転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする   作:popoponpon

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援軍と準備(前編)

 

「……ど、どういうこと?トリニティに知られちゃいけないって」

「むしろ、アリスちゃんを助けるためなら無理やりにでも先生を呼んでこなきゃいけないんじゃないの?」

 

リオから告げられた言葉に、困惑する面々。モモイが一瞬理解を拒んだような表情を浮かべ、マキが疑問を口にするのだが、リオは首を横に振る。

 

「そうね、普通なら先生にも助けを求めるべき案件よ。だけど、トリニティにいる先生をこちらに呼ぶということは、当然トリニティにもその話を通す必要があるわ。そうなった時、名も無き神々の王女の事を隠して伝えても向こうは間違いなく勘ぐり、そして知ることになる。そうすればトリニティがミレニアムを敵視するのも時間の問題よ」

「……でも、アリスの体を名も無き神々の王女から取り戻せば解決するのでは」

「……そう簡単な話ではないわ。私達はアリスという人物を知っているからこそ、これで解決だと言えるけれど、彼女を知らないトリニティからすれば、そんなことは関係ないわ。世界を滅ぼしうる兵器をミレニアムは所有していて、その兵器を一時好きなようにされてしまったという事実だけが認識される」

「アリスは兵器じゃないよ!!」

「ええそうよ。でも他の学園がどう思うかはわからない」

「……癪ですがこれに関してはリオの発言も一理あります」

 

憤慨するモモイ達だが、ヒマリもそれを肯定したことで押し黙ってしまう。実際問題、この件がきっかけで外交問題になったら、しかもその相手が現在進行形でピリついているトリニティが相手ともなれば先生への救援要請も躊躇われてしまう。

 

「だからこれは、他の学園には、先生にも頼れない。ミレニアムの力だけで解決しなければならないわ」

「……まあ、政治の問題はあたしらが考えることじゃねえからどうこう言わねえけどよ。それなら戦力をどう用意するっていうんだ?あいつらに負ける気は一切ねえが、地形の問題でどうしても数が必要なのが最大の問題なわけだろ?」

 

ならばどうするのか。ネルの発言にリオも黙り込んでしまう。現状の戦力で不安は残るが、それをどうこうする方法もない。その様子を見て、ネルは舌打ちする。

 

「はあ、じゃああたしらだけでやるしかねえってわけか」

「そういうことになるわ。他学園との問題を一切気にせず、ミレニアムに協力してくれる戦力があるのならその限りではないけれど……先生、シャーレに頼れない今、その方法は……」

「……あの、ちょっと思ったんですが」

「どうしたのかしら」

 

その場にいた全員の視線がモルフォに向けられる。先生に頼ることはできない。当然、トリニティにも言えないし、ゲヘナも同様だ。というよりも、学園の規模が大きいところに救援を頼めばアリスについて向こうがどう捉えるかわからないのだ。そして、それが最大の障害となるのであれば。

 

「アビドスに救援を要請するのはどうですか?」

「アビドスに?」

「……確かに戦力としちゃあ申し分ねえな」

 

モルフォの指摘に、ネルは成程と考え始める。他のC&Cもアビドスでの戦いを思い出し、彼女たちの実力ならば確かに……と思い至る。しかし、

 

「アビドス……確か砂漠の方にある小さな学園だっけ?チーちゃん?」

『そんな感じだったはずだね。だけど、規模が小さくても学園は学園。そりゃ過去にミレニアムと関りはあるけれど……』

「……ふむ、良いのではないでしょうか?」

「部長?」

 

それは大丈夫なのかとウタハやチヒロが訝しむ。確かに規模としてはトリニティよりもずっとグレードダウンしてはいるが、それでも問題にはならないのかと。だが、ヒマリは少し嬉しそうにモルフォの意見を肯定する。

 

「私はいいと思いますよ」

「確かに……アビドスの規模ならばトリニティも目くじらを立てにくい……それに実力も申し分ない……実際に受けてくれるかどうかは別として、あり……かもしれないわね」

「リオもこう言っているようですし」

 

