転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする   作:popoponpon

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エンジニア部と真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ

「できたよ、モルフォ。映像を作る装置だ」

「つまりどういうことです?」

 

コトリから「モルフォの為に作ったものがあるので是非エンジニア部に来てください!」とモモトークで言われたため、モルフォがエンジニア部に足を運ぶと、ウタハからそう言われて、耳当てに白い蝶の模様が入った黄色いヘッドフォンのような装置を渡される。その装置からはコードが伸びており、それが別の機械に装着されている。コードは取り外せるようになっており、その気になれば普通のアクセサリーとしても運用できるようだ。

 

「説明しましょう!これは人の脳波や思念といったものを読み取ります!それが映像となってデータ保存される、という仕組みですね!無論、普通に使用する場合は脳波などを読み取るという程度の使い方なのでどちらかというと医療向けとかそっちで使えそうな気がしますが、これの最大の特徴は波長を映像として保存しているのではなく、読み取ったものを映像として保存しているということです!あ、ちなみに普段はBluetooth機能のヘッドフォンとしても使えますよ!」

「読み取ったものを映像……って、まさか!?」

 

コトリからこの装置の説明を受けていたが、その説明の中にあった気になるワードに驚いたように目を見開く。

 

「その通りです!モルフォが頭の中で思い浮かんだものに形を与える……脳内で映像として生み出されたものをこの装置で読み取ろう、ということです!」

「成程、理屈は何となくわかったけど……コトリがどうしてそのことを?」

 

つまり、これを使えば、今まで何となく作ることに抵抗があった、あれが作れるようになるかもしれない。そういう意味では画期的な装置と言えるだろう。ただ一つ気になるのは、コトリがまるで、モルフォの能力の事を知っているかのような説明をしていることだ。そのことについて説明するように、ウタハが口を開く。

 

「ああ、私が教えたんだよ。今後も私達との関係は続くだろう?そういった中で、二人もいずれ気付くのは時間の問題だ。だったら先に話しておこうと思ったんだ。事後報告になってしまって悪いね」

「いえ、そういうことでしたら」

 

ウタハから責任をもって二人に説明したということなら問題はないだろう。そのことはともかく、どうしてこんなものが出来上がったのか。

 

「君の能力でいろんなホビーやゲームができているのは知っているが、ふと思ったんだ。そういったものができるなら、何故アニメとかはできないのか?ってね。ゲームが生み出されるならアニメだって作れてもおかしくはないはずだろう?」

 

ウタハの言葉に頷く。ウタハの言っていることは間違いではない。しかし、モルフォは今まで、自分の能力でアニメを作ることはしなかった。その理由は単純で、ゲームやホビーを作るよりも何故か苦手意識があったことと、モルフォ自身が、ゲームなどを優先してこういったものを作る気があまりなかったというところがある。

 

「まあ、使うかどうかは君次第だけどね。どうかな?」

「……はい、ありがたく使わせてもらいます」

 

しかし、モルフォだってアニメは色々と見ていた。そういうのも作りやすくなるとなれば、チャレンジしてみるのも悪くない。リオの危惧していた危険な方向性への進化、というのもアニメならば該当することはないはずだ。と、なれば。

 

「じゃあ早速だけど試運転をしたい。大丈夫かな?」

「ええ、いいですよ」

 

装置の使い方を教えてもらいながら、モルフォはセッティングを進めていく。そして、準備が終わったのだろう、ウタハの合図と共に、モルフォは目を閉じて意識を集中させる。夢に形を与える、今、自分が生み出すものに、頭の中で映像という形を与えていく。直後、装置がそれを読み取り、稼働音を鳴らし始める。そして、一枚のディスクが、ヘッドフォンに繋がれた装置から出てくる。

 

「……できた?」

「ど、どうでしょう?」

「ふむ……見てみよう」

 

出てきたディスクをパソコンに読み込んでいく。ディスクの中から大体一時間半程度だろうか、映像データを再生すると、ボロボロのロボットが映ってくる。

 

「……これは」

「あ、本当に映ってる……」

 

赤と白と黄のトリコロールカラーのキャタピラのロボットが、変わり果てた都市で一機で戦っている。戦っているのは、機械と生身が融合したような恐竜のようなロボットたち。自らをハチュウ人類、そして自分達を恐竜帝国と名乗った敵勢力はメカザウルスという軍団を差し向ける。それを前に、機体を傷つけながら戦い続けるロボット。三機の戦闘機の合体によって物理法則を無視した変形を見せ、さらに二つの形態へ切り替わりながら戦うも、角が折れ、腹部を貫かれ、オイルを血のように流すその巨体は、それでも戦い続ける。

 

「こ、これは……!」

「うおっ……すごい……」

「傷つきながらも戦うロボット……これは、見ているだけでわかる、凄い面白そうなものだ……!」

 

