転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする 作:popoponpon
「……」
(まーたもう一人のシロコちゃんの顔が……絶対ネタバレになるから聞けないのがもどかしいなぁ)
サーベルレオモンの一件で国家機密庁の信頼を得た倉田は和平交渉を結ぶための使者になる。イクトを人間界に残し、大達と共に再びメルクリモンの下へと向かう。そしてメルクリモンを前に大が拳を交え語り合おうとしたその時。小百合との話で人として生まれ、デジモンとして育ったからこそ両方の気持ちがわかることに気付いたイクトが戦いを止めるために現れ、二人を止める。
イクトはデジモンと人間が争わずに済むように言うも、その話をぶった切るように倉田が現れる。彼を見てメルクリモンは血相を変え、デジタルワールドで虐殺を行い、イクトに育ての母親でもあったユキダルモンを殺したのが倉田であると言う。
「「「「「「!!」」」」」」
が、倉田は自分達こそ被害者であると言う。デジタルワールド探検隊としてデジタルワールドに訪れた際、デジモンによって殺されかけた被害者だと。しかし、回想にあったのはデジモンに恐怖し、発砲する倉田の姿があった。英は銃を捨てろ、敵意を向けなければ彼らは襲ってこないと説くも時すでに遅し。デジモン達に追われる日々が始まり、遂に彼らは無限氷壁に追い込まれてしまう。そこでサーベルレオモンに襲われた倉田は不完全の時空振動爆弾を使い、デジタルゲートを強制的に開いてしまう。タイミングが少しでも遅れていれば自分達は嬲り殺しにされていたと語る倉田をメルクリモンは卑怯者と罵る。
だが英はその場に残りサーベルレオモンを打ち倒すと、そこに現れたメルクリモンと拳を交えた。そして英から親子の大切さを教えられ、イクトのためにとデジヴァイスを受け取る。代わりに大にこの世界を束ねる神イグドラシルに会い、その承認を以て人とデジモンの調和を成せと言い、英は旅に出てメルクリモンはデジタルゲートを見守る番人となったのだ。
「……」
が、平和は長くは続かなかった。再び現れた倉田と手下たちは謎のデジモンを引き連れ、デジモン達を虐殺。ユキダルモンを失い、悲しみに暮れるイクトは、メルクリモンの言葉から自らをデジモンだと考えるようになる。遂に明らかとなった倉田の本性に、漸くシロコ*テラーが倉田にあからさまな対応を取った理由に気付く。これは人間の風上にもおけない最低な男だ。
『お待たせしました!これが私の最高傑作!!ギズモン:ATです!!』
そして、サーベルレオモンに大きなダメージを与えたも深紫色のボディを持つ機械的なデジモンが出現、メルクリモンに致命傷を与えてしまう。デジモンを改造、道具としたギズモン:ATを従え、デジモンは人に害をなす存在であり完全に抹殺すべきだと主張する倉田に怒りを見せる大達。そんな中、メルクリモンはイクトに人間とデジモン、どちらか一方ではなく人間とデジモンが共に暮らせる世界を望んでいたことを伝える。それを望んでいたのは、死の間際に人間を憎まないでほしいと言い残したユキダルモンも同様であったことも。
「メルクリモン……って、また進化しちゃったけど!?」
「これやばいんじゃ」
そんな中、倉田はギズモン:ATを人工デジソウルによってギズモン:XTへと疑似進化。ギズモン:XTの攻撃はさらに激しくなる。それを前にメルクリモンは、イクトにデジモンの心を持つ人間として生きろと言い、ギズモン:XTへと突撃。一撃で吹き飛ばすも逆にトドメを刺され消滅する。
「メルクリモンが……」
