転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする   作:popoponpon

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乙花スミレ達とカラダウォー

 

「いやー、付き合ってもらってすみませんね」

「別に構わないよ。そういえばトレーニング部……今は誰もいないのかな?」

「そうみたい。スミレ先輩は外を走ってるのかな」

 

その日、モルフォはコトリとヒビキと共にトレーニング部の部室に訪れていた。トレーニングで使っているトレーニング器具のメンテナンスをしてほしいと、部長である乙花スミレから依頼を受けており、交換するパーツの量もそこそこ多く、二人だけでは難儀していたところにばったり出くわしたモルフォが荷物運びを買って出たのだ。

 

「まあ、依頼は受けていますし、いなくても勝手にやってもらって大丈夫とも言っていたのでそこは問題ないでしょう!それに、モルフォがついてきてくれたのはある意味丁度いいです!」

「正直二人だと往復が必要だったから……」

「しかしなんか不公平ですね……自分で言うのもなんですが私達はあまり運動しないのに、ゲーム開発部は運動不足っぽい感じがありませんし……」

「廃墟を走り回ってたし、最近はC&Cと摸擬戦してたんでしょ?筋肉痛とかならないの?」

「……なんだかんだで修羅場潜ってきてたのかも」

 

街中で襲われたり絡まれたりした際には不良を正当防衛で殴り飛ばしたり、アビドスでカイザー相手に立ち回ったり、廃墟をゲーム開発部と共に走り回り、ロボット達と戦ったり。改めて考えるとゲーム開発部がどうしてこんなに戦っているのだろうか……と思わずにはいられない。まあその結果アリスと出会えたり今のゲーム開発部があるのだから何が起こるかはわからないものだ。

 

「さっさと先に終わらせよう」

 

手早く作業を開始するコトリとヒビキ。ウタハがいないのはおそらく別の用事が入っているからなのだろう。二人がトレーニング器具のメンテナンスを行う様子をモルフォは折角なので見学していくことにする。そして二人が作業を進めていると、

 

「……おっと、まだメンテナンスを続けていましたか……む?あなたは確か、ゲーム開発部の……」

「あ、スミレ先輩……え?」

 

トレーニングウェアを着たポニーテールの女性が部室に戻ってくる。彼女こそトレーニング部の部長、スミレであるが、モルフォが驚いたのは、彼女の隣にいた人物だ。コトリとヒビキが怪訝そうに、ミレニアムではない制服を着た彼女を見る。

 

「し、シロコさん!?どうしてミレニアムに!?」

「ん、スミレにトレーニング部の紹介をしてもらった」

「行きつけのジムで一緒に汗を流しているときに部の機材の話になりまして。折角なので他校の生徒から見た評価を知りたくて来てもらったんです。やはり色々な視点は必要ですからね」

「走ってたらスミレと会ったから彼女のおすすめのジムで一緒にやってた」

 

なんとそこにいたのは、アビドスの生徒であるはずのシロコだった。驚くモルフォにスミレが、経緯を説明する。成程、とモルフォが納得していると、スミレが少し困ったような表情を見せる。

 

「しかし困りましたね。まだメンテナンス中とは」

「一応、もう少しで終わるので……」

「ふむ、どうしましょうか……ジョギングなどをするという手もありますが……」

「モルフォ、体を動かすゲームとかあったりしない?」

「しれっと振りますね……しかし、体を動かすゲームですか……」

 

リングフィットアドベンチャーが真っ先に思い浮かんだが、あれは一人用のゲームだ。この場に持ってきてもスミレとシロコ、どちらかが手持無沙汰になる。となると、それとは別のもの。そこまで考えて、あるアナログゲームが思い浮かぶのだった。

 

「あれなら……?」

「よし、やろう」

「あ、はい。じゃあちょっと持ってきますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これは、カードゲームでしょうか?」

「……カードゲームなのにハンドグリップが入ってるの?」

 

