転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする 作:popoponpon
「……モルフォ。私がいない間にリオに何やら面白いものをやらせたようですね」
「え?ああ、まぁはい。そういえばヒマリ先輩全く姿を見ていませんでしたけど何かしていたんですか?」
「……まあ、一応は。とはいえあなた達には関係ないことですのでお気になさらず」
特異現象捜査部の部室に招かれたモルフォは、不満そうな表情を見せるヒマリに、過去にリオにゲームを勧めた事を聞かれる。そういえばトキとそんなことをやっていたと思い出したが、そういえばヒマリはずっとミレニアムにいなかったことも同時に思い出す。思えばコユキに関する騒動の時もいなかった。
「……まあ、私としてはある確証を得られたのでよかったのですが。ふふ、聞きたいですか?」
「いえ、大丈夫です」
「あら、いいので?」
以前渡した遊戯王のデッキを見ながら微笑むヒマリ。え?聞かないの?と凄い前フリみたいに問いかけてくるが、果たして本当に聞いていいものか。少し迷ったが、まあ駄目な部分は普通に言わないだろうと決めて質問することにする。
「何やっていたんですか?」
「よくぞ聞いてくれました。私とエイミはずっと、ある調査をしていたのですよ。まあ、その内容は明かせませんが……先生にも付き合ってもらっていました。調査と調査の間に色々準備をしていた間にコユキがちょっと脱走していたようですが……トリニティに先生を捕まえられる前に一定の区切りをつけられてよかったです」
「よかったですね」
「……もうちょっと反応してくれてもいいと思うのですが」
「だって部長、与えてる情報が少なすぎるじゃん」
「あ、エイミ」
「やっほ」
なんとなく大掛かりな事をやっていたんだろうと思ってはいたが、どうやら先生と一緒に何かしらを調べていたようだ。それはそれで気になるが、リオがトキに調べさせていたこととはまた別の案件なのだろう。遅れて部屋に入ってきたエイミと挨拶を交わすと、エアコンのリモコンを探し始めるエイミから視線を逸らしてヒマリを見る。
「えっと、とりあえず終わったけど知らなくていいってことはそこまで問題ないってことでいいんですか?」
「ええ、問題ありませんよ。私の懸念していたことにはならないと確信できたので。それよりも……ちょっと待ってください、エイミ今何度にしました?」
「18℃……」
「寒すぎますよ!?」
「部長のはむしろ暑すぎる……」
「モルフォもいるんですよ!?」
「……大丈夫?」
車椅子に座っている人は寒がりになりやすいみたいな話を聞いていたが、ヒマリはどうやらそのようだ。対してエイミはその逆。いや、むしろ単なる暑がりでは済まない体質的な意味でも体温が高く、こうして寒さを求めてしまうのだ。
「まあ、さすがに寒いけど……まあこれぐらいならもう一枚着ればどうにかなるかな。ヒマリ先輩も寒いなら上に何か羽織った方がいいかもしれませんよ」
「まず室温を上げる努力をした方がいいと思いますが」
「そこはエイミと話してくださいよ」
「じゃあこれ着といて」
その発言を聞き、エイミがパーカーを脱いでモルフォにかぶせる。ヒマリも溜息を吐くと、部室の中に置いてあった毛布を手に取り膝にかけていく。パーカーを脱いだことで随分目に毒なエイミの恰好が飛び出すのだが、色々見てきたり接してきたモルフォとしては今更その恰好に思うところはない。
「ありがと、エイミ。少し借りるね」
「……そういえばモルフォ。私がいない間に随分愉快な事をしていたとか」
「え?」
「ふふ、マキ達から聞きましたよ。男装してトリニティに行ったり、バニー服を着てカジノで荒稼ぎしたとか……写真はないんです?」
「ミドリに言えば男装した時の写真なら……」