デジモンと人間の共存を鼻で笑う倉田に怒りを燃やし、イクトはファルコモンを完全体の三本足の妖鳥型デジモン、ヤタガラモンへと進化。憎むべきは悪い心を持つ人間だと悟ったイクトとヤタガラモンは、メルクリモンとの戦いで満身創痍のギズモン:XTにトドメを刺す。それを見た倉田は舌打ちと共にデジタルゲートを開いて撤退するのだった。
「さ、最悪……」
「……まあ、もう一人のシロコちゃんがなんで嫌うのかはよーくわかったね……」
「はい……」
「……なんていうか、デジモンとの騒動とかがメインになると思ってたのでここまではっきりと悪いって人が出てくるとは……」
「とりあえず……今日はもう丁度いい時間だし、続きは明日にしないかな?皆も続きが気になるだろうけど……」
ここまでぶっ続けで見ていたのもあり、日が暮れ始めていた。先生もシロコ*テラーのことは勿論、単純に大達は倉田をどうするのかも気になっており、一旦ここでお開きにしてまた明日続きを見ることにすることで全員の意見は一致し、翌日。
人間界に戻ったものの、倉田のせいでデジモンに関する記憶を消され、デジモン達も捕らえられる大達。だがデジモン達が脱走し、パートナーと合流して記憶を無事に取り戻し、デジタルワールドに消えた倉田を追うため、野口夫妻の協力によってデジタルゲートを開き、デジタルワールドへ向かう。だが、ゲートを通過する途中でバイオデジモンへと進化して襲い掛かる聖、ナナミ、イワンの妨害を受けてしまう。
「うわ、人間がデジモンに!?」
「これって……これも倉田の?」
「……どうなんでしょうか、先生」
「気にはなるけど……」
窮地に陥る大達だったが、薩摩とクダモンの援護でどうにか危機を脱し、デジタルワールドに辿り着くも大量のギズモン:XTに囲まれてしまう。完全体で応戦し、大も殴りかかるもギズモン:XTにまとめてやられてしまう。進化も解除され吹き飛ばされたガオモン、ララモン、大にそれぞれパートナーが駆け寄っていく。その窮地を救ったのは、バンチョーレオモンと呼ばれる学ランを纏った獅子の獣人であった。
「ん、番長が来た」
「や、やたら強くない……?」
「しかも意味深な事ばっかり言ってる……」
ギズモン:XTを蹴散らして力が足りないと告げるバンチョーレオモン。答えはお前たち自身にあると言い、俺を認めさせてみろと言い残し去っていく。それを受け、別行動を取るイクトとファルコモン。イクトなりの考えがあると大達は考え、移動していると傷ついたデジモン達を匿うジュレイモンの下に辿り着く。そこに聖達が現れ、再び大達は交戦することに。だがバイオデジモンとの力の差は歴然であり、万事休すかと思われたその時。
三人の怒りから生み出されたデジソウルがデジモンに宿り、デジヴァイスにヒビが入っていく。三体に宿ったデジソウルは新たなシルエットを浮かび上がらせ、強力な一撃を放ちバイオデジモンを撃破。聖達は撤退するも、デジヴァイスは破壊され、デジモン達を進化させられなくなってしまう。
「あれは一体……」
「凄い威力でしたけど……デジヴァイスが使えない状況でどうやって倉田と戦うつもりなんでしょうか」
デジヴァイスを作ったのは英。彼ならば直せるはずだと言う大。英の手がかりを求めて辿り着いたのは、デジソウル道場。そこで大達を待っていたバンチョーレオモンは、大達にデジソウルとは何かと問いかけ、パートナーを館の外へと出して人間だけを引き入れる。そして大達は修行を終えない限り館の外に出ることができなくなってしまう。
「うわぁ、スパルタ」
「デジソウルを知っても、肝心のデジヴァイスが壊れたまま、なんですよね……」
「まずそっちを直さないと、デジソウルを理解しても進化できない気もしますが……」
だが大達が修行している間に聖達が再び襲い掛かってくる。完全体の時ですら勝てない相手に、成長期のアグモン達では当然勝ち目がない。だが、パートナーを信じて待つアグモン達の姿を見て、大は全身にデジソウルを漲らせる。
