超次元ゲイムネプテューヌ Origins Transition   作:シモツキ

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第十三話 道を切り開く

 まずは動く。状況が変わるのを待つんじゃなくて、自分から行動を起こして変化させる。…イリゼの語った言葉には、納得出来るものがあった。戦いではないけど、機先を制するという言葉があるし、少なくとも私達が今直面している問題は、頭を捻っていれば解決するような事でもない。だから行動する、何か試す…という事には、素直に賛成したいと思った。

 流石は国を背負って立つ女神。その言い方も、鼓舞として力強さを感じるものだった。そこにある熱は、うずめにも負けないようなものだった。だからこの時、確かに私はイリゼに感心していた。──この、時点では。

 

「うぅ…そこまで言わなくたっていいじゃない……」

 

 あれから少し経った現在。皆に「おぉ……!」…という反応をさせていたイリゼは今……体育座りしながら、しょぼくれていた。床にのの字を書いていた。

 

「ぜーちゃん、よしよし」

「イリゼ、よしよし」

「しょんぼりするイリゼも良い…このタイプの落ち込み方は新鮮だわ……!」

「あ、こういう時にも興奮するんだセイツ…同じお姉ちゃんとしては、その反応は頂けないなー?」

 

 項垂れるイリゼを、茜とイリスが慰める。セイツは身体をくねらせていて、そんなセイツにネプテューヌが半眼を向ける。

 

「イリゼさん。残念ですが、私達は普通の事を言っただけですよ」

「そッスよイリゼ。でも気にする事はないッス。元からイリゼはそんな感じッスから」

「どうかーん。ま、大丈夫よおねーさん。皆も別に、頭脳方面でおねーさんに期待してた訳じゃないと思うし」

「う…うわぁぁぁぁぁぁんっ!!」

「なんでそんな追撃掛けるの!?も、もう止めてあげて!多分イリゼの心のライフはゼロだよ!?」

『こんな程度で(イリゼ・イリゼさん・おねーさん)の心のライフが尽きる訳ないじゃない(ッスか・ですか)』

「そんな信頼要らないよぉおおおおおおぉぉッ!」

 

 ぎょっとした顔で突っ込むルナに対する、アイ、ピーシェ、エストの返答。そして容赦のない追い討ちに叫ぶイリゼ。明らかに弄られているその姿に…私達は、苦笑せざるを得なかった。

 

(まあでも確かに、ピーシェの言う通りではあるのよね…)

 

 一体何がどうしてこうなったか。…その経緯は、至極単純。特別何かあった訳じゃなくて…むしろ何もなかったから、こうなった。意気揚々と動く事を提案したイリゼだったけど、その具体的なプランは何も考えていなかった。考えていないというか、思い付いていない状態のまま、あの自信満々な様子で皆に提案をしていた。一方私達は、自信に満ちた様子から、きっと何か良いアイデアがあるんだろうと思ってしまっていて…「え、何もないの?」「ノープランであんな堂々と言ってたの?」「それって結局、難しい部分を丸投げしてるだけじゃ?」…という感じにあれよあれよと言われまくった結果、イリゼはしょぼくれてしまった。…いや、イリゼの判断が間違ってたとは思わないわよ?これからの事を考えるにしても、心が前向きかそうじゃないかで結構変わってくるものだし。ただ、やっぱりその…イリゼがその雰囲気で、不必要にハードルを上げてたのが…ね?

 

「えっと…すみません、皆さん。わたしがイリゼさんを焚き付けちゃったばっかりに……」

「焚き付けた…っていうと、ディールさんはイリゼさんと何か話を?」

「あ、はい。…ちょっと、昔話をしただけですけどね」

 

 ビッキィからの問いに肩を竦めつつ答えたディールは、それからイリゼの方を見て小さく笑う。その柔らかな笑みに、エストはちょっぴり不服そうで……そんな中、聞こえてきたのは咳払い。

 

「…こほん。そろそろ話を進めては如何かな?」

「で、ですよね。ほら、イリゼも座ろ?」

 

 至極真っ当な指摘を受け、ルナが茜やイリスと共にイリゼを席へと座らせる。…因みにその頃にはイリゼも少し我に返ったというか、冷静になったようで…今度は慰められていた事に対してか、何やら恥ずかしそうな顔をしていた。

 

「でも、話を進めるって言ってもどうするの?イリゼじゃないけど、自分も何も思い付いてないよ?」

「…それについては一つ、試してみたい事がある」

 

 意外にも(…って言ったら失礼かしら…)軌道修正に乗ったのはネプテューヌ。そのネプテューヌの問いに反応したのは影で、彼の言葉に私達は注目する。

 

「といっても、まだ手を付けていないところから調べる…ってだけだがな」

「まだ手を付けていない…っていうと、どこになるの?私達の方はもう、結構色んな場所を調べた…気がするけど……」

「僕達も、だよね。…だから…水の上じゃなくて、水の底……?」

「惜しいな、愛月。下じゃなくて……上だ」

 