トリニティに男装で撮影しに行った後に、その話をウタハやヴェリタスも知ることになったのだが、やはり実質女子校しか存在しないこのキヴォトスでは男装そのものに一定の魅力というものがあるらしい。状況が状況だったとはいえバニーガールになった時よりはヒビキとコトリの反応が良かったことを考えると衣装の需要はあるのかもしれない。
「……ちなみに用事ってそれですか?」
「いえ、違います。リオだけが楽しむのは不公平だと思いませんか?」
「……ああ、遊びたいんですね」
「……コホン!」
誤魔化すように咳ばらいをするヒマリ。しかし、不公平というところはおそらく方便で、実際はヒマリの方も落ち着いてきたから……というのが大きいのだろうとモルフォは解釈する。とはいえ、今言われても急にお勧めできるゲームは中々出てこない。
「……あ、いややめておこ……」
「おや、何を躊躇っているのですか?ふふ、この超天才清楚系病弱美少女ハッカーである私がゲーム一つで揺れ動くと思いですか?であれば、さすがに私を侮りすぎていますよモルフォ」
「そ、そうですか?そう言うなら……」
が、ヒマリの強い押しに負ける形で、モルフォはそのゲームを取りに一旦部屋に戻ることにするのだった。部室を出る前に、最後の確認をするようにヒマリの髪を一目見て。
★
「ふ……そういえばあなたの生み出したゲームを実際にするのは初めてでしたね。楽しみです」
(そういえば前回は遊戯王を渡していたっけ)
USBを持ってきたモルフォが、その中に入っているゲームを開く。そこには「Ruina 廃都の物語」と表示されていた。
「……ふむ?」
どこか古めな、薄い色彩を基調としたゲームを、モルフォから受け取ったヒマリが進め始める。最初からを選択すると、まずはキャラメイクから始まる。主人公の生まれや性別、作中で使用されるキャラのアイコンを選んでいくのだが、騎士や神殿に拾われた孤児などいくつかの種類がある中でヒマリが選択したのは、賢者の弟子と呼ばれる主に攻撃魔法に長けた出生だった。そして名前を見ると、デフォルトネームでフィーという名前が入っていたが、躊躇うことなくそのデフォルトネームを削除し、自分の名前を入れる。
「デフォルトネームは使わないんですね」
「ふふ、賢者の弟子ともなれば私にピッタリでしょう?それに目の色は違いますが……こういうのは悪くないですし」
このゲームに出てくる主人公は、白髪に赤目という特徴的な容姿をしている。ヒマリもまた、目の色こそ違うものの白髪だ。それ故に親近感を覚えた、というのも自分の名前を入れた理由なのかもしれない。
そして本編が始まると、夜明け前、何かに呼ばれた主人公ヒマリが、数日前の落雷によって生まれた洞窟の中に入るところから始まる。今作ではゲームブック形式で話が進んでいき、マップ内に存在する点やアイコンをクリックすることでアクションを起こし、戦闘や探索などを行っていく。初戦闘までのチュートリアルを終え、洞窟の外に出ることを推奨されたので外に出ると、水彩画の町が広がる。
「ほう……」
ヒマリが暮らすこの町ホルムは、ネス公国の西の辺境に存在している。ホルムに戻ってきたヒマリは老人デネロスが待つ自宅に帰ることになる。町はずれに住む老賢者の彼は、孤児だった主人公を拾って弟子として育てている。だらしない所こそあるものの、医師として町の人々からは頼りにされており、ヒマリが見つけてきた洞窟についても、古い土地の地面の下には良くない精霊が住んでいる事があり、それに魅入られたら厄介だと諭してくれていた。
「って言われてるけど?」
「まあこう言われてて大人しくしているわけがありませんがね」
とはいえ話としてはそんなことは関係ない。やはり声が気になると言う主人公に倣い、ヒマリもすぐにまた洞窟に戻ろうと家を出ると、幼馴染の少女と出会う。
「ん!?」
「あ……そういえばこの子の名前……」
