クローンの君と半分エーテリアスの僕 作:kakerutakeda
最近公式が結構ストーリー進んで、焦り始めたので。
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「テトラ、動けそう?」
クラルはナイフを拾い上げ、テトラに投げ渡す。
「……! また、その名前で」
テトラは言葉を詰まらせるが、敵を前に返事をする余裕などない。
刹那、再び銃火が走る。
「散開して囲め!」
兵士たちが隊形を変え、視界を遮る瓦礫を背に三方から射撃を開始する。
クラルはマントの裾を翻しながら、弾道の軌跡を読み、跳躍する。
弾が掠め、火花を散らすが、身体はぶれない。
「右を頼んだよ」
「言われなくても」
テトラは足元の小石を蹴り上げ、わずかな間隙を作り出す。
その隙に身体を滑り込ませ、ナイフで敵の銃を弾くと同時に、裏拳で気絶させていく
「一人、ダウン」
クラルは口角をわずかに上げながらも、視線は鋭いままだった。
「……やっぱり、君は強いね」
「当然。私は兵士」
そのとき、頭上から轟音が響く
ロケットランチャーだ
「上――!」
クラルは即座にエーテルを解放する。黒剣の刃が、空間を歪ませながら飛び、発射された弾を切断する。
爆ぜた閃光とともに塔の上部が崩落した。
「こっちだ、隠れろ!」
クラルは瓦礫の隙間に身を滑り込ませ、テトラの腕を掴んで引き寄せた。
を
「……っ、今の……エーテリアスと同じ動き……」
テトラの声に緊張が走る。クラルのマントはめくれ、その下の赤い痕跡が見えていた。
「……後でだいたい説明するから」
「先に言って、重要なこと――」
「テトラ!!」
再び銃撃が飛ぶ。クラルはその問いに答えず、地を蹴って前方へ突進した。
黒剣が弧を描き、銃を断つ。そして最後の兵士を峰打ちで気絶させた
「このあと、君がどう行動するかで、僕が答える問は変わるよ。」
「そうね(軍から狙われてるってことは、自分の身元や自分に関する情報は消されているはず、もともとクローンだから親族は居ないけど…
他に行くところもないし…)」
「もしよかったら…」
「あなたと一緒に行動する
そのほうが生存率が上がるから」
クラルの隠れ家にて
薄いトタン屋根に雨粒が時折ぱらつき、錆びた鉄と湿った土の匂いが漂っていた。
瓦礫を積み上げただけの簡素な建物――それがクラルの隠れ家だった。
「……ここが僕の住処だよ」
クラルは前を歩くテトラを振り返り、肩をすくめてみせた。
「見てのとおり、あんまり立派じゃないけど、エーテル濃度は安定してるからね。エーテリアスに襲われる確率は低いんだ」
テトラは足を踏み入れ、周囲に視線を巡らせる。
「……悪くないわ。むしろ、生き残るには理想的な立地じゃない」
「でしょ?」
クラルは少しだけ誇らしげに笑い、部屋の奥へと進んだ。
壁に掛けられた写真立てが、ふとテトラの目に留まる。
そこにはクラルと数人の若者たちが肩を並べて写っていた。
中でも、背の高い青年がクラルの肩を抱き寄せるように写っている一枚は、時間が止まったままの温かさを宿していた。
「……これ、仲間?」
「うん。昔のね」
クラルは一瞬、声を落としたが、すぐに笑みを取り戻した。
「今はもう、僕だけになっちゃったから……写真くらいは残しておきたいんだ」
テトラは写真を見つめながら、何も言わなかった。
ただ、その無言がクラルには十分に伝わった。
「まあ、気にしなくていいよ。今は君がいるからね」
クラルは荷物を片付けながら、軽く言った。
「二人で使うにはちょっと狭いけど、屋根はあるし……住めるでしょ?」
テトラは短く息をつき、肩を落とす。
「……住めるわ。贅沢を言う状況じゃないもの」
「そうだよね」
クラルは笑って、錆びたポットに水を注いだ。
「じゃあ、今日からここが二人の隠れ家ってことで」
テトラは彼の背中を見つめたまま、小さく呟いた。
「……了解」
雨音がトタンを叩き、二人の新しい生活の始まりを告げていた。
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