 それで間違いない筈、と私がエリナに頷く中、影が指を一本立てる。それが指し示すのは、この施設の天井裏…ではない。流石に違うと思う。だから恐らく、影が言いたいのは……。

 

「…ひょっとして、空?」

「ああ、言われてみれば確かに、陸上と水上…って分け方をしていて、空中の探索はしてなかったわね。けど、空中の探索っていっても……」

「だから、空中『を』じゃなくて、空中『から』って事だ。勿論空のデータも得られればそれに越した事はないがな」

 

 成る程、と今度はセイツが影に頷く。空からの調査…思えば本当に、これまで私達はそれを失念していた。飛べるといえば、の女神の皆がここまではシェアエネルギーの関係から女神化するのを避けていたからか、その発想が頭から抜け落ちていた。

 

「そういう事なら…取り敢えず、私が女神化してぐるっと一周してこようか?とにかく動こう、って言ったのは私だし…」

「いや、今言った通り、出来る事ならデータの収集もしたい。という訳で……」

「ああ、任された。ただ、長時間飛び回れるような機体ではないからね。実際には大きく跳躍し、滞空していられる間にレーダーやカメラをフル稼働させる…という形になるけど、構わないかい?」

「構わない。それに俺も飛ぶつもりだからな」

「あ、それならわたしもいいですか?飛び回らなくてもいいなら、わたしも多分いけるので」

『え?』

 

 データ収集となるなら、必要なのは機械の力。バトルスーツは持ってきているし、だったら私も…と言いかけたところで、挙手したビッキィに私は…どころか私達全員が驚く。一瞬冗談かとも思ったけど、そんな雰囲気は微塵もない。

 

「では、手始めに空中からの観測…という事でいいかな?仮にこの島を一通り回ってくるのであれば、我々も待っている間に何か別の事をしていた方が効率的だろうが、その辺りはどう考えているんだい?」

「一先ずは、垂直に飛んでの観測を考えている。まだ手を出していない領域な以上、最初は慎重にいくべきだろう」

「つまり、最初はガンガンいくより、命大事に?」

「いやイリスさん、命の危険がある訳ではないと思うけどね…」

 

 合っているようで間違っているイリスの言葉に、ワイトは肩を竦める。ともかく空から調べてみる、という次の行動は決まった。これ自体はそんな長時間掛かる事とは思えないし、その次の行動も考えないといけないけど…『その次』については、空からの調査結果を待ってから、という事になった。そうなった理由は…きっと、いつまでもごちゃごちゃ考えているより、動いて新たな情報を得たり、或いは何か変化を起こした方が、私達にとっての良い風になると判断したから。…なんだかんだ言っても、やっぱりイリゼの言ってた事は今の状況に適しているのよね。ただほんと、そこで期待を煽り過ぎたのがいけなかっただけで…。

 

「じゃ、早速飛ぶ?今更だけど、わたしも女神化しなくたって、魔法の組み合わせである程度飛べるわよ?」

「いえ、出来る限り滞空時間を伸ばしたいので、機体の方を設定し直してから行いたいと思います」

「なら、その間にわたしも少し準備運動を……」

「あ、本当に飛ぶ気なんだビッキィ……」

 

 次の行動が決まって、私達は施設の外へ。ビッキィがアップを始めて、それをピーシェが半眼で見ていて…そんな中で、不意に私はワイトに呼ばれる。

 

「イヴさん。もし良ければ、調整を手伝ってくれないかな」

「私が?…いいけど、流石に大型兵器は専門外よ?私よりも影に頼んだ方が良いんじゃない?」

「その影くんも、今は自分の方の確認中でね。それに頼みたいのは、あくまで外から見ておかしな挙動や音がしていないかを確かめる事なんだ。勿論責任を負えないという事であれば、無理強いはしないけども」

「そういう事ね。大丈夫よ、元から協力する気ではあったから」

 

 専門外といっても皆よりは分かっているつもりだし、元より私は待機組なんだから、協力を惜しむつもりはない。と、いう訳で私は引き受けて、ワイトが調整を終えるの待つ。

 

「…そういえば、これは実験機…なのよね?」

「うん、だから地上や水上、水中のデータはまだしも、空中機動のデータは不足していてね。ある程度は勘でカバー出来るとはいえ、可能な範囲でソフト面の調整をしておきたいんだ」

「そう。良かったわ、某新型機みたいに不足してるのが地上戦のデータじゃなくて」

「はは…。…因みにイヴさん、『ソフトめん』といえば……」

「何かこう、独特な麺よね」

「良かった、まだ通じるんだね」

 

 ジェネレーションギャップを気にするようなワイトの発言に、思わず私は苦笑する。世代云々以前に、住んでいる次元が違う訳だけど……それでいうと、愛月辺りにはこれ伝わるのかしら…。

 

「…さて、待たせたねイヴさん。少し飛ばしてみせるから、確認をお願いするよ」

「任せて頂戴」

 

 私が答えたところで、ワイトは機体のスラスターを吹かす。砂浜から風塵が上がり、人型をした巨大兵器が宙に舞う。推進器を駆動させ、上下左右と飛び回る。

 

(この動き…若干左に流れがちな気がするわね。スラスターが不調なようには見えないし、バランサーかスタビライザーの問題かしら。……って、持ち直した?…さっき、ある程度は勘でと言っていたけど…まさかこんなすぐに、しかも操作技術でカバーしてるっていうの…?)