その名前はネル。いろんなゲームがある以上、現実の人間と名前が被ることは往々にしてあるものだし、それこそアリスなどその典型みたいなものだろう。しかし、実際に目の前でそれを見せられると思うところはどうしても出てくる、出てはくるが、
「部長、気になる?」
「いえ、まあ驚いたのは事実ですが。こういうこともたまにあるでしょう」
そういうこともあるだろうとすぐに受け入れ、パーティ作りのチュートリアルも兼ねてひばり亭へと向かう。そこには宝に夢見る少年パリスや旅をしていたという老剣士ラバンがおり、ヒマリ自身を含めた合計三人でパーティを組むことになる。多少考えたものの、回復技を持つネルと二刀流ができるパリスを選んで再度の洞窟攻略を開始する。
「ふふ、こういうのは雰囲気を感じますね」
「良いですよねこういう雰囲気」
マップに表示された点を選択肢、少しずつイベントをクリアしながら探索可能な範囲を広げていく。謎の小鬼の襲撃や、パリスを追って洞窟に入ってきた妹チュナを小鬼から護衛するなどのイベントを乗り越え、遂にこのマップのボスであろう死霊騎士を撃破する。
「……我らの都と、皇帝の栄光を守護したまえ。アーガデウムよ、とこしえに栄えよ……ふむ?」
このゲームには、特殊能力というものがあり、マップの探索時に有利に働く力がある。ネルで言えば埋まっているものを引き抜いたり、強引にトラップを破壊したりする腕力、今回ヒマリが選んだ賢者の主人公で言えば古代知識という古代文字の解読に使用されるスキルなどが該当する。その解読能力で古代文字を解読した結果、ヒマリが口にした内容を知ることができるのだが、この時はまださほど意味のない文面としておく。その後、探索を終えて就寝していると、町に洞窟で戦闘を行った鬼達が現れて暴れ始める。デネロスはそれを太古の魔術師たちが作りだした夜種という存在だと明かすと、結界を張って回るといい、ヒマリに回復薬を渡して行ってしまう。と、そこに妹が羽を生やした怪物に攫われたというパリスが現れ、二人で街の中を駆け回ることになる。
「きな臭くなってきたね」
「ええ、そうですね。ひとまずは仲間のいそうな場所を探して回りましょうか」
再びネル、そして探索ではパーティに入れなかったラバンを加え、四人パーティとなってチュナを連れ去った告死鳥というボスと戦う。不穏な台詞を口にするそのボスを倒すことには成功するも、告死鳥はこの地に呪いをかけると告げる。救われたければ奈落の深みに参れとなおも言葉を続けるそのボスにパリスがトドメを刺すも、チュナは死んでこそいないものの目を覚ますことはなかった。
朝になる頃には夜種達は町の外へと追いやられたものの、それをきっかけとして様々な異変がホルムを中心に起こり始める。その原因と称される、洞窟の奥に広がっていた謎の遺跡。一ヶ月後にはその話は国中に広まり、一攫千金や、迷宮の奥に存在する黒幕を倒すことによる異変解決を目的とした人物など、様々な思惑を持つ人々が集まるようになっていたのだった。
「……すっかり変わりましたね。BGMまで活気あふれるものになりましたし」
物静かな、穏やかなホルムの町は今や冒険者たちで活気あふれるものに変わってしまっていた。最初の町で過ごしたのは僅かな時間ではあるが、これはこれで少し寂しいものを感じてしまう。町には遺跡で見つかった金目のものを換金する商会が来ていたり、鍛冶屋ができていたりと、設備も増えている。当然、ひばり亭の中にも新たなパーティメンバーも増えており、領主に仕えていた密偵の技が使えるメイド、フラン。人当たりがよく、明るく丁寧な青年、アルソン。傭兵の男性、メロダーク。誇り高く傲慢な自称天才少年魔導士、シーフォン、知識狂いの博学者、テレージャ。そして探索を進めることで遊牧民のキレハ、生まれたばかりの竜の赤子、エンダも選べるようになるのだが、今はまだここにはいない。そんな中、選べる面々を見ながら、パーティを新たに組むことになる。
