超次元ゲイムネプテューヌ Origins Transition 作:シモツキ
ある日の事。私とセイツがプラネタワーへと訪れた…ううん、遊びに行った、とある日の出来事。
「コンシューマーゲームにしろアーケードゲームにしろ、やっぱりやり過ぎは良くないよね」
──ネプテューヌが、衝撃的な発言をした。ネプテューヌらしからぬ…本当にネプテューヌが言ったとは思えないような事を、真面目な顔で口にしていた。
「ネプテューヌ…嘘でしょ……!?」
「お姉ちゃん!?もしかして具合悪いの!?」
「まさか貴女、偽者……!?」
「ちょっ、酷くない!?わたしを何だと思ってるの……?」
大変心外そうな顔で、私達に反論してくるネプテューヌ。それに対し、私達…遊びに来た私とセイツ、それにお菓子を持ってきてくれたネプギアは顔を見合わせる。
『だって……ねぇ?』
「えぇ……?…一応訊くけど、皆の中のわたしってどんなイメージな訳…?」
「三度の飯よりプリンとゲーム好き」
「一度ゲームをやりだすとテコでも動かない」
「えっと…ゲームに対してはいつも全力投球…みたいな…?」
「そんな事……ないからあまり否定出来ない…!というかネプギア、二人の流れに乗るならそこはもうちょっと強めに言ってよ…その微妙な言い方だと、二人以上にマジな発言してる感が出ちゃうって……」
真顔で私とセイツが返し、ネプギアが頬を掻きつつ答えれば、ネプテューヌはがっくりと肩を落とす。…因みに私達も、八割位はマジで言ってるよ?よく考えたら、三度の飯より〜の文脈で食べ物出すのは違うような気もするけど。
「はぁ…こんな扱いされるなら、言わない方が良かった……」
「ご、ごめんねお姉ちゃん…。でもほんとに、急にどうしたの?」
「どうもこうも、言った通りだよ。イリゼとセイツが遊びに来たんだし、勿論これから遊ぼうって思ってるんだけど、いつもと違う事をするのも良いかな〜ってね」
しれっとネプギアが持ってきたお菓子を摘みつつ、ネプテューヌが発言の理由を言う。どうやらボケじゃなく、本気で言っていたみたいで…正直、ちょっとだけ感心した。別に凄い事は言っていない…というか「ゲームやり過ぎ、駄目」なんて普通の事ではあるけども、それをネプテューヌが言うって事に、成長…のようなものを少しだけ感じた。
「ネプテューヌ…。…そうだね、普段と違う事をするのも良いと思う。で…ネプテューヌの事だから、もう別の遊びを考えてるんでしょ?」
「もっちろん!もう準備もしてあるよ!」
「へぇ、準備が良いわね。それで、その別の遊びっていうのは?」
セイツの問いに、よく訊いてくれました!とばかりにネプテューヌは胸を張る。そしてネプテューヌは、満を辞して……言う。
「じゃーん!今日これで、
その言葉と共に、テーブル上に並べられるのはカード。トランプやUNOを始めとする、お馴染みのもの+α。そして、それを見た私達は…数秒、沈黙。
「さぁ、どれからやる?トランプの場合、どのゲームにする?」
「…あの…ネプテューヌ…?これも、ゲーム…だよね……?」
「うん、そうだよ?」
「…ゲームのやり過ぎは良くないって、さっき言ってなかった……?」
「言ったね。だから電子ゲームじゃなくて、カードゲーム」
『…………』
一切の冗談もおふざけも感じられない、ネプテューヌの回答。真面目に言ってるんだと伝わる雰囲気。…さっき、私は感心していた。ネプテューヌも成長したなぁ…なんて思っていた。でも…結果はこの通りだった。やっぱりネプテューヌはネプテューヌだった。
「はは…でも、なんていうかアレね…。心のどこかで、ちょっと安心しているわたしがいるわ……」
『それは、確かに……』
「だから、わたしを何だと思ってるのさ…。まあいいや、とにかくやろ?時間は有限だし、駄弁りながら遊ぶのも楽しいでしょ?」
何とも微妙な心境になったけど、遊びに来たのは事実だし、時間は有限…っていうのは本当にその通り。だから私達は肩を竦め、気を取り直してカードゲームを始める。
「じゃあ、まずはトランプからにしない?やるのは…シンプルにババ抜きとか?」
「いいわね。最初のゲームだし、あまり頭を使うよりテンポ良く遊べる方がいいでしょ?」
私の言葉にセイツが頷き、セイツの言葉には二人が頷く。勿論ババ抜きだって頭を使う、心理戦となる部分はある訳だけど、トランプを使うゲームの中でも特にシンプルなルールである事は間違いない。