 

 恐らくは彼の為せる技に、私は舌を巻く。装備の不調だったり、破損による状態の変化で上手く動かなくなったのなら、それを上手くカバーするのが使い手の腕の見せどころだけど…このカバーの早さは、凄いとしか言いようがない。技術、経験、直感的な理解力…そういうものがどれも桁違いだと、今の挙動で伝わってくる。…それに……

 

「…………」

 

 決して長くはない時間の中、ワイトは機体を飛ばしていた。何度かの着地を間に挟んで、飛んで降りてを繰り返し……チェックが、終わる。

 

「どうだったかな、イヴさん。気になった事があれば、言ってくれると……」

「…スラスターの配置は、低空域での機動性に重点を置いているのよね?」

「うん?ああ、そうだね。飛べるとはいえ、これはあくまで陸戦型。高高度での運用は想定外なんだ」

「そっか…当たり前だけど、どこで運用するかによってスラスターのサイズや配置は変わってくるわよね…それじゃあ脚部のショックアブソーバーは?水中用の関節保護は?陸戦型って事だけど、想定してるのは雪原なのかそれとも……」

「……イヴさん?」

「あっ……」

 

 名前を呼ばれ、私は我に返る。思わず自分が『もし地上や水中戦に特化したバトルスーツを作るなら』という考えに耽ってしまっていた事に気付いて、恥ずかしさから頬が熱くなる。…こ、これじゃあネプギアの事をどうこう言えないわね……。

 

「…申し訳ないわ……」

「いやいや、構わないよ。私も自分の考えに没頭してしまう事はあるからね。…ただ、先程頼んだ通り、技術者としての見解を教えてくれると助かるかな」

「そ、それは勿論…!」

 

 肩を竦めるワイト、その顔にそこはかとなく困ったような表情が浮かんだのが見えて、私は即座に頷きを返す。取り敢えずさっきまで考えていた事は頭の隅っこに押しやって…ついでに後でちゃんとメモを取っておこうと心に決めて、私は私の気付きを伝えるのだった。

 

 

 

 

 空からの観測準備が完了した。影さんとワイトさん、それにビッキィの三人がそう言った事で、僕達は砂浜に集合した。僕が出た時にはもう、ワイトさんは機体に乗っていて、影さんも…変身?…していて……でもビッキィだけは、いつものまま。

 

「それじゃあ、行ってくる。まあ大丈夫だと思うが、一応墜落して来た時は避けてくれ」

「えっ、墜落するかもしれないんですか?」

「あくまで可能性の話だ。水上で起こる異常が『島から離れる事で発生するもの』である場合、上昇する事でも起こる可能性があるからな」

 

 さらっと影さんは墜落なんて言うから、ディールさんがびっくりしたような反応をする。僕だって驚いたし、多分皆驚いた。

 

「えー君ってば、いっつもそーゆー順序を逆にした言い方するんだから…」

「はは…では、行くとしようか」

「うん。宜しく頼むね、三人共」

 

 イリゼの言葉を受けて、影さんとワイトさんが飛び上がる。ぐっ、と軽く膝を曲げてからジャンプした影さんはそのままぐんぐん飛んでいって、ワイトさんも迫力たっぷりに真っ直ぐ飛行していく。その姿を、僕達は見送って……って、あれ?

 

「…ビッキィは行かないの?」

「ふっ、まあ焦らない焦らない」

 

 なんだか自信に満ちている感じのビッキィは、ふぅ…と軽く息を吐いて、近くに転がっていた丸太(イリゼ達がビーチバレーに使ったんだって)を立てる。それからちょっとの間、ビッキィは黙って……真上に向けて、丸太を持つ。

 

「それではわたしも行ってきます。すぅ……はぁああああぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 いきなり大声を上げ始めたビッキィに、僕はまた驚く。皆もぎょっとする中で、ビッキィはカッと目を見開いて……次の瞬間、丸太をぶん投げる。更にビッキィは跳び上がって、空へ向けて猛烈な勢いで飛んでいく丸太に飛び移る。

 

…………。

 

『いやこれどこぞの殺し屋のやつじゃない!?』

「おおぉ、ビッキィ凄い…あの発想は、イリスにはなかった」

 

 予想外過ぎる飛び方に、僕達は三度目の仰天。す、凄過ぎる…色んな意味で、凄過ぎるよビッキィ……。

 

「…イエローハート様、あれはその…大丈夫なんです……?」

「…権利的な意味で?」

「い、いやまぁそれもゼロではないんですけど、安全とか、ちゃんと調査出来るのかとか……」

「……さぁ…」

 

 ぽかんとしてるエリナさんに、ピーシェが何とも言えない顔で答える。…うん、分かる。分かるよピーシェ。普通ならあんなの大丈夫な訳ないけど…ビッキィって、グレイブに負けない位破茶滅茶な時あるもんね…。

