NARUTO忍者に憧れて   作:かりん2022

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本編
子供の憧れ忍者さん


忍者村に就職して頑張った。

それはそれで楽しかったし良かった。

でも理想の忍者とは違った。

俺の理想の忍者とはNARUTOだったのだ……。

鍛えていた甲斐あって、勇者召喚のオファーを受けた。

女神様は慈悲深かった。

そうして、召喚先の女神様は、俺の願いを聞くと、快く協力してくれた。

俺は女神様に深く感謝し、喜んで異世界召喚を受け入れ、魔王を倒した。

 

そして、召喚された時間に帰った俺は、会社をしばし休む事にしたのだった。

 

いろんな野菜や野草、肉、調味料を買う。

鑑定と併用して、錬金術の研究である。

個人的にヨモギは大注目しちゃう。

 

 ワクワクしてヨモギを刻んでいると、電話が来た。

 姉からだった。

 

「しばらく休むんでしょ? お金払うからさ、夏休み、子供達を見てくれない?」

「休む意味……。まあいっか。夏休みだけな」

 

 ヨモギを使った軟膏が完成し、シチューを作って食べた後は荷物を片付ける。

 東京かぁ。久しぶりだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実家に戻ると、甥っ子の健と守がこちらを伺っていた。

 高校一年生と小学一年生の一年生コンビである。

 

「久しぶり! 健くん、守くん」

「忍者? 忍くん忍者?」

「ばーか、忍者の役者だよ」

「そ。表向きは役者で、本当は忍者!」

「忍者ー!」

 

 守くんはキャラキャラと笑って期待の眼差しを向けてくる。

 

「ここは狭いからダメな。お土産があるよ」

 

 忍者ノートなどを渡すと、子供達に喜んでもらえたようだった。

 

「広いところならいいわけ?」

「見たい?」

「「見たい!!」」

「じゃあ、公園に許可とってからしようか」

 

 顔を隠してのコスプレという事で、忍者コスプレ撮影会の申請をきちんとあげる。

 一週間後になったので、その日は子供達に勉強をさせつつ、調合をする事にした。

 とりあえず、ヨモギの軟膏を量産したい。

 

「忍くん何してるの?」

「忍者の軟膏を作っているんだよ」

「忍者の軟膏!」

「手伝う?」

「手伝う!」

「薬研じゃん。俺もする」

 

 せっせと手伝ってくる子供達。かわいい。

 

「ほら、出来た」

「「おお〜」」

 

 小さい入れ物に入れて、持たせてやる。

 

「一応、自己責任な。薬だけど薬って言ったら犯罪だから。俺、薬剤師資格ないし。さ、勉強に戻りな」

「わかった」

「わかった〜!」

 

 そして、軟膏や料理を作ってその日は終わった。

 

 健くんは部活動に行き、守くんは家で友達と遊ぶ。

 一週間ほど経って、コスプレ撮影会の日が来た。

 

「ニンニンニンニン!」

 

 印を結んで宙返り。ギャラリーは大喜びである。

 

「良い子は真似しちゃダメだぞ! 忍者と良い子の約束だ!」

「スッゲー! 忍者スッゲー!」

「健のおじさんかっけー!」

「「「忍者さーん!」」」

 

 はっはっは。

 

「僕もー! わっ たっ テッ ぎゃあああああああああああああああん!!!」

「こら、良い子は真似しちゃダメだって言っただろ!」

 

 水で洗って、軟膏を塗る。

 

「応急処置なんで、家に帰ってしっかり手当してあげてください」

「あっ 軟膏、すげーよく効きました!」

「本当、助かりました! 血がすぐ止まって、捻挫にも効いたし!」

 

 健くんの友達が尊敬の眼差しを向けてくる。

 健くんも誇らしそうだ。

 しっかり片付けを終えて、俺は提案した。

 

「銀行に寄った後でいいなら、うちで忍者飯でも食べないか。ご馳走するぞ」

「「「やったー!!!」」」

「あ、俺も銀行でお金おろそうっと」

 

 ということで、銀行に来たのだが。

 ATMに並んでいると、急に銀行のシャッターが閉まって、銃声がした。

 

「銀行強盗だー!」

 

 は?

 

 銃で脅され、中に呼ばれる。

 

「其処のお前! 縄で縛れ!」

「ヒィィ」

「今の時代に銀行強盗!? 銃刀法違反とかは!?」

 

 勇気ある男性銀行員が、警察を呼ぶボタンを押したようだ。

 警報が鳴る。

 

「テメェっ」

 

 銃が撃たれる。俺は慌てて忍者服に早着替えして、銃を変わり身の術(転移魔法)で防いでいた。

 

「なんだ!? 丸太だと!?」

「「「やっちゃえ忍者さーん!」」」

 

 子供達の声援に応え、銭投げで強盗達を昏倒させていく。

 

「忍者さん、格好いいー!」

「みんなの縄を解いてあげてくれないか」

 

 そうしてシャッターは開き、俺は無事お金を下ろして無事、忍者飯をご馳走できたのだった。俺が銀行に行くって言ったばかりに怖い思いさせてごめんよ……。

 ちょうど食べ終わった時に警察の人が話を聞きに来て、バタバタしてしまったのも悪かった。犯人倒したのは褒められたが、危ない真似をした事と先に帰ったのは怒られた。

 取材も表彰の話も来たが、真似するちびっ子の危険や職場への迷惑を鑑みて丁重に断った。銀行からの謝礼はもらった。

 その後、テレビを見ると。

 

『忍くんは僕にだけ教えてくれたの。本当は本物の忍者なんだって!』

『これ、薬って言っちゃダメなんだけど、忍者の秘伝の薬なんだって!』

『すげー効くの、この軟膏! 俺も作るの手伝った!』

『将来の夢? 忍者さん! 本物の忍者さん!』

『忍者飯サイコー!』

『擦りむいて結構な怪我をしてしまったんですけど、翌日には綺麗さっぱり』

『忍者さん、ありがとー!』

 

 しまった。子供らの口止めをしていなかった。ここぞとばかりに喋りおる……。

 

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