少しして、モルフォが持ってきたのは一つのカードゲームだった。そこにはカラダウォーというゲーム名が書かれており、中身を見ると何故かハンドグリップが入っていた。

 

「えーと……まあ要するにカードを使うために筋トレするカードゲームですね」

「……ふ、ふむ?」

 

戸惑った様子を見せるスミレ。彼女の中ではまだカードゲームとトレーニングが結びついていないようにも見えるが、初見の反応としては正しいものなのだろう。

 

「まあ、そうなるのも仕方ないかもしれません。じゃあカラダウォーのルールを説明しますね」

 

カラダウォー。二対二で分かれてプレイするカードゲームなのだが、その二人はカードをプレイする側とトレーニングをするトレーニーというパートナーにそれぞれわかれる。プレイヤーは、パートナーにコストを支払わせることでカードを使用することが可能なのだが、そのコストこそトレーニングなのだ。

 

そしてカードゲームのルールとしてはお互いにカードを使っていき、相手の五人のボディビルダーを脱落させることで勝利となる。要するにボディビルダーとはシールドやライフクロスのようなものである。そしてもう一つの勝利条件が、場に存在する普通の胴体というカードに「屈強な右腕」と「屈強な左腕」等のボディーカードを装備することである。これ以外にも装備できるボディーカードは存在するのだが、勝利条件に関わるのはこの二枚。この二つの条件のどちらかを目指すことになる。

 

「……相当変なルールだね」

「成程……トレーニングをそのような形に落とし込むとは……!盲点でした……」

「ちなみに、トレーニーは自分のターンの間、カードの指示でトレーニングするまでずっとヨガのポーズをする必要がありますね」

「……ところで、三人しかいないけど?」

「そうなんですよね。なのでまあ……一対二で片方はトレーニーのコストを踏み倒す変則ルールで……」

「いや、それは不公平。やるなら二対二でやる。モルフォのパートナーを探すべき」

 

そう言うと、シロコの視線が部屋の中に向けられる。当然、この場にはシロコ達しかいない。だが、モルフォが四人でやるゲームだと説明した瞬間に完全に黙り込んで作業に集中していた、「今メンテが忙しいので声かけないでください」というオーラを全開にしていたコトリとヒビキへ向けられる。

 

「いた」

「申し訳ありませんが!!」

「……ですが、もう残りは少ないですし、メンテナンスといってもここまで来たら二人でやるような作業量ではないと思いますが」

「「……」」

 

狼に睨まれた小鳥のように縮こまりながら、どうにか逃げ道を探そうとするコトリ。しかし、スミレにその逃げ道を潰されてしまう。さあ、一緒にやりましょう!そう物語っているスミレの表情を前に、コトリとヒビキは顔を見合わせる。

 

「あっ、あのパーツ持ってくるの忘れちゃったからちょっと部室に戻るね」

「ヒビキ!?」

「大丈夫、ちょっとしたら戻ってくるから。五分とか十分かかるかもしれないけど戻ってくるから、最後まで仕事はやるから」

「やめてください!私が死んじゃいます!」

「死なないから、まだ生きることを諦めないで」

「ヒビキィイイイイ!!」

 

コトリが必死に縋ろうとするもヒビキはどこに秘めていたのか分からない程の火事場の馬鹿力を見せ、トレーニング部から飛び出してしまう。そのあまりの素早さにモルフォとシロコが呆然となっていると、スミレはコトリの肩に手を置く。

 

「ではコトリさん!ここまでずっとやってもらってお疲れでしょうし、休憩がてら一緒にやりましょう!それにコトリさん、普段体動かしていませんよね?」

「どこ見ながら言ってるんですか!?いいでしょう!こうなったらヤケです!その勝負、受けますよ!!」

「コトリー?無理しなくても……」

「私なら大丈夫です!やりましょうモルフォ!ワンターンキルです!ワンターンで決着をつけてください!」

「無理です……」

 

