アクシズで頑張るシャアのクローン   作:すも

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ふと思いついたネタの続きです。


プルツーとフィーリアス

―これがプルシリーズの第一号か。あの赤い彗星のクローンを超えてくれるといいのだが―

―いや、それは無理だろう。オリジナルでも歯が立たないのに、多少強化したところで彼を超えられるとは思えん―

―それもそうだな―

 

……………

 

 

 

―名前はプルツー……ふぅん、安直な名前だな。じゃあコイツの姉妹はプルスリー、プルフォウって呼ばれる事になるのか―

―まあクローン兵士なのだし番号呼びで問題ないだろう。フィーリアス君は例外だよ―

―クローンに自分の名字を与えるなんて物好きだよなぁ。まあ、あの強さを見たら彼女が特別扱いするのもわかるけど―

―ああ、彼は、フィーリアス・ワンは素晴らしい完成度だ。彼女が自慢の息子だと豪語するのも理解できる―

 

……………気に入らない

 

 

 

―テスト終了。プルツーは指定された合格基準を大きく超えた結果を出した。まあ、彼には劣るがな―

―先輩、彼と比較したらプルツーが可哀想ですよ。ニュータイプ兵士としては十分優秀じゃないですか―

―それはわかっているのだけどね。どうしても比較してしまうのだよ―

 

気に入らない

 

 

 

 

―しかしシャアシリーズ、量産したかったな。シャアシリーズ量産の暁にはネオ・ジオンに敵なしなのに―

―おいおい、またその話か。赤い彗星のクローン量産計画はハマーン様が絶対に認めないってお前もわかってるだろ?というかプルツーの調整作業中なんだから気を抜くなよ―

―そんなヘマしないさ……ああクソ、勿体ないなぁ。エルピー・プルよりシャア・アズナブルのクローンの方が強いって実際に証明されてるのに―

―そう嘆くなよ。このプルシリーズだって弱くはないし、量産型としては悪くないさ―

 

気に入らない!

 

 

 

「ほんっとうに……気に入らないなお前!」

「えっと、ごめんね?」

 

エンドラ隊に合流したプルシリーズの一人でエルピー・プルのクローン……プルツーは模擬戦にて撃破判定となり停止している深紅のキュベレイMark-Ⅱのコックピットから、対戦相手の深緑色のZガンダムを忌々し気に睨んでいた。ちなみに模擬戦はフィーリアス曹長が終始圧倒しており、手も足も出なかった事もプルツーを更に苛立たせていた。

 

「僕なにか悪い事したかな?」

「そういうわけじゃない、お前が悪いわけじゃないがお前の存在が気に入らないんだ」

「えぇ……?」

 

会ったばかりの彼女からそう断言されたフィーリアス曹長は困惑するのであった。

 

「後でチョコパフェ奢るから怒らないでよ」

「いらない。食べ物で釣ろうとするな」

「あれ、お姉ちゃんならこれで機嫌を直すのになぁ」

「いやそれでいいのかオリジナル」

 

 

 

「まあこうなるわよね。あのプルツーはオリジナルよりは強いけど、あの子には到底及ばないわ」

 

エンドラにてモニターから模擬戦の様子を眺めていたミンファ博士はフィーリアス曹長が圧勝したのを見て至極当然の結果だと特に驚く事はなかった。

 

「ふむ、彼があのシャア・アズナブルのクローンか。確かに驚異的な性能だ。それに強化人間の弱点である感情面や精神の脆弱性についても克服しているとは。アクシズのニュータイプ研究者達が皆絶賛するわけだ」

 

ミンファ博士と一緒に模擬戦を確認していた眼鏡の男は手元の資料を読みつつフィーリアス曹長がニュータイプ兵士として、強化人間として完成されている事に感心していた。

 

「クローンに名字と名前を与えて人間扱いしていると聞いた時は困惑したが、貴方が彼を特別扱いするのも納得したよ。彼は最高の強化人間だ。強さだけでなく精神面でも非常に安定している……オーガスタやティターンズでは決して造れないだろう」

「ありがとうございます。あの子は私の最高傑作です。でもあの子が最強なのはあの子のオリジナルが赤い彗星だからですよ!」

「なるほど、ジオンを代表するスーパーエースであるシャア・アズナブルのクローン、しかも遺伝子の段階から強化しているクローンなのだから強くて当然というわけか」

「ええ!」

 

眼鏡の男……ティターンズ壊滅後はアクシズに亡命したニュータイプ研究者のローレン・ナカモトは納得した様子を見せる。

 

「ニュータイプ兵士としてプルツーが彼に勝てる要素は一つもないな。政治的事情がなければ赤い彗星のクローンが量産されていただろう」

「勿体ないですよね。ああ、ジオン・ズム・ダイクンの遺児とかいう余計な要素がなければッ!」

「……本当に貴方はあの赤い彗星をMSパイロットの一人としか見てないのだな」

 

ミンファ博士の言葉を聞いてローレン・ナカモトはアクシズのニュータイプ研究者達の言う通りだったと引いていた。

 

「まぁプルツーも優秀ですし、あの子の部下として働くのは悪くないと思いますよ」

「資料を見る限りプルツーは感情的な部分はあれど冷静な判断力を持っているらしい。格付けも無事終わったから今後大人しく従ってくれるだろう。ダメなら再調整すればいいだけだ」

 

 

 

「……」

「チョコパフェ食べないの?いらないなら私が食べるよ?」

「いらない。別に好きじゃない」

「え、お姉ちゃんのクローンなのにチョコパフェ好きじゃないの?」

「どういう理屈だそれ」

 

模擬戦を終えたフィーリアス曹長達は食堂にてチョコパフェを食べていた。プルツーはフィーリアス曹長と自分のオリジナルであるエルピー・プルを見て呆れた表情を浮かべていた。

