それでは、どうぞ
とある国に人斬りと呼ばれる美しき女がいた。外来人からは悪魔と呼ばれ、侍や民衆からは白い死神や白銀の氷姫と呼ばれていた。その美しき人斬りは幕府の犬として最後まで生命を懸けて力尽きた。
これはその人斬りが、一匹のスライムと紡ぐ物語である…。
(ここが何処なのか、一体何なのか私には理解できない。しかし、一つ言えることがあるとするならば、もう一度生き、罪を償えということなのだろうか)
その女、千政緋雨は困惑していた。何故なら、己の死を悟り目を瞑り、何故か目を覚ましてみれば全く知らない場所なのだから。緋雨は状況を整理しようとして記憶を辿る。思い出すは死の直前である。
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「そう…、泣く…な、おき、た」
「嫌です!死なないでください!」
緋雨は敵の銃撃により瀕死の状態だった。それを近くで庇われた真選組の沖田総司は必死に本部へ連れて行こうとした。しかし、己の死を悟った緋雨は沖田に言葉を遺そうとした。
「沖田…ワタ、シは…うれしいんだ。…新時代の、申し子が…、芽を出したのが。……お前は、生きろ…若い芽を導くんだ。」
「喋らないでください!傷口が開きますよ!」
「私は、もういい…もう十分生きて、……たくさんの…若い芽を斬った。……、頼む。私の…野望…いや、意志を…継いでくれ。
…後は、頼む。」
「緋雨さん!緋雨さんっ!!!嫌っ!何で!例え私の病気が治っても、貴方がくれたこの生命、貴方がいなきゃ意味ないじゃないですか。私を、置いてかないでよ。」
沖田の泣き声がいつまでも森の中に世界に響いていた。その日、千政緋雨という女は確かに死んだ、…筈であった。
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緋雨は記憶を辿り、密かに悲しみを纏う。しかし、しばらくしてすぐに立ち上がり、これ以上何も失わないために修行をしようとした。だが、その瞬間信じられないことが起こった。緋雨の身体が淡く光り、崩れ始めた。緋雨は驚きながらも冷静に考え、おそらくこれも何かの影響だろうと考えて落ち着いた。そしてゆっくりと目を瞑り、流れに身を任せる。
『他がため世がため力を奮いし人の子よ、そなたは何を求め、何を願う。』
緋雨が目を瞑りしばらくすると声が聞こてきた。緋雨は不審に思いつつもその問いに答えた。
(未来が切り拓かれるのであれば、私は何にでもなろう。悪魔だろうと、天使だろうと、死神だろうと何にでもなってくれる、その代わり全てを守り、戦い抜く力が欲しい。私は何でもくれてやろう。だがその代わり、私の望む全てをもらおう。)
『クハハハハッ!気に入った。貴様の望みを叶えてやろう。私は今日から貴様の力の一端である。好きに使うが良い。』
緋雨の気高きその意志に声の主は緋雨を見初めた。角して緋雨は己の望む力を手に入れて、生き返ったのかと思われた。
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回想終了
緋雨は起こったことを今一度確認して気付いた。それはここは元の世界とは違うということに。おそらく輪廻転生というものだろうと考えた緋雨は己の状態がわからず思わず聞いた。
(おい、いるのだろう。私の中に。)
『はいっ♡マスター!私はいつでも貴方の中に!』
(さっきと態度違わないか?)
『それはもうマスターに惚れた身としての態度を』
(………そうか。まぁ良いそれで私の今の状況について教えてくれ。)
緋雨が転生する前に話した声の主に話しかけると、全く態度の違う話し方で返事をされたので緋雨は困惑した。
『まず、マスターの種族は魔神族と女神族のハーフであり、竜種の純血の吸血姫です。端的に言うと死神であり、受肉することが可能ですが、まだ必要な肉体が存在しないため現在は受肉不可能です。』
(色々と知らん単語もあるが、要は私は死神という種族なのだな?)