そこにリオも賛成の意を示す。無論、実際にそれを承諾するかどうかというのは全く別問題ではあるが、現在取れる最善の一手としてはこれになるだろう。

 

「まあ、リオ会長がそう言うのであれば……」

「先日の一件のことは知っていますが、果たして受けてくれるんでしょうか?」

「皆は準備を進めてもらうわ。ダイブ装置の改良が済み次第、エリドゥの攻略及びアリスの体の奪還作戦を実施するわ。作戦名は……」

「あ、そこは特に考えなくていいです」

 

ユウカとノアも疑問に思いつつも、リオが言うならばとこれ以上は言わない。ひとまずの方針が決まり、その場にいた面々は頷くのだった。

 

「……」

 

唯一、不満そうにしているモモイを除いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うへぇえ~」

「ん、ホシノ先輩が溶けてる」

「本当ですね、今度は何をしていたんですか?」

 

アビドス高等学校。そこではだらけ切ったホシノと、その様子をいつも通りといった様子で見つめる後輩達の姿があった。

 

「いやぁ、ちょっとゲームを……」

「まあ大体予想はしてましたけど」

「セリカちゃん酷いよぉ」

「いやまあでも事実じゃないですか……」

 

ホシノがだらけてる、メンタルがちょっとセンチになってる最大の理由は、以前からプレイさせてもらっていたPERSONA3 RELOADのDLC、EPISODE AEGISにある。このDLCではPERSONA3の後日談となるのだが、その主人公はアイギス。アイギスと同じ謎の対シャドウ兵装、メティスが現れ、本編の主人公と同じペルソナを切り替えるワイルドの力に目覚めたアイギスと仲間たちは、永遠の3月31日に閉じ込められた学生寮から脱出するため、時の狭間というダンジョンを攻略していくことになる。

 

その中で、本編の後、主人公は死亡してしまい、取り残された面々が苦悩し、苦しみ、悲しみ、悔いを残していたことが原因でこの事態が発生したことが明らかとなり、過去に戻り全てをやり直すか、それとも過去に向かわず未来に向かうかを巡って仲間達で殺し合いに発展するという事態になってしまう。過去の未練や悔いを皆、それぞれの形で受け入れ、乗り越えていき、その戦いを制したアイギスは真実を確かめるため、主人公が死亡する原因となったであろう、ニュクスとの決戦の日に何が起こったのかを確かめに、過去に皆で赴くことになる。

 

そこで彼女たちが知ったのは、主人公が命を使ってニュクスを封印したという事実。彼なりの命の答えを見つけ、体から命を引き剥がし、その結果、彼は死亡したということ。しかし、ニュクスは本来、封印されるべきものではない。問題なのは、人が死に触れたがっているということ。その悪意が、思いが生み出した巨大な怪物、エレボスを、ニュクスに触れさせないために主人公は封印を作ったのだ。そして、エレボスを一時は倒すことに成功するも、人が生きている限りエレボスは永遠に現れる。だからこそ、封印を作り出した彼の思いを汲み、エレボスが現れなくて済むような新たな未来を歩むことをアイギスたちは選択するというもの。

 

「……うへぇ、今日は辛いよぉ」

「ん、じゃあ銀行強盗をする」

「それはちょっと……宝探しでも行こうよぉ」

 

つまりは大切な人の死を乗り越えるための人々の物語なのだが、それをクリアしたことで達成感に加えて色々な感情が渦巻いており、どうしてもメンタル的に繊細になっていたのだ。

 

「……おろ?アヤネちゃん、なんか電話鳴ってるけど」

「はい……って、え?ミレニアムから?」

 

ミレニアムからの突然の電話に、五人に緊張が走る。アヤネが受話器を手に取り、会話を続けていたが、やがてホシノに目を向ける。

 

「ホシノ先輩、リオ会長からです」

「え?何々?ネルちゃんとやんちゃしてたのばれた?」

「えっと……ホシノ先輩何やってたんですか?」

 