『そのままでは駄目だ!感情に任せるのではなく、意志の力でデジソウルを制するのだ!』
『んなこと言われたって……』
『お前の望みはなんだ?』
『!』
『お前の望みはなんだ!!』
『俺の、望み……俺は!アグモン達を助けたい!!』
そして生まれたデジソウルが大の心臓に集まる。それを見てバンチョーレオモンは語る。デジソウルとは人の想いの力、デジモンは人の想いに応えると。誰かを守りたいという純粋な思いもまた欲望の一つであり、己の意思でそれを制した時こそ究極のデジソウルが誕生するのだと。それに気付いたトーマ達も究極のデジソウルを会得、そのデジソウルをデジヴァイスicに叩き込んだ次の瞬間、デジヴァイスicはデジヴァイスバーストへと進化。
その力が、アグモンを赤い鋼鉄の翼をもつ巨大な光竜型デジモン、シャイングレイモンへと。ガオモンを青い鎧に身を包み、両腕に巨大な爪を生やした手甲を装備した獣騎士型デジモン、ミラージュガオガモンへと。ララモンは薔薇の花びらのような頭部を持ち、茨のムチを持つ女性となった妖精型デジモン、ロゼモンへと進化させ、聖達を撃破する。
「これが究極体……」
「でかい、強い、格好いいは正義……ロゼモンは小さいけど」
「ん、違いない」
その後、バンチョーレオモンの導きで聖なる都へと向かう。それはエルドラディモンという巨大なデジモンの背中にある都であり、バロモンらに受け入れられた大達は、英を探して放浪していた湯島とカメモン、さらに共に戦う仲間たちを連れてきたイクトと合流。そして倉田軍団との決戦が始まり、聖達を倒すことには成功するが、倉田はエルドラディモンを人間界へと転移させたうえで殺害してしまう。この一件によりデジモン達は危険な存在であるという印象が人間達に周知されてしまう。
「まじ……まじでぇ?」
「あの……本当に大丈夫なんですか?ここまで完全に倉田の思い通りじゃないですか」
「んー……ん……」
さらに倉田はトーマの病身の妹、リリーナを病から助ける代わりに手を組めと言われてしまう。妹を人質にされたトーマはそれを受け入れ、大と激突。シャイングレイモンとミラージュガオガモンの戦いの中、事情を知らない大は怒りに身を任せ、禍々しい紫色のデジソウルを生み出すと、シャイングレイモンも禍々しいオーラを纏った姿へと変貌を遂げてしまう。
『戦いの中で散っていったバロモンや!エルドラディモンや!メルクリモン達に!!てめえの命を以て詫びやがれ!!』
暴走させるシャイングレイモン。怒りのままにトーマ達を葬ろうとする大だったが、彼の怒りを鎮めたのは戦いを止めようとする知香の言葉だった。だが、シャイングレイモンは止まらない。それはバンチョーレモンが知らせていた究極体を越える力、バーストモード。だがその力を制御できずに暴走しているという。ルインモードとなったシャイングレイモンは街を破壊しつくし、彼を止めようとする大の涙がデジヴァイスicに落ちたことで僅かに正気を取り戻し、デジタマになってしまう。
「シャイングレイモンがデジタマに……!?」
仮にアグモンが生まれても、大の事を忘れている。その事実に大達が苦悩する中、倉田はベルフェモンと呼ばれるデジモンを復活させ、その力で二つの世界を支配するという野望を露わとし、その協力をトーマに持ち掛ける。だがトーマが倉田に取り入ったのはリリーナを助けるためであり、それを成し遂げたトーマは倉田へ反旗を翻す。そして倉田は最後の手段として自らベルフェモンに融合するのだった。
「……」
「先生、顔凄いよぉ?」
「あ、ごめん……ちょっと色々思い出してね……」
