リベンジデュエル   作:社畜ヲタク

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第7話 新たな挑戦先

突如として現れたのは、数人の生徒。

制服の上にそれぞれ個性あるコートを纏い、どこか只者ではない雰囲気を放っている。

 

生徒たちはざわついた。

 

「あれ……天命の十傑のメンバー……!」

「一気に四人も……!?」

 

「ここにて宣言する。獅堂レイ、お前は“十傑”から除名だ」

 

「なっ……!? ま、待ってくれ!まだ俺は……!」

 

「敗北は罪だ。敗者に居場所はない」

 

冷たく言い放つその姿に、コウは眉一つ動かさなかった。

そして、次の瞬間――その中のひとりが、コウに視線を向ける。

 

「桜井コウ。お前に“十傑”の座を譲る価値があると判断した。……我々の一員になれ」

 

会場が静まり返る。

 

だが、コウの返事は早かった。

 

「……興味はない」

 

「……なに?」

 

「俺は“十傑”になんてならない。俺が望むのは―強者との勝負だ」

 

風が吹き抜ける。

悪魔たちの咆哮が、彼の決意を祝福するように唸った。

 

「このデュエルで証明されたろ。俺は弱者でも、虫けらでもない。だから……全員、俺が倒してやるよ」

 

静かに、しかし確かな声音で放たれたその言葉に、十傑たちの目が鋭くなる。

 

「面白い……ならばその口、最期まで叩いていられるか、見せてもらおう」

 

十傑たちは一人、また一人とその場を去っていく。

そして、コウの背後にそっと寄り添う少女――ユイが囁いた。

 

「やっぱり……アンタはもう、今までの弱く、いじめられていたコウじゃないね」

 

コウは答えなかった。ただ、虚空を見つめていた。

その瞳の奥には、冷たい火が燃えていた。

 

 

校門を出てすぐの通学路、夕焼けが影を長く伸ばす中、コウは隣を歩くユイにちらりと目を向ける。

 

「……なに、黙ってるんだよ」

 

「……ちょっと…ね。昔のあんたが帰ってきたように思えて嬉しくてね。」

でも、とつけ加えユイは頬を膨らませ、ふと笑った。「昔から無茶する子だったけど、あれは無茶どころじゃないよ」

 

「ふっ……そうかもな」

 

風が吹いた。制服の裾が揺れ、コウの足取りは少しだけ軽やかになる。

この感覚――胸が高鳴る。カードを握る手に、また戦いたいという衝動が滾っていた。

 

(ああ……そうだ。オレは、こういう“戦い”が好きだったんだ)

 

いじめられていた時の自分では感じなかった感情。

圧倒的な力で相手をねじ伏せる快感。戦術を巡らせ、駆け引きで上を取る喜び。

 

「なに笑ってんの?」

 

「……いや、楽しいなってさ」

 

ユイは呆れたように肩をすくめたが、心なしかその瞳には安堵が浮かんでいた。

久しぶりに「勝負を楽しむかつてのコウ」を見たからかもしれない。

 

「ただいまー」

 

「……って、アンタひとり暮らしでしょ。誰に言ってんのよ」

 

「癖だよ。癖」

 

笑いながら部屋に入り、玄関で靴を脱ぐ。ユイも当然のように後に続く。

この家での生活に、彼女も自然に溶け込んでいる。

 

コウは部屋の隅に積まれたカードケースを取り出し、机の上に広げる。

獣の咆哮。悪魔の囁き。断罪の意志。

 

その全てが詰まったカードたちが、今の彼のすべてだった。

 

――数日後。

 

繁華街の大型モニターで、突如流れたニュースが街を騒がせた。

 

《次週、デュエル大型公式トーナメント“グランド杯予選”開催!

優勝者には全国大会への挑戦権が与えられる――》

 

放課後のカフェ。コウはそのニュースを静かに眺めていた。

周囲の生徒たちはざわめき、参加を迷う者、出場を決意する者、様々だった。

 

だが――

コウの視線は、ただモニターを貫いたまま。

 

「面白くなってきたじゃねえか……」

 

唇の端がゆっくりと、確実に吊り上がる。

 

(俺が倒すべき“強者”がいる限り……俺は、止まらない)

 

――そして、画面が切り替わった時、次回予告のように心が高鳴った。

 

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