できるだけ早く勝ちにはいくけど、とは言いつつも、そんな都合のいいカードゲームではない。いきなり麻雀を始めるわけでもバイクが相手を轢きに行くカードゲームでもないのだ。

 

「では早速、始めましょう!まずは……シロコさんがトレーニーをやった方がいいんですか?」

「モルフォ、カードゲームはあなたに任せますよ!」

「大丈夫?いや本当に大丈夫?」

「ふ……すぐに決着すればいいんですよ」

「……じゃあ、コトリはトレーニーをお願い」

 

そしてスミレとシロコ、モルフォとコトリの二人でカラダウォーが始まる。お互い、六枚の初期手札を持ち、ターンの始めにプレイヤーは山札から一枚ドローする。その後、手札から場の肉体を変化させるボディーカードか、呪文やマジックのような使い捨てのカードであるトレーディングカードを使用する。そして一枚のカードの処理が終わると、次のターンに移っていく。

 

「私のターン、ドロー!コトリ、ヨガのポーズ!」

「う、うぁ……!」

「コトリさん、腕が曲がっていますね。もうちょっとこう……そして右足はもっと上に……そうそう」

「待ってくださいなんで駄目だしされてるんです!?いや、ちょっときつっ」

「追い打ちをかけられている……」

 

当然、コトリなりの全力ではあったのだろう。とはいえ、スミレからすればどうにも気になるのか、フォームの修正指示を出す。その結果、コトリは美しいポーズを披露することはできたのだが、その分体への負担がさらに大きくなる。

 

「コトリがやばくなる前に頑張って終わらせるようにはする」

「お願いしますよ!?」

「ボディカード、厚い胸板を発動!このカードをボディパーツとして装備し、装備されている間、相手のカード効果によってリタイアする人数を一人減らすことができる!そしてこのカードのコストとして、トレーニーに八回のスクワットを行わせる!」

「どうして守りに入る必要があるんです!?」

 

初見のゲームだが、相手から受けるダメージを減らすカードを使ったことぐらいはすぐに理解できる。しかもコストがスクワットってなんですか……と思わず呟いてしまうコトリは、スミレ監修の下、完璧なフォームでのスクワットを強要されていく。

 

「な、七……は、八ぃ……ひぃ……!」

「これで効果処理は終わりですね。カードを一枚使い終えたので私はターンエンドです。コトリ、次のターンが来るまで休んでて大丈夫だよ」

「素晴らしいですよコトリさん!どうです?トレーニング部に……」

「私にはきつすぎて無理です……」

「では、私の番ですね」

 

既に死に体になり始めているコトリを後に、スミレがカードを引く。それによってシロコがヨガのポーズを始めるが、その安定感も余裕度もコトリよりもずっと上だ。その安定感もあるのか、ゲーム性をまだ掴みかねているのか、スミレはテキストを読み込み始める。

 

「……い、意外と休めそうですね……」

「……ふむ、こういうカードも……しかし今回はシロコさんのためにも私は我慢しておいた方がいいですね。では、このピザパーティというカードを使ってみましょう」

「スクワット十回を行うことで相手のボディビルダーを二人リタイアさせるカードですね。厚い胸板の効果があるのでリタイアするボディビルダーは一人だけですが……」

 

シロコのスクワットもコトリのそれとは完全に別物だ。余裕のある体力から繰り出される安定したフォーム。瞬く間に十回のスクワットを終えたことで、モルフォ達のボディビルダーが一人リタイアし、残りは四人となる。そしてターンが変わり、モルフォがカードを引くと共にコトリが悲鳴を上げながらヨガのポーズを再開する。

 

「も、モルフォ……このゲーム、交代することってできないんです?」

「一応選手交代のカードがあるんだけど、引けてないんだよね……とりあえずデッキを掘っていくか……深層筋肉学習を使うよ。コストとしてコトリ!下半身はポーズを維持したままハンドグリップ八回!」

「鬼ですか!?」

 