という訳で、ネプテューヌがトランプをシャッフルし、皆へ一枚ずつ分けていく。
「あ、そうだ。前の王様ゲームじゃないけど、勝った人が何か皆に命令出来る…ってのはどう?」
「へぇ、いいわね。この場合、一番最初に上がった人が勝者に該当するのかしら」
「…ネプギア、どうする?」
「わたしは大丈夫ですよ。ちょっとした遊びの範疇なら、ですけど」
だよね、と私はネプギアと肩を竦め合う。それこそネプテューヌの言った通り、命令云々は王様ゲームの時もやった訳で…だからその時と同じ要領で、と全員で決定。
(シンプルっていっても引く時、引かれる時の駆け引きはあるし……遊びであっても、負けたくはないよね)
女神同士でやるババ抜きが、ただの運と勘の勝負になる筈がない。如何にポーカーフェイス(やるのはババ抜きだけど)を維持しつつ、相手の表情の僅かな揺らぎを見抜くかが勝敗の分かれ目。そうしてネプテューヌがトランプを分け終えたところで、全員が札を見る。
「さて、まずは運試しだけど…っと、早速一組揃ったわ」
「わたしもです。…うーん、でも……」
「四人となると、そう何組もは揃わないよね」
一組、二組と数字の揃った札を捨てていき、手札を減らす。この時点では、本当に運の勝負で…私はジョーカー無し且つ三組揃って六枚減らす事が出来た。これなら中々悪くない。見ればセイツやネプギアも、全然揃わないって事態にはなっていないようで…そんな中、聞こえてきたのは不敵な笑い声。
「ふっふっふ……あっはっはっはっは!」
「お、お姉ちゃん…?急にどうしたの……?」
「どうもこうも、見ての通りだよ!」
自信満々に胸を張るネプテューヌ。今度は何だろうかと私達はネプテューヌを見やり…すぐに気付く。ネプテューヌが、札を一枚も持っていない事に。
「ま、まさか…お姉ちゃん……」
「ふっ……揃っていたよ。初めから、ぜーんぶ…ね」
『嘘ぉ!?』
そんな馬鹿な、と私達はぎょっとする。流石に信じられなくて…いやネプテューヌが揃ってもいないのに捨てたとは思わないけど、数字を見間違えて捨てた可能性はあるんじゃないかと捨札を確認する……けども、ちゃんと全部ペアが成立している。という事は、本当に全部揃っていたって訳で……けどそうなると、むしろ余計に信じられない。
「そんな事ってある…?ネプテューヌ貴女、何かやったんじゃ……」
「言い掛かりはよしてもらおうかセイツ。イカサマは、バレなきゃあイカサマじゃないんだよ!」
「それイカサマ自体はしてるって認めてない!?」
何とも大胆な発言に、私達は再び動揺。でも正直、ネプテューヌがイカサマをしているようには見えなかった。私一人ならともかく、女神三人の目がある中でイカサマを完遂出来るとは思えないし…そうなると、本当にネプテューヌは運だけで全部揃った、揃えたという事になる。幾ら何でもそんな事は…と言いたいけれども、現に揃っている以上、認める他ない。そして、ババ抜きは多くのトランプゲームと同様、手札をゼロにしたら上がれる訳で……この時点で、ネプテューヌの一抜けは確定した。
「きょ、強運過ぎる…前代未聞じゃないのこれ……」
「いやぁ、愉快愉快!これは新たな伝説が生まれちゃったかなー!」
「伝説って…でもほんと凄いっていうか、ここまで来ると一抜けされたのに清々しいわね」
「はっはっはー、それじゃあわたしは皆の勝負を、戦わずして勝った高みから眺めさせてもらうとするよ!」
余程ご満悦そうなネプテューヌは、両手を腰へと当てる。いやほんと、悔しさよりも天晴れという感じで…私達は、揃って苦笑。
ともかくこれで、一抜け…即ち最初の命令権はネプテューヌのものになった。でもまだ勝負は続いている…というかここからが駆け引きな訳で、私達は三人で勝負……
「……って、あれ?わたし、この時点で上がっちゃったら…ババ抜き何も楽しくなくない?」
ぽつり、と聞こえたネプテューヌの呟き。それに対し、私達は…「まあ、それはそうだろうね…」という反応を返すしかなかった。
*
「えー、という訳で結果発表ー。何がどういう訳でかは分からないと思うけど、取り敢えず二位イリゼ、三位セイツ、最下位はネプギアでしたー」
約十分後、勝負が付いたところでネプテューヌが言った。最初はご機嫌なネプテューヌだったけど、速攻でただの観戦者になってしまった事で、今やテンションが下がっていた。…でもねネプテューヌ、札を分けたのも貴女自身なんだよ…?
