転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする 作:popoponpon
(日常回も入れると何話かかるかわからないので、気になる方は実際にアニメ本編を見よう!)
「いや~、いらっしゃい。こっちで事務所借りたんだって?」
「ええ、ちょっと色々あってね……」
その日、アビドス高校に便利屋68が訪れていた。といっても大きな用事があったわけではない。アビドスの自治区に便利屋が事務所を借りれる建物がないかどうかの打診を以前から受けており、本格的にそれを実行に移しただけの話である。かつては敵同士ではあったが、カイザーを相手に共に立ち回ったこともあり、今となってはすっかり良好な関係となっていた。
「暫くはブラックマーケットが主な仕事の舞台になるわ。今日はその挨拶よ」
「そうですか、今後はよろしくお願いしますね」
新たな事務所を借りることに成功した便利屋は対策委員会に挨拶に来ていた。アビドスが良くも悪くも過疎っている弊害で、近所付き合いの相手が対策委員会になりかねないところもある意味仕方のないことと言える。と、ここでカヨコが何となく感じていた違和感に触れてくる。
「……ところで、雰囲気変わった?」
「あー、わかるー?いやー、結構回復してきたんだけどね……」
「そ、そうですね……時折やっぱりあれな話は挟まりますけど、でも全体的に明るい話が増えてきて……」
「「「「?」」」」
便利屋達の対応をしていたホシノとアヤネが苦笑し合う。一体何のことを言っているのかわからず四人が首を傾げていると、
「ああ、実は先生からアニメを借りているんだよね。折角なら一緒に見る?」
「先生の好きなアニメ?興味あるある!折角だし見ていこうよ!」
「そうね……確かに私も興味があるし、今後、背中を預け合うかもしれない組織同士、親密な関係を築いていくことも重要よね……ふっ、いいわ。その申し出、受けてあげるわ」
「アル様……!」
「……いや、ただアニメを見るだけ……」
ホシノから一緒に見ないかと提案され、承諾する便利屋。そしてホシノとアヤネに連れられ、続きを見る準備をしている三人の下へ戻るのだった。
★
便利屋の四人は途中からだったため、そこまで見ていたのはホシノ達だけではあるが、ダークシグナーとの戦いが終わった後はこれまでとは一転して明るく、時折おかしいギャグもある日常回が続いていた。新たな脅威、機皇帝を使う存在や陰で暗躍する三人組が現れたり、記憶喪失のメカニック、ブルーノを新たな仲間に加えたりと、遊星達はライディングデュエルの世界大会、WRGPを目指しながら日々を過ごしていた。そんな中、話はクラッシュタウン編へと入ろうとしていた。
荒野に無数の、謎の板が伸びた銃のような装置が括りつけられた簡易的なオブジェが立ち並ぶ。そこから悲鳴が聞こえ、遊星が崖の上から見下ろすと、作業着を着た首輪をつけた男たちが追われていた。
「え?何々?」
アル達が疑問そうに見ていると、二人の男がデュエルディスクを使い首輪から電流を流して男たちを気絶させる。たまらず遊星がその光景を咎めるも、仕事だと言って男たちを引きずり、デュエリストはこの町では大歓迎だと言い残す。遊星は電流を浴びていた一人が崖の上にロケットを投げたことを思い出して拾うと、遠くに見える街を見る。ここへは友を取り戻すために来たのだと内心呟きながら。
「……デュエリストって何?」
「あー、そう言えばカードゲームアニメって言ってなかった?」
「……その割には物騒すぎない?」
「これでも大したことないって思えるようになっちゃったあたり凄い麻痺してるわね……」
『えらいはりきりボーイがやってきたじゃねえか』
鬼柳を救ってほしいという手紙を受け取り、クラッシュタウンへと訪れた遊星は、チンピラに絡まれてしまう。遊星を取り囲む男達だったが、バーバラと名乗る、遊星を呼び出した女性がその場を収める。
その日の夕方。町が遠くに見える高台に移動し、デュエルをバーバラと見ることになったのだが。
「……いや遠くない!?」
「町があんなと、遠くに……」
「え、裸眼で見てるのあれ?作ってる人おかしいと思わなかったの?」