「一気に増えたね。やっぱり強いキャラとかいるの?」
「強いというより役割が被るのはあんまり推奨されない感じかな。特に今回だと賢者の弟子が主人公なので魔法攻撃系な上にスキルも完全に被ってるシーフォンはボス戦だけやりにいくってわけでもなければ基本的にかみ合わせが悪いです」
「で、あれば……」
残念ながら魔法系の職は役割が被っているため声はかからず、どうしても物理系の職業に声がかかってしまう。ある意味仕方のないことだが、他の生まれを選択していればここの事情もやはり変わってくるのだろう。そんなこんなで次のダンジョンである竜の塔を、途中でゲストキャラとして入るキレハと共に攻略したり、人の攻撃が通じないボス、ナムリスを倒すために必要な竜のキャラであるエンダの加入によって攻略したり、テオルと呼ばれるネス公国の大公の息子と出会ったりしながら、探索を続けていく。
「おおう……」
そして次のダンジョン、宮殿へと入っていく。そこはこれまでの寂れた雰囲気とは一転して悪霊やゾンビ、処刑兵器などが蔓延る不気味なダンジョンとなっており、悪夢に、狂気に狂ったタイタス十六世や彼の親族と思われる女性らが出迎えていく。大量の赤子のような霊、できそこないに襲われたりと、急にホラーチックに、スプラッタになっていく絵面に余計に体温が下がっていく感覚を感じ取るヒマリ。とはいえ、映像としてではなく文章として基本的に描写されることが多いのはまだ救いか。
「しかし、急に雰囲気が変わりましたね―――?」
簡単なパズルなどを解きながら、ボスであるタイタス十六世を撃破し、ここで次のダンジョンと思われる場所から外れて別のエリアへ移動する。そこは妖精の塔と呼ばれる森のステージとなっており、洞窟、廃墟の塔からの宮殿ときていきなり自然に溢れたエリアに思わず面食らってしまう。
「どうなってるのここ?」
「どうなってるんだろうね……」
「まあ、いいでしょう。一旦帰ってからこちらを攻略していきましょう」
タイタス十六世を倒し、一旦町に戻る。次のダンジョンの存在を目にしたり、明らかにまだ終わりじゃない雰囲気を見せていたせいですっかり頭の片隅に追いやっていたが、よくよく考えてみれば迷宮の奥の黒幕を倒せば災厄を終わらせられるのではと言われていたのだ。しかし実際は全く災厄は終わっていない。更なる探索をしなければならないといったところで、デネロスから頼みごとを受け、一旦町の外に。そして用事を済ませた後に、森に強そうに見えるキレハを中心としたパーティメンバーと共に、妖精の塔の下層を攻略していく。迷いの森となっている下層を攻略し、上層に出るのだが、そこには巨大な大樹が出てくる。その最上階には妖精王がおり、彼からある話を聞く。
当時、下等な存在であった人の中から、妖精の知恵を学び、同族を救いたいという少年が教えを請いに来たと。が、人の身では魔術の奥義を会得できず、彼が嘆きながら森を去ってから幾十年。軍を率い、大王を名乗り、妖精を越える破壊の魔術で森を焼き、土地を奪い、多くの妖精を殺した彼の姿は魔性のものへと変わり果てており、妖精を始めとした太古の種族を捕虜にし、秘石をその王らに与え、魔力によって束縛、自らを守る結界の一部として都に組み込んだのだと。それによって千年を越えて帝国は続いたのだが、それを望まぬ神々の手により、大洪水と地震によって都ごと地の底に封じる形で滅ぼしたと。
が、自らを始めとする守護者達が存在する限り、あの男を滅ぼすことはできぬといい、妖精王は自らの持つ緑の秘石を掲げる。自らを倒し、秘石を奪い取り、かの者の野望をくじけと。そして、自分を解放してくれと。
「……秘石。そういえば、青い秘石が既にありましたね」
