超次元ゲイムネプテューヌ Origins Transition 作:シモツキ
時間の感覚がなくなる事、時間を認識出来なくなる事…それが恐らくは、この次元そのものの性質とでも言うべき力によって、干渉された結果起きている事。それに気付いた時点で、それを前提とした思考をしていたつもりだったが…見事にまた翻弄された。どれだけ注意し気を張っていても、プレイヤーが単なるプレイヤーである限りは、ゲームシステムを覆す事などほぼ出来ないように、この次元の内側…この次元の一部に組み込まれている限りは、どうしようもない事なんだろう。
だとしても、認識への干渉は絶対ではない。時間を認識する事は出来なくとも、認識出来なくなっている事は認識出来て、干渉の内容によっては工夫と発想と力技で捩じ伏せる事も出来て、今回の状況認識に対する干渉も、全員に等しく起こっている訳ではないと反面した。…だからこそ、思う。この次元は、この次元の性質は、ただ特異…という訳ではないのだろうと。そういうもの、ではなく……きちんと何か、意味があるんだろうと。
「さてと。それじゃあ皆、これからもう一度中に入っていくけど…突入前に、もう一度確認しておきたい事ってある?」
再び訪れた、森林奥の建造物。その前で、イリゼさんはくるりと振り向き、皆へ問う。その問いに、各々数秒考え込み…ビッキィ君が、声を上げた。
「あの、確認…というかここに来るまでに思ったんですけど、中で何かあっても、また認識がおかしくなって何事もなかったように戻ってしまう…って可能性ありますよね?それを考えると、何人か外で待機していた方が良いのでは?」
「確かにそうね…私が気付けた理由もまだ分かっていませんし、そうなっても外で待ったをかけられる人がいた方が良いかと思います」
念の為の備えを提案したビッキィ君に、エリナ君が同意を示す。もしもを想定した備えは大切。特に前例がある事ならば、尚更必要。だから俺も、その考え自体には賛成だが…対策としては、穴がある。
「いや、その方法だと認識への干渉が建造物内に限らない場合通用しない。それに建造物内の状態が前回と同じなら、俺含め戦力ダウンする面子が多いからな。必要なら仕方ないが、あまり戦力の分散はしない方が良いだろう」
「でもさ、何か手を打っておいた方が良いのはその通りじゃない?勿論エリナちゃんなら今度も気付いてくれると思うけど、エリナちゃんに丸投げしちゃうのは違うと思うんだよね」
初めに今回の件について気付いた時には、冗談混じりに楽観的な事を言っていたネプテューヌ君だが、その時と今とは発言の毛色が違う。だがそれは恐らく、これから再調査を行うという中で、エリナ君に不安やプレッシャーをかけないように…と気遣っているんだろう。
そしてその上で、影君の返しは俺も考えていた事。ネプテューヌ君の考えも、間違いなく正しい。つまり、必要なのは別の対策で…今度は俺が、口を開く。
「では、少々古典的な方法だが、こういうのはどうかな?」
言いながら、近くにある倒木…ここまでの道を作った際、その余波で倒れた木の内の一本を魔術で浮かせ、移動させる。道を横切るような配置を行い、そこに軽く文言を付ける。
「ああ、書き置きって訳ね。これだけがっつり道の邪魔をしていれば無視する事はないだろうし、悪くないんじゃない?」
「でも、ここに書いてある文章を読んでも、何事もなかったみたいに木を避けて戻って行っちゃう…ってなる可能性も、ありますよね…?」
「うん、ルナ君の懸念も尤もだ。ただ、認識の問題である以上、こうすれば絶対に大丈夫…という状態はまあまず作れないからね。それに私達は、エリナ君の指摘で気付いたんだ。それを思えば、同じく気付く為の『切っ掛け』さえあれば、確実とまでは言えずとも、誰かしらが気付ける見込みはあると思うよ」
エスト君が言った通り、俺が用意したのは書き置き。誰かではなく、何かに待ったを掛けてもらおうという寸法。我ながら、こんな事でいけるのか?上手くいけるか怪しいし、上手くいったらいったでそれはそれで微妙な気持ちにならないか?…と思うが、下策をもって上首尾に至ったなら、上策から始めるよりも数段勝る偉業だと某征服王も言っていたし、やる価値はある筈だろう。…恐らく。
「切っ掛け…そうね。考えてみたら、エリナの言葉で気付いた時も、エリナがきっちりおかしいって事を証明した訳じゃないし、案外これで結構いけるしれないわよ?」
「木だったら、風で飛んでいっちゃったりする事もないもんね。だから僕も、こうしておいて全員で中に入る事に賛成!」
「ありがとう、二人共。これに加えて、道中も似たような何かを残しておけば、その分気付く可能性も増す…という事でどうかな?」
少考の後肯定を示してくれたセイツ君と愛月君に感謝を伝え、数がカバーする案も伝える。結果、ならそうしてみようという事になり…確認を済ませた俺達は、前回と同じ方法で以って建造物の中へ。