「うぅ…駆け引きじゃ、やっぱりお二人にはまだまだ敵いませんね……」
「あはは、私も曲がりなりにもネプギアや女神候補生の皆の指導をした身だからね。そう簡単には負けられないよ」
残念そうなネプギアの肩に、私は手を置く。私は二位…駆け引き以前に勝ってしまったネプテューヌを除けば、真っ当に勝負して一番最初に上がった訳だけど、セイツとの勝負は、最初の手札の枚数差で勝てた部分が大きい気がする。
「うー…わたしもやりたかった…ジョーカーとそれ以外とで表情が激変したり、取られたくないカードを引かれそうになった時は、全力で掴んでガードするのをやってみたかった……」
「未練が凄いねネプテューヌ…やりたがってる内容も独特だし……」
「むぅ…まあでも、過ぎた事をうじうじ悔やんでても仕方ないよね…。…よし、前向きスイッチオン!それはそれ、これはこれとして、勝者たるわたしから皆に命令だよ!」
『……!』
そうだった、と私達は思い出す。一体ネプテューヌはどんな命令をしてくるのかと、溜めを作るネプテューヌに対し私は身構え……
「……と、思ったけど…うっかりわたし、命令内容考えておくの忘れちゃってた。てへっ」
『すごーっ!』
「いやぁ、待ってる間に決めておけば良かったのに、我ながら抜けてるなぁ……。…あ、でもよく考えたらお願いしたい事があるんだった。皆、ちょっとお仕事手伝ってくれる?」
「え?ネプテューヌ貴女、また仕事サボりだしたの?」
「違うよセイツ。そうじゃなくて…皆が待望のナンバリング新作が、いよいよ発売間近だからね!主人公たるわたしとしては、その日に向けて英気を養っておかなければいけないのさっ!」
またも自信満々な姿を見せるネプテューヌに、私達は苦笑をする。何ともネプテューヌらしいお願いと理由な訳だけど、冷静に考えてみれば色々何を言ってるの感満載な発言でもある訳で……顔を見合わせた私とセイツは、一先ず曖昧な笑みを見せる事にした。……ネプギア?ネプギアはほら、ネプテューヌと一緒に頑張らなきゃいけない側だしね…。
「さぁ、気を取り直して次の勝負といきましょ?ババ抜きじゃネプテューヌにある意味圧勝されちゃった訳だけど、次はそうはいかないわ」
「それじゃあわたしは、連勝を狙わせてもらおうかなー。…ところでさっきの笑みはどう受け取ったらいいの?手伝ってくれるの?」
「次の勝負……あ、ならダウトとかどう?ダウトはババ抜きとは逆に、トランプの中じゃ比較的運を実力でひっくり返せ…そうな気はするゲームでしょ?」
「実力勝負…そうなるとまた、勝てる気がしないけど……だからって、尻込みしてちゃそれこそ勝てないよね。よーし……!」
「お、ネプギアやる気だねぇ。…で、さっきの笑みは何なの?手伝ってくれるの、くれないの?ねぇ?」
さっきは自分が最下位だったからと、ネプギアは自らトランプを纏めてシャッフルする。さっきの事(ネプテューヌがイカサマしてたとは思わないけど)があるから、ネプギアがシャッフルする姿を注意深く見つめていたけど……結果分かったのは、真剣な顔でシャッフルをするネプギアは、ちょっと可愛いという事だけだった。
「じゃあ、配っていきますね」
シャッフルを終えたトランプを、上から順に分けていくネプギア。さっきのネプテューヌはディーラーが分ける時みたいにやっていたけど、ネプギアは一枚一枚私達の前に置いていってくれて…本当にネプギアは丁寧な性格だよね、と私達は三人でほっこり。そして、分け終わったところで札を確認し…ダウト、スタート。
「先攻は貰うよ!わたしは手札からカードを『1』枚裏側表示でセットしてターンエンド!」
「えっ、これダウトって言ってもいい?明らかに違うゲームしてるわよね?」
『いや、流石にそれはちょっと……』
嘘っていうか、今のはボケだし…と、私とネプギアは手を横に振る。というか、なんでネプテューヌは勝手に一番手になってるんだろう…まあ別にいいけども。
「…あ、っていうか今気付いたけど、お姉ちゃんちゃんと数字も言ってたね…。えぇと、2です」
「じゃあ、3だよ」
「あ、こらイリゼ。3なんだからアホにならなきゃ駄目じゃない」
「そんなルールじゃないでしょ…ほら、それよりセイツの番だよ」
私に促されたセイツが出した事で、一周目は終了。まだ全員様子見って事なのか、ダウト宣言は出てこない。
(このゲーム、手札に同じ数字が四種類全部揃っていれば、その数字の時に確定でダウトって言えるんだけど…まあ、そう都合良く揃ったりはしないよね)
自分の手札を改めて確認しつつ、勝負を進める。ダウトは一切嘘を吐かずに手札を使い切る…なんて事はそうそう出来ないし、如何にして嘘を誤魔化すか、そして正しいカードで上手く引っ掛かる事が出来るかどうかが勝負を左右する。正に、心理戦の比重が大きい勝負な訳で…初めに動きがあったのは、二周目から三周目へと移り変わるタイミング。
「さぁて、ネプテューヌはさっきのネタに乗ってくれるわよね?はい、8」
「もっちろん!…と、見せかけて敢えて乗らないんだなーこれが!9!」
「あっ、ダウト」
「え!?」
調子良くネプテューヌが札を出した直後、ネプギアが声を上げる。その瞬間、ネプテューヌはびっくりとした顔になる。