ベアトリーチェが一瞬脳裏に過ったことは黙っておく。トーマも決戦に合流、さらにイクトもファルコモンをサイボーグ型の究極体デジモン、レイヴモンへと進化。ポーンチェスモン達もルークチェスモンとビショップチェスモンへと進化し、戦力を全て投入した決戦に大もデジタマと共に駆けつける。傷ついていく仲間達を見ながら、デジタマに語り掛ける大の決死の想いに呼応し、遂にデジタマからコロモンと呼ばれる幼年期デジモンが生まれる。
「……え?」
生まれ変わったアグモンは大の事を覚えてないだろうという発言が脳裏に過る大。しかし、コロモンはなんと記憶を失っていなかったのだ。その事実に大は喜び、一緒に戦いたいと改めて伝える。その想いにコロモンも応えたその時、コロモンはアグモンへと進化する。
「……よかったですね……アグモン」
「そうですね……」
ベルフェモンをぶん殴り、アグモンをシャイングレイモンへと進化。これまでよりパワーアップしたシャイングレイモンと勢いづいたDATSはトーマの指揮で陣形を組みベルフェモンを追い詰めると、ベルフェモンの胸から倉田の顔が現れる。倉田は大と英への憎しみをぶつけ、二人さえいなければもっと楽に世界のトップに立てたと宣う。その怨嗟をちっぽけな事だと切り捨てた大に激高した倉田は、時空振動爆弾をベルフェモンの体内で爆発させる。結果、強力になったベルフェモンの攻撃は、二つの世界の境目を生み出してしまう程の威力を見せる。これ以上ベルフェモンに攻撃をすると二つの世界がぶつかり合って崩壊してしまうと結論が下され、猛攻を仕掛けるもトドメを刺すことはできず、絶体絶命の危機に陥ってしまう。仲間達も次々と倒れる中、大はシャイングレイモンへ向かって叫ぶ。
『シャイングレイモン!俺に……俺に!仲間達を、この世界を守る力を俺に貸してくれ!!』
『……アニキ、それは違うよ』
『!』
が、むしろシャイングレイモンは大を諭し始める。
『ずっと一緒に戦ってきたからわかる……力は借りたり、与えたりするものじゃない』
『!ああ……そうだったな。力は借りたり、与えたりするもんじゃない。力は合わせるもんだ……そうだな、シャイングレイモン』
力は合わせるもの。それに気付いた時、デジヴァイスが更なる光を放つ。倉田を倒すという目的の下、二人の気持ちを一つにし、真なるバーストモードへと至るシャイングレイモン。紅蓮と白銀の装甲に身を包み、炎の剣と盾、翼を得たシャイングレイモン:バーストモードはそベルフェモンを追い詰めていく。
『これで終わりだ倉田ァ!』
『いけ、大!!』
『犠牲になってきた、デジモン達の為に!』
『倉田に苦しめられた、皆の為に!』
『『大!!』』
『『『大!!』』』
『だ、だ、大門大ゥ!?』
『倉田ァアアア!!』
そして大はデジソウルを拳に宿し、シャイングレイモンと共に、倉田とベルフェモンを殴り飛ばし、遂に撃破することに成功する。
「これよこれ!スカっとするわね!!」
「やっと……」
「いや、まだなんだよね……」
「え……」
これで倉田は。だが倉田は往生際が悪く時空振動爆弾を爆破。生じた異次元に吸い込まれて消えるという末路を遂げてしまう。だが、それを引き金として空にデジタルワールドが見え、落下してくるという異常事態が起こってしまう。二つの世界が激突すればどちらも消滅する、その事態を前にデジタルワールドの神であるイグドラシルはDATSの活動こそ評価するものの、それ以上に倉田のやってきたことを許さず、人間は愚かな存在と断定、配下のロイヤルナイツに人間界を滅ぼすことでデジタルワールドを存続させよと命令を下す。
「……いや、さすがに極端すぎない!?」
「とはいえ、倉田に関してだけは紛れもなく人間達が悪いでしょうし……だからって人間界を滅ぼすのはどうかと思いますが……」