(さて、前回はアレがあった訳だが……)
二度目の来訪。エレベーターの様に降りてきた足場に乗って入った上部の空間は、前回の突入時と何も変わっていない様子。だとすれば、同じ出来事と恐らく起こる訳で……
「ディール君!エスト君!」
「はい…!」
「はいはい!」
足を踏み出すと共に、二人と協力して多重の魔力障壁及び結界を張る。対物理、対魔術、その為諸々の防御を幾層もの防壁として展開し……だが、その全てが貫通される。前回と同じように、全員の服装がアロハとスクール水着に変質する。
「……っ…突破された、っていうより素通りされた感じですね…。やっぱり防ぐのは無理なのかな…」
「イリゼの逆に全裸になる事でスク水化を躱す作戦も失敗だったっぽいッスし、これは諦めるしかないかもッスねぇ」
「ちょっと!?私そんな破廉恥な事やってないんだけど!?」
「女神イリゼ。ここには愛月やイリスちゃんだっているんです。教育上宜しくない事は控えてもらえませんか?」
「だからやってないって!…というかピーシェ、分かってるよねぇ!?その顔は分かって言ってるよねぇ!?」
陽気な服装になったせいか、一部の女神の面々からも陽気なやり取りが聞こえてくる。…すまない、嘘である。女性陣は皆スク水だから、陽気も何もって話である。……というか…二回目とはいえ、もう強制スク水である事を全員がそのまま受け入れている辺り、彼女達の順応性は凄い。
「ふふ、ほんとイリゼは愛されてるわね。皆からの感情と、それに対するイリゼの感情…はぁう、癒されるわ……♪」
「うんうん、分かるなぁ。私も実は、表面的…って言えばいーのかな?とにかくそういうレベルの感情なら読み取れるんだー。…癒されるとは特に思わないけど」
「感情が読める…凄い。セイツも茜も凄い。どうしたら、読めるようになる?」
「うーん、私の場合はそういう力があるからってだけだから、教えてあげる事が出来ないんだけど…せーちゃんはどう?」
「わたしも何となく感じるだけだから、茜と同じね。だけどねイリスちゃん、別に感情を読む…ううん、相手の気持ちを感じ取るのに、何も特別な力は必要ないのよ?相手の顔をよく見て、声をよく聞いて、相手の思いを考える…正確に把握する事は出来なくても、分かろうとする。そうすれば、ちょっとは見えてくる…そうでしょ?」
「…うん、そうだね。分かるには、分かりたいって思う事が大切なんだよ。きっと」
「…分かった。イリス、頑張る」
見上げた姿勢から、こくんと頷くイリス君。…ああ、そうだろう。この『ズェピア』としての力で色々と予測出来るからこそ、分かる。心という目に見えないもの、触れられないものを、どうせ完全には分からないと初めから諦めるより、分からないなりに理解しようとする思いは…尊いのだと。
…さて、それはそれとして、茜君の表面的に分かるというのは、表情や無意識の仕草、発汗や心拍数等から読み取る、推測するという事なのだろうね。
「あのー?そろそろ進もうと思うんですけど……」
「っと、悪いわねビッキィ。…あ、そういえば……」
呼び掛けたビッキィ君に頷いたセイツ君は、耳に…そこに嵌めてあるインカムに触れる。それを用いて、誰かと通信状態の確認と、現状の報告を行う。…といっても、その相手は十中八九ワイト君とイヴ君の二人。認識への干渉を受けていたと分かったあの後、ワイト君達は機体を修理していたようだが…あの大型兵器を、専門家もその為の設備も無しに修理しようなんて、一苦労どころの騒ぎじゃない。そこで人手のかかる部分と、修理に必要なパーツの準備だけは優先して済ませ、残りを現在進めている…らしい。
そんな二人との通信をセイツ君はしつつ、俺達は四つある扉の内の一つへ。前回は同時攻略を行ったが、今回は全員で同じルートを通る。
「そうだ。扉ってどうしよう?勝手に閉じないように、皆で押さえてみる?」
「いや、そういう事はしない方がいいと思う。力技でどうにかなる感じじゃなかったし……理由は分からないけど、戻ってくる時は普通に空いたでしょ?」
「そっか、そういえばそうだったね…。…うん、その時驚いた記憶もあるのに、本当になんでエリナさんに言われるまで何も変だと思わなかったんだろう……」
「変ではない、何もおかしくないと思わされていた、思うように認識へと干渉されていた…そう考える他ないね。尤も、『後から思えば…』なんて事は、特殊な環境下でなくとも、誰しも一度は経験している事だと思うよ」
ルナ君ピーシェ君と話しながら、何もない廊下を進む。真っ直ぐ進み、奥にある二つ目の扉に行き着く。そうしてその扉も潜った先にあるのは…縁日の様な空間。
「へー、聞いてた通りほんとに縁日って感じだね!こんな面白そうな所に行ってたなんて、シノちゃん達はズルいなぁ」
「そりゃもう面白かったッスよー。…一番の衝撃は、ルナの狂ったような豪運だったッスけど……」