何か根拠を感じる言い方だった。そう思いながら、私達はネプテューヌが出した札をチェック。そして、出された札に書かれていた数字は……10。
「うぅ、やられたぁ…まさかイリゼでもセイツでもなくて、ネプギアに見抜かれるなんて……」
「確かに、今のは凄かったよね。私には、全然嘘を吐いてるように見えなかったんだけど…何か、違うなって感じるポイントがあったの?」
「えっと…具体的にこうだから、っていうのはないんです。ただ…あ、これは違うな、って直感的に思ったというか……」
「…もしかして、妹としてずっとネプテューヌを見ていたからこそ分かる、的な……?」
「あ、多分それです!」
こくり、とセイツの言葉に頷くネプギア。…だとしたら、本当に凄過ぎる…これが真だった場合、ネプギアの存在そのものがネプテューヌのメタみたいなものだし……。
「何というか、予想外の伏兵だよね…さて、じゃあ再開しよっか」
「ふ、伏兵なんてそんな…えぇと、11──」
「む、ダウト!」
『えぇ……?』
出されていた札全てをネプテューヌが回収したところで、ダウト再開……の直後、今度はネプテューヌがネプギアにダウトを掛ける。それはまさかの初手ダウトで、私もセイツもその報復紛いのダウト宣言に思わず呆れてしまった……けど。
「ど、どうして分かったのお姉ちゃん…。わたし、裏をかいたつもりだったのに……」
「ふふん、甘いよネプテューヌ。ネプギアが、わたしの嘘を見抜けるのなら……わたしだって、ネプギアの嘘を見抜けるに決まってるんだよね!」
「そ、そんなぁ…!」
さっきのショックから完全に立ち直ったように、ネプテューヌは胸を張る。もうネプギアの反応からして歴然ではあるけど、確認したところ本当にネプギアが出した札は11じゃなくて……ここからはもう、ネプテューヌとネプギアが姉妹同士で潰し合う、凄まじいゲームになってしまった。流石にお互い100%見抜ける訳ではない…と思うけど、だとしても大きいプレッシャーが掛かっている事には変わりなく、明らかに二人は勝負の後半で疲労していた。そうなれば、私とセイツが自然と有利になる訳で……結局姉妹同士でメタり合う状況は変わらないまま、決着。勝負はセイツが一位、私が二位、ネプテューヌとネプギアは泥沼勝負になって終わる気がしなくなったから途中で強制終了となった。
因みに一位になったセイツは、実は嘘を吐きまくっていた…下手に真実と嘘を混ぜるから嘘を吐く時に違和感が生まれるのであって、端から嘘しか言わないスタイルなら迷いもしないという考えで勝負を進めるという、こっちもとんでもない事をしていた(そしてそれが実際、嘘を見抜かせない鍵になった)んだけど…ネプテューヌとネプギアのインパクトが強過ぎて、凄い事をしてるのに印象が薄いという形になってしまった。…まぁ、そっちのインパクトが強かった結果、私もセイツへの注意が散漫になってた部分があるし、セイツが戦術で勝利した事には変わらないんだけども。
『つ、疲れたぁ……』
「ダウトって、そこまでぐったりするものだっけ…?まあ、結構神経を使うゲームではあるけども……」
「わたしもイリゼやイストワールと姉妹な訳だけど、こういうのは流石に遠慮したいわね…。…それはそうと…この勝負の一抜けはわたし、つまり命令権があるのもわたしって事よね?」
それはそうだね、と私は首肯。様子からして、セイツは既に命令の内容を決めているようで……私達が見やる中、セイツはふっ…と笑って言う。
「それじゃあ──主人公としての座を、頂くとするわ!」
『なんか凄い事言い出した!?』
セイツが言ったのは、予想外過ぎる命令。た、確かにここにいるのは、全員がシリーズ主人公(ウィード君がいたら全員集合だった)ではあるけども…セイツったら、なんでそんな事を……。
「せ、セイツさんって、そんなメタ発言をする人…じゃなくて女神でしたっけ……?」
「わたしだってメタ発言したい時はあるし、する時はするって事よ。で、どうなのかしら?」
「どうって…そもそもの話、OUじゃセイツも主人公の一人だったよね…?私はほら、長期離脱してた訳だし……」
「よくそれを自分でネタに出来るわねイリゼ…。…こほん。むしろOUでの主人公経験が、わたしにも主人公をやれるだけの器があるって証明になると思わない?だからここは一つ、わたしに譲ってみない?」
一体何が駆り立てるのか分からないけど、妙にセイツは迫ってくる。多分本気で主人公の座を欲してるって訳じゃなくて、冗談として楽しんでるだけなんだろうけど……でも、主人公…主人公か。特段意識した事はないけど、主人公といえばやっぱりその作品に欠く事の出来ない存在だし、言ってしまえば作品っていうのは、主人公の物語でもある訳だよね。そして私は、主人公として自分の事すらもよく分からなかった頃から、神生オデッセフィアの守護女神となって、私の…皆との未来を紡ぎ続ける物語を、十分に描かせてもらった。なら……
「…分かったよ、セイツ。丁度、Originsシリーズは十周年でもある訳だからね。私が主人公として描いてきた物語──ここからは、セイツに託すよ」
「いや重ぉぉぉぉおおいッ!ちょっ、わたしから言い出したとはいえ、なんてもの背負わせようとしてるのよ!?流石に十年分の重みをそのまま背負える自信はないわよ!?」