初めて見るロボットとその戦いぶりにエンジニア部が興奮して見入る中、ゲッター1と名乗ったそのロボットにも限界が訪れる。しかし、パイロットである、仲間たちから武蔵と呼ばれた人物がゲッターを自爆。その爆発によってメカザウルス達は次々と消し飛んでいき、恐竜帝国のボスである帝王ゴール達もその爆発に巻き込まれてしまう。そこで、場面が切り替わる。

 

「……真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ?」

「……本当に、アニメができてる……」

「といっても、これができるのはおそらくモルフォだけだと思うけれど……しかし、これが異世界のアニメか。凄いものを見ている気がするぞ」

 

生み出されたのは、真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ。ゲッターロボシリーズの一つであり、全四話で構成されたアニメ作品だ。

 

過去の戦いで姿を消した恐竜帝国が復活。復活した恐竜帝国と戦うべく一人の男、一文字號という青年が選ばれる。かつてのゲッターチームの一員であった神隼人によってスカウトされ、ネオゲッターチームとなった號、橘翔、大道凱の三人は、ネオゲッターロボを駆り、恐竜帝国との激闘に臨むことになる。

 

「……ロボットが出たの最初だけですけど、大丈夫ですかこれ?今のところ白兵戦ですよ?」

「ほとんど人とこの爬虫類?みたいな奴らが大乱闘してるだけのようにも……」

「さて、こういうのだとロボットは最後に出てくるのがお約束だが……おっ、出たようだ!」

 

オープニングも終わり、ネオゲッターロボのパイロットが一人欠けている、という話の後に闇プロレスの会場で金稼ぎをしていた號の話へと移る。そこをハチュウ人類が襲撃してきたことで状況は一変、紆余曲折あって隼人と合流し、彼と共にネオゲットマシンに乗り込むことになる。そして、ネオゲッターロボが出現、巨大な体を持つ機械と生身が一つとなった存在、メカザウルスとの戦いに臨む。

 

『プラズマサンダー!!』

 

かつての戦いの後遺症に苦しむ隼人に代わり、操縦を引き継いだ號の叫びが木霊する。戦闘の最中、放たれた巨大な電撃の一撃がメカザウルスへと突き刺さり、メカザウルスの体が爆発する。痛烈なデビューを飾ったネオゲッターロボの形態の一つ、ネオゲッター1。號がメインパイロットとして操る青い鉄の巨人の戦いぶりに、ウタハ達は完全に見入っていた。

 

「いやはや、まさかこんな面白いものが見れるなんてね……」

「最初に出てきたゲッターロボが欠損しながらも戦い続けて最後は自爆していく姿……まさしくロマンです!」

「ネオゲッターロボ……次世代機のデザインとしてはかなりイケてる。最初の方のゲッターロボよりも角ばってヒロイックなデザインになっているのも……」

 

やっぱネオゲッターロボも恰好いいよなぁとモルフォが考えているように、ウタハ達もすっかりネオゲッターロボに夢中になっていた。続いて第二話が始まり、残るネオゲッターロボの形態、翔の操る空中戦用のネオゲッター2、海中戦用の形態、ネオゲッター3も登場し、癖がありつつも頼りになる仲間、テキサスマックと共にメカザウルスとの戦いを繰り広げていく。

 

「そういえば、もう半分ですがいつになったらネオゲッターロボと真ゲッターロボは戦うんでしょうか?」

「真ゲッターロボの影も形も出ていないけど……」

「というかゲッターロボが完全に味方サイドなのに戦うのだろうか?」

 

いつの間に用意したのか、ポップコーンとジュースを手に鑑賞まで始めていた。これほどまでにゲッターロボに夢中になってくれたことに嬉しさを感じつつも、モルフォも、今作における重要な機体である真ゲッターロボの出現する時を待つ。

 

「封鎖された研究所……研究を中止され、封印された機体……成程、まさにロマンだ!」

「いつかそれぐらい危険すぎるもの作って封印されたい……それでやばい状況でその封印を解除したい……!」

「わかります……!」

 

過去の恐竜帝国との戦い。その最終決戦となった大都市をゲッター炉のメルトダウンによる自爆で恐竜帝国諸共滅ぼしたことが原因となり、その研究が打ち切られていたことで、当時開発されていた最終兵器、真ゲッターロボもまた封印されていた。その封印を解くために、真ゲッターの存在する早乙女研究所に向かった隼人と號。そこを真ゲッターを破壊しようとする恐竜帝国に襲われ、激しい争奪戦が始まる。

 