「前回もそうだったけど、今回も食べ物が出来立てみたいな熱さをしてるわね…っと、そうだ。奥の扉は……」
「…開いているな」
数々の屋台が並んだ先、奥に見える扉は既に開いた状態。近付く事で閉まる…という可能性も考えたが、側まで来ても何も起こらない。再攻略が必要になる可能性を考えて、四ルートの内最も突破方法がはっきりしている(と思われる)ここを選んだ訳だが…どうやら余計な心配だったらしい。
「よーし、それじゃあ調子良く進もー!…もぐもぐ……」
「イリスもそれが良いと思う。…もぐもぐ……」
「…パープルハート様とイリスは何をもぐもぐしてるんです…?」
「たこ焼き!」
「エリナも食べる?食べる時は、よくふーふーする。でないと、危険」
「え、あ、ありがとう…」
既に攻略済みの状態が維持されていた縁日空間を素通り(何名か食べ物を摘んでいたが)し、扉の向こうにある螺旋階段へ。今のところ、進行は順調…というより何もなく、ただ奥へ奥へと進むだけ。
果たしてこれが最後まで進むのか、それともどこかで足止めを食らうのか…分割思考で色々と可能性を想定しつつ降りていったが、結論からいえば……最後まで、何もなかった。なんと本当に特に何も起こらないまま、あの広い空間にまで辿り着いてしまった。
「思った以上に、すんなりここまで来れたね。まあ、その方が良いんだけども」
「だよね、イリゼ。それじゃあ…調査、開始する?」
「ああ。だが愛月…いや、全員油断はするな。ここまでは何もなかったが、だからってここでも何もないなんて保証はない」
全員が影君の言葉に頷き、各々で調査を始める。床、壁、天井、上層階とこことを繋ぐ螺旋階段…役割分担をした訳じゃないが、それぞれ別れて調べていく。
「ふむ、天井の素材も壁や床と同じ…これといって、仕掛けらしきものもなし、か……」
「そのようですね。照明がある訳じゃないのに明るいのは謎ですけど。…後…ズェピアさん、当たり前のように宙に浮いてますね……」
「ははは、君も相当なものだと思うよ?」
上下逆さまとなったビッキィ君と共に、今は天井の調査中。何故ビッキィ君が逆さまかというと、天井に張り付いている為。本人曰く、これも忍術…ではなく、足の握力で天井の凹凸を掴んでへばり付いているだけなんだとか。…いや、シンプルに凄まじ過ぎる…某十三人のリーダー格かい、君は……。
「しかし、実際何故ここは明るいんだろうね。照明がないのは勿論だけど、その代わりとなるようなもの…例えば天井や壁そのものが発光してるだとか、どこかに穴が空いているとかでもない。光源無しに明るいなど、本来あり得ない筈だが……」
「うーん…何かこう、魔法の力でこの空間そのものが明るくなっているとか…?」
「やはり、そう思うかい?…ここは屋内の様になっているが、我々が突破した場所や、先程通ってきた縁日空間は、まるで屋外だった。となるとこの建造物はそれそのものが特異空間、独自のルールの敷かれた結界内なのかもしれない」
考えていた事を、ビッキィ君に話す。大袈裟な表現…とは思わない。むしろそれ位の事があった方が、納得がいく。
(だが、だとしたら何故こんな特異な空間と化している?特異な次元故に、その中でも特異な空間が発生している…ただそれだけの事か?…仮にそうだとしても、その割には作りがきちんとし過ぎている…人為的…人の意思によるもの…或いは明確なものではなく、もっと漠然とした……)
「んー…ここ、実はド派手な行き止まりだったってパターン、ないッスかね?」
思考をフル回転させ、考える中、ふと聞こえた声。その声に、自分の中で何かが反応する。色々と聞こえてきたやり取りの中で…その発言に、何かを感じる。
「ド派手…っていうのは、フェニセクトの事?」
「そッスそッス。だからただの行き止まりじゃないにしても、ド派手な行き止まりなんじゃないかなー、と」
「まあ、確かに今のところ何もありませんもんね…けど、ただの行き止まりに、普通あんな存在がいます…?」
「だよね。というかシノちゃん、ビッキィがここ調べようって言った時は結構乗り気だったよね?なのにいざ来たらひっくり返すなんて…そんな事したらビッキィ泣いちゃうよ!ピィー子の怒りの拳が飛んでくるよ!」
「え、飛ばしませんけど?」
「飛ばさないって言ってるッスけど?」
「わたしも泣きませんけど?」
「言われてるよイリゼ」
「なんで私!?」
気になって耳を澄ました…はいいものの、聞いている内にどんどん変な会話になっていく。ついでにビッキィ君も降りてそれに参加する。…真面目に話すつもりだったっぽいイリゼさんとディール君が不憫だ…最後に巻き込まれたイリゼさんはまだしも、ディール君は完全に蚊帳の外じゃないか……。
「……けど、うん。そうだな、だとすれば…」
ゆっくりと、天井付近から床へと降りる。先程のやり取りはまあ、非常に独特だったが…少し、見えたものがある。