「なら言わなければいいのに……」
「こんな特大な返しが放たれるなんて予想出来る訳がないんだけど!?て、撤回…撤回するから……」
がっくりと肩を落としたセイツを見て、私はネプテューヌ達と苦笑。でもほんと、振り返ると私の背負ってるものも、随分と重くなったな…その重さが、今は心地良くもあるんだけど。
「セイツー、大丈夫ー?次のゲームやるよー?」
「あぁ、うん…次は何をやるつもりなの…?」
「二回続けてトランプやったし、次はUNOでもどうかなーって」
二人もUNOでいい?というネプテューヌからの視線に、ネプギア共々私は頷く。UNOはトランプと違って色んな遊び方がある訳じゃない(というか、トランプが例外的に多過ぎる)けども、その分ゲーム上のギミックは多いし、トランプとはまた違った面白味があるというもの。それに、トランプの二戦じゃどっちも一位になれなかったし…そろそろ、勝ちたいな。
「あ、そうだ。UNOなんだけど、一個特別ルールを付けてもいい?」
「特別ルール?…それって、まさか……」
「そう!残り一枚になったら『UNO!』って言うのが普通のルールだけど、今回はUNOじゃなくて、『UNI!』って言う事にしたいと思います!』
思いっきり案の定な、ネプテューヌの提案。セイツとネプギアも、訊き返しこそしなかったものの私と同じように考えていたみたいで…この場にいる訳でもないのに、ゲーム的に何度も名前を呼ばれる事になりそうなユニの心境や如何に。……まあ、知らなければ特に何も思わないだろうけども。
「まぁ…やろっか。今度は私がカードを分けるよ」
「え、いいんですか?ダウトでは、わたしとお姉ちゃんが最下位みたいなものだったんですけど……」
「別に大変な事でもないし、二人共既に一回やってるでしょ?」
そう言って、私はさっさとUNOのカードを手に取りシャッフル。程良く混ぜたところで、山札を順に分けていく。…一応言っておくけど、イカサマしようとして分ける役をやった訳じゃないよ?
(ふーむ、手札はまあまあ良い感じ…ちょっと記号カードが多いけど、序盤から攻めていけると思えばいいか)
全員手札を確認したところで、ゲームスタート。序盤は静かな立ち上がりで、皆小刻みに記号カードを使っていく。そうして手札が少なくなっていき…真っ先に残り一枚となったのは、ネプテューヌ。
「リーチキター!UNI!」
「おっと、抜け駆けはさせないわよ?UNI!」
「今度こそ、わたしが…!ゆ、UNI……ちゃん」
「あ、ちゃん付けするんだ…それじゃあ私も、UNIっと」
『…………』
「……なんか、あんまり盛り上がらないね…特別ルール…」
「まあ…ユニ本人がいないんじゃ、UNIに対してのリアクションも自然と薄くなるしね……」
特別ルール、なんと速攻でぐだぐだに。まあ元々勝負そのものには何の影響もないルールだったから、大した問題はないけども…取り敢えずここまでは、全員順調だった。でも手札が減れば、その分選択肢が減る。出来ない事も増えるし、山から札を引かなきゃいけない場合もちょいちょい出てくる。実際私も、一度UNO…もといUNIを掛けてからは、札を引くしかない状況になって、更にその次のターンではドローのカードを使われてしまって、後一歩の状態から暫く足踏みが続いてしまう。
そしてそれは、私以外も同じ事。皆いいところで踏み留まる、もどかしい勝負の流れになって……だけど勝負は、突如として急展開を迎える。
「スキップ二枚出しで、UNI…ちゃんです。だから次は、お姉ちゃんの番だよ」
「え、今の時点で?…って事は、まさか……」
ネプギアのUNI宣言に、セイツが驚いた顔をする。でもそれは、私も同じ事。だってネプギアの手札は、まだ三枚あるんだから。勿論UNOは、同じ数字や記号のカードなら複数同時出しが出来るものだけど…つまりそれは、残り三枚が全て同じ数字のカードだって事でもあるんだから。
今出したカード、二枚のスキップにより私とセイツのターンは飛ばされ、ネプテューヌのターンに。ネプギアがこのまま上がれるかどうかは、ネプテューヌ次第という状況になり……けれど、ネプテューヌは札を出さない。札を、出せない。
「…パス」
「だよね。だからこれで、上がりだよ」
ぽん、とネプギアは残り三枚のカード…黄色と赤、それに場に出ていた二枚目のスキップと同じ、青の1を出して上がる。
「やるじゃないネプギア。手札がまだ多いし、今はまだ…と思っていたけど、どうやら油断しちゃってたみたいね」
「ふふ、そう思ってもらえるように、敢えて手札をキープして様子を伺っていたんです。勿論それは理由の半分で、もう半分は今の動きをする為ですけど」
「今のって…二枚のスキップと三枚の数字カードを立て続けに出した事?でもあれは、ネプテューヌが……」
「お姉ちゃんが、青かスキップ、ワイルド系を持っていたら失敗する…ですよね?…だから、様子見をしていたんですよ。お姉ちゃんが最初に残り一枚になった時から、札を出せた時と出せなかった時のパターンを見ていて…多分青の札はないなって思ったから、あの形で仕掛けたんです。…まあ、記号カードの方は読み切れなかったので、半分位は賭けだったんですけどね」