 

(コイツら呑気過ぎないか?のほほんとしているがニュータイプ兵士としての自覚はないのか)

 

「もぉ、プルツーったら意地を張るのはやめなって。弟と仲良くしてくれないとお姉ちゃん悲しいよ」

「誰がお姉ちゃんだ。私はお前のクローンだが妹じゃない……というかコイツはお前の弟じゃないだろ」

「え、弟だよ?」

「は?」

 

不思議そうな表情を浮かべるオリジナルを見てプルツーは困惑する。

 

「いや、血縁関係でもないのに弟って、暗示でも受けてるのか?」

「プルツー、血縁関係がなくても弟は弟なんだよ?」

「お前は何を言ってるんだ……?強化され過ぎたのか……?」

 

オリジナルの言葉を理解できずプルツーは思わず宇宙猫になる。

 

「あ、そうだお姉ちゃん。この場合プルツーって僕の妹になるのかな?」

「は?」

 

「んー、まあそうなるんじゃない?フィーリアスより後に生まれたらしいし妹でいいでしょ」

「は?」

 

「そっかあ、僕に妹ができたのか。これからよろしくねプルツー、妹の事はお兄ちゃんが守ってあげるよ」

「……は?」

 

そして一方的に妹になる事が決まったプルツーは呆然とした様子を見せるのであった。

 

 

 

「ふむ、エンドラ隊が帰還したか。予定通りだな……しかし自分のクローンと対面するのは柄にもなく緊張するな」

「わざわざ紛い物に会う為にスケジュールを開けるとはな。アレにそこまでする価値があるとは思えんが」

「ハマーン、自分のクローンと一度話してみたいと思うのは別におかしな事ではないだろうに」

 

 

 

「レイ大尉、これが新型ガンダムの、ZZガンダムの核となるコア・ファイターです。貴方に無事届ける事ができてよかった……!」

「ありがとう少尉。よく俺に届けてくれた。これでZZガンダムは無事完成したわけだ。エゥーゴはズタボロだがまだ負けたわけじゃない。ネオ・ジオンを何としてでも止めなくては。それに捕虜になったブライトやカミーユ達を助け出さないとな……しかし久しぶりにガンダムに乗る事になるとは。Zを超えるZZか、マニュアルを軽く読むだけでも癖が強いのがわかるな。ブランクがある俺に乗りこなせるか?」

「大尉なら大丈夫ですよ。大尉がこの世界で一番ガンダムを上手く扱えると俺達は確信していますから」

「ボッシュ、おだてないでくれ」

 

 

 

 

 

<人物紹介>

●プルツー

→この世界では変な物はインストールされてない純度100%のプルツーなのでご安心を。事あるごとにフィーリアス君と比較されたので彼の存在が気に入らないようだ。

 

 フィーリアス達と合流した後は模擬戦でボコボコにされ不機嫌になるものの、その後フィーリアスの妹になる事が決定し宇宙猫になった。

 

 

 

●エルピー・プル

→妹が来てテンションが高くなる。お前も家族だ。フィーリアスの事は血縁関係がなくても大事な弟である。別に暗示を受けているわけではない。

 

 

 

●シャアのクローン(フィーリアス・ワン)

→僕に妹ができた、僕は嬉しい!と呑気に考えている。ちなみにニュータイプ兵士として完成された強さを見て脳を焼かれたニュータイプ研究者がアクシズには大勢いる模様。

 

 次回オリジナルと対面する予定。

 

 

 

●ニュータイプ研究者達

→「赤い彗星のクローン鬼つええ!このままシャアシリーズ量産して邪魔する奴等ぶっ殺していこうぜ!え?ダメ?はぁ……じゃあプルシリーズで妥協するか」と考えている外道達である。

 

 

 

●女研究者

→「かーっ!オリジナルの赤い彗星がダイクンの遺児じゃなければなー!シャアシリーズ量産できたのになー!なんで余計な要素がついてるんだよ!」と考える心のつえぇ女である。仮にシャアと対面しても殺気を向けられない限りいつも通りの態度を取るだろう。

 

 

 

●ローレン・ナカモト

→元はオーガスタ研究所の一人で、ティターンズに出向したがグリプス戦役でティターンズが壊滅したのでアクシズに亡命した。

 

 フィーリアス君を見てニュータイプ兵士として完成されていると感心するが、製造者である女研究者の言葉を聞いて少し引いていた。

 

 

 

●シャア・アズナブル

→エンドラ隊が予定通り帰還したのでフィーリアス君と会う事にした。その際女研究者も同席する事が決まりハマーンが不機嫌になったが気にしていない。

 

 

 

●エゥーゴの新型ガンダム

→この世界ではアーガマが捕虜となり、ラビアンローズからエゥーゴが撤収した事で色々ゴタゴタしたものの、最終的にZZガンダムはアムロ・レイに渡される事になった。

 

 

 

●アムロ・レイ

→エゥーゴの最後の希望。宇宙に上がったばかりだったがエゥーゴの少尉からZZガンダムのコア・ファイターを渡され、ZZガンダムのパーツも集まったので久しぶりにガンダムに乗る事になった。

 

 ZZガンダムについてはコイツ癖が強いなと思ったが、エゥーゴが追い詰められていて文句を言ってる場合ではないので内心で愚痴りつつも機体に慣れる為に習熟訓練を行っている。

 

 

 

●ボッシュ

→カラバから付いてきている部下。アムロさんがこの世界で一番ガンダムを上手く使えるんだ!と心の底から信じている。




Gジェネエターナルとまどドラが楽しいので前作のような更新速度は難しいですが頑張って書いていこうと思います。


今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。
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