「アイ君。盛り上がっているところ申し訳ないが、君の考えについてもう少し聞かせてもらえないかな?」
「いいッスよー。けど別に、考えるまでもない事じゃないッスか?」
「…と、言うと?」
「あ、通りすがりのえー君!」
「茜も今一緒に来ただろうが…」
俺と同じく聞いていた様子の影君が、茜君を連れ立ってこちらへ来る。他の面々の視線も、アイ君へと向く。そして注目を浴びたアイ君は、こほんと一つ咳払い。
「この空間、如何にもボスっぽい存在がいた訳ッスけど、先に進む為の扉とか道とかもなければ、仕掛けみたいなものもないじゃないッスか。何もないなら、それは隠れてるんじゃなくて、ただ行き止まりなだけ…そんだけの話だと思うんスよね」
「何かある筈だ、まだ見つけられていないだけだ…というのは、単なる深読みだという事か。一理あるな」
「でも、まだ見つけられていないだけ…って可能性もゼロじゃないわよね?」
「いや、それはどうッスかねぇ。だって、ウチ等が攻略した道中は、どこもぱっと見で気になるものが色々あった訳じゃないッスか」
軽い調子とは裏腹に、アイ君は筋の通った見解を口にしていく。セイツ君の問いにも、軽く肩を竦めて返す。
確かにその通り、各々の話を聞く限り四つの塔の中は全て『どんな場所か』がはっきりしていた。何をすればいいかは自分達で探さなければならなかったにせよ、こんながらんとした場所ではなかった。
「ここまでにはあったようなものがない、ここはただ広いだけ…だから行き止まりではないのか、って訳ですか。…言われてみると、そんな気もします…けど、なんというか……」
「しっくりこない、ッスか?もしそうなら同感ッス。って訳で、こっからの推理とか推測とかは誰かに任せるッスよ〜」
役目は済んだとばかりにひらひらと手を振るアイ君。突然話の続きをぶん投げたアイ君に、イリゼさん達は困惑し…そんな中、彼女がこちらをちらりと見た…気がした。…ひょっとすると、俺が耳を傾けていた事にも気付いていたのだろうか。或いは、意図的に俺に聞こえるような声で言っていたのか。実はかなり抜け目のない彼女だからこそ、割とどっちもありそうな気がする。
「うーん…何もないんじゃなくて、何かが足りてない…とか?」
「……?愛月、どういう事?」
「えっとね、何か条件を満たす事で変化が起きたりするんじゃないかな、って思ったんだ。条件って?…言われたら、それは僕も分からないんだけど……」
「…イリス、それが訊きたかった。今のは、未来予知?」
「ち、違うよ?えーと、なんて言えばいいのかな……」
「今のは予知じゃなくて予想…じゃないかな。イリスちゃんとか皆の反応を、想像した…って事だよ」
首を傾げるイリス君に、ディール君が説明する。代わりに答えてくれた事で、愛月君はほっとした表情を見せる。
何か足りないのかもしれない。それも、一理あるだろう。まだ何かやっていない事がある、見落としているだけで探索していない場所がある…この可能性は否めないし、エリナ君の言った『しっくりこない』部分…こんな広くて、強大な存在もいた場所なのにただの行き止まりなのかという点にも、条件を満たせばここに何か発生するのだろうという解釈を立てれば、一応の納得にはなるというもの。
…そう。まだ足りないのだ。結論を出すには。自分の中の考えに、確信を持つには。
「条件、ねぇ…そういえば、最初の部屋?…はここまでしっかり調査してないわよね」
「あー、そうかも。分かり易く扉があったし、最初に来た時は水着が変わっちゃった事のインパクトが強過ぎて、あそこをしっかり調べよう…って話にもならなかったもんね」
「じゃあ、一回戻ってみる?けど、この階段長いんだよねぇ…最近のゲームみたいに、マップ画面から入り口までぱっと移動出来たりしないかなぁ」
「無理じゃないですかね、ゲームじゃないんですから」
「だよね。これゲームじゃなくて小説だもんね」
「媒体の問題でもないんですけどね……」
エスト君とルナ君のやり取りを経ての、ネプテューヌ君のボケとピーシェ君の突っ込み。まあ脱線はともかく…この辺りが、丁度いい…か。
「では、その前に少し休憩するとしようじゃないか。大立ち回りこそなくとも、出発してからここまで特に休憩は取っていないし、今後何か見つけてから休憩…では、その見つけたものが気になって、休むに休めないだろうからね」
急ぐ事はない、といった調子で俺が言えば、すぐにそれもそうだという雰囲気になる。とはいえ別に、変な事を言った訳ではないのだから、それは当たり前。むしろこの程度の発言にすら、訝しげな反応をされたら…流石に自分の身の振り方を反省する。というか、軽く凹む。
…それにしても、ここは…本当に、厄介な次元だ。もし思っている通りなら…その気持ちは分からないでもないんだけど、な。
*
休憩…といっても、ここには本当に何もない。だからじっくりと身体を休めるというより、一旦気を抜いて、軽くリフレッシュしよう…という感じだった。