そう言って、ネプギアは肩を竦める。浮かぶ表情は、上手くいって良かった、という安堵のもので…だけど私達は、思わず閉口した。まさかここまで、ネプギアが計画立てて動いているとは思わなかったから。勿論、ネプギアのした事そのものは凄まじく高難度…って訳ではないけども、ただの遊びと軽く考えずに戦術を立てて動いていた事と、何よりそれを私達全員に気取らせる事なく着実に準備を進めていた事は、凄いと言わざるを得ない。
「…なんかネプギアって、段々策略家の才能を発揮するようになってない…?聞いた話だと、アルテューヌの一件でも皆を相手に大立ち回りしてたみたいだし……」
「…イリゼ、そっち方面の指導も前にしてたとか?」
「し、してないしてない。そもそも私は相手の思い込みとか先入観を利用するのがメインであって、こんなバリバリ計算して狙った結果に落とし込むなんて私のスタイルじゃないからね…?」
「だよね…うーん、ネプギアが更に強く頼もしくなって嬉しいような、こういう強か方面での適性がある事に若干の戦慄を覚えるような……」
語る言葉の通り、何とも複雑そうなネプテューヌの様子に私は頬を掻く。確かに素直で清純って感じのネプギアが、策略家として頭角を現すのには私からしても複雑な心境があって…だけど別に、悪い事なんかじゃない。そして私がそう思っている中、苦笑していたセイツは言う。
「はは…あぁ、そうだ。次の命令権はネプギアになる訳だけど、何かわたし達にしてほしい事ある?まだUNOは終わってないし、すぐに決めなくてもいいけどね」
「あ…そういえばそうでしたね。じゃあ……そうだ、また時間がある時でいいので、皆さんの剣術を見せてもらってもいいですか?勿論武器も戦い方も違うので、そのまま参考にするのは難しいと思いますけど、今のわたしならじっくり見る事で、学びを得る事も出来ると思うんです」
遊びとはいえ勝負に勝って得た正当な権利だと言うのに、ぺこんと頭を下げてお願いしてくるネプギア。それは私達のよく知る、正しく素直で清純なネプギアそのもので…お願いの内容の真面目さを含め、やっぱりネプギアはネプギアなんだと思う私だった。
「くぅっ、まだよ…わたしのターン、ドロー!リバースカード!」
「なんかそれだと別のカードゲーム感があるんだけど…後、もう二人だからリバースしても意味ないよね。という訳で、はいワイルドドロー4。色は黄色からのUNIで、黄色の8を出して上がりっと」
「た…対話拒否で負けたぁぁ……!」
「対話拒否って…最後の最後で強いカード使って封殺しただけだし……」
その後、ネプギアに少し遅れてネプテューヌが上がり、私とセイツの一騎討ちになった末に私が三位へと滑り込み。さっきのダウトもそうだけど、私とセイツの場合は姉妹でも読み切ってメタり合う事にはならず、普通に決着を迎える事が出来た。やっぱり同じ姉妹でも、二人と私達とは共に過ごした時間が違うって事なのか、シンプルにそういう鋭さが私達より二人の方が優れてるだけって事なのかは分からないけど…ほんのちょっぴりとだけ、悔しい気が…しないでもない。
「ふぅ…やっぱりカードゲームも楽しいよね。次は何やる?それともちょっと休憩する?おやつ用に、私苺とキウイのロールケーキを作ってきたんだけど」
「えっ、そうなの?それじゃあ次のゲームは、最下位の口にロールケーキをぶち込むって事に……」
「私の作ってきた物を罰ゲーム扱いしないでくれる!?そんな事言うと、それこそその小さな口にロールケーキをぶち込むよっ!?」
「どーどー、イリゼ。ところで次のゲームだけど、わたし前からこれやってみたかったのよね」
私を宥めた後、セイツが手に取ったのはitoというゲーム。これは配られたカードの数字を言う事なく、お題に沿った言葉で表現して小さい順に並べる…というゲームなんだけど……
「…これ、確か対戦じゃなくて協力ゲームじゃなかった?」
「いえ、対戦要素のある遊び方も出来るみたいですよ。ただ、ルールを見る限り単純に順位が決まるタイプではないみたいですけど……」
「んー…じゃあ、こういうのはどう?ゲームは四回で、一回ずつ誰かが手札を見る前に好きなお題を指定するの。で、そのお題で成功したらその人の勝利。勝った人が複数いたら、追加で決勝戦を行うのよ。勿論自分以外を勝たせない為に、わざと数字に見合わない表現をするとかはなしで、ね」
ぴっ、と人差し指を立てて話すセイツの提案に、私達は良いかも、と頷く。言い出しっぺという事で、最初のお題を指定するのはセイツになって…それぞれ札が配られたところで、セイツは言う。
「それじゃあねぇ…お題は、『美味しいもの』なんてどうかしら」
「お、分かり易くていいね。じゃ、カードを確認して…はいスタート!」
「へ?あ、えーと…取り敢えず、自分の数字を表現すればいいんですよね?なら、わたしは…フルーツサラダ、かなぁ」
「フルーツサラダ?それはまた、微妙なラインを突いてきたわね…で、わたしは…うーん…オブラート?」
『お、オブラート……?』