 

「……さてと。それじゃ、わたし達はどうする?待つにしても、このままただ立ってるだけじゃ時間の無駄でしょ?」

「確かにエストの言う通りッスねぇ…じゃあ、飛んでいったワイト達とは逆に、ウチ等は砂浜でも掘ってみるッスか?」

「あ、穴掘り?何か気になる場所があるならともかく、まさか当てずっぽうで穴掘りをしようって言うの……?」

 

 空じゃなくて地中。それを聞いて「あ、確かにそれもいいかも」と思った僕だったけど、セイツの返しで「それもそっか…」ってなる。もし探検セットを持ってきてたら、地下通路に入れたかもしれないけど…。

 

「ものは試しってやつッス。それに穴掘りって、時間を潰すには丁度良いんスよ?」

「え、そうなの?私、穴掘りの経験なんて殆どないんだけど……」

「そうなんッス。まずは穴を掘る。その後は掘った穴を埋める。埋まったらまた掘る。掘ったらまた埋める。それを繰り返していればあら不思議。そう遠くない内に、何もかも気にならなくなって……」

『それ刑罰のやつじゃない!?』

 

 僕にはよく分からないけど、アイさんはとんでもない事を言ったみたいで、ぎょっとした顔の皆がアイさんへ揃って突っ込みを入れる。でもアイさん自身は冗談で言ってただけみたいで、突っ込まれてもはっはっはと笑っていた。

 でもほんとに、ビッキィ達が戻ってくるまで何もしないんじゃ勿体無い。何かちょっとでもやる事があれば…そんな風に、僕は思っていた。思っていたんだけど…ワイトさん達が戻ってくるのは、僕達の想像よりも早かった。

 

「……戻ったぞ」

 

 ずっと飛んでる事は出来ないみたいで、ワイトさんの機体は何度か着地と再ジャンプをしていた。でも影さんが降りてきたのは初めてで…戻ってきた影さんの顔は、あんまり嬉しそうじゃない。

 

「…何か、あったんですか?」

「まあな。…良いニュースと悪いニュースがある、どちらから聞きたい?」

 

 追い掛けるようにワイトさんも降りてくる中、変身を解いた影さんは言う。それを聞いて、ばっとネプテューヌお姉ちゃんが反応する。

 

「そ、それはサブカルではよく出てくるけど、現実じゃ言う機会なんてまずない言葉の代表例!いいなー、自分も言いたいなー!」

「…言えばいいんじゃないか?」

「じゃあ、失礼して。…皆、良いニュースと悪いニュースがあるんだけど、どっちから聞きたい?」

「本当に言うのか…聞きたい?…も何も、ネプテューヌは何も知らんだろうに……」

 

 言えて満足したっぽいお姉ちゃんと、見るからに呆れた感じの影さん。そのやり取りをしている内にワイトさんも降りてきて…あれ、ビッキィは……?

 

「良いニュースと悪いニュース、ね…わたしは悪いニュースからの方が良いと思うんだけど、どう?」

「え、それはセイツおねーさんが、好きなものは最後に食べるタイプだから?」

「ち、違うわよ。そうじゃなくて、悪いニュースを後にすると、嫌な気持ちの方が強く残っちゃいそうだと思っただけ。…好きなものは最後に食べるタイプではあるけども」

「まあ、悪いニュースからでいいんじゃない?どちらにせよ両方聞くでしょ?」

 

 こくん、と僕がイヴさんの言葉に頷くと、皆もそうだねと賛成する。そうして悪いニュースから聞く事に決めた僕達が影さんを見ると、影さんは小さく息を吐いて…言った。

 

「──だが、その場所には辿り着けなかった。何度試しても…な」

『……へっ?』

 

 凄く神妙そうな顔で言う影さんだけど…何の話をしているのか、さっぱり分からない。僕が何か聞き逃したのかも?…と思ったけど、皆も困惑したような顔をしている。

 

「…えーと…どこにッスか?」

「上空から発見した建造物にだ」

「いや、影くん……」

 

 建造物?な、何の事?ほんとにどういう事?…って僕がちょっと混乱する中、ワイトさんが影さんの名前を呼ぶ。すると影さんはちょっぴり肩を竦めて……

 

「悪い。伝えるのが遅くなったが、悪いニュースは良いニュースを前提にした内容だ」

『じゃあなんでどっちからって訊いたの!?』

 

…いつもクールで、落ち着いていて、冗談なんか通じなさそうな人。そんな印象、影さんに対して僕が持っていた印象が、ちょっと変わった瞬間だった。

 

「んもう、えー君ってば…冗談ならもっと分かり易く言ってよー」

「真顔で言われると、全く分からないわ…。…まあ、話を戻すとして…その建造物っていうのが、良いニュースで合ってる?」

「そういう事だ、エリナ。だが、一応訊いておきたい。見たところ、かなり大きい建造物だったようだが…これまでイリゼ達は、それらしき建造物を見かけた事があったか?」

 

 影さんの質問に、イリゼ達陸上チームは全員首を横に振る。その反応を見て、影さんとワイトさんは頷き合う。

 

「ワイト。これはやはり……」

「ああ、そのようだね。…皆さん。順を追って説明しますと、まず影くんが言った通り、我々は上空からこの島の中心付近に、巨大な建造物がある事を発見しました。そしてそれに向けて、影くんは接近を試みたのですが……」

「何度試しても、辿り着く事は出来なかった…さっきの悪いニュースというのは、そういう事だった訳ですね」

 

 腕を組みながら言ったピーシェの言葉で、僕もやっと理解する。…けど、辿り着けなかったっていうのはどういう事なんだろう。何度も試してるって事は、失敗しちゃう理由がある…んだよね?