いやどこから見てるの!?と思わずツッコむアル達。確かに遠すぎるな?と遅れて対策委員会も反応する中、クラッシュタウンで対立を深めるマルコムファミリーとラモングループ、それぞれの雇ったデュエリストがデュエルする。そしてラモングループが用心棒を呼んだその時だった。
「「「「「ブッ!?」」」」」
「えぇ!?なんで笑ってんのぉ!?」
なんとハーモニカを吹きながら鬼柳が現れる。五人の知っている姿とのギャップに思わず吹き出してしまうのだが、アル達は最初からそういうキャラだと思っていたが故になんでこんな反応をするのかわからない様子だ。
「いやだって、これ……」
「いやいやいや、おかしいでしょ!?なんでハーモニカなの!?」
五人が唖然となる中、二人は、互いに銃型ディスクを引き抜く。先に手札を揃えたデュエリストが先行を取るという早撃ちを制した鬼柳が動き始める。
『鬼柳の様子がおかしい』
「おかしいのはこの人の視力じゃ……いや、このアニメだと普通なの?」
鬼柳を遠くから観戦する遊星の言葉を聞いて、カヨコは対策委員会のちょっと笑いをこらえているような反応の意味を理解し始める。こんなノリが終始続くのだろうかと。そんなこんなで鬼柳は圧倒的な実力で相手を叩き潰す。そして負けた相手は待機していた男たちに投げ縄で捕らえられて棺桶にしまわれ、鉱山へと運ばれてしまう。
「やだ……かっこいいわ……」
鉱山の利益を得るため、相手を叩き潰し働き手として奪い合う。それがこの町の真実。鬼柳は自分自身を、この町を使って殺そうとしていると語るバーバラ。
『たった1ターンで3人を……ワンターンスリーキルゥ……』
『だが俺はレアだぜ』
「無駄に発音が良い!?」
「え?やっぱりこのノリで最後までいくの?」
そして遊星は、彼を取り戻すために鮮やかな手際で三人のデュエリストを蹴散らし、見事に雇われることになる。
「み、密度凄いですね……」
「え?この西部劇ってまさか単発じゃないの?」
「そうみたい」
『鬼柳、何があった!?ダークシグナーだった頃のお前はもっと輝いていたぞ!!』
「ええ!?いや言っちゃ駄目でしょ!?」
そして次回予告で飛び出してきた問題発言に思わずホシノがツッコミを入れる。いや確かに輝いてたけど言っていいことと悪いことがないか?あれを輝いていたとか言われたら憤死ものではないだろうか?
『さすがはサティスファクションのリーダーだ!』
『や め ろ』
そしてその時が訪れる。二つのファミリーがにらみ合う中、鬼柳と遊星のデュエルが始まり、その中で鬼柳は遊星がただ勝つのではなく心を引き出そうとしていることを見抜く。だが、生きていても死んでいても、どうでもいいのだと鬼柳は語る。
ダークシグナーの記憶を思い出した鬼柳は、仲間を、友を些細なすれ違いから憎み、恨み、そして死に追いやろうとしていた事を語る。その果てに、鬼柳はデュエルすら憎くなっていた。それ以上に大切だった仲間たちを苦しめてしまったから。
遊星はそんなことはないと言うも、鬼柳はそれでも、と自分を許せずにいた。だからこそ、自分の息の根を止めるやつを待っていたのだと。
『もう少し……あと少しで、俺は葬られる……遊星、その相手がお前なら、俺は満足だ……』
「……」
自らの犯した罪への罪悪感から死に場所を求める亡者となり果てた鬼柳。最初は思わず笑ってしまったが実際の所は全く笑えない状況に陥っている彼の姿にホシノの表情が険しくなっていく。
『違う!こんなことでお前が満足できるはずがないだろう!』
『仕方ないんだ……俺は、お前もデュエルも裏切れない。だったら仲間でもある、友でもあるお前にデュエル毎、俺を消してもらう……それで、満足するしかないじゃないか……』
だが、遊星は戦う中で気付いていた。鬼柳はデュエルへの情熱を、生きる希望を失っていないと。そして激闘の末、遂に遊星は鬼柳を倒す。デュエルに負けた鬼柳が満足げな表情で連行されようとする中、遊星はバーバラと共に鬼柳を助けようとする、はずだった。しかし、
『うわっ!?』