バンチョーレオモンが落ちてくるデジタルワールドを支えることで二つの世界の追突を防ぐ中、大達はイグドラシルに会うためにデジタルワールドへ向かう。そこで彼らは英こそがイグドラシルだという衝撃の事実を知ることになる。
「大の父親が……イグドラシルでこの世界を滅ぼそうとしている……?」
「でも、明らかに性格とかが……」
「……何か事情があるとは思うけど……」
ロイヤルナイツに囲まれた大達はその危機を薩摩とクダモンの究極体、スレイプモンに助けられる。スレイプモンはロイヤルナイツの一人であり、人間達の側についてくれたのだが、ロイヤルナイツが一体、デュークモンとの戦いで共に氷漬けとなり、海に沈む。
そして大は父の本心を確かめるためにデジタルワールドへ向かう。人間界に残ったトーマ達はパートナーをバーストモードへと進化させてロードナイトモンとドゥフトモンを撃破し、大の下へ向かう。そんな中、大はクレニアムモンと死闘を繰り広げていた。最終的にトーマ達も加勢し、遂にクレニアムモンの盾、アヴァロンを打ち砕く。アヴァロンを砕かれたクレニアムモンは、槍を掻い潜り盾を打ち砕いてみせよという宣言通り降参し、人間の可能性を見せてもらったと言って大達に道を開ける。大達に二つの世界の行く末を賭けてみようといい、人間界に姿を現したクレニアムモンはバンチョーレオモンの代わりにデジタルワールドを支え始める。
「うわお」
「クレニアムモンも男だね……!」
イグドラシルが待つ世界樹。道中を阻む脅威の対応を仲間達に任せ、大はイグドラシルの下へと辿り着く。だが変わり果てた英は、大の言葉を悉く一蹴。大は父の目を覚まさせてやると殴りかかるも、謎のバリアで弾かれてしまう。拳で語ることすらできないのかと悔しがる大は英に大樹の外へと吹き飛ばされてしまう。後悔と心残りの中、落下していた大は父の言葉を聞く。
『教えたはずだ。デジソウルは人の想いの力だと。想いの力は無限の可能性を与える。デジソウルを燃やせ。お前の中の熱き思いを爆発させるんだ!』
その言葉と共に大の全身からデジソウルが溢れる。それを見たミラージュガオガモンとロゼモンが技を当てて大を再び打ち上げる。意識と闘志を取り戻した大は再び覚悟と共に再イグドラシルへ殴りかかる。
『これは俺と父さんだけの問題じゃない!俺を信じ、背中を押してくれる仲間たちの分まで俺は一歩も引かずに立ち向かわなきゃならねえんだ!うおおおおお!!』
『何!?』
イグドラシルへと突き刺さる大の拳。だが、父を殴ると同時に大は疑問があった。何故デジソウルの事を父は伝えたのか。が、それについて考える時間もなく、イグドラシルが立ち上がる。直後、バンチョーレオモンが現れイグドラシルを殴り飛ばすと、衝撃の事実を伝える。
『お前の父、大門英は……この私だ!!』
「「「「「「???」」」」」」
まさかの事実にフリーズする先生達。バンチョーレオモンは旅をしていた英と意気投合し、彼のパートナーとなって共にイグドラシルを探していた。その中でクレニアムモンと出会い、彼とも拳を交えた。そしてイグドラシルと交渉、人とデジモンのために英は尽くそうとするも、倉田のやってきた凶行の数々に英の立場も悪くなり、、遂にロイヤルナイツによって処刑されることになる。バンチョーレオモンが友として英を介錯、その命を自分に宿すことで英を生かすのだが、それを見抜いたイグドラシルが英の体を乗っ取り人質とし、バンチョーレオモンに英の正体について話すことを禁じたのだ。
「ん……大体倉田のせい」
「それはそうですね……」
直後復活し、人類を愚かな存在と言い滅ぼすという選択を曲げないイグドラシル。それに対し人間とデジモンは分かり合えるというアグモンの言葉を聞き、バンチョーレオモンはイグドラシルの攻撃に耐えながら前進して体を取り押さえる。そして大とアグモンに諸共イグドラシルを貫けと叫ぶ。