竜の塔で手に入れた青い秘石。ここが妖精の塔で、ここに緑の秘石があると考えれば、さらに後二つの塔があると見ていいのだろう。妖精王は蜘蛛の下半身を持つ夜種の姿で襲い掛かり、状態異常を始めとした嫌らしい戦術で攻めてくる。それをどうにか倒し、緑の秘石を手に入れたヒマリは、次のエリアの探索を翌日にして町に戻り、次のエリア。建物や森とは一変し生命の気配が希薄な廃墟が広がっていく。その奥には子供の彫像が閉じ込められたオベリスクが存在しており、それに触れると、景色が暗転し―――
「……はい?」
「……街……?」
見慣れぬ服装の人間たちが暮らす街。同行していたエンダが偽物臭いと称するこの謎の都市の探索をヒマリ達は進めることになる。オベリスクに埋められていた彫像に似た少年と出会い、彼のねぐらに案内され、そこで一睡する。すると再び景色は廃墟のそれへと変わってしまう。この二つのダンジョンを交互に攻略していけ、ということなのだろうが、一体どうなっているのか。だが、エンダの偽物という発言と、妖精王の発言から読み解くにこれは、
「過去を再現した、ということでしょうか」
「もうだいぶ皇帝がトチ狂っててやばそうだけど」
「でしょうね。既に狂気に侵された後の話なのでしょう」
過去の皇帝が住んでいた都市。タイタス十六世という名前から紐解くに、もっと前のタイタスが健在の時のものなのだろう。しかし、どうせセーブできるならとこの都市のボスであるダーマディウスにちょっかいを出してぼこぼこにされて負けたことで今は戦う相手じゃないと確信し、次のダンジョンの一つである小人の塔から帰還することにする。が、ここで驚愕の真実が明らかとなる。
「……半年が経過していた?」
「数日ぐらいしか寝泊まりしてないはずだけど」
「夢と現実が曖昧な場所みたいなんで時間感覚も狂ってしまうんでしょうね」
「狂気に囚われていたのはこちらかもしれないということですか」
半年も経過し、町はさらに変わってしまったようだ。しかしまずはとデネロスの下へと戻る。そこでは半年前よりも老け込み、衰弱してベッドに横たわるデネロスの姿があった。半年の間、向かっていた謎の都市、そして歪んだ時間の話を聞いたデネロスは、地下に存在する帝国がアルケアのものであり、その初代皇帝が成していたこと、多くの魔術を会得したことなどを教える。一部は妖精王から聞いたこととも重なる部分があったが、話を終えた、デネロスは、初代皇帝はまだ滅びていない、もし彼の望みのまま生きる奴隷になりたくないなら戦うしかないと告げる。
「……まだ何かを隠していますね。主人公だからと言われればそれまでですが、何故彼は私が初代タイタスと戦うことを予見できているのか」
「そういえばこの子って孤児だよね。なんかあったとか」
「そういうことになりそうですが……」
町はといえばすっかり治安が悪くなってしまったようだ。かつては異変解決のために潜っていた冒険者たちも、すっかり遺跡の中から価値あるものを発掘し、売り払う賞金稼ぎを目的とした者達ばかりになってしまった。しかし、この雰囲気の変化もこれはこれで新章到来といった感じがしてワクワクしてくる。ちょうど、秘石も残り二つと後半戦もぴったりだと、その後の展開と遺跡の中に眠るアルケアの真実とタイタスの野望、そして眠る様々なものにロマンと思いを馳せながら次の探索へ向けてパーティを組み始める。
その光景を見ながら、モルフォはヒマリにこれを勧めるのをちょっと躊躇した理由が彼女の髪にあることを再び思い出す。このゲームでは終盤のダンジョンで主人公と同じ、白髪赤目の人物が大量に登場するシーンがあるのだが、そこにいる人たちは全員が奇怪な容姿をしており、近親相姦の末に生まれた唯一の人間の姿をしていたのが主人公という真実が明らかになる。タイタス一世と同じように経験を積み、タイタスの依代として成長するというために地上に送られたという事実を知った二人はどんな反応をするんだろうなと考えながら、小人の塔を攻略し始めるヒマリを見つめるのだった。