「ビッキィ。一つ、凄く気になる事があるんだけど……あれは一体、どういう仕組みなの?」
「……さぁ…」
床に腰を下ろした私が見つめる先、そこにあるのは飲み物を配るズェピアの姿。飲み物を用意していたのは分かる。それだけなら、用意が良いのレベルだから。けど…一体全体どう保管していたのか、ズェピアはコップに入った状態で人数分取り出していた。しかもそれがアロハシャツの内側から出てきていた。聞くところによると、これまでにも同じような事をしてたみたいだけど…尚更訳が分からない。
「まあ、でも、うん…なんか一人だけラスボスが混ざってるようなものだし、あんまり深く考えない方が良いんじゃない……?」
「それはそれでモヤモヤするけど、確かにそんな気もするわね…。……もう一名、そっち側に立ってそうな人もいるけど…」
「いるね……」
強敵が味方になると、敵の時より何か弱くなっている気がする…っていうのは創作のあるあるだけど、彼等に関してはそういう弱体化を跳ね除けていそうな気がする。…いや、私からすれば最初から味方だった訳だし、この表現も正しくはないけど。
「…それはそうと、お腹空いたな……」
「えー、気が抜けてるんじゃない?ビッキィ。自分はまだまだ全然お腹空いてないよ?」
「いや、パープルハート様はさっきたこ焼き食べていたから空いてないだけ……ってパープルハート様いつの間に!?」
「たった今かなー。後、正座しなくていいって…こんな硬い床に正座させるとか、バリバリパワハラになっちゃうから……」
いきなり聞こえたパープルハート様の声に身体が反応して、跳躍からのジャンピング正座。ただ、これは仕方ない事だと思う。だってパープルハート様だもの。信徒たるもの、身体が勝手に敬っちゃうのは当然だもの。
「しっかし、ほんとエリナはネプテューヌへの信仰が深いんスねぇ。とほほ、同じ女神として敗北感を禁じ得ないッス…」
「敗北感を禁じ得ない方が『とほほ』とは言わないと思いますけど…。…でも、ローズハート様も他の女神様達も、ご立派だとは思いますよ?まだ付き合いの浅い私でもそう思うんですから、どこかにきっと私と同じように深く信仰する人はいると思います」
「うん、僕もそう思うな。僕は信仰…っていうのはよく分からないけど、皆凄い人…じゃなくて女神様なんだって事は、もう何回も感じてるから」
「…まさか、冗談半分で言ったのにこんな反応を返されるとは…はは、照れるもんスね」
そのパープルハート様と一緒にいたのはローズハート様と愛月で…今のやり取りを経て、ローズハート様は頬を掻く。…正直、女神様達だけじゃなくて、その女神様達と普通の友達の様に接している皆もそれはそれで凄いと思うんだけど…まあ、それは言わない方がいいわよね。
とまあ、そんな感じで会話をしていたところで、今度はグリモアシスター様(エスト様の方)が全員に声を掛けてきた。
「あー、ちょっといい?休憩って事だし、誰か錬金術で作った携帯食料食べたい人いる?……あ、『それって窯料理?』とか言ったらぶっ飛ばすから」
「イリス、食べたい。エスト、それは窯料理……あっ」
「えっ!?あ、ご、ごめんねイリスちゃん!ぶっ飛ばさない、ぶっ飛ばさないから安心して!」
何度もビザ窯ネタで弄られたのを根に持っていたのか、先回りして潰すグリモアシスター様…だったけど、一拍置いてからそれを言ったが為に、前半を聞いた時点で答えたイリスが諸に『窯料理』と言ってしまう。そして言ってしまった事に気付いたイリスはぴたりと動きを止めた後、小さな子が身を守るように頭を抱えてしゃがみ込み…グリモアシスター様は、慌てて撤回をしていた。
「…エスちゃん。そういうのは、本当に良くないと思う」
「うっ、わ、わたしだってそう思ってるわよ…!ほんとにごめんね、イリスちゃん……」
イリスの前で膝を突いて、グリモアシスター様は大丈夫だと伝える。もう一人のグリモアシスター様(ディール様の方)も、同じようにしゃがんで話す。お二人を信頼しているからなのか、イリスはすぐに防御体勢(?)を解いたようで…お二人はほっとしたように胸を撫で下ろす。
「あはは…それで、携帯食料ってどういうの?まさかとは思うけど、スタミナが25回復したりするとかはしないでしょ?」
「言うと思ったわよ、セイツおねーさん…。そういうやつじゃなくて、多分皆も一度は食べた事があるようなものよ。ほら、これよこれ」
気を取り直すように訊いたレジストハート様の問いに、グリモアシスター様は肩を竦める。そうして取り出したのは、お菓子の様な外見をした、掌サイズの直方体。上面に小さな穴が複数ある、ショートブレットを思い出す見た目のそれは、確かに私も食べた事のある……
「うぎゃあッ!?で、出たぁっ!?」
『ええぇ……?』
突如響いた、オリジンハート様の絶叫。明らかにそれを…メイトを目にした瞬間発された悲鳴に、私も皆も困惑する。…何故……?