『!?そんなことできるはずねえだろ!?』
『やるんだ!!お前は男だろ!!』
『でも……』
『頼む!大!!さあ!!』
『父さん……うおおおおおおお!!』
二人の覚悟を前に、大はシャイングレイモンの攻撃で二人を葬り去る。父さんと叫び、涙を浮かべながらも非常な決断を下した大。イグドラシルの敗北はロイヤルナイツ達に神は絶対ではないということを知らしめる。戦いの手が止まる。が、ここで倒されたはずのイグドラシルが真の姿を現す。
「え、まだあるの!?」
「やっと皆でこれからどう解決するのか考える時間が取れそうなのに……」
「人間界滅ぼされるのも溜まったものじゃないからねぇ」
イグドラシル7D6と呼ばれる無機質な存在となり、人間界を破壊するために空へ飛びあがってしまう。人間界での最終決戦が始まり、四体のバーストモードデジモンの攻撃で装甲を破壊するも、自己修復能力で再生されてしまうだけでなく、反撃によって全員成長期に戻ってしまう。そしてイグドラシルはこの天罰はデジモンの意思であると宣告する。それに対し、大はデジモンと人間の共存のために、デジソウルを天まで放ち、クレニアムモンと共に世界を支え始める。すると、皆のデジソウルに反応するように、デジモン達が光となってデジタルワールドを押し返し始める。正義も悪も関係ない。人間が持つ、生への執着という強い想いにデジモン達が応え始めた瞬間だった。
クレニアムモンも再び力を込め、世界の落下を止める。そこに他のロイヤルナイツが駆け付けてくる。人間達を葬れというイグドラシルに対し、オメガモンが問いかける。神とはなんだと。世界を支え、二つの世界を救おうとしている仲間を見捨てるのかと。それに対し神は絶対だというイグドラシル。そこに現れたデュークモンはクダモンを助けると、生きたいという願いは人間もデジモンも同じと告げ、神ならば聞き届けてみせよという。それに対するイグドラシルの対応は傲慢にも、ロイヤルナイツ諸共全てを葬るというもの。そして無機質なプログラムのような人格となり、新世界へと移行するといって世界を支えるデジモン達を攻撃し始めてしまう。
「え!?」
「うへ、なんかとんでもないことになってきたよ……?」
その攻撃はクレニアムモンに命中し、世界が衝突しそうになる。それを見たロイヤルナイツは全員で世界を支える。それを見ても尚全てを滅ぼそうとするイグドラシルに対し、思い通りにならないから見捨てるのかと大は声をあげる。
『命の重さを、その程度にしか考えてないお前に神を名乗る資格はねえ!!』
立ち上がったアグモンと共に啖呵を切り、仲間達と共にイグドラシルへと走り出す。イグドラシルはツタを伸ばして攻撃する中、仲間達がデジソウルやデジヴァイスもなしに成熟期、完全体、究極体と進化し、大とアグモンを援護する。だがイグドラシルが二人を捕らえ、万事休すかと思われたその時、あらゆる場所からデジソウルが天へと立ち上っていく。皆の想いと励ます声、そして生への想いと仲間を想う心を前にしたイグドラシルは理解不能だと無機質な声を上げる。
「凄い……」
『理解不能』
『お前には決してわかりゃしねえ!確かに俺達は喧嘩もするし憎み合ったりもする。お前からすれば間違った進化をしているかもしれねえ、だがな!』
『人の想いは俺達デジモンを強くする』
『デジモンは俺達に夢と勇気を与えてくれる!』
『『俺達は、もっともっと進化できるんだ!!』』
捕らえられたアグモンと大が手を繋いだその時。強いデジソウルによってアグモンは成長期にしてバーストモードに覚醒する。紅蓮の光の炎を纏い空を飛んだアグモンは、遂にイグドラシルを撃破。しかし、イグドラシルのコアが空へと飛び出す。
