撃滅できただけ十分だね」

 

キャラは敵であるアーガマを過小評価する事なく警戒していた。話を進めるうちに鹵獲したガンダムについて話題が及ぶ。

 

「ガンダムは動かせないのか?」

「ええ、解析班の報告によるとコアとなるパーツがないので起動できないと」

「そうかい、じゃあ仕方ないね。本格的な解析の為に鹵獲したガンダムはアクシズに移送しろ」

「はっ!」

 

副官に指示を出しつつキャラはアーガマがいる方向に視線を向ける。

 

「あの子達が来た事で対抗できるようになった。アーガマに送られる予定だった新型ガンダムもこちらが確保した。だがまだだ、まだ準備が足りないよ。あのバケモノ相手に確実に勝てるように用意する必要がある。エースと新型を送ってもらうようハマーン様にご要請するか」

 

(アーガマを監視し増援を断つ事も立派な任務さ。消極的なせいで一部の部下達から臆病者と謗られているようだがどうでもいい。最終的にネオ・ジオンが勝てばいいんだからね)

 

一年戦争で成せなかったジオン独立の為ならば自分の評判が悪くなることなど大した問題ではないと理解するキャラは引き続き準備を進めていくのであった。

 

 

 

 

 

<人物紹介>

●フィーリアス君

→製造者兼母親が処刑されて廃棄される直前にアクシズから逃げ出し逆襲ポイントが限界突破した1.3シャア……だが冷静に考えた結果正直お母さんは処刑されても仕方ないよねとは理解している。でもハマーンを殺す事は確定事項である。それはそれ、これはこれなのだ。

 

 

 

●ビーチャとモンド

→仲間のジュドーの事を心配する人間の鑑達。独房でボーっとしているのも嫌なのでアーガマでの整備作業を手伝っている。ジャンク屋の経験を活かして仕事に励んでおりアストナージ達は助かっているようだ。

 

 原作ではアーガマから逃げようとしたりするなど問題行動が多い二人だがフィーリアスから釘を刺されているので大丈夫だ、問題ない。フィーリアスの境遇についてはドン引きし少し同情した模様。

 

 

 

●アストナージ

→Zからいるアーガマのメカニックで人間の鑑。逆シャアで唐突に死んだのは今でも納得できません。フィーリアス君の事は評価しつつも機体に無茶させないでくれと説得しフィーリアスも納得していた。現在Zガンダムを改修しているようだ。

 

 

 

●ルー・ルカ少尉

→ZZのコアファイターに乗ってアーガマに合流した補充パイロットで身長が大きい女の子。混沌としたアーガマの現状を見て宇宙猫になっていた。ヤザンの事は少し疑いつつも今は緊急事態だしいいかと思い直す。

 

 

 

●ヤザン

→上司としては意外と優しくて頼りになる最強のオールドタイプ。増援部隊の反応が消えたと聞きフィーリアスの反応を見た事で「やっぱり向こうもニュータイプ兵士を用意してきやがったか」と察して渋い顔をしていた。

 

 

 

●ジュドー

→アーガマに潜入した経緯を思い返して反省していた。どう考えても無鉄砲すぎるからね仕方ないね。

 

 

 

()

→地球圏で一番ガンダムを上手く扱えるだろう御人。増援部隊とは別行動だったのでファンの誰ッシュさんと共に無事だった。その後問題なくアーガマに合流した。機体はディジェだが大丈夫だ、問題ない。

 

 

 

●増援部隊

→謎のニュータイプ兵士達にボコボコにされ壊滅した。一体誰ピー・プル達の仕業なんだ……運んでいたZZのパーツはネオ・ジオンに鹵獲されてしまった。

 

 

 

●キャラ・スーン

→送られてきたニュータイプ兵士の強さを確認するついでに増援部隊を撃滅する事に成功して一安心していたが、過信する事なく準備を進めている軍人の鑑である。解析したZZの出鱈目な性能とパワーを知って絶句し鹵獲できてよかったと本気で思ったとか。

 

 部下の一部からちょっと消極的すぎるのではないかと陰口を言われているが別に気にしていないようだ。

 

 

 

●ネオ・ジオンの強化人間達

→一体誰ピー・プル達なんだ……キュベレイに乗って増援部隊を殲滅する。「ニュータイプ兵士鬼つええ!この調子でアーガマのバケモノをブッ殺していこうぜ!」と脳を焼かれた兵士が続出した模様。




前作のような更新速度は難しいですが頑張って書いていこうと思います。今後は少しずつ投稿していく予定なのでよろしくお願いします。
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