 

「レーダーやセンサーからの情報を見る限り、建造物が実在している事は間違いありません。ですが影くんは辿り着けなかった。彼曰く、真っ直ぐ建造物に向けて飛んでいた筈が、気付いたら誤った方向に向かっていたとの事。つまり……」

「私が記憶の保持に対して色々と試してみた結果と同様、何かしらの干渉を次元から受けている…だね?」

「そっか、じゃあもしかしたら、私達がこれまでその建造物?…を一度も見かけなかったのも……」

 

 多分同じ理由だろうね。…そんな風に、ルナちゃんの言葉にズェピアさんが頷く。

 良いニュースは、大きな発見があった事。悪いニュースは、そこに辿り着けない事。それが、影さんとワイトさんの調査結果。だから次は…それが分かった上での話。

 

「見えているのに辿り着けない…これってその建造物が、何かある…少なくとも、ただの建物なんかじゃないって事でもありますよね?」

「そうだな、俺もディールと同じように考えている。…尤も、辿り着けなければどうしようもない訳だが」

「んーと…スイカ割りみたいにやるのは駄目なの?」

「……?ルナにお願いする?」

「そうそうルナちゃんにかかればどんなスイカも一刀両断…ってそうじゃなくて、目を瞑った状態で、誰かに指示してもらいながら進むって事だよ。にしても、自分からノリ突っ込みを引き出すなんて、やるねイリスちゃん!」

 

 変な理由で褒められたイリスちゃんは、わーいと両手を上げる。でも声もあんまり抑揚がないし表情も変わってないから、いまいち喜んでる感じがない。…でもなーんとなく、喜んでる気持ちは伝わってくるっていうか、それが分かるようになってきた…かな?

 

「残念ながら、それも通用しないようです。実際に私が指示しながら進んでもらう…という事を試してみましたが、毎回途中で影くんが聞き間違える、私が言い間違える、他の何かに気を取られた拍子に向きを間違えてしまう…そういった事が起こってしましまして…」

「ふぅむ…やはり意識や認識に干渉されてしまうようだね。そうなると、その建造物を目的地にする限り辿り着く事は出来ないのだろう。『建造物』を意識してしまった時点でもう、干渉からは逃れられないと考えたほうが良いかもしれない」

「それ、控えめに言って詰んでないッスか?だってウチ等もう、全員その建造物の事を知っちゃってるんスから」

「言われてみると、確かにそうですね…。…申し訳ありません、軽率でした」

「いや、流石にこれは仕方のない事かと。情報共有は、何をするにも基本ですし」

 

 ゆっくりと首を横に振ったピーシェに、皆がうんうんと頷く。でも、それからは静かになる。僕達はその建造物の所に行きたいけど、行こうとしても行けなくて、意識しちゃった時点で駄目だなんて言われたら、どうすればいいかなんてちっとも分からない。皆が黙っているのも、きっとそういう理由で……だけどそんな中、不意にエリナさんが、ゆっくりと手を挙げる。それに気付いたセイツが声を掛ける。

 

「エリナ、どうかしたの?」

「あの、思ったんですけど…建造物を目的地にするんじゃなくて、歩いていったら結果的に建造物に行き着いた…って形であれば、辿り着く事も出来るんじゃないでしょうか」

「ええっと…どういう事、ですか…?」

「うん。例えばだけど、建造物を目指す事はせず、それがある方向に真っ直ぐ進み続けるとか…もしそれが出来れば、辿り着けそうだとは思わない?」

「そっか、それなら……」

「…いや、駄目だ。発想としては可能性を感じるが…さっきアイが言った通り、俺達は全員建造物の存在を認識している。知っている以上、言い方は変だが()()()()()()してしまう事は避けられない」

 

 エリナさんが説明してくれた事ではっとした僕だったけど、影さんはそれじゃ上手くいかないと言う。また難しい話だけど…今度は分かる。気になる事があると、考えないようにしているつもりでもいつの間にか考えちゃってる…少し違うけど、こういう事って僕にもあるから。

 だから問題は、どうすればいいかって事。…と、思った僕だけど…どうにもならない気がする。だって、僕達全員知ってるんだから。知ってちゃ駄目なんだから。この場にいて、でも今の情報を知らないのなんて……

 

「……あっ、いけるかも」

『え?』

 