トレーニーとプレイヤーを交代させる選手交代。それは残念ながらスミレの手札にあるため、交代することができない。で、あれば早く勝ちにいかなければならない。モルフォはハンドグリップの使用を求める。こうなりゃヤケと言わんばかりに体を震わせながらハンドグリップを行うコトリ。無事に八回ハンドグリップを終えたことで効果処理が行われる。

 

「深層筋肉学習の効果で二枚ドローし、手札二枚を捨て札に!」

「ただの手札交換じゃないですか!?」

「さらに!手札から一枚カードを使用できる!」

「おお!?」

「ボディーカード、屈強な足腰!スクワット15回を行うことで発動でき、手札の屈強な右腕もしくは左腕と共にこのカードを装備する!」

「……あの!?」

 

ただの手札交換で終わらずに済んだと思ったのもつかの間、コストは据え置きだったという事実に気付いた時にはすでに遅く。既に肉体が悲鳴を上げ始める中、なんとかスクワットを終え、モルフォが足腰と右腕を装備し、ターンを終えた瞬間にコトリは崩れ落ちてしまう。

 

「モルフォ……モルフォ……もう、もう限界です……」

「選手交代が……選手交代が出ない……」

「ちなみに、途中で倒れたらどうなるの?」

「カードは無効になって相手のターンになりますね……」

「いいですかモルフォ……あなたのヘッドフォンにはGPS機能が組み込まれています……普段は機能がオフになっていますが手動でオンにできます……」

「遺言みたいな感じで追加機能いうのやめてくれない?初めて聞いたんだけど」

「シロコさん、調子はいかがですか?」

「ん、まだまだ余裕。コトリだっけ?体力が足りない」

「エンジニア部にそんなもの求めないでください……」

 

シロコから煽られても返せるだけの元気はもう残っていない。このターンも、スミレは他に使えるカードがなかったのか、もう一枚ピザパーティを使い、シロコがスクワットを行い、モルフォ達のボディビルダーが残り三人になる。

 

「私のターン……揃わないな……よし、コック帽を発動!コトリ!スクワット八回だよ!」

「効果は!?効果は何ですか!?」

「装備されてる間、自分のターン開始時に相手のボディビルダーを一人リタイアさせる……」

「五ターンかかるじゃないですか!左腕は?左腕はどこに!?」

「ないです」

「コトリさん、ちょっと腰の位置が上ですね。あ、膝で曲げてはいけません、痛みますよ。後時間も……そうそう、それぐらいのペースで……」

「やめてください死んでしまいます」

 

再び地獄の時間が訪れる。死ぬ気でそれを乗り越え、新たなボディーカードが頭部に装着されターンがスミレ達に回ってくる。既に死人と化していたコトリだったが、その耳がトレーニングの部室のドアをこっそりと開く音を捉える。

 

「……一つ、提案があるのですが」

「なんでしょう?」

「このままではゲームを最後までプレイすることはできないでしょう……残念ながら私は満身創痍です。次のターン以降、一枚もカードを使うことはできないでしょう。私の予想ではスミレ先輩、あなたが選手交代を握ってますね?」

「そ、それは……」

 

限界だったコトリが悪魔的な考えを思い付く。その最後の確認をするかのようにスミレに問いかける。そしてその反応からスミレがやっぱりカードを持っていることを確信したコトリは、スミレとシロコにある提案をする。

 

「このまま、まともに成立しないままゲームを終える、というのも……多分嫌なはずです。ですが私はもう限界……なので、私は今からヒビキと交代します!」

「えっ」

 

まさかの交代宣言に驚愕の声を上げるのは、こっそり戻ってきて何事もなかったかのように作業を再開しようとしていたヒビキだ。いつの間に戻ってきたんだ……とモルフォが驚いたように見ていると、ヒビキは冷や汗を流しながら言い訳を始める。

 

「待って、もう始まってるんでしょう?なら、途中で変わるのは、それにやっぱりカードゲームってプレイヤーが変わっちゃうのは……」

「私は構いませんよ?」

「ん、どうせカードゲームやってるのモルフォだけだからそこは問題ない。それに、これで実質ゲーム終了なのはこっちが不完全燃焼。だから交代を認める」

「ひえっ」

 