バーバラはなんと、遊星にショックガンを発砲。それによって麻痺した遊星は、本性を現したバーバラを目撃する。さらにマルコムの弟、ロットンが出現。その圧倒的な力でラモンを仕留めると、頭を失ったラモングループは消滅、マルコムファミリーはクラッシュタウンを我が物にしてしまう。そして遊星は、バーバラの策略によって鉱山へと連れていかれてしまう。
「な、ななな……」
「こ、この性悪女、最低すぎるわ!」
「嫌な奴です……!」
鉱山へ連れていかれた遊星達は首輪を取り付けられる。これから流れる電力で作業員たちを支配していたのだと気付いた遊星は、見張りの隙を突いて首輪を無力化すると、脱出を拒む鬼柳に、こんな場所で満足されてたまるかと腹を殴って彼を気絶させ、外へと運び出す。そして外へと脱出した二人の目の前に、鉱山で死んだ者達の墓場が目に入る。
「うわ……」
『俺のしてきたことでこの人たちは』
『鬼柳、そこまで自分を追い込むんじゃない』
『だってそうだろうが……山に送られた者は、デュエルに敗れた者達だ。俺が殺したのも同然じゃないか……!』
その事実に辿り着いた鬼柳はその場に崩れ落ち、体を震わせる。ダークシグナーだった頃の自分の所業も重なり、悔やんでも悔やみきれないのだろう。そこに、ウェストと姉のニコが遊星のDホイールを運んでくる。マルコムファミリーの目を盗んでDホイールを運んできた二人は、早く逃げてほしいという。しかし、二人には自分より助けたい人物がいるはずだと言う鬼柳。そこで、二人は遊星が持っているロケットが父のものであることに気付くと、遊星は、鬼柳にDホイールを使って逃げろと言うと、自分は鉱山の人達を助けると言い出す。
「じ、自己犠牲が凄い……」
「いやまぁ……過去滅多打ちにされちゃってる人だからそうなっちゃうのも仕方ないんじゃないかな……それで終わらないのが凄いところなんだけどねぇ」
だが、遊星達の話は、警戒して鉱山に現れたロットンと追っ手によって中断させられる。鬼柳と二人は鉱山の中に逃げることになり、遊星とロットンはライディングデュエルを開始する。
「バイクに乗ってデュエル始まったけど!?」
「あ、そっかそういえば初めてだっけ」
デュエルと並行して行われる鬼柳と追っ手の激しいチェイス。そんな中、鬼柳を助けようとする二人の姿を見ている内に、鬼柳はいつしか、戦うことで生きようとしていることに気付く。追っ手を振り切ることには成功するも、別の作業場へ続くベルトコンベアに落とされてしまう。だがそこでウェストたちの父親を発見。鬼柳は二人の父を連れて別のトロッコに乗り込む。この親子を救うために戦うと、新たな決意を胸に秘めながら。
『ふっはっはっは!俺様からは誰も逃げられん!引き潰して、粗挽き肉団子にしてくれるぜぇ!』
『こいつ!ここまでキレた奴だったとは……!』
粗挽き肉団子ってなんだよと全員が突っ込みを入れながら始まる次の回。鬼柳は追っ手を振り切るために運転手を蹴落す。線路に落ちようとするもニコ達に手を握られ、どうにか振り落とされるのを回避するのだが―――
「いや足が千切れる!?」
思いっきり足を地面に擦る構図となっていた。何事もなかったかのように鬼柳は引き上げられるが、いやそうはならんやろとアルが突っ込みを上げてしまう。追っ手を振り切り、少し落ち着いたところで二人の父は鬼柳に礼を言うのだが、鬼柳は自分が勝ち続けたせいでお前たちはこんな目に遭ってるんだと謝らないでくれという。しかし、彼もまた同じだと答える。何をしてもうまくいかず、この町に流れ着き、子供達に格好いい姿を見せたと思ったが、敗北の時が来て、そして初めて死に場所を求めていたのだと悟ったのだ。この町に辿り着くのは、似たような者が多い。
だが、その死に場所で勝ち続けている男がいる。それは死神と呼ばれていたが、そうは思えなかったと。今の鬼柳を見て確信したと。死に場所だろうと何だろうと、生き抜こうとする強い意思があると。だが、ここで別の追っ手に追いつかれてしまい、トロッコのレールを切り替えられ、奈落へ続く道へ誘導されてしまう。絶体絶命の状況を前に、二人の父はトロッコの中に落ちていた石を服の中に入れると、二人の子を鬼柳に託し、生きるためにトロッコから飛び出す。