 思わず呟いた僕の声に、皆が振り向く。いきなり注目されて、ちょっと緊張しちゃったけど…大丈夫。僕の気付きは、勘違いなんかじゃない。

 

「確認なんだけど、知らなければいいんだよね?知らない状態で、あっちに真っ直ぐ行って…みたいな感じに言う事が出来れば、いけるんだよね?」

「必ずいける…とは言えないけど、可能性はある筈だよ。あくまで経験則ではあるが、物理的に干渉をされる事はこれまでなかった訳だからね」

「だったら…出ておいで、ファング!」

 

 頷きながら答えてくれたワイトさんの言葉を受けて、僕はポケモンが外に出ていない時の住処、モンスターボールの内の一つを持つ。それを軽く放って、中から手持ちの一匹を呼び出す。

 

「ぐぉー…ぐぅ」

「って、あぁ寝てる!もうっ、寝過ぎだよファング…!」

 

 がっしりした水色の身体と、頭から背中にかけての赤い背びれ。今回僕が連れてきた手持ちの一匹、大顎ポケモンのファングことオーダイル。分類の通り顎の力が強い、でもそれだけじゃないパワー重視のバランス型って感じのポケモンで…だけど出てきたファングは寝ていた。力強く鳴いたと思ったら、寝息だった。

 

「えーっと…愛月君、この子は……」

「う、うん。見ての通り、ファングは寝るのが好きでね…で、ボールの中にいるポケモンなら、余程大きい音だったりとか、中から耳を澄ませてるとかじゃなければ聞こえてない筈だから、いけるかもしれないって思ったんだ」

「それは……待って、本当にいけるんじゃない…!?だ、だよね!?」

 

 ばっと振り向いたイリゼに、皆がそうかもしれないと頷く。その間に、僕はファングを起こす。えぇい、起きてファング!出番だよっ!

 

「あ、でもファングが指示を正確に理解出来なきゃ駄目よね?そこは…ってそっか、イリスちゃんは……」

「エスト、大丈夫。イリス話せる。こんにちは、ファング」

「…ぐぉ?ぐぁる」

 

 何とか起こしたファングに、イリスちゃんが軽く手を上げて挨拶をする。それにファングが、同じようなポーズをしながら鳴いて返す。

 建造物の事を知らないファングと、ファングと話す事の出来るイリスちゃん。一度は無理だと思ったエリナさんの作戦を、実行出来るメンバーがいる。

 

「では、具体的なプランを決めるとしよう。流石に一度方向の指示を伝えるだけで、後は全てファング君任せ…では無理があるからね」

 

 確かにそれもそうだよねと、ズェピアさんに言われて僕達は話し合う。どうやったら何も知らないファングを誘導出来るか、ファングが辿り着けた後はどうするかを話し合って…作戦が決まる。

 だから後は実行するだけ。上手くいくかどうかは、ファングとイリスちゃんに掛かっていて……あ、そうだ。

 

「ファング。何かあるかもしれないし、これを使って」

「…愛月、それは何?」

「これはゴツゴツメットっていう道具だよ。ヘルメットみたいな見た目をしてるけど、実は防御用じゃなくて、相手にダメージを与える用の道具なんだ」

 

 きょとんとしたイリスちゃんに答えながら、僕は頭を下げたファングに被せてあげる。…似合ってるかどうかは分からないけど…被って誇らしげな顔をするファングを見ると、僕もちょっと嬉しくなる。

 

「ファング、素敵。愛月に貰って、嬉しい?」

「ぐるるっ♪」

「そう。…イリスも持ち物、ある。ファングのは、愛月から貰ったゴツゴツメット。イリスのは、ミナから貰ったぽかぽかマフラー。ふふん」

「ぐるぅ!」

 

 何故か胸を張ったイリスちゃんを見て、ファングも真似をする。その光景に、僕も皆もほっこりとして…それから作戦開始。

 

「じゃあイリスちゃん、ナビゲートお願いね?インカムを無くさないようにする事、目を瞑っている事、聞こえた通りに伝える事…色々気を付けなきゃだけど、出来る?」

「出来る。イリス、頑張る」

 

 両腕でファングに抱えられたイリスちゃんが持っているのは、イリゼのインカム。そのインカムでイリスちゃんがセイツから方向の指示を受けて、ファングに伝える事になっている。そしてイリゼが目を瞑るように言ったのは、イリスちゃんが認識への干渉…を受けて、間違った指示を出しちゃわないようにする為。

 皆に見送られて、ファングは歩き出す。砂浜から森林に入ったファングの姿は、段々遠くなっていって…僕はイリゼ、ネプテューヌお姉ちゃん、ルナちゃん、アイさん、エストさんと頷き合う。

 

「それじゃ、自分達も行こっか。皆、ぬきたし差し足忍び足だよ?」

「えっ、最初なんか違うの混じってなかった?」

 

 イリゼの突っ込み…じゃなくてお姉ちゃんの言葉を合図に、僕達はファングを追う。理由は勿論、何かあった時にファングとイリスちゃんだけじゃ危ないからっていうのと、もしファングが建造物にまで辿り着けても、そこからどうやって皆を案内するの?…って問題があったから。