『その見解で間違いありません。次にマスターのスキルについてですが、まずスキルとは………………(中略)というものでして、マスターにも当然あります。』
緋雨はスキルという単語に苦戦したものの、正確な説明によってある程度理解することができた。しかし、自分に能力があるというのは修行も大変そうだと緋雨は思ったのであった。
『マスターのスキルはまず…………(中略)というものがあり、権能は主に………………(中略)という感じです。最後に世界の基礎的、常識的なことについてですが……………(略)。以上で説明は終わりです。ちなみにマスターは自分の意志で受肉可能ですが、受肉した生物の死体によって容姿などは引っ張られます。ちなみにマスターは自分で名付けできますよ。どうしますか?』
(いや、それは私を召喚した我が君に任せるとするさ。取り敢えず私は修行でもするかな。スキルや魔法を使いこなしたいからね。)
緋雨は自分に相応しい肉体が手に入るまで、修行することにした。まずは魔素のコントロールを完璧に覚えることにした。自分に魔素を常にコントロールし、自由自在にできなきゃ動けない錠を魔素で作り、両手首と両足首を固定した。これにより無意識下でもコントロールできるようにし、魔素のコントロールを当たり前に行えるようにしようとした。
次に、それらを踏まえて肉体造りに励んだ。理由としては、緋雨は衰えることはないが、鍛えなければ肉体は成長もしないのだ。なのでまず大量に飯を食べ、筋肉がつくように、身体を大きくするようにトレーニングした。そしてある程度の体になったら今度は筋肉を圧縮して筋肉密度を高めるように、絞り込んで動きやすい細マッチョな美しいボディラインになるようにトレーニングし、それを常に繰り返し続けた。
そしてその他には、剣の腕を落とさないために、まずは走り込み、常に全力疾走できるように、緋雨はしらないが、某鬼殺しの漫画の最強の呼吸を使いながら行う。次に延々と素振りと打ち込みをして無駄な動きを削り、逆に足りない動きを足す修行をした。そしてその前に必ず10万回の抜刀術を行った。それが終わると、太刀筋矯正を行った。障害物の多い場所で分身と斬り合い障害物に当てないように正確な太刀筋を極めた。そして次に、自分よりも何倍も強い分身相手に無限に打ち込む修行を行った。そして最後に反復動作による、自分にできることを、常に当たり前に、どんな時でも行えるように集中力を高めるトレーニングをした。
更には、その他の武術も極めた。己が見てきた全ての流派を極めて己に必要なところを取り入れ、更に自己解釈による落とし込みによって自分だけの形を作った。更にそれに暗殺者も取り入れ、練度を高めた。
この地獄のような鍛錬を常に行いながら、更に魔法とスキルを取り入れた上での無駄のない戦い方を考えながら、使いこなせるように数をこなす。そして終いには自分に必要な服、武器などを作るために、技術を一から学びスキルや魔法、魔力を込めて鍛錬し続け、己に合う完璧な刀と己に合う完璧な服を作った。
そして更に、修行の苛烈さは増していく。緋雨が己の限界に到達したのは、受肉する必要が出てきた時だった。
しかし、時が経つにつれ緋雨は思った。自分は何のために強くなるのかと。そして緋雨は己がこれ以上強くなってもしょうがないと思い、決意した。それは己の全ての力を使い、後継、要は子孫を残そうというものだった。
その日から緋雨は己の技術、力の全てを注ぎ込み、人造人間を作り始めた。まずは外見を作ることにしようとしたが、受肉すれば自然と外見はできるらしく核を作り始めた。そして核に生命を宿すように己の全てを流し込むことにした。それは果てしない年月をかけた作業だった。途中で見つけた、某モンスターを狩るゲームに出てくるミラルー◯に激似の古龍種を見つけたのでそれに受肉させることにした。
そして時間が経つこと実に何千年とかかっだろうか。遂にそれは完成した。代わりに緋雨の生命は尽きる寸前だった。緋雨は最後の力で受肉させ、シルファ・ドラクレアと名付けた。角して緋雨の生涯は幕を閉じたのであった。
勘違いさせてしまっただろう。これは人斬りの姫によって作られた美しき死神、シルファ・ドラクレアとこれから出会う一匹のスライムの永い永い、絆の物語である…とさ。
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人物紹介
千政緋雨…この物語の主人公…とでも思っていたのか。主人
公の生みの親
シルファ・ドラクレア…緋雨が思ったより強くなりすぎたので途中で強さの可能性を秘めた
キャラを作ろうと思いできた主人公
初期
召喚時
普段の姿
どうも皆さんここまで読んでくださりありがとうございます。当初予定していた設定とは違ってしまいましたが、どうだったでしょうか。これからもどうぞご贔屓にお願いします。
それではまた。