「逃げられ……」
『逃がさねえ!!』
大がアグモンから跳び、顔面に拳を叩き込む。イグドラシルが砕け散り、閃光が迸る中、イグドラシルは人間達の力が自分の予測を超えたことを認めるが、何故争いが起こるかもしれないのに人間とデジモンの共存を望むのかと質問する。それに対し、アグモンは傷つくことを恐れていたらわかりあうことなんてできないと言い、大はアグモンと出会ったことで拳と拳をぶつけ合えばどんな奴とも分かり合えると語る。それを聞いたイグドラシルは眠りにつくといい、人とデジモンが共存するかどうかはお前たち次第と言って消えるのだった。
大が目を覚ました時には戦いは終わり、空は元に戻っていた。次元の壁が再び生まれ、二つの世界は救われた。ロイヤルナイツも人間達に礼を言い元の世界へ帰還。そして、イグドラシルによって英は再び命を与えられ、家族との再会に喜び合い、やっと皆は日常へと戻っていく。しかし、次元の壁は不安定なためにそれが安定するまでデジタルゲートは閉じられることになる。次にいつ開くかわからない中、アグモン達は絶対的な神を失い、混乱するであろうデジタルワールドの再建のために戻ろうとしていた。そして、各々最後の人間界での思い出を作り合い、デジモン達が旅立つ日が訪れる。デジタルゲートが開かれようとしたその時、大量の荷物を背負って大がアグモン達の前に現れる。なんと大は、一緒にデジタルワールドに行くという。いつ戻れるかわからないと止められるも、英が喜んで送り出し、大はアグモン達と共にデジタルワールドへと消えていく。
そして五年後、DATSのメンバーはそれぞれ新たな未来で過ごす中、大はアグモンと共にデジタルワールドで変わらず喧嘩に明け暮れるのだった。
「……なんていうか、破天荒な主人公ですね……凄い人でした」
「ん……最初は滅茶苦茶だと思うけど段々それがクセになる」
「わかる。これぐらい大暴れするキャラは爽快」
「……ただその、所々結構重いですね……見た目は勿論ですがデジモンは倒れてもデジタマに戻るわけで死なないと言っておいて実際は結構死ぬデジモンが……」
「まあ倉田が大体悪いんだけどねぇ」
「ん、倉田は碌な事をしていない」
満足感を感じながら六人は話をしていく。強烈なキャラ、という意味では色々なキャラが該当すれど、悪い意味で、となるとそこは倉田の優勝だろう。イグドラシルもやっていることはとんでもなかったが、それもこれも倉田のせいと考えれば彼女もまた被害者でしかない。あまりにシロコ*テラーからヘイトを向けられる倉田に(最初の引き金を引いたのが倉田なだけっていう側面もあるとは言いづらいな……容赦のない悪役、って意味では逆に完成されててある意味良いキャラなんだけど……)とは最初に一緒に見ていたモルフォも言うことはできなかった。
「でもまぁ、シロコちゃんも色々楽しんでるみたいで何よりだよ」
「ん……今は多少マシになった。百鬼夜行でアヤメと殴り合ったりナグサと色々話をしたりもした……その」
「どうかしたの?シロコ」
少し気恥ずかしそうに視線を逸らす。その様子を見て先生が優しく声をかけると、シロコ*テラーは遠慮がちにゆっくり口を開く。
「……また、来てもいい……?」
「そんなの勿論―――」
「じゃあ早速転入手続きを取っちゃいましょう~」
「え!?そんないきなり!?」
「うへ、ノノミちゃん食いつき凄いねぇ?」
「あ……いやそこはまだ……」
シロコ*テラーの申し出に目を輝かせるかのように転入届を探し始めるノノミ。急に慌ただしくなっていく対策委員会の様子とどう反応すべきかとおろおろするシロコ*テラーを見ながら、先生は苦笑しつつもアニメの内容を思い返すのだった。