早乙女研究所に同じく封じられていたプロトタイプのゲッター達を奪い取った恐竜帝国は、救援に現れた翔、凱の二人だけが乗り込んだネオゲッターと激しい戦闘を繰り広げる。そんな中、かつてのゲッターチームの一員である流竜馬の合流、ネオゲッターロボもエネルギーが切れかけ、追い詰められる中、遂に真ゲッターロボは覚醒の時を迎える。ウタハ達が息を呑んで見守る中、条件は満たしているのに動かない真ゲッターロボを動かすべく、號が中に乗り込む。

 

「あ……!」

 

モニターが点灯し、破壊されていくネオゲッターロボを見て、號の意思に反応するように真ゲッターロボにエネルギーの充填が始まる。ネオゲッターロボ達と戦うプロトゲッター達のゲッターエネルギーすらも取り込み、仲間たちの窮地を救いながら、遂に真ゲッターロボが覚醒の時を迎える。

 

「「「うおおおおおお!?」」」

 

覚醒した真ゲッターロボは、メカザウルスを研究所の外へと吹き飛ばす。そしてネオゲッターロボの二人を乗せ、三位一体となった真ゲッター1はメカザウルスを圧倒。真ゲッター1の武器であるダブルトマホークランサーの一太刀でメカザウルスを倒す。それでもなお、自爆して真ゲッターを破壊しようとするメカザウルスを、もう一つの武装、ゲッタービームで吹き飛ばしてみせるという、オープニングを挿入歌とした痛烈なデビューを飾る。

 

(やっぱ……真ゲッターロボは……最高やな!)

「くっ……宇宙戦艦もいいけど、巨大ロボットもやっぱり作りたい……!」

「いやここは、宇宙戦艦をロボットにしちゃいましょう!そうすれば宇宙戦艦もロボットも一緒ですよ!」

「後は音楽も……格好いい音楽も用意しよう、戦闘には必要……!」

 

すっかりゲッター線に脳がやられたエンジニア部。大興奮のまま、真ゲッターロボとメカザウルスの次の戦いを刮目する。真ゲッターロボはその高い性能と残る形態、真ゲッター3を駆使しつつ、残る恐竜帝国の最後の幹部が乗り込むメカザウルスを撃破すると、仲間たちの協力を受け、残る形態、真ゲッター2の速度と貫通力を活かして敵の母艦であるUFOへと乗り込む。他の仲間たちもUFO内部に乗り込み、UFO攻略作戦を進める中、遂に真ゲッターロボは巨大化した帝王ゴールとの決戦に臨む。

 

「巨大化するとは敵もお約束を分かっていますね……!」

「しかもかなりあくどい感じになっている……まさに悪役の鑑ですよ」

 

真ゲッター2は真ゲッター1へとチェンジして戦いを始めるも、ゴールの圧倒的な力に追い込まれてしまう。遂に右腕を引き千切られ、満身創痍。パイロットも意識を失う中、號だけが血を流しながらも、闘志を失わず立ち上がる。そして二人を叱咤激励して叩き起こすと、號の声に呼応するように全てを出し切るかのように叫ぶ三人。直後、真ゲッターの全身がゲッター線の光に包まれていく。隼人、そして竜馬の先輩たちのアドバイスを受け、遂に三人は真ゲッター1を新たな姿、神ゲッターロボへと進化させてみせる。

 

「「「進化したああああ!?」」」

 

ゴールの苛烈な攻撃に傷一つつかない神ゲッターロボ。そして神ゲッターロボは、ゴールを圧倒し、腹部を一撃で貫通させ、撃破してみせる。そしてゴールは断末魔を上げ、大爆発に呑まれていく。そして、先に脱出していた仲間たちの下に、真ゲッターへと戻ったゲッターロボが姿を見せるのだった。

 

「……お、終わった……」

「の、濃密な……大体90分ぐらいでしたね……あ、どうしましょうちょっと手が震えてます。でもネオゲッターロボと真ゲッターロボは最後まで戦いませんでしたね」

「ふふふ……これは思った以上にとんでもないものを作ってしまったような気がするね……」

 

視聴を終えた三人の顔にはとんでもないものを見てしまったと言わんばかりに冷や汗が浮かんでいた。あんなものを見せられてしまったら、色々刺激されてもおかしくないのだろう。

 

「いやはや、こういうのを魂を揺さぶられるというのだろうね……ああ、素晴らしいものをありがとう」

「あ、はは……喜んでくれたようで……えっと、ちなみにこれは」

「おっと、それは自由に使ってくれて構わないよ。経過とかも聞かせてくれると改良案として活かせるから嬉しいな」

 

ゲッター線がもたらしたインスピレーションが止まらなくなっており、すっかり興奮してる三人。あれやこれやと話始めるその姿を見ながら、モルフォはウタハ達が作ってくれた装置を見て、もっといろんなことができそうだと笑うのだった。

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