ノノミから苦笑されながらツッコミを入れられつつ、アヤネから受話器を受け取る。アビドスはミレニアムに対して恩義があるも同然だから変な事されるのも嫌だなぁと思いながら通話に出る。

 

「もしもし、おじ……ホシノだよ~」

『おじ……?ミレニアムサイエンススクール、セミナー会長の調月リオよ。今回はミレニアムサイエンススクールからアビドス高等学校に協力を要請したいと思って連絡させてもらったわ』

「……協力?」

 

一体何の用件かと思ったホシノだったが、まさかの発言に困惑してしまう。ミレニアム程の規模で、アビドスに協力を要請することがあるというのだろうか。カイザーとの一件に関してはゲーム開発部を巻き込んでしまったが故の戦力提供だったが、こちらからミレニアムに協力するとなれば、こちらから提供できるのは戦力だけだ。しかし、そういう意味で言えばC&Cだっているはずだし、ゲーム開発部の面々もそこそこやれていたはずだが。

 

『詳しい話はこの場では話せない。その上で聞いてもらいたいわ。ミレニアムの学生の一人が攫われてしまった。私達はそれを救助しようとしているのだけれど、そのための戦力が足りないの』

「成程、ね……ちなみに先生は?」

『……今、先生はトリニティに出張しているわ』

「そっかー……うーん、それで、誰が攫われたの?」

『……天童アリス。ゲーム開発部の一員で……』

「おっけ、わかったよ」

『え?』

 

ホシノ自身は別に政治とかが得意なわけではない。それでも、トリニティに先生がいるという発言からトリニティに感づかれたくないのは理解した。そして、その天童アリスという人物には何か裏がある。他校に知られてはいけない、公にできない何かしらの事情というものが。となると、ホシノからも追及はできないし、ホシノからすれば先生しか知らないがそこら辺の表沙汰にできない事情を人知れず処理するきっかけをくれたのもある意味リオである。彼女自身はそう思ってはいないかもしれないが心情としては無下にはしたくない。何より、そのアリスなる人物がゲーム開発部の部員ともなれば尚の事話も変わってくる。

 

「ゲーム開発部には……モルフォちゃんには色々世話になってるしね~、それに、ミレニアムに借りを作ったままってのもちょっとしまりが良くないし。だから協力するよ。準備ができたらそっちに行けばいいのかな」

『……ええ、そうしてもらえると助かるわ』

 

リオの頼みを承諾し、通話を切る。と、そこでホシノはあることに気付き、苦笑いしながら後輩達を見る。

 

「……あ、ごめん。勝手に決めちゃった」

「いやさすがに話し合いましょうよこれは……まあ、私達も異存はありませんけど……」

 

苦笑するホシノに呆れるアヤネ達。しかし、ゲーム開発部に危機が迫っているとあれば彼女達も他人事にはできない。

 

「それで、ミレニアムに行けばいいんですか?」

「ん、そうだと思う。早速準備する」

「ふふ、モルフォちゃん達にはあの時、色々助けられていますからね。今度は私達が助ける番ですよ~」

 

しかしすぐに、出発する準備を慌ただしく始める対策委員会。その様子を見ながら、ホシノもほっとしていたが、じーっと自分を見つめるアヤネの視線に気付く。

 

「えっと、アヤネちゃん?」

「こういうことはその場で受けずにちゃんと相談してから決めてくださいよホシノ先輩……マンモス校に良い様にコントロールされたらって言ってたのはホシノ先輩ですよ?」

「ごめんごめん、反省してるって」

「ならいいですけど……」

 

ほら、準備準備~とアヤネから逃げるように部屋を出ていくホシノ。その後ろ姿を見て、溜息を吐きながらも、どこか楽しそうにアヤネは笑みを浮かべる。

 

(でもなんか……最近は余裕が出てきた感じがしますね。ホシノ先輩だけじゃなくて多分、きっと私達も……カイザーとの一件も決着がついて、借金問題も大きく改善されたのもあるのでしょうが……それにしても。ミレニアム程の力のある学校だけではどうしようもできない問題とは一体、何が起こっているのでしょうか……)

 