 

「しっかし、本当にちゃんと追い掛けられるッスかねぇ。ファングを追うつもりでも、さっき言ってた無意識の意識はある筈なんスから」

「方向っていう漠然なものと違って、明確な目標を追い掛ける形であれば、『集中』する事が出来る。そうすれば無意識の意識を薄める事が出来るから…ってズェピアさんが言ってたけど、もしかしたらこれも試しにやってみる…の範疇だったりしてね」

「んー…まあ次元から干渉されているっていっても、ズェピアや影達の例からしてそこまで強力じゃない…っていうか、単発で見れば『偶々そうなっただけ』って言えなくもないような形だし、そのレベルを超えるような方法を取れば、干渉を打ち破れるって事なんじゃない?多分だけどね」

 

 こっそり追い掛けているのは、極力指示以外の情報がファングに入らないようにする為。静かに追おうとすると歩くスピードも落ちちゃうけど、ファングも基本歩くのはゆっくりだから、今のところは見失う事なく追い掛けられている。そうして暫く、僕達も進み…ある時不意に、ファングが足を止める。イリスちゃんを降ろしてきょろきょろと見回すと、近くにあった岩に近付いて、岩砕き。それから砕けた岩の破片を一つ持って…勢い良く空に投げる。

 

「一撃で岩を粉砕するなんて、なかなかやるね。因みにこれは……」

「うん、今ファングがやったのは、『岩砕き』って名前の技だよ。…でもこの岩砕きって技、昔は泥をかけたりほっぺをすりすりしたりするのと同じ位の威力しかなかったんだよね……」

『えぇ……?』

 

 肩を竦めながらイリゼに答えると、皆訳が分からない…って顔をする。…いや、今は昔の二倍の威力になったんだよ?それでも威力だけでいえば、泡を吹きかけたり、木の葉をぶつけたりする技と同じ位なんだけど……。

 まあとにかく、ファングは岩の破片を投げた。これは、今いる場所を知らせる為のもので…それを目印にインカムでまた指示を受けて、ファングはイリスちゃんと先へ進む。僕達も追って歩き出して、それを何度か繰り返す。

 

「…でも…この次元って、どうしてこんな力があるんだろう……」

「それは……」

 

 ふと、僕が呟いた言葉。それにお姉ちゃんが答えてくれようとしたけど、「それは」の後の言葉はなかった。…多分、お姉ちゃんも皆も分からないから。本当にただ、そういう特殊な性質の次元ってだけかもしれないけど…そうなのかどうかも、僕達には想像する事しか出来ないから。

 そんな風に話もしながら、でもファングからは目を離さないように集中をして、僕達は歩いた。ファングも歩くのと手頃な物を探して投げるのを何度もやりながら、僕達も途中で誰かがうっかり離れそうになる度に気付いて引き戻しながら、森の中を進んでいって……遂にその時が、やってくる。

 

『……っ!』

 

 これまでは、どんどん深くなっていった森。それが急に開ける。先を行くファングがまず森を抜けて、追い掛ける僕達も森を出る。そして、目に飛び込んできたのは…確かにあった、建造物。四つの大きな柱…というか塔?…の上に、逆さまになったピラミッドの様な物が組み合わさった、巨大な建物。

 

「ほ、ほんとにあった…凄い、成功だよイリス!」

「うん、凄い。…ファング、お疲れ様」

「がぐるぅ?」

「いやぁ、まさかここまで大きな建物とは…かなり奥まで来たとはいえ、これまでこれに一度も気付かなかった自分にも驚きッスね」

「やっぱりここに近付かれないよう、無意識へ干渉されてたって事でしょ。…さて、と…それじゃあ今度はわたしの番ね」

 

 駆け寄ったルナちゃんにイリスちゃんが頷いて、ファングの頭…は届かないからか、背中を撫でる。方向の指示だけされていたファングは状況が分かってなかったみたいだから、僕も近くにいって、説明をしながら一緒に褒める。

 これで、建造物への到着は完了。だけどまだ終わりじゃない。インカムを返してもらったイリゼが連絡を入れると、空に一発の爆発が起こる。打ち合わせ通りなら、それはディールさんが空に向けて放った爆発の魔法で…それを見たエストさんが、杖を構える。

 

「ルナ、お願い」

「任せて!イリゼ、アイ、ネプテューヌ、ちょっと力を貸してくれる?」

『勿論』

 

 魔法陣を展開したエストさんの後ろに、ルナちゃんが立つ。更にその近くにイリゼ達が行って…ルナちゃんは、三人の肩に順番に触れる。すると三人は、ぴくっと小さく肩を揺らす。

 

「おおぉ、力が吸われる…これが、霊力封印?」

「いや違うから、私達精霊でもなければ吸収されてるのシェアエナジーだから…」

「久し振りの感覚ッスよねぇ。前の時は……うっ、あんまり思い出したくない事だったッス…」

「だ、だよね…。…よし、それじゃあエスト、三人のシェアエナジーを送るね」

「えぇ。…へぇ、これが三人の…結構嫌な感じじゃないかも」

 