「出たって…なんでお化けを見たみたいな反応になるのよ…後、うぎゃあなんて本当に言う人いるんだ……」
「め、メイト…ここまでずっと影も形もなかったし、施設内の保存食の中にも見当たらなかったから、大丈夫だと思ってたのに…こんな、こんなところで…こんな形で現れるなんて……」
「イリゼさん、一応言っておきますけどこれ普通の食べ物ですからね?そんな、因縁の宿敵を見つけたみたいな言い方するようなものじゃないですからね…?」
かなり謎の展開はあったものの、私達はお二人から携帯食料を受け取る。どうやら大量に作ったみたいで、誰かの分が足りなくなる…なんて事はなかった。
そしてズェピアが用意してくれた飲み物と合わせて、メイトを頂く。味はミサイルモロコシを使ってるのか、とうもろこし味で、食感もなんだかイメージしていたより柔らかい。
「悪くないな…。チョコレート味なら、尚良かったんだが…」
「チョコ味?影って意外なところで子供っぽいんスね」
「でしょでしょ?そーゆーところは可愛いよねぇ」
「飲むタイプでポタージュ味があるのは知ってるけど、固形タイプでこの味は初めてかも…。…柔らかいのって、使ってる素材の関係です?」
「多分そうです、ピーシェさん。割と見た目は狙った通りになるんですけど、味とか硬さとか、そういう性質…って感じの部分は、結構想定とは違う状態になっちゃう場合が多いっていうか……」
「それは恐らく、イメージの問題だね。見た目…外観の部分は、記憶さえはっきりしていれば正確にイメージ出来るが、目に見える訳ではない要素は、どうしても漠然としてしまう…そうではないかな?」
「イメージ…魔法もイメージが大切らしいし、二人の錬金術は二人の知ってる魔法がベースになってるから…って事なのかな。…まあ、私はイメージ云々関係なく、全然魔法使えないんだけど……」
おやつタイムの様に、食べつつやり取りを交わす。まだ知らない事の多い私は、こういう会話の中でも皆について色々と知る事が出来る。個人の事、次元の事…こういう人達と、カイトは多くの経験をしてしたんだって事。それを知る事が出来るのは…良い事だと、思う。
「ところで、皆は此度の件を解決出来た後の事を考えているかな?今の状況ではなく、この次元の件全体を終わらせた後の事を…ね」
「え、もしかしてそれ『俺、この戦いが終わったら……』ってやつ?」
「まさか。ただ、これだけの面子がいれば、容易に覆せるのではないかな?」
死亡フラグなのかと問うパープルハート様に、ズェピアが肩を竦めて返す。…全部終わらせた後の事、ね……。
「なんでまた、そんな事を?未来のビジョンがしっかりしてる方が、進む上での力になる…とか、そういう事かしら?」
「それもあるし、単に聞いてみたい、確かめてみたいだけでもあるね」
「確かめたい?…まぁでも、そういう事なら……皆また、信次元に来ない?イリゼもいいでしょ?」
「いいっていうか、多分ここからそれぞれの次元に繋げるより、一回信次元に来て、それからそれぞれの次元に…って方がイストワールさんもやり易いよね。ギリギリのタイミングで脱出するって事になってる以上、手間取っちゃうと危険でもあるし」
また皆を招待したい、とレジストハート様は言う。そんな友達を家に呼ぶ位の感覚で…と一度は思ったけど、レジストハート様やオリジンハート様からすれば、それ位の感覚なのかもしれない。
……と思っていたけど、実際にはそこまで簡単じゃないんだとか。招こうと思えば招けるけど、いつでも気軽に…という程ではないのが実際らしい。
「もしそうなったら、信次元に行くのは三回目になるなぁ…。あ、それならその時はグレイブも呼んでいい?呼ばなかったら、絶対後で怒ると思うし」
「あー、呼ばれなかったら『なんだってんだよー!』って文句言ってそう。…っていうか、エリナちゃんは勿論信次元に行った事ないよね?」
「ないわね。…だからその、もし来ても良いのなら…行ってみたい、です」
ビッキィの言葉に頷いて、私はオリジンハート様達を見る。冒険とか探検に強い好奇心がある訳じゃないけど、知らない場所、未知の次元…っていうのには少し興味があるし…信次元のパープルハート様にも会ってみたい。…あ、けど私だけ信次元に行ったら、カイトは不満に思うかしら。残念がりそうだけど、基本さっぱりした性格してるし、「へー、そうだったのか。信次元も良いところだっただろ?」…って、いつも通りの調子で受け止めそうな気もするわね……。