しかしすぐに、今回の事態の不穏さを感じ取り、その表情を険しくするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……アリス……」

 

エンジニア部と、チヒロもミレニアムに戻って合流したヴェリタス、そしてリオやヒマリも慌ただしく動き出している中、ゲーム開発部は何をすることもできずに待機していた。部室にモルフォ、ミドリ、ユズだけがおり、アリスはそこにはいない。別の代用ボディを用意すると言われ、現在はリオの下に預けられているのだ。

 

「皆、大丈夫?」

「お姉ちゃん、こんな時にどこに行ってたの!?」

「ちょっとね……でも、今は我慢だよ!」

 

部室に戻ってきたモモイが、何かに光明を見出したかのような表情を浮かべる。アビドスが来るかどうかは彼女達にはまだわからず、こんな状況では当然ゲームをする気分になどなるわけがない。それぞれ、銃を手入れしたりしながら、その時を待つことしかできない。

 

「……モルフォ、ゲーム開発部の皆さん、いいでしょうか」

「トキ?」

「あなたは……」

 

と、その時だった。トキが一機のAMASを伴って現れる。だが、そのAMASにはモニターのようなものが取り付けられており、頭部には光のようなもの、即ちヘイローが浮かんでいた。

 

「彼女をお連れしました」

「へ?彼女って―――」

『こんな体ですがアリスです!』

「「「「え!?」」」」

 

そのAMASからアリスの声が聞こえてきて、四人が勢い良く立ち上がる。唖然となりながらAMASとなったアリスに近づく四人を見ながら、トキが解説を始める。

 

「間に合わせの端末から、AMASの方にリオ様がアリスの意思を移動させました。これにより、アリスも自分の意思で移動することが可能になるでしょう」

『リオ会長には感謝です!これで、アリスも自分の体を取り戻すために戦えます!』

「……いえ、本来の体と比べれば耐久性には難があるのでそこは控えてもらえると……」

 

むん、と機械の腕を上げてガッツポーズをしようとするアリス。しかし、残念ながらアームの指が三本なため、うまくガッツポーズを取れていない。

 

「で、でもよかったよアリスちゃん……ちょっと見た目はあれだけど」

「うん、そうだね……ちょっと見た目はあれだけど……もうちょっとこう……人型に……確かに大事なのは見た目じゃなくて中身なんだけど……!」

「さっきの状態よりはマシだよね!ちょっと見た目はあれだけど」

「やめなよ」

「「「いてっ」」」

 

そもそも代用品のボディのデザインに文句を言うのも違うだろうと三人の頭をショットガンハンマーで軽く小突く。気が抜ける打撃音と共に三人の可愛い悲鳴が上がる。

 

「そういえば……トキはネル先輩達とは一緒じゃないの?」

「?一緒じゃありませんが?」

「いや、だって今回の作戦って、トキはネル先輩達と一緒に行動することになるんでしょ?それなら交流した方がいいんじゃ……」

「……リオ会長に交渉し、モルフォと一緒に行動を取るように……」

「いや待って?」

 

別にそれでもいいのかもしれないが、今回の攻略作戦ではC&Cとゲーム開発部はそれぞれ別に動くことになる。そしてトキも今回はC&Cの面々と共に行動することになっていたのだが、問題はネル達が元から四人で行動しており、トキがそこに急に入る形になっていたということだ。無論、リオが言ったように、後で紹介されるつもりだったのだが、このような事態に陥ってしまった。無論、今回だけで言うならばモルフォと共に行動するのは一理あるのだが、今後の事を考えればそういうわけにもいかないはずだ。

 

「……オッケー、今からネル先輩達の所に行こう」

「え?」

「それに、今のアリスの事も伝えておかないといけないし、トキも一緒に行くよ」

「はぁ……」

『はい!アリスの新形態をお見せしましょう!』

 

アリスとトキを伴い、C&Cの部室へと移動する。その後ろ姿を見ながら、モモイ達は顔を見合わせる。

 