まさかの食べ物と言っていいのかも分からないチョイスに、私達は揃って困惑。ただ、そうなるとセイツの数字は小さい…その上で一桁みたいな、極端に小さい数ではないだろうし、逆にネプギアのフルーツサラダもぱっと思い浮かぶような食べ物ではない事からして、美味しいけど『美味しい食べ物』と言われて一番や二番に出るレベルじゃない…即ち、どちらかといえば大きい数字って辺りなんだと思う。
そして、私の手札の数字は86。かなり大きい、四人の中で一番大きい数字である可能性も考えられる札で…こういう極端な数字程、このゲームで扱い易いというもの。
「じゃ、次は私が。私の数字は…ふふっ、今日作ったロールケーキにしておこうかな」
「へぇ、それはそれは…皆、イリゼの表情からして今日のはかなり良い出来っぽいわよ?」
「そうなの?それじゃあ……わたしの数字は勿論、プリン!」
『……!』
元気良くネプテューヌが宣言した瞬間、私達は顔を見合わせる。ネプテューヌといえば、誰もが認めるプリン好き。好きな食べ物は?と訊かれたら、間違いなくプリンと答えるのがネプテューヌ。となれば、その数字は物凄く大きい…それこそ、最大値の100である事すらあり得るレベル。
こうなればもう、迷う事はない。小さい方から順に、セイツ、ネプギア、私、ネプテューヌである線が濃厚。私がそう伝えれば、セイツやネプギアも同意をしてくれて、その順に私達は移動する。そうして顔を見合わせ…セイツから順に、札をオープン。
「6よ」
「わたしは65です」
「私は86。ネプテューヌは?」
「ふふーん、わたしは80……え、イリゼ86なの!?」
『ネプテューヌ80なの!?』
余裕綽々な様子から一転して、ぎょっとした顔をするネプテューヌ。だけどそれはこっちの反応だよ!?とばかりに、私達もネプテューヌへとぎょっとする。一瞬、言い間違いじゃないかと思った。でも、ネプテューヌの札は確かに80で…一回目は、失敗で終わる。
「ちょっ、ネプテューヌ!?なんでプリンで80なのよ!?もっと上じゃないの!?」
「な、なんでって…分かってないなぁセイツは。確かにわたしはプリン大好きだけど、一口にプリンって言っても色々あるんだよ?勿論美味しいプリンが多いけど、中にはプリンの良さを活かせていない、上手く合っていない使い方をしたデザートとかもあるからね。だから、わたしは特定の種類じゃなくて、プリンっていう『ジャンル』で言った訳。良いのも悪いのも含めたジャンル単位でいえば、丁度80位だからね」
『そんなの分かる訳ないんだけどぉ!?』
まさかのジャンル…しかも良い物悪い物を合わせた総合評価での表現だったという事に、私達は頭を抱える。くっ…ネプテューヌのプリンへの拘りは、予想よりも上だった…まさか、ある程度ふわっとしたお題だった事が、こんな形で裏目に出るだなんて……。
「むぅぅ、わたしが悪いの…?」
「悪いっていうか、なんていうか…まあ、いいわよ。失敗しちゃったとはいえ、ある意味展開としてはちょっと面白かったし……」
それは確かに…と私は内心で同意。このゲームは並びを決めるまでと、その並びで合ってるかどうかドキドキするのが面白い部分なんだと思うけど、結果に対して一喜一憂するところまでがゲームだろうし、その点で言えば盛り上がりはしたというもの。それに考えてみれば、今負けたのはセイツであって…ここまで一度も一位にはなっていない、同時に最下位にもなってなくて何ともパッとしない戦歴な私としては、勝利へ一歩近付いたとも言える。
という訳で、今度はセイツがカードのシャッフルと再分配を行い、第二戦開始。二戦目のお題指定はネプテューヌで…でもそのネプテューヌも、続くネプギアも、上手くいかずに失敗。特にネプギアがお題を出した第三戦は、セイツ、ネプテューヌ、ネプギアの三人の札が、なんと二人どころか三人で連番になるというとんでもない展開になってしまった事で、殆ど無理ゲー状態になっていた。そうして第四戦、私がお題を出す番となり…三人の事を軽く見回してから、私はお題を発表する。
「『大きいもの』…これが、この勝負のお題だよ」
「大きいものかぁ…これ、概念とかでも感情的なものでもいいのかな?」
「良いと思うけど、分かり辛くなっちゃうだけだと思うよ…?」
駄目とは言わないけども…というネプギアの調子に、だよねと私は肩を竦める。それから札の数字を確認し…初めに宣言したのはセイツ。
「そうねぇ、これなら……ベールの胸、ってところかしら。あ、因みに人の姿の場合よ?」
「えぇ…?それは胸基準なのか、万物を対象にしてるのかで全然変わってくると思うんだけど…でもそういう事なら、わたしはブランの胸にしよっかなー。勿論セイツと同じく、人の姿の場合でね!」
「お、お姉ちゃんそれ大丈夫…?場合によってはブランさんに物凄く怒られそうな気がするんだけど…?…う、うーん…けど、そうなると……ノワールさんの、胸…?」
「ちょ、ちょっと…?なんか、凄い変な流れになってない…?私の言ったお題、胸についてとかじゃないんだけど……?」
完全に変な感じとなってしまった流れ。しかも困った事に、セイツとネプテューヌからは「分かってる(わ)よね?」という視線を向けられている。こ、これもう流れに乗るしかないパターンじゃん…でも私の札で、流れに乗るとしたら……って、うん…?