「ふふ、勿論良いわよ。エリナとはもっとじっくり仲を深めたいし、皆ともまたゆっくり過ごしたいし…あ、でも……」
『……?』
「…うん、私もさっき言ってから気付いたけど、女神の皆の場合は覚悟しておいてほしいっていうか…下手すると一難去ってもう一難になりかねないよね…どうしよう……」
さっきまで意欲的だったのに、突然お二人の表情が曇る。ただその顔付きは、呼びたくないというより、呼んだ上でどうするかと悩んでいるようで…意味が分からず私達が首を傾げる中、オリジンハート様はこほんと一つ咳払い。
「ま、まあそれはともかくとして、皆はどう?来るかどうかは別にして、解決出来た後にやりたい事とかあるの?」
「そうねぇ…わたしはこの次元の性質関係なく、自力で錬金術が出来ないか試してみたいわ。もし出来たら、色々面白そうだし」
「面白そうって、何か悪巧みしてない…?…そういえば、前に錬金術士の人と会った事あったっけ…その人に相談すれば、アドバイスを貰える……かも?」
「私は取り敢えず、この件をイストワールに報告ですね。こういう次元間の騒動は、対策を打っておかないといつか大変な事になりそうですし。…あ、因みにビッキィ、次元に関する忍術を使えたりとかは……」
「いやしませんよ、わたし別に超獣のシノビじゃないんですから…。…でも確かに、前にもわたし達の次元にイリゼさん達が飛ばされてくる事ありましたもんね」
「私は……シャワーだけじゃなくて、ゆっくりお風呂に浸かりたいかなぁ」
『それは確かに』
何気ない感じで言ったルナの言葉に、女性陣の大半が深く頷く。これは大事。本当に大事。単に身体を清潔にするだけだったら、シャワーだけでも良いけど…湯船に浸かってゆっくりする事で得られるもの、そうしないと得られないものが、確かにあるんだから。
「…そうだ、二人にもちょっと訊いてみるね。イヴ、ワイト君、聞こえる?今、雑談みたいな感じで色々解決した後の話をしてたんだけど…二人も何か、やりたい事ってある?」
「解決した後の話?…そうね、強いて言えば…またちょっと、スーツの改造をしたいわ。今、色々と思い付いた事があるし」
「自分は…軍内で大騒ぎになっている可能性を考えると、胃が痛いですね……」
インカムから聞こえる二人の声。どこかちょっと楽しみそうなイヴとは対照的に、ワイトの声は本当に胃が痛そうで…私達は、苦笑を禁じ得ない。…因みにインカムから全員に声が聞こえるようになっているのは、ズェピアが魔法…ではなく魔術で拡声しているから。こんな事も出来るのね…。
(…けど…結構皆、先の事を思い浮かべられるのね)
ぽんぽんと、それからも今回の件を解決した後の話は出てくる。全員が全員考えてたって訳じゃなくて、基本は言われてから考えた…って感じだけど、だとしても未来の事をすぐに考えられるのは、長く生きていたり、多くの経験をしているからこそなのかもしれない。逆に私は目の前の事で精一杯だったし、だからこそもっと自分を磨いて、レベルアップしていかなきゃいけない……そう、思っていた時だった。
「まあでも、先の事ばかり考えても仕方ないし、今に目を向けないとだよね」
「だねー。やっぱりここをこれ以上調べても駄目なんじゃないかな。だってもう、調べるだけ調べてみた訳だし」
「なら、戻る?」
「…そうだな。もう休憩も十分だろう」
切り替えるようなオリジンハート様の言葉に、茜が同意をして、イリス、影と続く。他の皆もそうしようかという感じに頷いて、立ち上がる。
そう。その通り。まず考えなくちゃいけないのは今。目の前の事、今この時に意識を向けるのが大事。そして仕切り直すのであれば、こんな場所より拠点であるあの施設に戻ってからの方が……
「……──ッッ!」
──いや、違う。そうじゃない。そんな訳がない。確かにここを、この広い地下空間をこのまま探しても成果は出ないだろうけど……私達にはまだ、『休憩してからの行動』がある。それを決めた上で、休憩を入れただけの事。だから断じて、このまま戻るが正解である訳がない。そして、何より……この感覚は、初めてじゃない。
「待って、皆!私達は次に、最初の大部屋を調べるつもりだったでしょう!?」