 順番に三人へ触れていったルナちゃんは、次にエストさんの背中に触る。するとエストさんはほんのり目を見開いて…それから魔法陣が大きくなる。そこに浮かぶ光が、これまでよりも強くなる。

 

「こっちは準備完了よ。おねーさん、連絡してくれる?」

「もう連絡済みだよ。……うん、ディールちゃんも準備出来てるみたい」

 

 ぐっ、とサムズアップをするイリゼ。それに小さく笑ったエストさんは、視線を前…さっき爆発が見えた方向へと戻す。そして、一拍置いて…言う。

 

「なら、合図をお願いおねーさん。それに合わせて吹っ飛ばすわ!」

「それじゃあ、いくよ?3、2、1……0!」

 

 インカムで向こうにも伝わるようにしながら、イリゼが発した合図。その瞬間、魔法陣が更に強く輝いて…強烈な光芒が放たれる。後から聞いた事だけど、これは何の属性もない、純粋な魔力とシェアエナジーのビームらしくて…それが森を真っ直ぐに吹き飛ばす。木も地面も抉りながら、凄まじい音と共に駆け抜けていく。そうして暫くの間、エストさんの魔法が轟いていて……次第に弱くなっていった光芒が消えた時、そこにはここと砂浜とを繋ぐ、一本の道が出来ていた。

 

「すっご…こんな攻撃、ポケモンじゃ中々出来ないかも……」

「ふぅ。まあ、おねーさん達から力を借りて、その上でしっかり溜めてからの魔法だしね。じゃ、一回合流しましょ」

 

 一息吐いたエストさんの言葉に僕達は頷いて、一度砂浜に戻る。これでもう、色々工夫をしなくてもここまで辿り着けるし…まだ僕達は、ここを調査する為の準備をしてない訳だからね。

 そうして戻った僕達は、さっきの魔法で誰か怪我しなかったか訊く。でも全員無事みたいで…ディールさんの魔力障壁が、ばっちり防ぎきったらしい。ディールさんが受け止めたのは、色々吹っ飛ばした分威力の下がった魔法な訳だけど…それでもあの一撃を防いじゃうんだから、どっちも凄いよね。

 

「お疲れ様、皆。イリゼ達はそれなりの距離を往復してきたんだから、一旦休憩して、それから調査の準備に入るのはどう?」

「私はさんせーかな。えー君とワイトさんも、空で色々やってくれてた訳だしね」

「…ところで、あの…私、何か忘れてるような気がするんですけど……」

 

 セイツの提案に、茜さんが頷く。僕達も、それでいいよねって雰囲気になって…そんな中でのピーシェの言葉には、皆が首を傾げる。…けど、言われてみると確かに何か忘れてるような……。

 

「……ぁぁぁぁぁぁ…!」

「……?あれ、今何か聞こえなかった?」

 

 と、そこでどこからか聞こえてきた何かの音。最初は気のせいかと思ったけど…違う。皆も聞こえたみたいだし、段々その音は大きくなっていく。

 それは、音というか声。空から聞こえてきていて、どんどん大きくなる。どんどんどんどん、迫るようになっていって……

 

「ぁぁぁぁああああああああああッ!!」

『あっ……』

 

──次の瞬間、とんでもない勢いで空からビッキィと丸太が降ってくるのだった。…まさか、今までずっと飛んでたの…?だとしたら、ビッキィは一体どこまで高く飛んだの……?




今回のパロディ解説

・「〜〜もう止めて〜〜ゼロだよ!?」
遊☆戯☆王に登場するヒロイン、真崎杏子の名台詞の一つのパロディ。イリゼは精神的にも結構タフだと思いますが、流石にこういう場面では大ダメージを受けている事間違いなしです。

・「〜〜ガンガンいくより、命大事に?」
ドラクエシリーズにおける、作戦の一つ(二つ)の事。けちんぼな私は、雑魚は勿論ボス戦でも出来るだけMPを使いたくないって思っちゃうので、ガンガンいこうぜは殆ど使った事がないんです。

・「〜〜某新型機〜〜」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズに登場するMSの一つ、辟邪の事。簡易変形、良いですよね。でもやっぱり鉄血なら、シュヴァルべ・グレイズとキマリス・トルーパー、フラウロス・オリジンが好きです。

・『〜〜どこぞの殺し屋〜〜』
DRAGON BALLに登場するキャラの一人、桃白白の事。飛行能力や滞空能力は色んな作品で出てきますが、桃白白のこれはその中でもかなり特殊なパターンですよね。

・「〜〜ぬきたし〜〜」
抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか?の通称の事。別に島みたいな次元だからとか、ネプテューヌが貧乳だからとかの理由でパロした訳ではありません。偶々です。

・「〜〜霊力封印?」
デート・ア・ライブに登場する要素の一つの事。ルナはあくまで吸収してるだけであって、封印はしてません。信次元で女神の封印となると、マジェコンヌの装置やアンチシェアクリスタル、ゲハバーンですね。
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