…………。
(…まさか……)
見つめられる中、私は沈黙。数秒間の間、私の頭の中でぐるぐると思考が回り……私は、言う。
「……セイツの、胸で」
「あっ、ちょっ…!大きさならわたしもイリゼも変わらないんだから、言うなら自分の胸でいいでしょ…!?」
そもそもこの流れをセイツが作らなければ良かった話じゃん、と私はじとーっとセイツを見やる。
まあそれはともかくとして、これで全員の表現が揃った。ここからは、本来各表現から想像する流れだったんだけど…誰も、何も言わなかった。ただ静かに、各々ここだと思う位置に移動し……札を、開く。
「71」
「82」
「83」
「93」
……えー、はい。成功しました。思った通りでした。これがどういう意味で、誰がどの札だったのかは…想像してね。
「…何かこう、凄く微妙な感じがあるよね…見事成功した筈なのに……」
「その…なんていうか、申し訳ないわ……」
「あはは…あ、でも、成功したって事は……」
そういえば、と会話していた流れからそのまま私を見る三人。その視線を受けて、私は勝者になった事、そして命令権を得た事に気付く。私としては、やっと掴んだ勝利だけど…しまった、何をお願いするかは考えてなかった……。
「ほらほらイリゼ、お願いカモーン!」
「うーん……あ、そうだ。それならうちの国からの品物に対する関税下げてもらってもいい?」
「いきなり貿易の話!?そんなヘビーなのを遊び感覚では受けられないよ!?」
「なんてね、冗談だよ。それじゃあ……」
目を剥いたネプテューヌに肩を竦め、頬に指を当てて少考。ただ正直、何か欲しいものとか、やってもらいたい事とかは特に思い浮かばなくて……そんな中、びっくりさせないでよぉ…と肩を落とすネプテューヌの姿から、さっきのプリンの事を思い出す。なんだかプリンが食べたくなる。だから……
「…今日は夜までいるつもりだし、夕飯は外で…とかどう?ネプテューヌイチオシのプリンを扱ってる、ご飯も食べられるお店に行く…って感じでさ」
どうかな?と私は軽く首を傾ける。私のお願いを聞いた三人は、顔を見合わせ…それから勿論、と頷いてくれる。…思えば、ネプテューヌとセイツのお願いは有耶無耶になってるし、ネプギアのお願いは今すぐにってものじゃないし…この命令権、かなりふわふわになってると思う。まあでも、いいよね。あくまで遊び、なんだから。
そうしてitoも、これにて終了。まだ夜までは時間があるし、他にもやっていないカードゲームはある。だから続ける訳だけど…その前に一度、皆で休憩。ネプギアには紅茶を淹れてもらい、私は持ってきたロールケーキを切り…皆で仲良く、ゲームの合間のティータイムを楽しむのだった。
今回のパロディ解説
・「〜〜イカサマは〜〜イカサマじゃない〜〜」
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズの主人公、空条承太郎の台詞の一つのパロディ。ただ作中でも触れている通り、この場面のネプテューヌはシンプルに運だけで勝利を掴んでいます。
・「〜〜ナンバリング新作〜〜」
原作シリーズの一つ、超新時空ゲイム ネプテューヌ
・「〜〜裏側表示〜〜」、「〜〜リバースカード!」
遊戯王OCGにおける、用語の一つ(二つ)の事。個別のパロネタという訳ではないですが、「先攻は貰う」や「わたしのターン、ドロー!」辺りも、TCG作品のネタと言えますね。
・「〜〜3なんだからアホにならなきゃ〜〜」
落語家である、桂三度こと渡邊鐘さんの持ちネタの一つの事。…ではありますが、より正確にいえば、世界のナベアツとしてお笑い芸人をしていた時のネタですね。
・「〜〜その小さな口にロールケーキをぶち込むよっ!?」
ブルーアーカイブに登場するキャラの一人、桐藤ナギサの名(?)台詞の一つのパロディ。意図した訳ではないですが、丁度今回の話では同作品のセイア…と名前の似ているセイツもいますね。