「ねぷ?エリナちゃん、何を……」
「思い出して下さいパープルハート様!ここにもこうして、書いてあるじゃないですか!」
駆け出して、皆の前に躍り出る。きょとんとするパープルハート様に、螺旋階段を指し示す。
階段の足場、その縦の部分。蹴込み板と呼ばれる場所に、外で倒木を使った書き置きと同様の内容が、ここに来た時点で刻まれていた。書き置きは、外以外でも複数の場所に用意していた。
私を見て、それを見て、皆は首を傾げる。初めは困惑を、まるで私の方がおかしいかのような表情をしていた皆だけど…段々と、その顔付きが変わっていく。困惑は動揺に…驚愕に変貌する。
「……っ…そうだ、そうだった…!…僕達、また……」
「みたい、ッスね…まさか本当に、また同じ状態になるとは……」
全員無事に気付いてくれた事で、私は安堵の溜め息を漏らす。一回目も焦った…というより、自分の記憶が狂ったのかと恐ろしい気持ちになったけど、今も今でぞっとした。明確に認識への干渉を受けていると分かっているからこそ、もし気付いてくれなかったら、気付かせる事が出来なかったら…と不安になった。
「助かりました、エリナさん…エリナさんが気付いてくれなかったら、どうなっていた事か……」
「この階段を見ればきっと気付いてた…とは言い切れないもんね…。…けど、本当にどうしてエリナは大丈夫なのかしら……」
「それは、やっぱり分かりません…今も、最初は私も戻るつもりでいましたし……」
グリモアシスター様達に向けられた視線へ、ゆっくり首を横に振って返す。本当に、分からない。私自身知らないだけで、そういう特異体質だった…と言われたらそうかもしれないと思う位には、それっぽい理由がまるで浮かばない。
更に言えば、認識がおかしくなったタイミングも謎。一度目は、フェニセクトを撃破した後だったから、撃破する事で作動するトラップ…みたいな風に考える事も出来るけど、今のは切っ掛けらしい切っ掛けもなかった。だからこっちもよく分からなくて……だけど私は、一つ気付く。
(…あれ、でも…そういえば……)
不意に頭の中へ浮かび上がるように、私は思った。これは、休憩せずに最初の大部屋まで行っていたら、認識もおかしくなっていなかったんじゃないか、と。勿論確証なんてない予想に過ぎないけど、もしそうなら休憩した事、ここに留まっていた事が原因…とまでは言わずとも、原因に関わってる気がするし……だったらどうして、私達は休憩したのかって事になる。
でも、その理由は単純。休憩しようという提案があったから。その提案は、状況的に不自然なものじゃなかったから。そして、それに気付いた私が目を向ける中……彼は、言う。
「…ありがとう、エリナ君。君が気付いてくれたおかげで、私も自らの考えに自信が持てるようになった。まだ、正解ではないのだろうが──漸く、断片的に見えてきたよ」
皆がまだ、二度目の認識への干渉に動揺していたり、思案の表情を見せている。そんな中でただ一人、彼だけは…ズェピアだけは、薄く笑みを浮かべていた。
今回のパロディ解説
・〜〜下策をもって〜〜某征服王
Fateシリーズに登場するキャラの一人、イスカンダル及び、彼の台詞の一つの事。これを言われたウェイバーは素直に受け取っていませんでしたが、彼がウェイバーを評価するこのシーン好きなんですよね。
・某十三人のリーダー格
めだかボックスに登場するキャラの一人、都城王土の事。彼の場合は足の握力と腹筋の力で、壁に立っていたんですよね。どちらが凄いかといえば…勿論、どちらも凄いんです。
・「〜〜スタミナが25回復〜〜」
モンハンシリーズにおける携帯食料の事。モンハンをやった事のある人の場合、大概はこれの事を連想するんじゃないかな、と思います。回復薬と違って別作品でこの名前が出る事は少ないですし。
・「〜〜なんだってんだよー!〜〜」
ポケモンシリーズに登場するキャラの一人、ジュンの代名詞の一つの事。ポケモンネタではありますが、これに関しては愛月自身の知識って扱いにするのも変な気がしたので、パロネタという事にしました。
・「〜〜超獣のシノビ〜〜」
デュエル・マスターズにおける種族の一つ、シノビの事。というか振り返ってみると、このシノビ関連のパロネタを、OSの合同コラボ(カードゲーム回)でも入れていましたね。