追手が電流で妨害するも、遂に彼はその苦しみを乗り越え、ポイントを切り替え、鬼柳と子供達を救う。だが、二人に生き延びろと叫ぶと、奈落の底へと落ちていく。落下死は免れないだろう。
「「「「……」」」」
大量の墓があったり、鉱山の中で死んだ人がいるという描写はされていた。確かにされていたが、直接的な描写はなかった。しかし目の前で、鬼柳を、そして子供達を助けるためにその命を散らした男の生き様は、アル達の言葉を失わせるには十分すぎるものがあった。まして色々ツッコミどころが多い中でいきなりこんな展開をぶっこまれては落差で風邪を引きかねない。
『逃がさねえ!』
怒りを滲ませ、追っ手を沈黙させるとDホイールを奪い取る鬼柳。父を失って泣く子供達に、彼は死に様ではなく生き様を見せたのだと語る。今度は俺が生き様を見せる、二人を守ると、鬼柳はその意思を受け継ぎ、遊星の下へ向かい、佳境に差し掛かっていた二人のデュエルに合流する。そして鉱山の出口が見えてきたその時。ロットンは二人の前を取ると。ダイナマイトを取り出す。
『お前たちも粉々に爆破してやるぜ!!』
そして、ダイナマイトが大爆発を引き起こし、鬼柳、遊星、ニコ、ウェストの四人が、そしてロットンが吹き飛ばされてしまう。
『『『『『うわあああああああああああ!!!!!』』』』』
「えぇ……」
「いやあんたも吹っ飛ぶの……?」
至近距離で爆発させたらこうなるよねとは思うのだが、シュールに見えてしまう。そんな中、吹き飛ばされた遊星と鬼柳は崖下で意識を取り戻す。鬼柳は、何もできなかった。お前たちに守られっぱなしで、なのに誰も守ることができなかったと体を震わせる。遊星が鬼柳を励まそうとするも、守れなきゃしょうがねえだろと鬼柳は悔しさを滲ませる。そんな中、ニコ達の父のロケットが目に入る。そして二人が歩いた先に、別の墓場が現れる。
「……守れなきゃしょうがない、か……そうだよねぇ……」
『……すまねえ、親父さん。俺には無理だった……俺は屍のままだった……!?』
墓にロケットをかけると、括りつけられていたデュエルディスクが動き始める。まだ生きていると告げた遊星に、鬼柳は不敵な笑みを浮かべる。どうやら彼らはここを死に場所にしてくれないらしいと。ロケットを外し、その生きているデュエルディスクを自身の腕に装着すると、宣言する。
『俺は再び死神に戻る。奴らを本当の地獄に引きずり落としてやる!』
『鬼柳、俺も戦う。また一緒にな』
そして、遊星の言葉に、笑顔で頷き、上ってくる朝日と墓をその目に焼き付ける。
『お前らの力を……貸してもらうぜ。俺を……満足させてくれよ……!』
「て、展開が……展開がジェットコースターすぎる……いや凄い、いい話なんだけど、なんだけど……」
「まあ、言いたいことはわかるわ……あのダイナマイトがその……シュールというか」
『お前がいる限り、この町に満足は訪れない!俺達の絆パワーで必ず倒してみせる!』
「よくよく考えてみるとこの遊星って主人公、割とサブリーダー気質じゃないの?」
「あ、言われてみれば確かに……?」
「これまでの話だとリーダーをやってることが多かったんですが、鬼柳が絡むとなんかこう……おかしくなりますね……」
「……うへー……おじさんみたい……」
「え?」
真面目にやっててシュールギャグになってるところがあるだけで普通に話はシリアスだし熱いのだ。だからこそ入ってくるギャグ描写が、逆にいい塩梅になっていて余計に引きずり込ませてくれる。それはそれとして、情緒が滅茶苦茶になるから困るのだが。特に次回予告。
町に戻ってきたロットンは、ニコとウェストを縛り上げ、兄であるマルコムを蹴落とし、独裁者となっていた。そこに響くハーモニカの音。生きていた鬼柳を見て、ざわつくロットンと民たち。途中、Dホイールでニコ達を助けようと現れた遊星がロットンに引きずり落されるアクシデントも起こりつつも、ロットンは二人を葬るため、遊星達はこの町を解放するために一対二のデュエルを開始する。