「な……なんかトキちゃんって変わった子だね……」

「た、確かに……なんか、人付き合いが少なそうな感じが」

「そ、そういうこと言うのはどうかな……と、とりあえず私達も追いかけよう?」

 

少し遅れて三人もモルフォ達の後を付いていく。そしてC&Cの部室の前まで来たモルフォがノックして中へと入っていく。

 

「失礼します」

「おう、どうしたモルフォ……って、ん?」

 

部屋の中に入ってきたモルフォとトキとアリス。その姿を見て、眉を寄せるネル。突然入ってきた謎のモニター付きのAMASにカリンとアカネは疑問そうな視線を向けていたが、アスナが近づいてくる。

 

「もしかして、アリスちゃん?」

『はい!これがアリスの新しい姿です!この力で私の体を取り戻します!』

「そっか!きっとできるよ!」

「……大丈夫かよその体……」

 

やはりAMASのボディは不安になってしまうものなのだろう。これでもゲーム機→端末→AMASと順調にグレードアップしているのだが、この際贅沢も言ってられないものなのだろう。

 

「ま、それは置いといてだ。何の用だ?」

「アリスとトキのことで……」

「そうだよね!トキちゃんも新しい仲間なんだから仲良くしなきゃ!」

「!?」

 

アリスを触っていたアスナだったが、いつの間にかモルフォとトキの後ろに回り込んで二人を抱きしめていた。突然のアスナの行動に困惑するトキだったが、隣でアスナにされるがままのモルフォを見て、そうするのが正解なのかと力を抜く。

 

「……これって、どういう状況?」

「なんだ、お前らも来たのか」

「えっと……交流?」

「ですかね……」

 

遅れてきたモモイ達も、目の前の光景に何事かと首を傾げてしまう。

 

「ま、新入りっつってもリオの奴が見定めたんなら問題はないんだろ。あたしらがどうこう言うもんじゃねえしな」

「……いいんですか?」

「あ?別にお前が気にすることじゃねえだろ。一緒にやれって言われたならこっちは受け入れるだけだっての。だから変に気にして遠慮とかすんなよ」

 

そして、ネルから言われた言葉に、トキも考え込んでしまう。これは暫く時間がかかりそうだなとネルも気長に付き合うしかなさそうだと考えていたが、そこでアスナにトキと共に抱きしめられていたモルフォが手を叩く。

 

「とりあえず、皆で一緒に戦うわけですから話とか交流とかしていきましょうよ。それにトキはエリドゥの事を知ってるんじゃない?」

「ええ、多少は……」

「じゃあ、それを共有しながら話をしようよ」

「わかりました」

「確かに、エリドゥの情報は知りたかったところです。後で改めて説明はしてもらうでしょうが、前もって知れるのは助かります」

 

モルフォの提案を受け、トキからエリドゥの情報を共有し始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

エリドゥの情報を共有し終えた後、まだダイブ装置の改良が終わらなかったこともあり、簡単にフォーメーションや戦術の確認などをしながら時間を潰していたゲーム開発部とC&C。既に時刻は夕暮れ時に差し掛かってきており、それだけ、エンジニア部とヴェリタスの作業が難航していると言える。そんな中、いつになったら出れるのかと苦々しい表情を浮かべながら窓の外を見たネルが、ある人物達に気付く。

 

「……ん?ありゃあ、ホシノ達か?」

「え?」

 

窓の外を見ると、ユウカ達に案内されてこちらに向かって歩いてくるホシノ達の姿が見えた。だが、一緒にいたのはホシノ達アビドスだけではない。その隣には、

 

「あれは……先生!?なんで!?」

「しかも、先生以外にも誰かが……」

「!ヒフミさん達!?なんでトリニティの人も!?」

 

何故か、先生と補習授業部の面々も一緒にいた。先生は呼べないはずではないのか、そして先生が何故トリニティの面々と一緒にこの場にいるのか。アビドスの生徒達と話をしながらこちらに来るその様子を、驚いた様子で見ていたが、その中でモモイだけが得意げな表情を浮かべるのだった。

 

「ふふん、やっと来てくれたね、先生!!」

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