既にグロッキーになってるコトリの姿を見ているのもあるのだろう。必死に否定しようとするのだが、スミレとシロコがヒビキを逃さない。最後の救いを求めるようにモルフォを見るのだが、

 

「頑張って選手交代を引いてプレイヤーを代えられるように頑張るから!」

「モルフォ!?」

 

ゲーム続行を宣言し、無情にもヒビキも巻き込まれるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、アビドスの人って皆、こんな体が強いの……?」

「後輩二人は私には劣るけど……ホシノ先輩なら私より強い」

「アビドスってどうなってるんですかね……」

 

その後もカラダウォーは続き。途中でお互いにゲーム中一回だけ使える、相手が使用したカードに対して発動できる、15回のスクワットという代償と引き換えにその効果を無効にするマッスルキャンセルを使用したりと白熱したゲームが続いていたが、カードゲームプレイヤーとしてはスミレよりも秀でていた部分が功を奏してモルフォ達の勝利で決着がついた……のだが。

 

「ん、でも楽しかった。モルフォがやらせてくれるゲームはどれも面白い」

「ふふ、最初はゲームとトレーニングの繋がりがイメージできませんでしたが、いい経験になりました。今後、新入部員の勧誘の足掛かりとして考えるのも悪くないですね。それでどうでしたか?シロコさん、我がミレニアムのトレーニング器具の使い心地は」

「ん、悪くない。凄く使いやすい」

 

コトリと交代し、ゲームを終えたヒビキ、死力を振り絞ってメンテナンスを終わらせたコトリは完全にぶっ倒れており、その傍では満足そうな表情を見せるシロコと、楽しそうな表情を浮かべるスミレの姿があった。

 

「ミレニアムに来たのは初めてだけど、モルフォ達もC&Cの人もだし、スミレもだし、結構運動できる人が多いんだね」

「そうですね。とはいえ、やはり科学者気質でインドアの傾向がある人の方がやっぱり多いですが……あ。すみませんちょっと席を外しますね」

 

シロコと話していたスミレだったが、スマホに着信が来たのでその場を後にする。そして残されたシロコは、あることを思い出したようにモルフォを見る。

 

「そうだモルフォ、次に会ったら聞こうと思ってたことがあったんだけど」

「はい、どうしました?」

「ホシノ先輩にゲーム貸してたよね?」

「……ああ、そういえば当番で一緒になった時に貸してましたね。あの後、ゲーム開発部として忙しくて気が回ってなかったんですが……その、ホシノさん大丈夫でした?」

「結構楽しそうにやってたけど……ネタバレになるからーってあんま内容は教えてくれなかったけど、残りボス三体とか言ってた次の日は落ち込んでたからちょっと気になって」

 

翌日には元気になってたけど、と付け加えるシロコ。それを聞き、モルフォも顎に手を当てて考える。

 

「落ち込んで……あー、あのシーンか……確かに衝撃的ですからね」

「……そんな大変そうなゲーム貸したの?」

 

シロコの抗議の目線がモルフォに向けられる。モルフォとしても貸すときは本当にこれで貸していいのか?とは思っていた部分もあるにはある。しかし、直前に先生がやっていたゲームの話をしていた時にホシノが食いついていた事もあったり、何より、

 

「うーん……重めのゲームをやってみたいって言ってたので、大丈夫かなと。それに何かあったらすぐにモモトークで教えてほしい、とは言っていたのですが、何も送られてこなかったので……」

「……そっか。ちなみに、何貸したの?」

 

現在進行形でそれに関する通知などは来ていないためまだ順調にプレイしているのだと思っていたため、そこまで心配はしてない。だがゲームの名前は教えてもらってなかったのだろう、シロコに向けて、そのゲームの名前を口にするのだった。

 

「ペルソナ3……ですかね……」

 

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