山の亡霊たちの思いを、無残に死んでいった者達の無念を、ニコとウェストの父の願いを秘めてここに立つ鬼柳は、かつて、チームのためと言いながら、自分のためだけに戦っていたこと、その果てに仲間を失い、自分の生き方すら見失ったのだと。だが今は、自分の事を信じてくれる何者かのために戦うことで、生きているという実感を得た。もう逃げない、生きて戦うことで、俺を信じるものへ応える。それが俺のデュエルだと啖呵を切り、強い決意でデュエルに望むも、ロットンもまた二人を相手に渡り合っていく。勝敗がどうなるかわからないはらはらとした展開が続く中、勝負は次回へ持ち越しになる。
『鬼柳の心臓の鼓動が、刻々と弱まりつつある。このターンで勝負が決まる……』
『まだだ、まだだぜ……まだ俺はこんなデュエルじゃ満足できねえ……!ウェスト、ニコ、親父さん、そして名前もない墓の下のお前ら!俺に力を貸してくれ!』
『次回、遊戯王5D's、サティスファクション』
『『俺達の満足はこれからだ!!』』
ここまでくるともう満足でいいよ、一周回って格好良く感じてきた次回予告にテンションが上がっていく。着実にロットンが追い詰められていく中、鬼柳と遊星はそれぞれのエースモンスター、インフェルニティ・デス・ドラゴンとスターダスト・ドラゴンを呼び出し、さらなる攻勢に打って出る。勝敗が本当にどうなるかわからない、そんな状況の中、あろうことかバーバラは遊星と鬼柳に銃を向けさせてデュエルを中断させてくる。
「うわぁ……」
「真剣勝負に水を差すとか本当に汚いわね……」
ニコ達を人質に取られ、サレンダーせざるを得なくなったその時。ニコの死神ではなく救世主だという言葉が聞こえてくる。そして、一人、また一人と、バーバラ達を裏切る人が出てくる。鬼柳たちに命運を託す人が増え、鬼柳はサレンダーしないことを宣言。が、今度はロットンが実力行使に出始める。
『お前それでもデュエリストか!?』
『リアリストだ』
勝敗は端から決まっていたと語り、鬼柳を撃ち抜こうとするロットン。しかし、その銃は横から飛んできた一枚のカードによって弾かれてしまう。そして、
『鉄砲玉のクロウ様の参上だぜ!!』
『クロウ!?』
『ジャック・アトラスはレディと言えど非道な真似を許さない!!』
『ジャック!?』
なんとクロウとジャックが現れる。ジャックはバーバラを突き飛ばしてニコ達を救出すると、クロウと共に笑みを浮かべる。その様子を見て、鬼柳の顔に獰猛な笑みが戻る。
『最高だぜ!チーム・サティスファクションの復活だ!!』
「チーム・サティスファクション……!」
高らかに宣言する鬼柳に並ぶ四人。かつてはバラバラになった四人。だが、その絆が再び集まり、かつての伝説が再び蘇る。そのシーンに、彼女たちは完全に見入っていた。
鉱山にはセキュリティが駆けつけており、マルコムファミリーの面々が捕まってしまう。それを見て、もはやこれまでかと町に仕掛けてあった爆弾を爆破させて逃げ出すロットン。その後を、遊星のDホイールを受け取って追った鬼柳は、ロットンを一ターンで仕留めてみせる。そして倒れたロットンを見て、鬼柳は笑みを浮かべるのだった。
『この……死神が……』
『……これで……満足、したぜ……!』
そして、滅茶苦茶になった町を復旧する面々。叩けば埃が出るのに逮捕しないのかと牛尾に聞くも、逮捕状は出ていないと笑う。それを聞き、彼らは嬉しそうに町の復旧へと戻っていく。そして、遊星達四人は、再び巡り合えたことを喜びながら、新たに生まれ変わった、鬼柳が残る町、サティスファクションタウンを後にするのだった。
『この町を復活させるまでは、まだ……満足できねえぜ……』
そして、クラッシュタウン編が終了する。話数としてはたった七話なのだが、あまりにカロリーが高く、全員が疲れた様子で椅子に背を預けていた。
「……つ、疲れた……」
「いやでも、格好よかったわ、チーム・サティスファクション……あれぞまさにアウトローよね……」
「いいよね……遊星……」
「ええ……鬼柳という男の生き様も素晴らしいけど、彼の健気な姿も素晴らしかったわ……満足したわ……」
そしてどうやら、アルも大層お気に召したようで、満足げな表情を浮かべながらホシノと握手を交わすのだった。
「……ちなみに後60話ぐらい残ってるから」
「「「「えっ」」」」